お子様の中学受験を検討されている保護者の皆様、アサンプション国際中学校についてご存じでしょうか。大阪府箕面市に位置するこの学校は、国際教育と人間教育に力を入れていることで知られています。
本記事では、アサンプション国際中学校の最新の偏差値情報から、特色ある教育プログラム、入試の進め方、学費、そして気になる学校の評判まで、受験を考える上で役立つ情報を詳しく解説します。お子様にとって最適な学校選びの参考になれば幸いです。
アサンプション国際中学校の偏差値概要
アサンプション国際中学校の偏差値は、中学受験を考える上で一つの目安となります。複数の情報源を参考にすると、その難易度が見えてきます。
「みんなの中学校情報」によると、アサンプション国際中学校の偏差値は40とされています。これは、A日程の国算型、英語型、A午後の思考力型、算数型、英語型、B日程の国算型、英語型といった全ての入試形式で共通の数値です。また、大阪府内の中学校457校中364位、全国3,687校中3027位に位置しています。
別の情報では「目標偏差値41」と記載されていることもあります。さらに、日能研の2025年入試予想R4偏差値（2024年5月25日版）では、アサンプション国際A午後とB日程が36と示されています。
このように、塾や模試によって偏差値の数値には多少の幅があるため、あくまで参考として捉えることが大切です。お子様の現在の学力と照らし合わせ、どの程度の位置づけになるのかを把握する手助けにしてください。
最新の偏差値情報とコース別詳細
アサンプション国際中学校には、イングリッシュコースとアカデミックコースの2つのコースがあります。これらのコースは、それぞれ異なる教育目標とカリキュラムを持っており、お子様の興味や将来の目標に合わせて選択できます。
現在のところ、各コース別の詳細な偏差値が公表されている情報は限られています。しかし、学校全体の偏差値が36～41の範囲にあることを考慮すると、両コースともこの範囲内で推移していると考えるのが自然です。イングリッシュコースは英語イマージョン教育を導入しており、英語に特化した学習を深めたいお子様に向いています。
一方、アカデミックコースは英語・英会話を習熟度別に学びつつ、国語・数学にも時間を多く配分し、多様な進路に対応できる学力を育むことを目標としています。お子様の得意分野や学習スタイルに合わせて、どちらのコースがより適しているかを検討することが重要です。
偏差値の推移と難易度
アサンプション国際中学校の偏差値は、近年36から41の間で推移していると見られます。この数値は、大阪府内の中学受験において中堅レベルに位置すると言えるでしょう。倍率については、2024年度の入試結果では、年度合計で1.1倍でした。これは、受験者数に対して合格者数が比較的近いことを示しており、極端な高倍率ではないものの、着実な準備が求められることを意味します。
学校は2017年度より男女共学となり、校名も「アサンプション国際中学校」に改称されました。これにより、多様な生徒が集まる環境となり、学校全体の魅力も高まっています。偏差値だけでなく、学校の教育方針や雰囲気がお子様に合っているかどうかも、難易度を測る上で大切な要素です。
アサンプション国際中学校の教育理念と特色
アサンプション国際中学校は、単に学力を高めるだけでなく、豊かな人間性を育むことを重視しています。その根底には、カトリックの精神に基づいた独自の教育理念と、現代社会で求められる力を養うための特色あるプログラムがあります。
本校はフランス・パリに本部を置く「聖母被昇天修道会」が運営するカトリックミッションスクールです。「誠実、隣人愛、喜び」をモットーに、「世界の平和に貢献する人の育成」を目指しています。この理念のもと、生徒一人ひとりの個性を大切に伸ばし、多様化する社会に対応できる寛容な心を育む教育を実践しています。グローバル社会で活躍するための外国語教育、主体的に学び協働する力を養うPBL（課題解決型授業）、そしてデジタル時代に発信する力や情報を収集する力を身につけるICT教育の3つの教育プログラムを柱としています。
グローバル教育と英語教育の強み
アサンプション国際中学校の最も大きな特色の一つは、そのグローバル教育と英語教育の充実度です。世界30カ国以上に広がる姉妹校ネットワークを活用し、多様な海外研修や留学制度を提供しています。これにより、生徒たちは異文化に触れ、国際感覚を自然に身につけることができます。
特にイングリッシュコースでは、数学、理科、音楽などの授業を英語で行う「英語イマージョン教育」を導入しています。これは「英語を学ぶ」だけでなく「英語で学ぶ」ことを実践する教育方法であり、生徒たちは英語にどっぷり浸かる環境で、実践的な英語力を効果的に習得します。また、ネイティブ教員による英会話授業や、フランス語、韓国語といった多言語プログラムも用意されており、幅広い言語能力を養うことが可能です。
