ブリーダーから犬・猫を買う際の注意点|後悔しないためのチェックポイント

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「ブリーダーから犬や猫を迎えたいけど、どんな点に注意すれば良いのだろう?」

新しい家族として犬や猫を迎え入れる際、ブリーダーからの購入を検討する方は多いでしょう。しかし、ブリーダーと一口に言っても、その質は様々です。信頼できるブリーダーを見極め、後悔のない選択をするためには、いくつかの重要な注意点があります。

本記事では、ブリーダーから犬や猫を迎える際に押さえておくべき注意点を徹底解説します。この記事を読めば、安心して新しい家族を迎え入れるための知識が身につき、より良い出会いへと繋がるでしょう。

目次

ブリーダーから購入するメリットとデメリット

ブリーダーから犬や猫を迎えることは、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。事前に両側面を理解しておくことが、後悔しないための第一歩です。

本章では、ブリーダーから購入する主なメリットとデメリットについて解説します。

  • ブリーダーから購入するメリット
  • ブリーダーから購入するデメリット

ブリーダーから購入するメリット

ブリーダーから直接犬や猫を迎えることには、多くの魅力があります。専門的な知識を持つブリーダーから、健康で性格の良い子を迎えられる可能性が高まります。

主なメリットは以下の通りです。

  • 親犬や兄弟犬を見られる可能性がある: 親犬や兄弟犬の姿を見ることで、将来の大きさや毛色、性格などをある程度予測することができます。 また、どのような環境で育ったのかを直接確認できるため、安心感に繋がります。
  • 専門的なアドバイスを受けられる: ブリーダーは特定の犬種や猫種に関する深い知識と経験を持っています。 飼育方法やしつけ、健康管理などについて、専門的なアドバイスを受けることができます。 購入後も相談に乗ってくれるブリーダーもいます。
  • 社会性が身についている可能性がある: 月齢にもよりますが、親犬や兄弟犬と一緒に過ごすことで、社会性が身についている子犬や子猫を迎えることができます。 これは、多頭飼いを考えている場合にもスムーズな導入に繋がる可能性があります。
  • 健康状態が良い子を迎えやすい: 適切な飼育環境や衛生管理、遺伝性疾患への配慮など、ブリーダーは子犬や子猫の健康管理に力を入れています。 そのため、健康な子を迎えられる可能性が高まります。
  • 適正な価格で迎えられる可能性がある: ペットショップのように仲介業者を挟まないため、適正な価格で迎えられる場合があります。
  • 珍しい犬種や毛色と出会える可能性がある: 特定の犬種を専門に扱っているブリーダーも多く、ペットショップではなかなか出会えない珍しい犬種や毛色の子と出会えるチャンスがあります。

これらのメリットを最大限に活かすためには、信頼できるブリーダーを選ぶことが非常に重要です。

ブリーダーから購入するデメリット

多くのメリットがある一方で、ブリーダーからの購入にはいくつかのデメリットも考慮する必要があります。事前に理解しておくことで、トラブルを避け、より良い選択ができるでしょう。

主なデメリットは以下の通りです。

  • 見学や引き取りに手間がかかる場合がある: ブリーダーの犬舎や猫舎が遠方にある場合、見学や引き取りのために時間や交通費がかかることがあります。
  • すぐに迎えられない場合がある: 希望する犬種や猫種の子犬・子猫が常にいるとは限りません。出産状況によっては、予約して待つ必要がある場合もあります。
  • 悪質なブリーダーを見極める必要がある: 残念ながら、利益優先で動物の健康や福祉を軽視する悪質なブリーダーも存在します。 そのようなブリーダーから購入してしまうと、健康上の問題を抱えた子を迎えてしまったり、後々トラブルに発展したりする可能性があります。
  • 情報収集が難しい場合がある: ペットショップのように気軽に立ち寄って情報収集することが難しい場合があります。自分で積極的に情報を集める必要があります。
  • 相性の合うブリーダーを見つけるのが大変: ブリーダーとの相性も重要です。考え方や方針が合わない場合、スムーズなやり取りが難しくなることもあります。

これらのデメリットを理解した上で、慎重にブリーダーを選ぶことが大切です。次の章では、信頼できるブリーダーを見極めるための具体的な注意点について解説します。

ブリーダー選びの絶対的な注意点

信頼できるブリーダーを選ぶことは、健康で幸せなペットライフを送るための最も重要なステップです。 ここでは、ブリーダーを選ぶ際に必ず確認すべき絶対的な注意点を解説します。

