自宅での血圧測定は、健康管理の基本であり、特に高血圧の方にとっては日々の体調を把握する上で欠かせません。しかし、数多くの血圧計の中から「どれを選べば良いのか」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。本記事では、医師がすすめる信頼性の高い血圧計をランキング形式でご紹介し、ご自身にぴったりの一台を見つけるための選び方や、正確な測定のコツまで詳しく解説します。
家庭用血圧計の重要性:なぜ医師が測定をすすめるのか

家庭で血圧を測ることは、病院での測定だけでは見過ごされがちな血圧の変動を把握するために非常に重要です。医師が家庭での血圧測定をすすめるのは、日々の生活習慣や時間帯による血圧の変化を正確に記録し、より適切な診断や治療方針の決定に役立てるためです。
自宅で血圧を測るメリット
自宅で血圧を測る最大のメリットは、「白衣高血圧」や「仮面高血圧」といった特殊な高血圧の発見につながることです。白衣高血圧とは、病院で測ると緊張から血圧が高くなる現象を指し、仮面高血圧は、病院では正常値でも自宅では高血圧になる状態を指します。これらは家庭での測定でしか見つけられないため、日々の記録が非常に大切になります。
また、リラックスした状態で測定できるため、より普段の血圧に近い値を知ることができるでしょう。
高血圧と血圧計の役割
高血圧は、自覚症状がほとんどないまま進行し、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な病気を引き起こすリスクを高めます。そのため、「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれています。家庭用血圧計は、この高血圧を早期に発見し、日々の血圧管理を通じて合併症のリスクを低減するための重要なツールです。定期的な測定と記録は、ご自身の健康を守るための第一歩と言えるでしょう。
医師がすすめる血圧計の選び方:失敗しないためのポイント

家庭用血圧計を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。ご自身のライフスタイルや測定の目的に合わせて、最適な一台を見つけるためのコツをご紹介します。これらのポイントを押さえることで、長く安心して使える血圧計を選ぶことができるでしょう。
測定方式で選ぶ:上腕式と手首式の違いと特徴
血圧計には主に「上腕式」と「手首式」の2種類があります。上腕式は心臓に近い上腕で測定するため、より正確な値が得られやすいとされています。多くの医療機関で使用されているのも上腕式です。一方、手首式は小型で持ち運びやすく、手軽に測定できるのが特徴ですが、測定位置が心臓より低いと高めに、高いと低めに表示される傾向があるため、正しい姿勢での測定が特に重要です。
医師が家庭用として推奨するのは、一般的に上腕式が多い傾向にあります。
カフ(腕帯)のタイプとサイズの重要性
カフとは、腕に巻く部分のことです。カフのサイズが合っていないと、正確な血圧測定ができません。腕の太さに合ったカフを選ぶことが大切です。最近では、腕を通すだけで簡単に装着できる「フィットカフ」や、巻き方が正しいかを表示してくれる機能付きのカフもあります。ご自身の腕の太さを事前に測り、対応するカフサイズを確認してから購入するようにしましょう。
カフの巻き方が不適切だと、測定値に大きな誤差が生じる可能性があります。
医療機器認証の有無を確認する
家庭用血圧計は、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に基づき、医療機器として認証されている必要があります。この認証を受けている製品は、一定の品質と性能が保証されているため、安心して使用できます。製品パッケージや取扱説明書に「医療機器認証番号」が記載されているか、購入前に必ず確認するようにしましょう。
医療機器認証は、血圧計の信頼性を示す重要な指標です。
機能性で選ぶ:メモリ、不規則脈波検知、スマホ連携など
最近の血圧計は、測定値の保存機能(メモリ機能)はもちろん、不規則な脈波を検知する機能、スマートフォンと連携してデータを管理できる機能など、様々な便利機能を搭載しています。日々の血圧変動をグラフで確認したい方や、医師にデータを見せたい方は、スマホ連携機能があると便利です。また、不規則脈波検知機能は、心臓病の早期発見につながる可能性もあるため、特に健康に不安がある方にはおすすめの機能です。
信頼できるメーカーから選ぶ
血圧計は、日々の健康管理に直結する医療機器です。そのため、信頼と実績のあるメーカーから選ぶことが大切です。オムロン、テルモ、A&D、シチズンなどは、長年にわたり血圧計を製造しており、その品質と精度は多くの医師やユーザーから高く評価されています。これらのメーカーの製品は、アフターサポートも充実していることが多く、安心して使い続けることができるでしょう。
【2025年最新版】医師がすすめる上腕式血圧計ランキング

