日本語の「それによって」という言葉は、前の事柄が原因や手段となり、その結果として何かが起こる状況を表す際に非常に便利です。しかし、これを英語で表現しようとすると、”therefore”や”thus”、”thereby”など、多くの選択肢があり、どれを使えば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
本記事では、「それによって」を英語で伝えるための主要な表現を、それぞれのニュアンスや適切な使い方、具体的な例文を交えて詳しく解説します。この記事を読めば、あなたの英語表現がより豊かになり、状況に応じた自然なコミュニケーションがとれるようになるでしょう。
「それによって」の英語表現:主要な5つのフレーズ

「それによって」という日本語の表現は、英語では文脈やニュアンスに応じて様々な言葉に置き換えられます。ここでは、特に頻繁に使われる5つの主要な英語表現について、それぞれの特徴と使い方を詳しく見ていきましょう。
- Therefore: 論理的な結論や結果を示す
- Thus: フォーマルな文脈で結果や方法を示す
- Thereby: 行為や手段が直接的な結果を生む
- As a result (of): 幅広い状況で使える一般的な表現
- Consequently: フォーマルな場面で明確な結果を示す
Therefore: 論理的な結論や結果を示す
「therefore」は、「それゆえに」「したがって」という意味で、前の文で述べられた事実や理由に基づいて、論理的な結論や結果を導き出す際に使われます。ややフォーマルな響きがあり、書き言葉だけでなく、きちんとした話し言葉でも用いられる表現です。文頭や文中で接続副詞として使われることが多いのが特徴です。
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He didn’t study hard; therefore, he failed the exam.
彼は一生懸命勉強しなかった。それによって、試験に落ちた。
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The company failed to innovate; therefore, it lost its competitive edge.
会社は革新を怠った。それによって、競争優位性を失った。
Thus: フォーマルな文脈で結果や方法を示す
「thus」も「したがって」「このようにして」という意味を持ちますが、「therefore」よりもさらにフォーマルで、主に書き言葉や学術的な文脈で使われる傾向があります。前の内容を受けて、その結果や結論、あるいは具体的な方法を示す際に適しています。ある出来事から自然で論理的な結末に至る状態を指すことが多いです。
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The famous researcher showed us the proof; thus, I’m sure of this result.
有名な研究者が私たちにその証拠を見せてくれた。それによって、私はこの結果に自信を持っている。
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This detergent is concentrated, and thus you will need to add some water to it.
この洗剤は濃縮されている。それによって、水を加える必要がある。
Thereby: 行為や手段が直接的な結果を生む
「thereby」は、「それによって」「その手段によって」という意味で、ある行為や手段が直接的に結果や影響を生み出すことを示します。これも「thus」と同様にフォーマルな表現で、特に前述の行為が直接的な原因となって、ある状況や結果がもたらされることを一文でつなぐ際に役立ちます。
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He worked hard, thereby earning a promotion.
彼は一生懸命働き、それによって昇進した。
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Regular exercise strengthens the heart, thereby reducing the risk of heart attack.
定期的な運動は心臓を強くし、それによって心臓発作のリスクを減らす。
As a result (of): 幅広い状況で使える一般的な表現
「as a result (of)」は、「結果として」「その結果」という意味で、最も一般的で幅広い状況で使える表現です。フォーマルすぎず、カジュアルすぎず、ある出来事が原因となって、次の出来事や状態が自然に起こる流れを表します。 「of」を伴う場合は、その後に原因となる名詞が続きます。
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She worked overtime every day. As a result, she got a promotion.
彼女は毎日残業した。それによって、昇進した。
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The project was poorly managed; as a result, it failed to meet the deadline.
プロジェクトの管理が不十分だった。それによって、期限に間に合わなかった。
Consequently: フォーマルな場面で明確な結果を示す
「consequently」は、「結果として」「その結果として」という意味で、「as a result」よりもややフォーマルな響きがあります。ある出来事が原因となって、必然的に生じる結果を明確に示したい場合に用いられます。主に書き言葉で使われることが多い表現です。
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She missed the deadline and consequentially lost the contract.
彼女は締め切りを逃し、それによって契約を失った。
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The company expanded rapidly; consequently, they faced new challenges.