これらのポイントを押さえることで、悪質なブリーダーを避け、安心して新しい家族を迎え入れることができるでしょう。

  • 動物取扱業の登録を確認する
  • 犬舎・猫舎の見学を快く許可してくれるか
  • 親犬・親猫や兄弟犬・兄弟猫を見せてくれるか
  • 質問に対して誠実に答えてくれるか
  • 契約書の内容を事前に確認できるか
  • アフターフォローについて説明があるか

動物取扱業の登録を確認する

まず最初に確認すべきことは、ブリーダーが「第一種動物取扱業者」として都道府県または政令市に登録されているかという点です。 これは法律で定められており、登録されていないブリーダーからの購入は避けるべきです。

登録番号は、ブリーダーのウェブサイトや犬舎・猫舎に掲示されているはずです。 見当たらない場合は、直接ブリーダーに確認しましょう。登録の有無は、そのブリーダーが法律を遵守しているかどうかの基本的な指標となります。無登録の業者であったり、提示を渋るような場合は、悪質なブリーダーである可能性が高いため、取引を中止することをおすすめします。

また、動物取扱責任者の氏名や登録年月日、有効期限なども合わせて確認しておくと、より安心です。これらの情報は、ブリーダーの信頼性を判断する上で非常に重要な手がかりとなります。

犬舎・猫舎の見学を快く許可してくれるか

信頼できるブリーダーであれば、犬舎や猫舎の見学を快く受け入れてくれるはずです。 飼育環境を自分の目で確認することは、非常に重要です。 見学を拒否したり、写真や動画だけで済ませようとしたりするブリーダーは、何か隠したいことがあるのかもしれません。

見学の際には、以下の点を確認しましょう。

  • 清潔さ: 犬舎・猫舎全体が清潔に保たれているか。排泄物などが放置されていないか。
  • 広さ: 動物たちが十分に動き回れるスペースが確保されているか。
  • 臭い: 不快な臭いがしないか。換気は十分か。
  • 動物たちの様子: 動物たちが健康で、元気に過ごしているか。毛並みはどうか。怯えたりしていないか。
  • 飼育頭数: 管理が行き届く範囲内の頭数であるか。

劣悪な環境で飼育されている場合、動物たちは心身ともに健康な状態とは言えません。 必ず自分の目で確かめ、安心して任せられる環境かどうかを判断しましょう。

親犬・親猫や兄弟犬・兄弟猫を見せてくれるか

子犬や子猫だけでなく、その親や兄弟を見せてもらえるかどうかも重要なポイントです。 親を見ることで、子犬や子猫の将来の姿や性格をある程度予測することができます。 また、遺伝的な疾患のリスクについても確認する手がかりになります。

兄弟犬・兄弟猫を見ることで、社会化がどのように行われているか、他の個体との関わり方などを観察できます。ただし、出産直後や子育て中の母犬・母猫は非常にデリケートなため、見学を断られる場合もあります。 その場合は、理由をきちんと説明してくれるかどうかが大切です。

親や兄弟を見せることを頑なに拒否するブリーダーは、何か問題がある可能性も考えられます。 可能な範囲で、できるだけ多くの情報を提供してくれるブリーダーを選びましょう。

質問に対して誠実に答えてくれるか

犬や猫を迎えるにあたって、様々な疑問や不安が出てくるのは当然のことです。信頼できるブリーダーは、こちらの質問に対して誠実かつ丁寧に答えてくれます。 専門知識が豊富で、自信を持って説明してくれるはずです。

以下のような質問をしてみましょう。

  • 犬種・猫種特有の性格や特徴、かかりやすい病気について
  • 親犬・親猫の血統や遺伝病の検査結果について
  • ワクチン接種の状況や健康診断の結果について
  • 普段与えている食事内容やしつけの状況について
  • お迎え後のアフターフォローについて

質問に対して曖昧な回答をしたり、話を逸らしたりするようなブリーダーは注意が必要です。また、こちらの状況や飼育環境について何も質問してこないブリーダーも、動物たちの将来を真剣に考えていない可能性があります。 良いブリーダーは、迎える側の環境や覚悟もきちんと確認しようとします。

