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縫った傷にキズパワーパッドは絶対ダメ!【使えない理由】と抜糸後の傷跡ケアを徹底解説

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縫った傷にキズパワーパッドは絶対ダメ!【使えない理由】と抜糸後の傷跡ケアを徹底解説
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包丁で指を深く切ってしまった、転んでパックリと皮膚が割れてしまった…そんな時、病院で傷を縫ってもらうことがありますよね。一刻も早く、そして綺麗に傷を治したい一心で、「キズパワーパッドを使ったら良いのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、それは絶対にNGです!縫った傷に自己判断でキズパワーパッドを使用すると、かえって傷を悪化させてしまう危険性があります。本記事では、なぜ縫った傷にキズパワーパッドが使えないのか、その医学的な理由から、抜糸後の正しい傷跡ケアまで、あなたの疑問や不安に寄り添いながら、詳しく解説していきます。

目次

結論:縫った傷にキズパワーパッドは絶対に使用しないでください

結論:縫った傷にキズパワーパッドは絶対に使用しないでください

まず最もお伝えしたい結論から。病院で縫合処置を受けた傷に、自己判断でキズパワーパッドを貼ることは絶対にやめてください。「早くきれいに治る」というイメージから使いたくなる気持ちはよく分かりますが、縫った傷への使用は、メリットよりもはるかに大きなリスクを伴います。最悪の場合、傷の治りが遅れるだけでなく、深刻なトラブルに繋がる可能性もあるのです。

この章では、なぜ使用してはいけないのか、その具体的な理由を掘り下げていきます。

  • 重大なリスク①:感染の危険性
  • 重大なリスク②:傷の状態が確認できない
  • メーカー(ジョンソン・エンド・ジョンソン)の見解

重大なリスク①:感染の危険性

縫合が必要な傷は、単なるすり傷とは異なり、皮膚の深い部分まで達しています。たとえ病院で洗浄・消毒・縫合という処置を受けても、傷の内部に細菌がわずかに残っている可能性はゼロではありません。

ここでキズパワーパッドを貼ってしまうと、どうなるでしょうか。キズパワーパッドは、傷口を外部の刺激や細菌から守るために、高い密閉性を持っています。この密閉された環境が、実は細菌にとって格好の繁殖場所になってしまうのです。適度な温度と湿度が保たれた空間で、残っていた細菌が爆発的に増殖し、重篤な感染症を引き起こすリスクが非常に高まります。 感染を起こすと、傷口が化膿して赤く腫れあがり、ズキズキとした激しい痛みを伴います。 再び病院で切開して膿を出す処置が必要になったり、抗生物質の投与が必要になったりと、治療がより複雑で長期間に及ぶことになりかねません。

重大なリスク②:傷の状態が確認できない

縫合後の傷は、医師が「順調に治癒しているか」「感染の兆候はないか」を日々観察することが非常に重要です。しかし、キズパワーパッドを貼ると、その大切な観察が困難になります。

キズパワーパッドは、傷から出る浸出液を吸収して白く膨らみます。 この仕組み自体は湿潤療法において重要なのですが、縫った傷の場合、この白く膨らんだパッドが邪魔をして、下の傷の状態(赤み、腫れ、膿の有無など)を正確に見ることができなくなります。 感染の初期サインを見逃してしまい、気づいた時には症状がかなり進行していた、という事態に陥る危険性があるのです。医師の診察を受ける際にも、結局パッドを剥がす必要があり、二度手間になってしまいます。毎日の洗浄と、医師の指示に従ったガーゼなどによる適切な保護が、安全な治癒への一番の近道です。

メーカー(ジョンソン・エンド・ジョンソン)の見解

製品を販売しているジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社の公式サイトでも、キズパワーパッドが使えない傷について明記されています。その中には「にきび、湿疹、虫さされ、皮膚炎などの症状」「感染がみられる傷」「深いキズ」などが挙げられています。 縫合が必要な傷は、まさにこの「深いキズ」に該当します。

また、添付文書にも「正しく使用しないとキズがわるくなる場合があります」と注意喚起がされています。 メーカー自身が使用を推奨していないことからも、縫った傷への使用がいかに危険であるかがお分かりいただけるでしょう。製品の特性を正しく理解し、用途を守って使用することが大前提です。


抜糸後の傷ならキズパワーパッドは使える?