これらの取り組みを通じて、生徒たちは将来、国際社会で活躍するための確かな語学力とコミュニケーション能力を身につけていきます。
キリスト教精神に基づく人間教育
アサンプション国際中学校は、カトリックの教えに基づいた人間教育を大切にしています。創立者である聖マリ・ウージェニーの教え「世界の平和に貢献する人の育成」を目指し、生徒一人ひとりの善さを見出し、その内に秘めた可能性を信じる教育を行っています。
日々の学校生活の中で、誠実さ、隣人愛、喜びといったカトリックの精神を育むことを重視しています。これにより、生徒たちは他者への思いやりや寛容な心を育み、社会的な責任を担えるリーダーへと成長していきます。宗教の授業や行事を通じて、平和と人権について深く考える機会も設けられており、生徒たちは多角的な視点から物事を捉える力を養います。
このような教育は、単なる知識の習得に留まらず、生徒が人間として豊かに生きるための土台を築くことに貢献しています。
独自のカリキュラムと学習環境
アサンプション国際中学校では、生徒の主体的な学びを促す独自のカリキュラムと充実した学習環境が整っています。その中心となるのが、PBL（課題解決型授業）とICT教育です。
PBL（Project Based Learning）では、生徒が自ら課題を設定し、情報を収集・分析し、解決策を導き出す進め方を学びます。これにより、思考力、知識の定着、応用力の向上、協働する力、そして創造する力が養われます。また、全学年でiPadを導入し、各教室に電子黒板を設置するなど、ICT環境も整備されています。
これにより、生徒たちはデジタルツールを日常的に活用し、情報を効率的に収集・発信する力を身につけます。さらに、少人数教育を活かした手厚いサポート体制も特徴です。放課後には自習室で大学生メンターと共に学ぶことができ、教員との距離も近く、個別の相談や指導を受けやすい環境です。これらの取り組みが、生徒一人ひとりの「学びのスパイラル」を活性化させ、深い学びへと導いています。
入試情報と合格への対策
アサンプション国際中学校の入試は、多様な形式が用意されており、お子様の得意分野を活かせる機会があります。合格を掴むためには、入試の仕組みを理解し、計画的に対策を進めることが大切です。
2026年度の中学校入試では、一般試験（A日程午前・午後、B日程）、帰国生入試、アピール入試（専願のみ）が実施されます。出願はインターネットを通じて行われ、一般試験の出願期間は2025年12月15日（月）から2026年1月14日（水）までです。試験日はA日程が2026年1月17日（土）、B日程が2026年1月18日（日）に設定されています。
募集人員は60名です。全ての試験後には個人面接が実施され、受験児童のみが対象となります。
入試科目と配点、募集要項
アサンプション国際中学校の一般入試では、国算型と英語型が選択可能です。
- A日程午前（国算型）：国語150点（45分）、算数150点（45分）、個人面接。
- A日程午前（英語型）：英語100点（45分）、英語インタビュー50点（10分）、個人面接。
- A日程午後（算数型）：算数150点（45分）、個人面接。
- A日程午後（英語型）：英語100点（45分）、英語インタビュー50点（10分）、個人面接。
- B日程（国算型）：国語150点（45分）、算数150点（45分）、個人面接。
- B日程（英語型）：英語100点（45分）、英語インタビュー50点（10分）、個人面接。
アピール入試（専願のみ）では、活動実績重視型、資格重視型、サッカーアピール型があり、プレテストとアピールプレゼン、そして入学試験（A日程午前）が課されます。帰国生入試では、国算型または英算型に加えて英語インタビューと面接があります。募集要項の詳細は学校のウェブサイトで確認できますので、必ず最新の情報を入手してください。
過去問対策と効果的な勉強方法
アサンプション国際中学校の入試で合格を勝ち取るには、過去問対策が非常に重要です。過去問を解くことで、出題傾向や時間配分を把握し、効率的な勉強を進めることができます。
算数では、教科書の内容をしっかり理解し、応用できる力が求められます。四則計算、分数・小数の計算、割合、単位換算といった小問に加え、文章題、グラフの問題、図形の問題が頻出です。特にコンパスを使った作図問題は毎年出題される傾向があります。国語の読解問題は、小学6年生の教科書と同程度の文章が出題されるため、幅広いジャンルの文章に触れて読解力を高めることが効果的です。
英語型入試を選択する場合は、英語での簡単なやり取りや、写真に関する質問への応答、テーマに沿った約1分間のスピーチが求められます。日頃から英語でのアウトプット練習を重ねることが大切です。
効果的な勉強方法としては、まず過去問を時間を計って解き、弱点を特定します。その後、苦手分野を重点的に復習し、類似問題に取り組むことで理解を深めましょう。また、面接対策として、自分の意見を明確に伝える練習や、学校の教育理念について理解を深めておくことも役立ちます。