契約書の内容を事前に確認できるか

犬や猫を迎える際には、必ず契約書を交わします。契約書の内容を事前にしっかりと確認させてもらえるかは、信頼できるブリーダーかどうかを見極める上で非常に重要です。

契約書には、主に以下のような内容が記載されています。

  • 販売価格と支払い方法
  • 引き渡し時期と方法
  • 血統書の発行について
  • ワクチン接種や健康診断に関する情報
  • 生体保証の内容(病気や死亡時の対応など)
  • 返品や交換に関する条件
  • マイクロチップの装着状況

契約内容に不明な点や納得できない点があれば、必ずブリーダーに確認し、説明を求めましょう。 ブリーダーに有利すぎる免責事項が含まれていないかも注意深く確認する必要があります。 契約内容を曖昧にしたまま契約を急がせるようなブリーダーは避けるべきです。

アフターフォローについて説明があるか

犬や猫を迎え入れた後も、飼育に関する悩みや疑問は尽きないものです。信頼できるブリーダーは、お迎え後のアフターフォローについてもきちんと説明してくれます。

例えば、以下のようなサポートが考えられます。

  • 飼育方法やしつけに関する相談
  • 健康状態に変化があった場合の相談
  • トリミングやペットホテルなどの紹介

「売ったら終わり」ではなく、迎えた動物たちが新しい家族のもとで幸せに暮らせるように、継続的なサポートを提供してくれるブリーダーは、動物に対する愛情と責任感を持っていると言えるでしょう。 アフターフォローの内容や連絡方法などを事前に確認しておくことで、お迎え後も安心して相談できる相手を見つけることができます。

悪質なブリーダーを避けるためのチェックポイント

残念ながら、すべてのブリーダーが動物たちのことを第一に考えているわけではありません。中には、利益を優先し、動物たちの健康や福祉を軽視する「悪質ブリーダー」や「パピーミル」と呼ばれる業者も存在します。

ここでは、悪質なブリーダーを避け、悲しい思いをしないためのチェックポイントを解説します。

  • 子犬・子猫の引き渡し時期が早すぎないか
  • 過度な繁殖を行っていないか
  • 遺伝的疾患に対する知識や対策が不十分ではないか
  • 価格が不自然に安すぎたり高すぎたりしないか
  • オンラインだけのやり取りで完結させようとしないか

子犬・子猫の引き渡し時期が早すぎないか

子犬や子猫の引き渡し時期が早すぎるブリーダーには注意が必要です。 動物愛護管理法により、生後56日(8週齢)を経過しない犬猫の販売や引き渡しは禁止されています(天然記念物に指定されている日本犬6種は生後49日)。

この期間は、親や兄弟と一緒に過ごすことで、犬や猫が社会性を身につける上で非常に重要な時期です。 あまりにも早く親元から離されると、将来的に問題行動を起こしやすくなったり、心身の健全な発達に影響が出たりする可能性があります。

法律で定められた期間よりも早く引き渡そうとするブリーダーは、動物の福祉よりも利益を優先している可能性があります。 引き渡し可能な日齢を必ず確認し、適切な時期まで親元で過ごさせてくれるブリーダーを選びましょう。

過度な繁殖を行っていないか

母犬や母猫に過度な負担をかけるような繁殖を行っているブリーダーは、悪質である可能性が高いです。 例えば、以下のような点に注意しましょう。

  • 頻繁な出産: 母犬・母猫が短い間隔で何度も出産させられていないか。適切な出産間隔が守られているか。
  • 高齢での出産: 高齢になっても無理に出産させられていないか。
  • 多頭飼育崩壊の兆候: あまりにも多くの犬や猫を飼育しており、管理が行き届いていない様子はないか。

過度な繁殖は、母体の健康を著しく損なうだけでなく、生まれてくる子犬や子猫の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。 ブリーダーが繁殖計画や母体のケアについてきちんと説明できるかを確認しましょう。 動物の福祉を第一に考え、計画的な繁殖を行っているブリーダーを選ぶことが大切です。

遺伝的疾患に対する知識や対策が不十分ではないか

特定の犬種や猫種には、遺伝的にかかりやすい病気(遺伝性疾患)が存在します。信頼できるブリーダーは、これらの遺伝性疾患に関する知識を持ち、適切な対策を講じています。