抜糸後の傷ならキズパワーパッドは使える?

「縫っている間はダメなのは分かった。じゃあ、抜糸した後の傷なら使ってもいいの?」という疑問が湧いてきますよね。抜糸後は、傷跡を少しでもきれいに治したいという思いが強くなる時期です。しかし、ここでも焦りは禁物。自己判断でキズパワーパッドを使い始めるのは、まだ早いかもしれません。この章では、抜糸後の傷とキズパワーパッドの関係について解説します。

本章で解説する内容は以下の通りです。

  • 自己判断は危険!まずは医師に相談を
  • 抜糸後にキズパワーパッドを使うメリット・デメリット
  • 抜糸後の傷におすすめのケア方法

自己判断は危険!まずは医師に相談を

抜糸をしたからといって、傷が完全に治癒したわけではありません。皮膚の表面はくっついて見えても、その下ではまだ修復活動が続いています。 このデリケートな時期に自己判断でキズパワーパッドを貼るのはリスクが伴います。

最も重要なのは、必ず担当の医師に相談し、許可を得ることです。医師は傷の治り具合を専門的な視点で判断し、傷が完全に上皮化(新しい皮膚で覆われること)しているか、感染のリスクはもうないかを見極めます。その上で、「もう大丈夫ですよ」という許可が出て初めて、キズパワーパッドの使用を検討できる段階になります。もし、まだ浸出液が出ていたり、赤みが強かったり、かゆみがあったりする場合は、使用を見送るべきです。医師の指示に従うことが、安全で確実な傷跡ケアの第一歩です。

抜糸後にキズパワーパッドを使うメリット・デメリット

医師の許可が出た場合、抜糸後の傷にキズパワーパッドを使用することには、いくつかのメリットとデメリットが考えられます。両方を理解した上で、自分の傷の状態やライフスタイルに合っているかを判断しましょう。

メリットデメリット
外部からの物理的な刺激(衣類の摩擦など)から傷跡を保護できる粘着剤による接触皮膚炎(かぶれ)のリスクがある
傷跡の乾燥を防ぎ、保湿環境を保てる剥がす際に、再生したばかりのデリケートな皮膚を傷つける可能性がある
防水性があるため、シャワーや入浴がしやすい毎日交換するとコストがかさむ
傷跡への張力を緩和し、肥厚性瘢痕(傷跡の盛り上がり)を予防する効果が期待できる傷跡の状態を毎日直接確認することができない

このように、メリットがある一方で無視できないデメリットも存在します。特に肌が弱い方は、かぶれのリスクに注意が必要です。

抜糸後の傷におすすめのケア方法

キズパワーパッド以外にも、抜糸後の傷跡をきれいに保つための優れたケア方法はたくさんあります。医師から特に推奨されることが多いのが、シリコンジェルシートサージカルテープ(医療用紙テープ)です。

これらの製品は、傷跡を物理的に保護するだけでなく、傷跡にかかる皮膚の張力(ひっぱられる力)を軽減する働きがあります。この張力は、傷跡が赤く盛り上がる「肥厚性瘢痕」や「ケロイド」の原因の一つと考えられています。 テープを傷跡に沿って貼ることで、この張力を抑え、よりきれいで目立たない傷跡へと導く効果が期待できるのです。

どの製品が自分の傷に最も適しているかは、傷の場所や大きさ、体質によって異なります。高価な製品が必ずしも良いとは限りません。まずは医師に相談し、推奨されたケア方法を、指示された期間(多くは3ヶ月~半年以上)継続することが何よりも大切です。