上腕式血圧計は、家庭での血圧測定において最も推奨されるタイプです。ここでは、特に医師からの信頼が厚く、多くのユーザーに選ばれている上腕式血圧計をメーカー別にご紹介します。それぞれの製品が持つ特徴を比較し、ご自身のニーズに合った一台を見つけてください。
オムロン(OMRON)のおすすめ上腕式血圧計
オムロンは、家庭用血圧計の分野で圧倒的なシェアを誇る日本のメーカーです。その製品は、高い測定精度と使いやすさで知られています。特に「HEM-7600T」シリーズのようなチューブレスタイプは、腕に装着するだけで簡単に測定でき、コードの煩わしさがないため、ストレスなく日々の測定を続けられると評判です。
また、スマートフォンアプリ「OMRON connect」と連携できるモデルも多く、測定データの管理も容易に行えます。正確性と利便性を兼ね備えた製品が豊富に揃っています。
テルモ(TERUMO)のおすすめ上腕式血圧計
テルモは、医療現場で使われる医療機器を数多く手掛ける日本の大手医療機器メーカーです。その家庭用血圧計も、医療現場で培われた技術と信頼性が特徴です。シンプルな操作性と、安定した測定精度が魅力で、特に「ES-W5200ZZ」のようなモデルは、大きな表示画面と簡単なボタン操作で、高齢者の方でも迷わずに使えるように設計されています。
余計な機能は不要で、とにかく正確に測りたいという方におすすめです。
A&D(エー・アンド・デイ)のおすすめ上腕式血圧計
A&Dは、精密測定機器の分野で高い技術力を持つ日本のメーカーです。医療機関向けの血圧計も多く製造しており、その家庭用血圧計も高い測定精度と耐久性が特徴です。特に「UA-651BLE」のようなモデルは、Bluetooth®通信機能を搭載し、スマートフォンアプリと連携してデータを管理できます。医療現場での実績に裏打ちされた信頼性は、日々の健康管理に真剣に取り組みたい方にとって大きな安心材料となるでしょう。
シチズン(CITIZEN)のおすすめ上腕式血圧計
シチズンは、時計で培った精密技術を活かし、家庭用血圧計も製造しています。デザイン性と手軽さを兼ね備えた製品が多く、リーズナブルな価格帯も魅力です。「CHUA716」のようなモデルは、コンパクトながらも必要な機能を備え、初めて血圧計を購入する方や、手軽に測定したい方におすすめです。
シンプルな操作で、日々の健康チェックを習慣にしやすいでしょう。
【2025年最新版】医師がすすめる手首式血圧計ランキング

手首式血圧計は、そのコンパクトさと手軽さから、外出先や旅行先でも血圧を測りたい方に人気があります。ここでは、医師も認める信頼性と使いやすさを兼ね備えた手首式血圧計を、主要メーカーから厳選してご紹介します。手軽さだけでなく、正確性も重視した製品選びの参考にしてください。
オムロン(OMRON)のおすすめ手首式血圧計
オムロンの手首式血圧計は、その高い利便性から多くのユーザーに選ばれています。「HEM-6232T」のようなモデルは、手首に巻くだけで簡単に測定でき、コンパクトなサイズで持ち運びにも便利です。また、測定姿勢ガイド機能が付いているモデルもあり、正しい姿勢で測定できているかを確認しながら測れるため、手首式にありがちな測定誤差のリスクを減らすことができます。
スマートフォン連携機能を持つモデルも多く、データ管理もスムーズに行えます。
シチズン(CITIZEN)のおすすめ手首式血圧計
シチズンの手首式血圧計は、スタイリッシュなデザインと手軽な操作性が特徴です。「CHWH803」のようなモデルは、薄型で軽量なため、旅行や出張に持っていくのに最適です。また、大きな液晶表示で見やすく、シンプルなボタン配置で誰でも簡単に操作できます。リーズナブルな価格帯で、気軽に血圧測定を始めたい方におすすめです。
日々の健康チェックを手軽に続けたい方にぴったりの一台が見つかるでしょう。
家庭で正確に血圧を測るコツと注意点

どんなに高性能な血圧計を選んでも、正しい方法で測定しなければ正確な値は得られません。ここでは、家庭で血圧を正確に測るための重要なコツと注意点をご紹介します。これらのポイントを守ることで、より信頼性の高い測定結果を得ることができ、日々の健康管理に役立てられるでしょう。
血圧測定に適した時間帯と環境
血圧は一日のうちでも変動するため、毎日同じ時間帯に測定することが大切です。一般的には、朝起きて1時間以内、排尿後、朝食前、薬を飲む前に測る「早朝血圧」と、夜寝る前に測る「就寝前血圧」が推奨されています。測定前は、少なくとも5分間は安静にし、リラックスした状態で測るようにしましょう。
寒い場所や騒がしい場所での測定は避け、落ち着いた環境で行うことが重要です。
正しい姿勢とカフの巻き方
正確な測定のためには、正しい姿勢とカフの巻き方が不可欠です。椅子に座り、背もたれにもたれてリラックスし、足の裏は床にしっかりつけましょう。測定する腕は、テーブルなどに置いて心臓と同じ高さになるようにします。カフは、素肌または薄手のシャツの上から、肘の関節から指1~2本分ほど上に、きつすぎず緩すぎないようにしっかりと巻きます。
カフが正しく巻けていないと、測定値に大きな誤差が生じるため、取扱説明書をよく読んで練習しましょう。
複数回測定の重要性と平均値の活用
血圧は常に変動しているため、一度の測定値だけで判断するのは危険です。毎回2回以上測定し、その平均値を記録するようにしましょう。1回目の測定で緊張して高めの値が出ることがあるため、2回目以降の測定値の方がより安定している傾向があります。また、日々の測定値を記録し、週ごとや月ごとの平均値を把握することで、血圧の傾向をより正確に把握できます。
かかりつけ医に相談する際にも、これらの記録は非常に役立ちます。
測定値に影響を与える要因
血圧測定値は、様々な要因によって変動します。例えば、運動直後、入浴後、飲酒後、喫煙後、カフェイン摂取後などは、一時的に血圧が上昇することがあります。また、精神的なストレスや興奮も血圧を上昇させる要因となります。これらの要因を避けて測定することで、より正確な「普段の血圧」を知ることができます。測定前にこれらの行動を避け、落ち着いた状態で測ることを心がけましょう。
よくある質問