具体的には、以下のような点を確認しましょう。

  • 遺伝子検査の実施: 親犬・親猫に対して、遺伝性疾患の遺伝子検査を実施しているか。その結果を開示してくれるか。
  • 繁殖計画への反映: 遺伝性疾患のリスクを考慮した繁殖計画を立てているか。キャリア(保因者)同士の交配を避けるなどの対策をしているか。
  • 情報提供の姿勢: 遺伝性疾患のリスクについて、包み隠さず説明してくれるか。

遺伝的疾患に関する知識が乏しかったり、対策を怠っていたりするブリーダーから迎えた場合、将来的に高額な医療費がかかったり、愛犬・愛猫が苦しんだりする可能性があります。 健康な子を迎えるためにも、遺伝性疾患に対するブリーダーの意識と取り組みをしっかりと確認しましょう。

価格が不自然に安すぎたり高すぎたりしないか

犬や猫の価格は、犬種・猫種、血統、健康状態、ブリーダーの方針など様々な要因によって変動しますが、相場から大きくかけ離れた価格設定をしているブリーダーには注意が必要です。

不自然に安すぎる場合は、適切な飼育コストをかけていない、健康状態に問題がある、あるいは悪質な「パピーミル」である可能性などが考えられます。 安易に飛びつかず、なぜ安いのか理由を確認することが重要です。

一方で、不当に高すぎる価格設定をしている場合もあります。希少な犬種や特別な血統であれば高価になることもありますが、納得できる理由が説明されない場合は注意が必要です。複数のブリーダーを比較検討し、適正な価格帯を把握しておくことも大切です。

価格だけでなく、その価格に見合うだけの価値(健康状態、飼育環境、アフターフォローなど)が提供されるのかを総合的に判断しましょう。

オンラインだけのやり取りで完結させようとしないか

近年、インターネットを通じてブリーダーを探すことが一般的になりましたが、オンラインだけのやり取りで犬や猫の購入を完結させようとするブリーダーには注意が必要です。

動物愛護管理法では、犬や猫を販売する際には、購入者に対して事業所での現物確認と対面説明を行うことが義務付けられています。 これは、飼育環境や動物の状態を直接確認し、ブリーダーから十分な説明を受けることで、安易な購入を防ぎ、動物の福祉を守るための重要なルールです。

写真や動画だけで判断し、実際に会うことなく購入手続きを進めようとするブリーダーは、法律を遵守していない可能性があります。 また、動物の状態を隠蔽しようとしているケースも考えられます。必ず犬舎・猫舎を訪問し、自分の目で確認した上で契約するようにしましょう。

ブリーダー見学時のチェックポイント

ブリーダーを見学する機会を得たら、それは非常に貴重な情報収集のチャンスです。 短い時間の中で、多くのことを見て、聞いて、感じ取る必要があります。ここでは、ブリーダー見学時に特に注意してチェックすべきポイントを解説します。

これらのポイントを意識することで、より深くブリーダーの質を見極めることができるでしょう。

  • 飼育環境の衛生状態と安全性
  • 動物たちの健康状態と性格
  • ブリーダーの動物への接し方
  • 他の動物やスタッフの様子(該当する場合)

飼育環境の衛生状態と安全性

まず最も重要なのは、飼育環境が衛生的で安全であるかという点です。 具体的には以下の点を確認しましょう。

  • 清掃状況: 床やケージ、食器、トイレなどが清潔に保たれているか。 糞尿の臭いがきつくないか。
  • 換気と温度管理: 適切な換気が行われ、動物たちが快適に過ごせる温度・湿度が保たれているか。
  • 飼育スペース: 動物たちがストレスなく過ごせる十分な広さが確保されているか。 過密飼育になっていないか。
  • 安全性: 動物たちが怪我をするような危険な箇所はないか。薬品などが動物の手の届く場所に置かれていないか。
  • 日当たりと運動スペース: 適切な日光浴ができ、適度な運動ができるスペースがあるか。

不衛生な環境や危険な場所で飼育されている動物は、感染症のリスクが高く、心身ともに健康な状態とは言えません。 細部まで注意深く観察し、動物たちが大切に育てられているかを確認しましょう。

動物たちの健康状態と性格

見学時には、そこにいる動物たちの健康状態と性格をよく観察しましょう。 これは、お迎えを検討している子犬や子猫だけでなく、親犬・親猫や他の動物たちも含めて確認することが大切です。