併願校選びのポイント
アサンプション国際中学校の受験を検討する際、併願校選びも大切な要素です。お子様の学力レベルや志望する教育内容に合わせて、適切な併願校を選ぶことで、受験の機会を広げ、精神的な負担を軽減できます。
併願校を選ぶ際には、まずアサンプション国際中学校の偏差値（36～41程度）に近い学校を候補に挙げることが一般的です。大阪府内には、箕面自由学園中学校、梅花中学校、早稲田摂陵中学校、履正社学園豊中中学校、関西大倉中学校、追手門学院中学校などが挙げられます。これらの学校の中には、アサンプション国際中学校と同様に国際教育に力を入れている学校や、中高一貫教育を提供している学校もあります。
また、カトリック系の学校を希望する場合は、同じ教育理念を持つ学校を探すのも良いでしょう。
併願校を選ぶ際には、お子様が実際に学校説明会やオープンスクールに参加し、学校の雰囲気や教育内容を肌で感じる機会を設けることが重要です。お子様が「ここなら通いたい」と思える学校を見つけることが、受験勉強のモチベーション維持にもつながります。入試日程が重ならないか、通学の負担はどうかといった現実的な側面も考慮し、慎重に検討を進めてください。
学費と進学実績
アサンプション国際中学校への進学を考える上で、学費と卒業後の進路は保護者の方々にとって重要な情報です。ここでは、具体的な費用と、生徒たちがどのような進路に進んでいるのかを解説します。
2025年度の参考情報によると、アサンプション国際中学校の初年度納入金合計は1,335,000円から1,401,000円です。内訳としては、入学金が210,000円、授業料が588,000円、施設費が66,000円、その他費用が471,000円から537,000円となっています。
その他費用には、制服等規定品代（スカートタイプ・スラックスタイプともに150,000円）、タブレット関連費用（iPadは各自で購入）、教育充実費（イングリッシュコース132,000円、アカデミックコース66,000円）、父母の会費、旅行積立金、学年費などが含まれます。これらの費用はあくまで目安であり、年度によって変動する可能性があるため、最新の情報は学校の公式ウェブサイトで確認することをおすすめします。
年間学費と奨学金制度
アサンプション国際中学校の年間学費は、授業料、施設費、教育充実費、その他諸経費を合計すると、初年度納入金から入学金を除いた金額が目安となります。特に教育充実費はコースによって異なり、イングリッシュコースの方がアカデミックコースよりも高めに設定されています。
経済的な負担を軽減するための奨学金制度や優遇制度も用意されています。例えば、保護者または祖父母がアサンプション国際（聖母被昇天学院）の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、聖母被昇天学院女子短期大学のいずれかを卒業している場合、ファミリー減免制度が適用されることがあります。また、海外の大学への進学を希望する生徒向けに、返済不要の奨学金が保証される北米の大学進学プログラムなど、多様な留学制度も紹介されています。
これらの制度を上手に活用することで、お子様の教育の選択肢を広げることが可能です。詳細は学校の入試要項や事務室に直接問い合わせて確認することをおすすめします。
高校・大学への進学実績
アサンプション国際中学校を卒業した生徒たちは、多くが系列のアサンプション国際高等学校へ進学します。成績や出席状況、生活面で特段の問題がなければ、原則として系列高校へ進学できる仕組みです。
高校卒業後の大学進学においては、国公立大学や難関私立大学への合格実績があります。特に、連携協定校である関西学院大学には、全学部で25名の推薦枠が設けられています。また、カトリック校推薦を利用して上智大学へ進学する生徒や、関西大学をはじめとする豊富な指定校推薦制度も活用されています。海外大学への進学サポートも充実しており、アメリカ、カナダ、オーストラリア、マレーシア、韓国などの大学と独自の協定を結び、海外進学を希望する生徒を支援しています。
これらの進学実績は、アサンプション国際中学校高等学校が、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応できる教育を提供していることを示しています。
よくある質問
アサンプション国際中学校に関して、保護者の皆様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。学校選びの疑問を解決する手助けになれば幸いです。
- アサンプション国際中学校の男女比はどのくらいですか？
- アサンプション国際中学校に寮はありますか？
- アサンプション国際中学校の部活動は活発ですか？
