ビジネスシーンや日常会話で、話の流れを変えたい時や、別の話題を切り出したい時に「別件ですが」という言葉は非常に便利です。しかし、これを英語でどのように表現すれば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。相手に失礼なく、スムーズに話題を転換するための英語フレーズを知ることは、円滑なコミュニケーションのコツです。
本記事では、「別件ですが」にあたる英語表現を、ビジネスメールや会話の場面別に具体的な例文とともに詳しく解説します。
「別件ですが」を英語で伝える主要フレーズとニュアンス
日本語の「別件ですが」には、様々なニュアンスが含まれます。英語でも、状況や相手との関係性に応じて適切なフレーズを選ぶことが大切です。ここでは、特によく使われる主要な表現とそのニュアンスを解説します。
- “By the way”:最も一般的で幅広い場面で使える表現
- “On a separate note”:ビジネスシーンに最適なフォーマルな切り出し方
- “Speaking of which”:関連する話題から自然に切り替えるフレーズ
- “Regarding another matter”:より丁寧でかしこまった印象を与える表現
“By the way”:最も一般的で幅広い場面で使える表現
“By the way”は、「ところで」や「ちなみに」といった意味で、話題を変える際に最も一般的に使われるフレーズです。カジュアルな会話からビジネスシーンまで、幅広い場面で活用できます。直前の話題とは直接関係のない新しい話題を切り出す際に便利です。電子メールやチャットでは「BTW」と略されることもありますが、フォーマルな文書では避けるのが無難でしょう。
- 例文1: “I’ll send you the report by tomorrow. By the way, did you hear about the new project?”
(明日までにレポートを送ります。ところで、新しいプロジェクトについて聞きましたか?) - 例文2: “The meeting went well. By the way, do you have any plans for the weekend?”
(会議はうまくいきました。ところで、週末の予定はありますか?) - 例文3: “Oh, by the way, my name’s Julie.”
(あ、ちなみに私の名前はジュリーです。)
“On a separate note”:ビジネスシーンに最適なフォーマルな切り出し方
“On a separate note”は、「別件ですが」や「別の話ですが」という意味で、特にビジネスシーンやフォーマルな場面で話題を切り替える際に適した表現です。 “By the way”よりも丁寧な印象を与え、よりかしこまった状況で使われます。前の話題が重い内容だったり、ネガティブな雰囲気だった場合に、雰囲気を変えるために使うことも可能です。
- 例文1: “Thank you for the update on the sales figures. On a separate note, I wanted to discuss the upcoming project.”
(売上報告ありがとうございます。別件ですが、次のプロジェクトについて話したいことがあります。) - 例文2: “I’ll let you know about the next meeting as soon as possible. On a separate note, have you received the package from AAA company?”
(次回の会議についてはできるだけ早くお知らせします。別件ですが、AAA社からの荷物は届きましたか?) - 例文3: “On a separate note, how is your family doing?”
(別の話ですが、ご家族はお元気ですか?)
“Speaking of which”:関連する話題から自然に切り替えるフレーズ
“Speaking of which”は、「そういえば」や「それで思い出したけど」といった意味で、直前の話題に関連する別の話題を持ち出す際に使われる表現です。会話をスムーズに進めるのに役立ち、自然な流れで話題を転換できます。 全く関係のない話題に切り替えるのではなく、あくまで前の話から連想される内容に触れる場合に使うのがコツです。
- 例文1: “The report is almost finished. Speaking of which, did you finish the presentation slides?”
(レポートはもうすぐ終わります。そういえば、プレゼンのスライドは終わりましたか?) - 例文2: “I’m going to the supermarket later. Speaking of which, I need to buy some groceries.”
(後でスーパーに行く予定です。そういえば、食料品を買わなければなりません。) - 例文3: “Your new car looks great! Speaking of which, how is your new job?”
(新しい車、素敵ですね!そういえば、新しい仕事はどうですか?)
“Regarding another matter”:より丁寧でかしこまった印象を与える表現
“Regarding another matter”は、「別の件に関してですが」という意味で、非常に丁寧でかしこまった印象を与える表現です。特にビジネスメールや公式な文書で、複数の議題がある場合に、一つの議題を終えてから別の議題に移る際に使われます。 このフレーズは、単体で「別件ですが」という意味になるため、非常に明確に話題の転換を伝えられます。
- 例文1: “Thank you for your prompt response regarding the project proposal. Regarding another matter, I would like to discuss the upcoming schedule.”
(プロジェクト提案に関する迅速なご返信ありがとうございます。別件ですが、今後のスケジュールについて話し合いたいと思います。) - 例文2: “I have something to discuss with you regarding another matter.”
(別件でご相談したいことがあります。) - 例文3: “We have completed the review of the document. Regarding another matter, we need to finalize the budget.”