会社は急速に拡大した。それによって、新たな課題に直面した。
「それによって」の英語表現:状況に応じた使い分けのコツ

「それによって」の英語表現は多岐にわたるため、状況に応じて適切なものを選ぶことが大切です。ここでは、フォーマルな場面、日常会話、そして原因と結果の強調の仕方という3つの観点から、使い分けのコツを解説します。
フォーマルな場面での選び方
ビジネスシーンや学術論文、公式な文書など、フォーマルな場面では、より厳密で論理的なつながりを示す表現を選ぶことが求められます。このような状況では、「therefore」「thus」「thereby」「consequently」が特に適しています。
例えば、会議での報告やプレゼンテーションで、あるデータから結論を導く際には「therefore」が有効です。研究論文で、実験結果から考察を述べる際には「thus」や「thereby」を使うと、より専門的で説得力のある文章になります。これらの表現は、文と文の間の論理的なつながりを明確にし、読み手や聞き手に正確な情報を伝える助けとなります。
日常会話での選び方
友人との会話やカジュアルなメールなど、日常的なコミュニケーションでは、堅苦しくない自然な表現が好まれます。このような場面では、「as a result」や「because of that」が使いやすいでしょう。
「as a result」は非常に汎用性が高く、口語でも書き言葉でも違和感なく使えます。例えば、「I missed the train, as a result, I was late for work.(電車に乗り遅れて、それによって仕事に遅刻した)」のように、日常で起こった出来事とその結果をシンプルに伝えられます。
「because of that」も同様に、前の出来事が原因で何かが起こったことをカジュアルに説明する際に便利です。例えば、「It rained all day, and because of that, we canceled our picnic.(一日中雨が降って、それによってピクニックは中止になった)」といった使い方があります。
原因と結果の強調の仕方
「それによって」という表現は、原因と結果の関係を示すものですが、そのどちらをより強調したいかによって、選ぶべき英語表現が変わってきます。原因を強調したい場合は、「due to that」や「because of that」が適しています。
例えば、「The delay was due to that accident.(その遅延はその事故によって引き起こされたものだ)」のように、何が原因であったかを明確に示せます。一方、結果を強調したい場合は、「result in」や「lead to」といった動詞句を使うと良いでしょう。
例えば、「Poor planning can lead to project failure.(計画不足はプロジェクトの失敗に導くことがある)」のように、ある行動がどのような結果をもたらすかを具体的に表現できます。これらの表現を使い分けることで、伝えたいメッセージの焦点をより明確にできます。
「それによって」に関連する英語表現

「それによって」という言葉は、原因と結果のつながりを示す際に使われますが、英語には他にも原因や結果を表す様々な表現があります。ここでは、「それによって」と合わせて知っておくと便利な関連表現をいくつかご紹介します。
原因を示す表現:Because of / Due to
「Because of」と「Due to」は、どちらも「~のために」「~が原因で」という意味で、ある事柄が起こった原因や理由を明確に示したいときに使われます。これらの表現は、「それによって」が示す結果の前に、その原因を提示する際に特に役立ちます。
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The flight was canceled due to typhoon.
台風の影響で、飛行機が欠航になった。
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Because he woke up late, he was late for school.
朝起きるのが遅かったので、彼は学校に遅刻してしまった。
「due to」は、名詞句を伴って原因を表すことが多く、特に公共交通機関のアナウンスなどでよく耳にする表現です。 「because of」も同様に名詞句を伴いますが、「because」単独の場合は完全な文が続きます。これらの表現を使いこなすことで、原因と結果の関係をより詳細に説明できます。
結果を引き起こす動詞:Lead to / Result in
「Lead to」と「Result in」は、どちらも「~につながる」「~という結果になる」という意味で、ある行動や状況が特定の結末を引き起こすことを動詞として表現する際に使われます。これらの動詞は、「それによって」が示す結果そのものを強調したい場合に非常に有効です。
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Poor planning can lead to project failure.
計画不足はプロジェクトの失敗に導くことがある。
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The heavy rain resulted in flooding.
大雨が洪水を引き起こした。
「lead to」は、ある事象が別の事象を引き起こすことを示す際に使われ、間接的な原因と結果の関係を表すこともあります。 一方、「result in」は、何かが結果として起こるという意味で、より直接的な結果を示すことが多いです。 これらの動詞を適切に使うことで、文章に動きと具体性を持たせ、原因から結果への流れをスムーズに伝えられます。
よくある質問

ここでは、「それによって 英語」に関してよく寄せられる質問にお答えします。
- 「それによって」と「それにより」の英語での違いはありますか?