- アサンプション国際中学校の評判はどうですか？
- アサンプション国際中学校へのアクセス方法を教えてください。
アサンプション国際中学校の男女比はどのくらいですか？
アサンプション国際中学校は、2017年度から男女共学となりました。2025年6月現在の生徒数は、男子66名、女子81名で、合計147名です。学年別に見ると、1年生は男子22名、女子25名、2年生は男子19名、女子29名、3年生は男子25名、女子27名となっています。男女比は学年によって多少の偏りがあるものの、全体としては女子生徒がやや多い傾向にあります。
アサンプション国際中学校に寮はありますか？
アサンプション国際中学校には、寮は設置されていません。通学は自宅から行うことになります。学校へのアクセスは、阪急箕面線「箕面駅」から徒歩約15分、北大阪急行「箕面萱野駅」から徒歩約17分、また阪急バスやスクールバスの利用も可能です。豊中市や茨木市から自転車で通学する生徒もいるようです。
アサンプション国際中学校の部活動は活発ですか？
アサンプション国際中学校の部活動は非常に活発で、運動部と文化部ともに多様な選択肢があります。運動部には、男子サッカー部、バスケットボール部、硬式テニス部、剣道部、バレーボール部、陸上競技部などがあります。男子サッカー部は2018年創部と歴史は浅いものの、プロフェッショナルなコーチ陣のもと、日々練習に励んでいます。
文化部には、放送部、クッキング部、写真部、書道部、国際活動部、フランス語部、軽音楽部、茶道部、美術部、自然科学部、ダンス部などがあります。多くの部活動が中高合同で活動しており、先輩後輩のつながりができることも魅力の一つです。また、聖歌隊やハンドベルといった宗教活動も盛んに行われています。生徒たちは部活動を通じて、学業以外の面でも豊かな経験を積むことができます。
アサンプション国際中学校の評判はどうですか？
アサンプション国際中学校の評判は、全体的に肯定的な意見が多く見られます。静かな環境にあり、学校周辺の治安も良いと評価されています。学校の雰囲気は「のんびりした柔らかい雰囲気」で、生徒たちは大人しく、満足して通学している印象があるようです。先生や事務員も親切に対応してくれるという声もあります。また、「勉強面などに不満は少なからずあったが、基本的に生徒も先生もみんな優しいので、中学校生活がめちゃくちゃ楽しかった」という口コミも寄せられています。
カトリックの学校であるため、世界中に姉妹校とのつながりがあり、国際的な視野を広げる機会が豊富である点も高く評価されています。生徒一人ひとりの個性を大切にし、手厚いサポートがあることも、良い評判につながっています。
アサンプション国際中学校へのアクセス方法を教えてください。
アサンプション国際中学校へのアクセス方法は複数あり、通学しやすい環境です。
- 電車：阪急箕面線「箕面駅」から徒歩約15分です。
- 電車・バス：北大阪急行線「箕面萱野駅」から徒歩約17分、または阪急バスを利用することも可能です。阪急バス「如意谷住宅前」停留所から徒歩約2分、または「第二中学校口」停留所から徒歩約5分です。
- スクールバス：阪急千里線「北千里駅」や大阪モノレール「彩都西」からはスクールバスが運行しています。
校内には駐輪場があり、自転車通学も可能です。豊中市や茨木市など、近隣の市からも通学する生徒がいます。詳細は学校の公式ウェブサイトのアクセスマップをご確認ください。
まとめ
- アサンプション国際中学校の偏差値は、塾や模試により36～41程度で推移しています。
- イングリッシュコースとアカデミックコースがあり、それぞれ英語教育の重点度が異なります。
- 2017年度より男女共学となり、多様な生徒が学んでいます。
- 「世界の平和に貢献する人の育成」を教育理念としています。
- グローバル教育、英語イマージョン教育、PBL、ICT教育が教育の柱です。
- 世界30カ国以上の姉妹校とのネットワークがあり、海外研修や留学制度が充実しています。
- カトリックの精神に基づき、豊かな人間性を育む教育を実践しています。
- 入試は一般試験、帰国生入試、アピール入試があり、インターネット出願です。
- 入試科目には国語、算数、英語（英語インタビュー含む）があり、個人面接も行われます。
- 過去問対策と、特に算数の作図問題、国語の読解、英語のスピーチ練習が重要です。
- 2025年度の初年度納入金合計は1,335,000円～1,401,000円が目安です。
- ファミリー減免制度や海外大学進学向けの奨学金制度もあります。
- 系列高校への進学が原則で、関西学院大学への推薦枠など進学実績も豊富です。
- 寮はなく、通学は電車、バス、スクールバス、自転車が利用できます。
- 部活動は運動部・文化部ともに活発で、中高合同で活動しています。
- 学校の評判は、穏やかな雰囲気と手厚いサポート体制が評価されています。