(書類の確認が完了しました。別件ですが、予算を確定する必要があります。)
シーン別!「別件ですが」の英語表現と具体的な例文

「別件ですが」という表現は、使う場面によって適切な英語フレーズが異なります。ここでは、ビジネスメール、会議や商談、カジュアルな会話の3つのシーンに分けて、具体的な使い方と例文を紹介します。
ビジネスメールで「別件ですが」を使う場面と例文
ビジネスメールでは、件名や本文で「別件ですが」と切り出すことで、複数の用件を効率的に伝えられます。相手に配慮し、件名で内容を明確に伝えることが重要です。
件名での使い方
件名に「別件」と直接的に書くことはあまり一般的ではありません。代わりに、メールの目的を明確にするフレーズを使います。もし、相手から送られてきたメールの件名が内容と合致しない場合は、件名を変更した旨を本文の冒頭で伝えるのが丁寧です。
- 件名例:“Follow-up on Project X and a quick question” (プロジェクトXのフォローアップと簡単な質問)
- 件名例:“Meeting Request & Inquiry about Y” (会議依頼とYに関するお問い合わせ)
件名で複数の用件を伝える際は、簡潔にまとめることを心がけましょう。
本文での使い方
メール本文で「別件ですが」と切り出す際は、前述の”On a separate note”や”Regarding another matter”が適しています。 これらは丁寧な印象を与え、ビジネスメールにふさわしい表現です。
- 例文1: “Dear Mr. Tanaka,
Thank you for your email regarding the marketing campaign. We are currently reviewing the proposal.
On a separate note, I would like to confirm the details for our meeting next week.”
(田中様
マーケティングキャンペーンに関するメールありがとうございます。現在、提案書を確認中です。
別件ですが、来週の会議の詳細を確認させてください。) - 例文2: “Dear Ms. Sato,
I hope this email finds you well.
Regarding another matter, could you please send me the updated client list by end of day?”
(佐藤様
お元気でお過ごしのことと存じます。
別件ですが、本日中に最新のクライアントリストを送っていただけますでしょうか?)
メールの冒頭で挨拶をした後、本題に入り、その後に「別件ですが」と続けるのが自然な流れです。
会議や商談で話題を切り替える際の英語フレーズ
会議や商談中に話題を変える際は、相手に配慮しつつ、明確に切り出すことが大切です。急な話題変更は避け、スムーズな移行を心がけましょう。
- “On a separate note, let’s discuss the budget for the next quarter.”
(別件ですが、来期の予算について話し合いましょう。) - “Changing the subject, I’d like to bring up the new hiring plan.”
(話は変わりますが、新しい採用計画について提起したいと思います。) - “Before I forget, I wanted to mention the upcoming client visit.”
(忘れる前に申し上げたいのですが、今度のクライアント訪問についてです。) - “Apropos, have you finalized the agenda for next week’s meeting?”
(それはそうと、来週の会議の議題は確定しましたか?)
これらのフレーズを使うことで、会議の流れを損なわずに、別の重要な議題に移行できます。特に”Changing the subject”は、少し唐突に話題を切り替える際に使われることもあります。
カジュアルな会話で使える「別件ですが」の表現
友人や親しい同僚とのカジュアルな会話では、より気軽に話題を変えるフレーズを使えます。堅苦しくなく、自然な流れで話を進めることが大切です。
- “By the way, what are you doing this weekend?”
(ところで、今週末は何をする予定ですか?) - “Speaking of which, did you watch the game last night?”
(そういえば、昨夜の試合見ましたか?) - “Anyway, I saw a really interesting movie yesterday.”
(とにかく、昨日すごく面白い映画を見ました。) - “Oh, and I need to tell you something.”
