「久しぶりにコンタクトレンズをつけたいけれど、大丈夫かな?」と不安に感じている方は少なくないでしょう。長期間コンタクトレンズから離れていた目に、再びレンズを装用することは、いくつかの注意点があります。目の健康を守りながら快適なコンタクトレンズライフを送るためには、正しい知識と準備が不可欠です。
本記事では、コンタクトレンズを久しぶりにつける際に確認すべきこと、起こりやすいトラブルとその対処法、そして安全に装用するためのコツを詳しく解説します。ぜひ参考にして、安心してコンタクトレンズを再開してください。
コンタクトを久しぶりにつける前に必ず確認すべきこと

久しぶりにコンタクトレンズを装用する際は、目の健康と安全を最優先に考えることが大切です。まずは、現在使用しようとしているコンタクトレンズの状態と、ご自身の目の状態をしっかりと確認しましょう。これらの確認を怠ると、思わぬ目のトラブルにつながる可能性があります。
コンタクトレンズの状態をチェックする
長期間保管していたコンタクトレンズは、使用期限が切れていないか、破損していないかを必ず確認しましょう。コンタクトレンズには食品と同じように使用期限が定められており、期限を過ぎたレンズは品質が劣化し、目のトラブルの原因となることがあります。パッケージに記載されている「EXP」の表示を確認し、期限切れのレンズは絶対に使用しないでください。また、レンズに傷や破れ、変形がないかも注意深くチェックすることが重要です。わずかな傷でも目に刺激を与え、痛みや違和感を引き起こすことがあります。もし異常が見つかった場合は、新しいレンズに交換するようにしましょう。
目の健康状態を確認する
久しぶりにコンタクトレンズをつける前には、ご自身の目の状態に変化がないかを確認することが非常に重要です。充血や目やに、かゆみ、痛みなどの症状がないか、鏡でよく見てみましょう。これらの症状は、目の炎症や感染症のサインである可能性があります。特に、アレルギー性結膜炎やドライアイの症状がある場合は、コンタクトレンズの装用によって症状が悪化する恐れがあります。 また、以前は問題なく使えていたコンタクトレンズでも、目の状態は日々変化するため、現在の目に合わなくなっている可能性も考慮する必要があります。少しでも異変を感じたら、無理に装用を試みず、眼科を受診することが賢明です。
眼科受診の重要性
コンタクトレンズは高度管理医療機器であり、目に直接触れるものです。そのため、久しぶりに装用する際は、必ず眼科を受診して目の状態を診てもらうことを強くおすすめします。 眼科では、視力や目の健康状態を詳しく検査し、現在の目に合ったコンタクトレンズの処方や、正しい装用指導を受けることができます。 特に、長期間コンタクトレンズから離れていた場合や、以前と目の状態が変わったと感じる場合は、自己判断せずに専門医の意見を仰ぐことが大切です。定期的な眼科検診は、目のトラブルの早期発見・予防にもつながります。
久しぶりのコンタクトで起こりやすいトラブルと対処法

久しぶりにコンタクトレンズを装用すると、以前は感じなかった違和感やトラブルに見舞われることがあります。これは、目がコンタクトレンズに慣れていないことや、目の状態が変化していることが原因として考えられます。ここでは、よくあるトラブルとその対処法について解説します。
違和感やゴロゴロ感、目の乾燥
久しぶりにコンタクトレンズをつけると、異物感やゴロゴロとした違和感を覚えることがあります。これは、目がレンズに慣れていないための一時的な反応であることが多いです。 特にハードコンタクトレンズは、ソフトコンタクトレンズに比べて異物感が強く、慣れるまでに2週間程度かかることもあります。 また、目の乾燥も違和感やゴロゴロ感の原因となります。 エアコンの効いた部屋での長時間作業や、スマートフォン・パソコンの凝視によるまばたきの減少は、目の乾燥を招きやすいです。 目の乾燥を感じたら、コンタクトレンズ用の目薬をさしたり、意識的にまばたきの回数を増やしたりして、目を潤すように心がけましょう。 それでも違和感が続く場合は、一度レンズを外して、裏表が間違っていないか、汚れや傷がないかを確認してください。
目の充血や痛み
コンタクトレンズを装用中に目が充血したり、痛みを感じたりする場合は、何らかの目のトラブルが起きているサインかもしれません。 原因としては、レンズの汚れや傷、目に合わないレンズの使用、目の乾燥、細菌やウイルスによる感染症などが考えられます。 特に、レンズと角膜の間に異物が混入したり、角膜に傷がついたりすると、強い痛みを感じることがあります。 痛みや充血を感じたら、すぐにコンタクトレンズを外し、無理に装用を続けないでください。 症状が改善しない場合や、痛みが増す場合は、速やかに眼科を受診しましょう。
見え方の変化(度数不適合)
久しぶりにコンタクトレンズをつけると、以前と同じ度数なのに見え方に違和感がある、ぼやける、かすむといった症状が出ることがあります。これは、長期間のブランクによって視力が変化している可能性や、目の状態が変わったことが原因として考えられます。 特に、40歳以上になると老眼の症状が現れ始めることもあり、以前の度数では手元が見えにくくなることがあります。 また、コンタクトレンズの裏表が逆になっている場合も、見え方がおかしくなることがあります。 見え方に異常を感じたら、まずはレンズの裏表を確認し、それでも改善しない場合は、眼科を受診して現在の視力に合った度数に調整してもらうことが大切です。
久しぶりにコンタクトを安全に装用するためのコツ