そもそもキズパワーパッドとは?正しい使い方と効果

そもそもキズパワーパッドとは?正しい使い方と効果

ここまで縫った傷への使用を強く否定してきましたが、キズパワーパッド自体が悪い製品というわけでは決してありません。むしろ、適した傷に正しく使えば、非常に優れた効果を発揮する素晴らしい製品です。 ここでは、キズパワーパッドの本来の力と、その正しい使い方について理解を深めていきましょう。

この章で解説する内容は以下の通りです。

  • キズパワーパッドの仕組み(モイストヒーリング)
  • キズパワーパッドが使える傷・使えない傷
  • 正しい貼り方・交換時期

キズパワーパッドの仕組み(モイストヒーリング)

キズパワーパッドの最大の特徴は、「モイストヒーリング(湿潤療法)」という考え方に基づいている点です。 昔は「傷は消毒して乾かす」のが常識でしたが、現在では「傷を潤わせて治す」方が、早くきれいに治ることが分かっています。

キズパワーパッドは、ハイドロコロイドという特殊な素材でできています。 これが傷口から出てくる浸出液(体液)を吸収・保持することで、傷口を最適な湿潤環境に保ちます。この浸出液には、皮膚の再生を促す様々な成長因子が含まれており、この働きを最大限に活かすのがモイストヒーリングの狙いです。 かさぶたを作らずに皮膚が再生されるため、治りが早く、痛みも少なく、傷跡も残りにくいという大きなメリットがあります。

キズパワーパッドが使える傷・使えない傷

キズパワーパッドの効果を最大限に引き出すには、使える傷と使えない傷を正しく見極めることが不可欠です。 間違った使い方をすると、かえって悪化させる原因になります。

以下に、一般的な使用可否の目安をまとめました。

🟢 使える傷(軽度のものに限る)
切り傷、すり傷、かき傷、あかぎれ、さかむけ、靴ずれ
🔴 使えない傷
縫った傷、手術後の傷
感染した傷(膿んでいる、赤く腫れて痛む)
深い傷、筋肉・骨・腱が見える傷
動物や人に噛まれた傷
ガラス・木片・砂などの異物が残っている傷
にきび、湿疹、虫さされ、皮膚炎
2歳以下の乳幼児

ポイントは「清潔で、浅い傷」に使うということです。迷った場合は、自己判断せずに薬剤師や医師に相談しましょう。

正しい貼り方・交換時期

キズパワーパッドの性能を100%引き出すには、正しい使い方が重要です。 以下のステップを守りましょう。

  1. 傷口を洗浄する:まず、傷口とその周りを水道水で十分に洗い流し、砂や汚れを落とします。消毒液は細胞を傷つける可能性があるので不要です。
  2. 水気を拭き取る:清潔なタオルやティッシュで、傷口と周りの皮膚の水気を優しく、しかし完全に取り除きます。皮膚に水分や油分が残っていると、パッドが剥がれやすくなります。
  3. パッドを温める:貼る前に、キズパワーパッドを両手で1分ほど温めると、粘着力が増して肌によくなじみます。
  4. しっかりと貼る:傷口がパッドの中央に来るように貼り、その後、手のひらで全体を1分ほど押さえてしっかりと密着させます。

交換時期の目安は、パッドが浸出液を吸収して白く膨らんだ部分が、パッドの端まで達したときです。また、端が剥がれてきた場合も交換のサイン。漏れがなければ、最長で5日間貼ったままで大丈夫です。頻繁に貼り替えると、新しくできた皮膚を傷つけてしまう可能性があるので注意しましょう。

よくある質問

よくある質問

ここでは、「縫う傷」と「キズパワーパッド」に関して、特に多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。

縫った傷から汁(浸出液)が出ていますが、キズパワーパッドで吸わせてもいいですか?

いいえ、絶対にいけません。縫合した傷から浸出液が出続ける場合、それは正常な治癒過程ではなく、感染を起こしているサインである可能性が高いです。 キズパワーパッドで密閉してしまうと、内部で細菌がさらに繁殖し、症状を悪化させる危険があります。医師の指示通り、清潔なガーゼで保護し、浸出液の量や色、臭いなどに異常を感じたら、速やかに病院を受診してください。

帝王切開の傷にキズパワーパッドは使えますか?