(あ、それと、あなたに話したいことがあるんだけど。)
“Anyway”は、話の内容をまとめたり、要点を伝えたりする際に使うのが基本ですが、話題を大きく変える時にも使われます。 “Oh, and”は、何かを思い出した時に付け加えるようなニュアンスで使えます。
「別件ですが」を英語で使う際の注意点と効果的なコツ

英語で「別件ですが」と話題を切り替える際には、いくつかの注意点と効果的なコツがあります。これらを意識することで、よりスムーズで適切なコミュニケーションが可能になります。
相手に配慮した話題の切り出し方とタイミング
話題を切り替える際は、相手への配慮が不可欠です。特にビジネスシーンでは、相手が話している途中で突然話題を変えるのは失礼にあたる可能性があります。相手の話が終わるのを待つ、または適切なタイミングを見計らうことが重要です。
- 相手の反応を見る: 相手がまだ前の話題に集中しているようであれば、少し待つか、”May I change the subject?”(話題を変えてもよろしいでしょうか?)のように、許可を求める一言を添えるのも丁寧な方法です。
- 関連性を持たせる: 全く脈絡のない話題に突然切り替えるのではなく、”Speaking of which”のように、前の話題から連想される内容に繋げることで、より自然な流れを作れます。
- 重要度を伝える: もし切り出したい別件が緊急性の高いものであれば、”This is urgent, but…”(緊急の件ですが…)のように、その重要度を最初に伝えることで、相手も心の準備ができます。
相手の状況や表情をよく観察し、会話のキャッチボールを意識することが、円滑なコミュニケーションのコツです。
避けるべき表現と誤解を招かないためのポイント
「別件ですが」という意図で使っても、誤解を招いたり、不自然に聞こえたりする表現もあります。避けるべき表現と、誤解を招かないためのポイントを押さえておきましょう。
- “Separate matter”単独での使用: “Separate matter”は「別の件」という意味ですが、これ単独で「別件ですが」という接続詞のように使うのは不自然です。 “This is a separate matter, but…”のように、文章として繋げる必要があります。
- カジュアルすぎる表現の乱用: “By the way”は便利ですが、フォーマルなビジネスメールや目上の人との会話で多用しすぎると、カジュアルすぎる印象を与えてしまうことがあります。 そのような場合は、”On a separate note”や”Regarding another matter”など、より丁寧な表現を選ぶようにしましょう。
- 件名での「別件」の直接的な使用: 英語のビジネスメールの件名で、日本語の「別件」を直訳したような表現を使うのは避けるべきです。 件名はメールの内容を具体的に示すものとし、複数の用件がある場合は、それぞれの要点を簡潔にまとめるのが一般的です。
相手に伝えたい内容と、その場のフォーマル度合いを考慮し、適切な表現を選ぶことが、誤解を避けるための重要なポイントです。
よくある質問

- 「ところで」と「別件ですが」の英語での違いは何ですか?
- 英語のビジネスメールで件名に「別件」と書くのは失礼ですか?
- 英語で「話は変わりますが」と切り出すにはどうすればいいですか?
- 英語で「急な話ですが」と伝えるフレーズはありますか?
- 英語で「余談ですが」と表現するには?
「ところで」と「別件ですが」の英語での違いは何ですか?
「ところで」は英語で”By the way”が最も一般的で、カジュアルな会話で話題を変える際に使われます。直前の話題とは直接関係のない新しい話題を切り出すニュアンスが強いです。一方、「別件ですが」は、”On a separate note”や”Regarding another matter”などが使われ、よりフォーマルな場面やビジネスシーンで、前の話題とは異なる、しかし重要性のある別の議題を切り出す際に用いられます。
英語のビジネスメールで件名に「別件」と書くのは失礼ですか?
英語のビジネスメールの件名に「別件」と直接的に書くのは一般的ではなく、場合によっては不親切に受け取られる可能性があります。 件名はメールの内容を具体的に示すべきであり、複数の用件がある場合は、それぞれの要点を簡潔にまとめるか、最も重要な用件を件名にし、本文で「別件ですが」と切り出すのが適切です。
英語で「話は変わりますが」と切り出すにはどうすればいいですか?
「話は変わりますが」と切り出すには、”Changing the subject” や “On a different note”、”Incidentally” などが使えます。これらの表現は、会話の流れを変えたい時や、新しい話題を導入したい時に役立ちます。フォーマル度合いや、話題の関連性によって使い分けることが大切です。
英語で「急な話ですが」と伝えるフレーズはありますか?
「急な話ですが」というニュアンスを伝えるには、”A quick question”(簡単な質問ですが)や”Before I forget”(忘れる前に)、あるいは”This is a bit sudden, but…”(少し急ですが…)といった表現が考えられます。相手に配慮しつつ、突然の話題であることを伝えることで、スムーズな移行を促せます。
英語で「余談ですが」と表現するには?
「余談ですが」と表現するには、”By the way” が最も一般的で、カジュアルな場面でよく使われます。よりフォーマルな表現としては、”On a side note” や “As an aside”、”Incidentally” などがあります。これらは、本題から少し外れた情報を付け加える際に便利です。
まとめ
- 「別件ですが」の英語表現は、状況や相手との関係性で使い分けることが大切。
- “By the way”は最も一般的で幅広い場面で使える。
- ビジネスシーンでは”On a separate note”や”Regarding another matter”が丁寧。
- 関連する話題から切り替える際は”Speaking of which”が自然。
- ビジネスメールの件名には「別件」と直接書かず、内容を具体的に示す。
- 会議や商談では、相手に配慮し、適切なタイミングで話題を切り出す。
- カジュアルな会話では”By the way”や”Anyway”が気軽に使える。
- 突然の話題変更は避け、相手の反応をよく見ることが重要。
- “Separate matter”単独での使用は不自然なので避ける。
- フォーマルな場面での”By the way”の多用はカジュアルすぎる印象を与える可能性。
- 「ところで」と「別件ですが」はニュアンスが異なるため使い分けが必要。
- 英語のビジネスメール件名に「別件」は不適切で、具体的な内容を記載する。
- 「話は変わりますが」は”Changing the subject”などで表現可能。
- 「急な話ですが」は”A quick question”や”Before I forget”などで伝える。
- 「余談ですが」は”By the way”や”On a side note”などが使える。