久しぶりにコンタクトレンズを安全に装用するためには、いくつかのコツがあります。正しい知識と習慣を身につけることで、目のトラブルを未然に防ぎ、快適なコンタクトレンズライフを送ることができます。
正しい装用方法と衛生管理の徹底
コンタクトレンズを装用する前には、必ず石鹸で手をきれいに洗い、清潔なタオルやキッチンペーパーで水分を拭き取ることが基本です。 爪は短く切り、丸くなめらかにしておくと、レンズや目を傷つける心配が減ります。 レンズを取り扱う際は、指の腹にレンズを乗せ、裏表が間違っていないか確認しましょう。裏返しになっていると、目にフィットせず違和感の原因になります。 目にレンズを入れる際は、まぶたをしっかりと開け、黒目にゆっくりとレンズを近づけてそっと乗せるようにします。 装用後は、ゆっくりとまばたきをしてレンズをなじませることが大切です。 また、レンズケースも清潔に保ち、使用後は毎回洗浄して自然乾燥させ、定期的に交換するようにしましょう。
装用時間の目安と目の休憩
久しぶりにコンタクトレンズを装用する場合は、いきなり長時間つけるのではなく、短時間から徐々に慣らしていくことが大切です。 最初は2〜4時間程度から始め、目の状態を見ながら少しずつ装用時間を延ばしていくのがおすすめです。 1日の装用時間の目安は12〜16時間までとされていますが、目の状態には個人差があるため、眼科医の指示に従いましょう。 長時間装用は目の乾燥や酸素不足を招き、目の疲れや角膜障害の原因となることがあります。 定期的にコンタクトレンズを外し、メガネに切り替えて目を休ませる時間を作ることも重要です。 特に、パソコンやスマートフォンを長時間使用する際は、意識的にまばたきを増やしたり、遠くを見たりして目を休ませるようにしましょう。
ワンデータイプの活用も検討する
久しぶりにコンタクトレンズを装用する方や、たまにしか使わない方には、ワンデータイプ(1日使い捨て)のコンタクトレンズがおすすめです。 ワンデータイプは毎日新しいレンズに交換するため、衛生的でケアの手間がかかりません。 また、万が一レンズに汚れや傷がついても、すぐに新しいものに交換できるため、目のトラブルのリスクを軽減できます。 2weekやマンスリータイプのように、開封後の使用期間を厳密に管理する必要がない点もメリットです。 ただし、ワンデータイプであっても、一度外したレンズは再装用せずに捨てる必要があります。 自分のライフスタイルや使用頻度に合わせて、適切なタイプのコンタクトレンズを選ぶことが大切です。
眼科を受診すべきタイミングとは

コンタクトレンズを安全に使い続けるためには、定期的な眼科受診が不可欠です。しかし、特に以下のような症状や状況が見られる場合は、すぐに眼科を受診するようにしましょう。
- 目の痛みや強い違和感がある場合: コンタクトレンズを外しても痛みが続く、ゴロゴロ感が解消されない、しみるような痛みがある場合は、角膜に傷がついている可能性や、感染症を起こしている可能性があります。
- 目の充血や目やにが増えた場合: 目の炎症やアレルギー反応、感染症のサインかもしれません。
- 見え方が急に悪くなった、ぼやける、かすむ場合: 度数が合わなくなった、レンズに異常がある、あるいは目の病気が原因である可能性も考えられます。
- レンズが目に合わないと感じる場合: 以前は問題なかったレンズでも、目の形状や状態が変化して合わなくなることがあります。
- コンタクトレンズの使用期限が切れている、またはレンズに傷や汚れがある場合: 目のトラブルの原因となるため、使用を中止し、新しいレンズに交換する前に眼科で目の状態を確認してもらいましょう。
- 3ヶ月以上眼科を受診していない場合: 自覚症状がなくても、目の健康状態は変化している可能性があります。定期的な検診で、目のトラブルを早期に発見し、予防することが重要です。
これらの症状が見られる場合は、自己判断せずに速やかに眼科を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしてください。目の健康は、日々の生活の質に大きく影響します。
よくある質問