健康状態のチェックポイントは以下の通りです。

  • : 目ヤニや充血がなく、輝いているか。
  • : 鼻水が出ていたり、乾きすぎていたりしないか。
  • : 汚れや臭いがなく、清潔か。頻繁に掻いたりしていないか。
  • 被毛: 毛艶が良く、フケや脱毛がないか。皮膚の状態はどうか。
  • 体格: 痩せすぎていたり、太りすぎていたりしないか。年齢相応の発育をしているか。
  • 歩き方: 足を引きずったり、ふらついたりしていないか。元気に動き回っているか。
  • 呼吸: 苦しそうな呼吸をしていないか。咳やくしゃみはしていないか。
  • お尻周り: 下痢などの痕跡がなく、清潔か。

性格については、人懐っこいか、臆病すぎないか、攻撃性はないかなどを観察します。動物たちがリラックスして過ごしているか、スタッフや他の動物と友好的に接しているかなども、ブリーダーの飼育方針や動物への愛情を測る上で参考になります。

ブリーダーの動物への接し方

ブリーダーが動物たちにどのように接しているかを観察することも非常に重要です。 言葉遣いや触れ方、表情などから、動物への愛情や知識、経験の深さが垣間見えます。

以下の点に注目しましょう。

  • 愛情を持って接しているか: 動物たちに優しく話しかけ、丁寧に扱っているか。
  • 動物たちのことをよく理解しているか: 個々の動物の性格や特徴、健康状態などを把握しているか。
  • 無理強いをしていないか: 動物たちが嫌がることを無理にさせたりしていないか。
  • 適切な指示やしつけができているか: 動物たちがブリーダーの指示を理解し、落ち着いて行動できているか。

動物に対して威圧的であったり、逆に無関心であったりするブリーダーは避けるべきです。 動物たちとの間に信頼関係が築けているか、愛情を持って接しているかを見極めましょう。

他の動物やスタッフの様子(該当する場合)

もしブリーダーが複数のスタッフを雇用していたり、他の種類の動物も飼育していたりする場合は、それらのスタッフや動物たちの様子も観察しましょう。

スタッフがいる場合は、

  • 動物に対して愛情を持って接しているか。
  • 知識や経験が豊富そうか。
  • ブリーダーと連携が取れているか。

他の動物がいる場合は、

  • その動物たちも健康で、適切な環境で飼育されているか。
  • 犬や猫との関係性は良好か。

これらの点を確認することで、ブリーダーの運営方針や動物福祉に対する意識をより多角的に把握することができます。一部の動物だけが特別扱いされているような状況は、健全なブリーディング環境とは言えません。

契約時・引き渡し時の注意点

いよいよお気に入りの子が見つかり、契約、そして引き渡しという段階に進んだ際にも、いくつか注意すべき点があります。最後まで気を抜かず、しっかりと確認することが大切です。

ここでは、契約時と引き渡し時の主な注意点について解説します。

  • 契約内容の再確認と書面の保管
  • ワクチン証明書や血統書の受け取り
  • 健康状態の最終確認
  • 飼育に関する最終アドバイスの確認

契約内容の再確認と書面の保管

契約を結ぶ直前には、再度、契約書の内容を隅々まで確認しましょう。 口頭での説明と相違がないか、不明な点や疑問点が残っていないかを最終チェックします。

特に以下の項目は重要です。

  • 生体保証の内容: 万が一、引き渡し後に病気が見つかった場合や死亡してしまった場合の対応について、具体的な条件や期間、保証範囲などを明確に理解しておきましょう。
  • キャンセルや返品に関する条件: やむを得ない事情でキャンセルする場合や、引き渡し後に問題が発覚した場合の返品条件などを確認しておきます。
  • 支払い条件: 金額、支払い方法、支払い時期などを改めて確認します。

契約書は、ブリーダーと飼い主双方の権利と義務を明確にする重要な書類です。 内容に納得した上で署名・捺印し、必ず控えを受け取り、大切に保管しましょう。

ワクチン証明書や血統書の受け取り

引き渡し時には、ワクチン接種証明書と血統書(該当する場合)を必ず受け取りましょう。

ワクチン証明書には、いつ、どのような種類のワクチンを接種したかが記載されています。 これは、今後のワクチン接種スケジュールを立てる上で非常に重要です。また、万が一、引き渡し後に感染症にかかってしまった場合の健康保証請求時にも必要となることがあります。