帝王切開の傷も、メスで切開し縫合した「手術創」です。したがって、自己判断でキズパワーパッドを使用することは絶対に避けてください。 産後のデリケートな時期であり、感染のリスクも伴います。抜糸後(または溶ける糸で抜糸がない場合)の傷跡ケアについては、必ず担当の産婦人科医に相談してください。多くの場合、専用のシリコンテープやサージカルテープの使用を推奨されます。 医師の指示に従い、適切なケアを継続することが、きれいな傷跡への一番の近道です。

キズパワーパッドを貼ったら傷が臭いのですが大丈夫ですか?

キズパワーパッドを貼ると、浸出液がハイドロコロイド素材と反応して、特有の少し酸っぱいような臭いが発生することがあります。これは正常な反応です。 しかし、明らかな腐敗臭や生臭いような悪臭がする場合は注意が必要です。それは感染を起こし、膿が出ているサインかもしれません。同時に、傷の周りが赤く腫れていたり、ズキズキとした強い痛みがあったりする場合は、すぐに使用を中止し、医療機関を受診してください。

抜糸後の傷跡をきれいに残すコツはありますか?

はい、あります。抜糸後のケアが、最終的な傷跡の見た目を大きく左右します。重要なポイントは以下の3つです。

  1. 紫外線対策:新しい皮膚は非常にデリケートで、紫外線の影響を受けやすく、色素沈着(シミ)の原因になります。 傷跡にUVカット効果のあるテープを貼る、または日焼け止めを塗るなどして、最低でも半年から1年は紫外線を徹底的にブロックしましょう。
  2. 保湿:傷跡は乾燥しやすいため、保湿が重要です。 保湿クリームやワセリンなどを塗り、皮膚の柔軟性を保ちましょう。
  3. テーピングによる保護:前述の通り、サージカルテープなどで傷跡を固定し、皮膚が引っ張られるのを防ぐことは、傷跡の盛り上がり(肥厚性瘢痕)予防に非常に効果的です。

これらのケアを根気強く続けることが、目立たないきれいな傷跡につながります。

キズパワーパッドの代わりになるものはありますか?

状況によって最適なものは異なります。

  • 縫合中の傷の保護:医師から処方された軟膏を塗り、滅菌ガーゼとサージカルテープや包帯で保護するのが基本です。
  • 抜糸後の傷跡ケア:医師と相談の上、シリコンジェルシートや、3Mのマイクロポアテープ、ニチバンのアトファイン™といった傷跡ケア専用のテープが推奨されることが多いです。 これらは傷跡を保護し、きれいに治るのをサポートします。

いずれの場合も、自己判断せず、まずは医療機関で相談することが大切です。

まとめ

まとめ
  • 縫った傷にキズパワーパッドは絶対に使用しない。
  • 理由は感染リスクと傷の観察ができないため。
  • メーカーも縫合創への使用を推奨していない。
  • 抜糸後の使用は必ず医師に相談し許可を得る。
  • 自己判断での使用は非常に危険である。
  • 抜糸後のケアにはシリコンジェルシートやテープが有効。
  • キズパワーパッドは軽度の切り傷やすり傷に使うもの。
  • 使えない傷(感染創、深い傷など)を正しく理解する。
  • 傷の治療は医師の指示に従うのが最も安全。
  • 傷跡ケアの基本は「保護」「保湿」「紫外線対策」。
  • テーピングは傷跡の盛り上がり予防に効果的。
  • 傷に異常を感じたらすぐに医療機関を受診する。
  • 帝王切開の傷も自己判断でケアしないこと。
  • キズパワーパッドは正しく使えば優れた製品である。
  • 正しい知識で適切に傷をケアすることが大切。
縫った傷にキズパワーパッドは絶対ダメ!【使えない理由】と抜糸後の傷跡ケアを徹底解説

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