- コンタクトを久しぶりにつけると何日くらいで慣れますか?
- 昔使っていたコンタクトレンズは久しぶりにつけても大丈夫ですか?
- 久しぶりにコンタクトをつけても目薬は使っていいですか?
- 久しぶりにコンタクトをつけたら痛いのはなぜですか?
- コンタクトを久しぶりにつける際、新しいレンズにすべきですか?
- コンタクトを久しぶりにつける前に洗浄液は必要ですか?
- コンタクトを久しぶりにつける場合、度数は変わりますか?
コンタクトを久しぶりにつけると何日くらいで慣れますか?
コンタクトレンズに慣れるまでの期間には個人差がありますが、一般的にソフトレンズであれば1週間程度、ハードレンズであれば2〜3週間程度で慣れることが多いです。 久しぶりに装用する場合は、最初は短時間から始め、徐々に装用時間を延ばしていくことで、目に負担をかけずに慣らすことができます。 違和感が続く場合は、無理せず眼科医に相談しましょう。
昔使っていたコンタクトレンズは久しぶりにつけても大丈夫ですか?
昔使っていたコンタクトレンズを久しぶりにつけるのは避けるべきです。コンタクトレンズには使用期限があり、期限切れのレンズは品質が劣化している可能性があります。 また、開封済みのレンズは使用期間が定められており、たとえ使っていなくても期間が過ぎれば劣化が進みます。 目の健康のためにも、必ず新しい、使用期限内のレンズを使用するようにしてください。
久しぶりにコンタクトをつけても目薬は使っていいですか?
はい、コンタクトレンズ装用中に使用できる目薬であれば、久しぶりにつける際も使用して問題ありません。特に目の乾燥を感じやすい場合は、コンタクトレンズ用の目薬で潤いを補給することが有効です。 ただし、防腐剤入りの目薬や、コンタクトレンズに対応していない目薬は、レンズを傷つけたり、目に刺激を与えたりする可能性があるため注意が必要です。必ず「コンタクトレンズ用」と記載された目薬を選びましょう。
久しぶりにコンタクトをつけたら痛いのはなぜですか?
久しぶりにコンタクトレンズをつけて痛みを感じる原因はいくつか考えられます。目がレンズに慣れていないことによる異物感、目の乾燥、レンズの汚れや傷、裏表の間違い、そして目の炎症や感染症などが挙げられます。 痛みを感じたらすぐにレンズを外し、原因を確認しましょう。症状が続く場合は、速やかに眼科を受診してください。
コンタクトを久しぶりにつける際、新しいレンズにすべきですか?
はい、コンタクトレンズを久しぶりにつける際は、新しいレンズに交換することをおすすめします。長期間使用していなかったレンズは、たとえ未開封であっても使用期限が切れている可能性があります。また、開封済みのレンズは使用期間が過ぎている場合がほとんどです。目の安全と健康のためにも、必ず新しいレンズを用意しましょう。
コンタクトを久しぶりにつける前に洗浄液は必要ですか?
使用するコンタクトレンズの種類によります。ワンデータイプの場合は洗浄液は不要ですが、2weekやマンスリータイプなどの定期交換型レンズを久しぶりにつける場合は、必ず新しい洗浄液で適切にケアする必要があります。長期間保管していた洗浄液は、開封済みであれば使用期限が切れている可能性があり、雑菌が繁殖している恐れもあります。新しいレンズと新しい洗浄液を使用し、正しいケアを行いましょう。
コンタクトを久しぶりにつける場合、度数は変わりますか?
長期間コンタクトレンズを使用していなかった場合、視力が変化している可能性があります。特に、年齢を重ねると視力は変化しやすく、以前の度数では見え方に違和感があるかもしれません。 久しぶりにコンタクトレンズをつける際は、眼科を受診して現在の視力に合った度数を測定してもらうことを強くおすすめします。 合わない度数のレンズを使い続けると、目の疲れや頭痛の原因になることがあります。
まとめ

- コンタクトレンズを久しぶりにつける際は、目の健康状態を最優先に考える。
- 使用期限切れのレンズや、傷・汚れのあるレンズは絶対に使用しない。
- 目の充血、痛み、違和感がある場合は無理せず眼科を受診する。
- 長期間のブランクがある場合は、眼科で目の検査と処方を受ける。
- 装用前には必ず手を清潔にする。
- レンズの裏表をしっかり確認し、正しい方法で装用する。
- 最初は短時間から装用を始め、徐々に慣らす。
- 目の乾燥を感じたら、コンタクトレンズ用の目薬を使用する。
- 定期的にメガネに切り替えて、目を休ませる時間を作る。
- ワンデータイプは衛生的で、久しぶりの装用におすすめ。
- 2weekやマンスリータイプは、新しい洗浄液で適切にケアする。
- 見え方に変化を感じたら、眼科で度数を再測定してもらう。
- 目のトラブルは放置せず、早期に専門医の診察を受ける。
- コンタクトレンズは高度管理医療機器であることを認識する。
- 目の健康を守るために、定期的な眼科検診を習慣にする。
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