- ビジネスメールで「それによって」を使いたい場合、どの表現が適切ですか?
- 「それによって」を文頭で使うことはできますか?
- 「それによって」のカジュアルな言い方はありますか?
「それによって」と「それにより」の英語での違いはありますか?
日本語の「それによって」と「それにより」は、どちらも前の事柄が原因や手段となって、結果が起こることを示しますが、英語では文脈に応じて同じ表現が使われることが多いです。例えば、「therefore」「thus」「thereby」「as a result」などは、どちらのニュアンスでも使えます。ただし、「それにより」が「~によって(手段)」の意味合いが強い場合は、「by which」や「by means of which」のような表現がより適切になることもあります。
例えば、「彼は新しい方法を開発した。それにより、作業効率が大幅に向上した。」であれば、「He developed a new method, by which the work efficiency was greatly improved.」のように表現できます。
ビジネスメールで「それによって」を使いたい場合、どの表現が適切ですか?
ビジネスメールで「それによって」を使いたい場合、フォーマルさと明確さを兼ね備えた表現が求められます。最も無難で広く使えるのは「therefore」や「as a result」です。 例えば、「The meeting was postponed; therefore, we need to reschedule.(会議が延期になりました。
それによって、再調整が必要です。)」や、「We implemented the new system, and as a result, our productivity increased.(新しいシステムを導入しました。それによって、生産性が向上しました。)」のように使えます。より簡潔に、かつ論理的なつながりを強調したい場合は「thus」や「consequently」も選択肢に入りますが、これらはやや硬い印象を与えるため、相手や状況に応じて使い分けるのが良いでしょう。
「それによって」を文頭で使うことはできますか?
はい、「それによって」を意味する英語表現の多くは文頭で使うことができます。特に「Therefore」「Thus」「Consequently」「As a result」などは、文頭に置いて前の文の内容を受けて、その結果や結論を導く形でよく使われます。 例えば、「Therefore, we decided to proceed with the plan.(それによって、私たちはその計画を進めることを決定した。
)」や、「As a result, the project was completed ahead of schedule.(それによって、プロジェクトは予定より早く完了した。)」のように使えます。文頭に置くことで、文と文の間の論理的なつながりをより明確に示し、文章全体の流れをスムーズにできます。
「それによって」のカジュアルな言い方はありますか?
「それによって」のカジュアルな言い方としては、「so」が最も一般的です。 「so」は「だから」「それで」といった意味で、日常会話で非常に頻繁に使われます。例えば、「I was tired, so I went to bed early.(疲れていた。それによって、早く寝た。)」のように、前の出来事が直接的な理由や結果となる場合に自然に使えます。
ただし、「so」は非常にカジュアルな表現なので、ビジネスシーンやフォーマルな文書での使用は避けるのが賢明です。友人との会話や親しい間柄でのメールなど、インフォーマルな状況で使うと良いでしょう。
まとめ
「それによって」という日本語の表現は、英語では文脈やニュアンスに応じて様々な言葉で表現できます。適切な表現を選ぶことで、あなたの英語はより自然で正確なものになるでしょう。以下に、主要なポイントをまとめます。
- 「therefore」は論理的な結論を示す際に便利です。
- 「thus」はフォーマルな文脈で結果や方法を伝える際に使います。
- 「thereby」は行為が直接的な結果を生むことを示します。
- 「as a result (of)」は幅広い状況で使える一般的な表現です。
- 「consequently」はフォーマルな場面で明確な結果を示す際に適しています。
- フォーマルな場面では「therefore」「thus」「thereby」「consequently」を選びましょう。
- 日常会話では「as a result」や「because of that」が使いやすいです。
- 原因を強調するなら「due to」「because of」が有効です。
- 結果を強調するなら「lead to」「result in」といった動詞句を活用しましょう。
- 「それによって」を文頭で使うことは可能です。
- カジュアルな場面では「so」が「それによって」の代わりになります。
- それぞれの表現が持つニュアンスを理解し、使い分けることが大切です。
- 例文を通して使い方を学ぶと、より実践的な英語力が身につきます。
- 英語表現の幅を広げることで、コミュニケーションが円滑になります。
- 状況に応じた適切な表現選びが、英語上達のコツです。
- この記事があなたの英語学習の助けになれば幸いです。