血統書は、その犬や猫の血統を証明する書類です。 親や祖先の情報が記載されており、純血種であることの証明になります。 血統書の発行には時間がかかる場合もあるため、後日郵送となる場合は、その旨をブリーダーに確認しておきましょう。

これらの書類は、愛犬・愛猫の健康管理や将来の繁殖(検討する場合)において重要な情報となります。 紛失しないように大切に保管してください。

健康状態の最終確認

引き渡し当日には、改めて子犬・子猫の健康状態を最終確認しましょう。 見学時と変わりがないか、元気があるか、食欲はあるかなどをブリーダーに確認します。

特に以下の点に注意して観察してください。

  • 元気や活気: ぐったりしていないか、元気に動き回っているか。
  • 目、鼻、耳、口、お尻周り: 見学時と同様に、異常がないか確認します。
  • 皮膚や被毛の状態: 見学時と変わりがないか。
  • 下痢や嘔吐の有無: 直近で下痢や嘔吐をしていないか確認します。

もし、見学時と比べて明らかに様子がおかしかったり、健康状態に不安を感じたりした場合は、遠慮なくブリーダーに伝え、納得できる説明を求めましょう。 場合によっては、引き渡しを延期したり、獣医師の診察を受けさせてもらったりすることも検討すべきです。

新しい環境への移動は、子犬や子猫にとって大きなストレスとなります。 万全の体調で迎えられるように、最後の最後まで気を配りましょう。

飼育に関する最終アドバイスの確認

引き渡し時には、ブリーダーから飼育に関する最終的なアドバイスを改めて確認しましょう。 これまで聞いてきた内容の再確認や、新しい環境に慣れるまでの注意点などを聞いておくと安心です。

特に以下の点について確認しておくと良いでしょう。

  • 食事: これまで与えていたフードの種類、量、回数。 新しいフードに切り替える際の注意点。
  • トイレ: トイレのしつけの状況や、新しい環境でのトイレトレーニングのポイント。
  • 睡眠環境: 安心して眠れる場所の作り方や、夜鳴きへの対処法。
  • 留守番: 短時間の留守番から慣らしていく方法や注意点。
  • 体調変化のサイン: 注意すべき体調変化のサインや、緊急時の連絡先。

ブリーダーは、その子を一番よく知る存在です。 これまでの飼育経験に基づいた具体的なアドバイスは、新しい生活をスムーズにスタートさせる上で非常に役立ちます。 不安なことや疑問点は遠慮なく質問し、解消しておきましょう。

よくある質問

ブリーダーから犬や猫を迎えるにあたり、多くの方が抱く疑問や不安にお答えします。

Q. ブリーダーから購入する場合、ペットショップより安いですか?

A. 一概には言えません。ブリーダーから直接購入する場合、ペットショップのような仲介手数料がかからないため、比較的安価になる傾向があります。 しかし、犬種・猫種の人気度、血統、健康状態、ブリーダーの飼育方針や実績などによって価格は大きく変動します。希少な犬種やチャンピオン犬の血を引く子などは高額になることもあります。価格だけで判断せず、総合的に検討することが大切です。

Q. 遠方のブリーダーから購入する場合の注意点はありますか?

A. 遠方のブリーダーから購入する場合、犬舎・猫舎の見学や引き取りに時間と費用がかかることが主な注意点です。 また、動物愛護管理法により、対面での説明と現物確認が義務付けられているため、オンラインだけで取引を完結することはできません。 輸送方法についても、空輸や陸送などがありますが、動物への負担を最小限に抑える方法を選ぶ必要があります。 輸送中の事故や体調不良のリスクも考慮し、ブリーダーと十分に話し合って慎重に決定しましょう。

Q. 「パピーミル」とは何ですか?どうすれば見分けられますか?

A. 「パピーミル」とは、利益を最優先し、劣悪な環境で犬や猫を大量に繁殖させる悪質なブリーダーのことを指します。 動物の健康や福祉は二の次にされ、母犬・母猫は過度な繁殖を強いられ、子犬・子猫は不衛生な環境で育つことが多いです。

見分けるポイントとしては、

  • 犬舎・猫舎の見学を拒否する、または一部しか見せない。
  • 動物たちが不衛生な環境にいる、痩せている、怯えている。
  • 親犬・親猫を見せない、または状態が悪い。
  • 質問に対して曖昧な回答をする、または知識が乏しい。
  • 常に多数の子犬・子猫がいる。
  • 価格が異常に安い。
  • 動物取扱業の登録がない、または提示を渋る。