- 手首式と上腕式、どちらの血圧計がおすすめですか?
- 血圧計はどこで買えますか?
- 血圧計の買い替え時期はどのくらいですか?
- 病院で測る血圧と自宅で測る血圧が違うのはなぜですか?
- 血圧計の校正は必要ですか?
- 子どもや高齢者でも使いやすい血圧計はありますか?
- 血圧計のデータはどのように管理すれば良いですか?
手首式と上腕式、どちらの血圧計がおすすめですか?
一般的に、より正確な測定値を得るためには上腕式血圧計がおすすめです。上腕式は心臓に近い位置で測定するため、測定値の信頼性が高いとされています。手首式は手軽で持ち運びやすいですが、測定位置や姿勢によって誤差が生じやすいため、正しい使い方を習得することが重要です。医師も家庭用としては上腕式を推奨することが多いです。
血圧計はどこで買えますか?
血圧計は、家電量販店、ドラッグストア、医療機器販売店、またはオンラインストアで購入できます。実際に手に取ってカフの装着感や操作性を確認したい場合は、実店舗での購入がおすすめです。オンラインストアでは、多くの製品を比較検討でき、レビューも参考にできるため便利です。
血圧計の買い替え時期はどのくらいですか?
血圧計の寿命は、使用頻度や保管状況にもよりますが、一般的には5年程度が目安とされています。ただし、測定値に異常を感じたり、故障の兆候が見られたりした場合は、早めに買い替えを検討しましょう。定期的な点検や校正サービスを提供しているメーカーもありますので、確認してみるのも良いでしょう。
病院で測る血圧と自宅で測る血圧が違うのはなぜですか?
病院で測る血圧と自宅で測る血圧が異なるのはよくあることです。これは、病院での緊張による「白衣高血圧」や、自宅でのリラックスした環境による違いが主な理由です。また、測定する時間帯や環境、姿勢の違いも影響します。自宅で毎日同じ条件で測定した血圧値の方が、日々の健康状態をより正確に反映しているとされています。
血圧計の校正は必要ですか?
家庭用血圧計は、通常、購入後に定期的な校正は不要とされています。しかし、長期間使用している場合や、測定値に疑問を感じる場合は、メーカーのサポートセンターに問い合わせて点検や校正の相談をすることをおすすめします。一部の医療機器メーカーでは、有償で校正サービスを提供している場合もあります。
子どもや高齢者でも使いやすい血圧計はありますか?
子どもや高齢者の方には、操作がシンプルで、カフの装着が簡単な上腕式血圧計がおすすめです。特に、腕を通すだけで簡単に測定できる「チューブレスタイプ」や、大きな表示画面と音声ガイド機能を搭載したモデルは、使いやすさの点で優れています。購入前に、実際に操作してみて、使い勝手を確認すると良いでしょう。
血圧計のデータはどのように管理すれば良いですか?
血圧計のデータ管理には、手書きの血圧手帳、メーカー提供のスマートフォンアプリ、または市販の健康管理アプリなどがあります。スマートフォン連携機能付きの血圧計を選べば、測定値が自動でアプリに転送され、グラフで簡単に管理できるため非常に便利です。これらのデータを定期的に医師に見せることで、より的確なアドバイスを受けられるでしょう。
まとめ
- 家庭用血圧計は日々の健康管理に不可欠なツールです。
- 医師は上腕式血圧計を推奨することが多いです。
- 血圧計選びでは測定方式とカフのサイズが重要です。
- 医療機器認証の有無を必ず確認しましょう。
- メモリやスマホ連携などの機能性も考慮すると便利です。
- オムロン、テルモ、A&D、シチズンは信頼できるメーカーです。
- 手首式は手軽ですが、正しい姿勢での測定が肝心です。
- 血圧測定は毎日同じ時間帯に行いましょう。
- 測定前は5分間安静にし、リラックスすることが大切です。
- 正しい姿勢とカフの巻き方を守りましょう。
- 複数回測定し、平均値を記録することが重要です。
- 運動後や飲酒後など、測定値に影響する要因を避けましょう。
- 手首式と上腕式は用途に応じて選びましょう。
- 血圧計は家電量販店やオンラインストアで購入可能です。
- 血圧計の寿命は5年程度が目安です。