これらの特徴に当てはまる場合は注意が必要です。少しでも怪しいと感じたら、契約を見送る勇気を持ちましょう。

Q. ブリーダーから子犬を迎える最適な時期はいつですか?

A. 動物愛護管理法により、生後56日(8週齢)を経過しない子犬の販売・引き渡しは禁止されています(日本犬6種は生後49日)。 この期間は、母犬や兄弟犬と過ごし社会性を学ぶ重要な時期です。 一般的には、生後2~3ヶ月頃に迎えることが多いですが、飼い主さんのライフスタイルや子犬の成長具合によって最適な時期は異なります。 例えば、留守番時間が長い家庭では、ある程度成長し、体力や抵抗力がついてからの方が安心な場合もあります。 ブリーダーとよく相談し、子犬の状況と飼い主さんの環境を考慮して決定しましょう。

Q. ブリーダー紹介サイトは信頼できますか?

A. ブリーダー紹介サイトは、多くのブリーダー情報を効率的に集めることができる便利なツールですが、サイトに掲載されているからといって、全てのブリーダーが優良であるとは限りません。 サイトによっては独自の審査基準を設けている場合もありますが、最終的な判断は自分自身で行う必要があります。 紹介サイトはあくまで情報収集の手段の一つと考え、必ずブリーダーと直接コンタクトを取り、犬舎・猫舎を見学し、本記事で解説したような注意点を自分の目で確認することが重要です。 複数のサイトを比較したり、口コミや評判を参考にしたりするのも良いでしょう。

Q. 良いブリーダーと悪いブリーダーの見分け方を教えてください。

A. 良いブリーダーと悪いブリーダーを見分けるには、これまで述べてきた様々なポイントを総合的に判断する必要があります。

良いブリーダーの主な特徴:

  • 動物取扱業の登録があり、情報を開示している。
  • 犬舎・猫舎の見学を快く受け入れ、清潔で安全な環境を保っている。
  • 動物たちが健康で、愛情を持って接せられている。
  • 特定の犬種・猫種に関する専門知識が豊富で、質問に誠実に答えてくれる。
  • 親犬・親猫や兄弟犬・兄弟猫を見せてくれる(可能な範囲で)。
  • 遺伝性疾患について理解し、対策を講じている。
  • 契約内容を明確に説明し、書面で交付する。
  • アフターフォローがしっかりしている。
  • 動物の福祉を第一に考え、無理な繁殖はしない。
  • 迎える側の飼育環境や覚悟も確認する。

悪いブリーダー(悪質ブリーダー・パピーミル)の主な特徴:

  • 動物取扱業の登録がない、または情報を隠そうとする。
  • 犬舎・猫舎の見学を拒否する、または不衛生で劣悪な環境。
  • 動物たちが不健康そう、怯えている、手入れがされていない。
  • 知識が乏しい、質問に答えない、または嘘をつく。
  • 親犬・親猫を見せない、または状態が悪い。
  • 遺伝性疾患に対する配慮がない。
  • 契約内容が曖昧、または不利な条件を押し付ける。
  • アフターフォローがない、または連絡が取れなくなる。
  • 利益優先で、過度な繁殖や早期引き渡しを行う。
  • オンラインだけの取引で済ませようとする。

これらの特徴を参考に、慎重に見極めることが大切です。

まとめ

  • ブリーダーからの購入はメリットが多いがデメリットも理解する。
  • 動物取扱業の登録は必須確認事項。
  • 犬舎・猫舎の見学は必ず行い、環境をチェック。
  • 親や兄弟を見せてもらえるか確認する。
  • 質問には誠実に答えてくれるブリーダーを選ぶ。
  • 契約書の内容は隅々まで確認し、書面で保管。
  • アフターフォローの有無と内容を確認する。
  • 子犬・子猫の引き渡し時期が早すぎないか注意。
  • 過度な繁殖をしていないか確認する。
  • 遺伝的疾患への知識と対策を確認する。
  • 価格が不自然でないか相場と比較する。
  • オンラインだけの取引は避ける。
  • 見学時は衛生状態、動物の健康と性格、ブリーダーの接し方を見る。
  • 契約時・引き渡し時は書類と健康状態を最終確認。
  • 悪質なパピーミルには十分注意する。
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