ポケモンバトルにおいて、相手の攻撃を受けながら粘り強く戦い続けることは、勝利への重要な一歩です。そんな戦術を支える技の一つに「ねをはる」があります。この技は、自分のHPを回復しつつ、相手の交代を妨害する効果も持ち合わせるため、使い方次第で戦況を大きく変える可能性を秘めています。
本記事では、「根を張るポケモン」として知られる「ねをはる」技について、その基本的な効果から、技を覚えるポケモン、さらにはバトルでの戦略的な使い方や、相手が使ってきた場合の対策まで、詳しく解説していきます。あなたのポケモンバトルをさらに奥深くする「ねをはる」の魅力を、ぜひこの記事で発見してください。
根を張るポケモン「ねをはる」技とは?基本効果を理解しよう

「ねをはる」は、ポケモンが大地に根を張り、毎ターンHPを回復する「くさ」タイプの変化技です。この技を使うことで、ポケモンはバトルフィールドに固定され、相手からの強制交代技を受け付けなくなるという特徴があります。しかし、その代償として、自分から交代することができなくなるため、使用するタイミングが非常に重要となります。
「ねをはる」技の基本的な効果
「ねをはる」技の最も基本的な効果は、使用したポケモンが毎ターン、最大HPの1/16ずつHPを回復することです。これにより、相手の攻撃を耐えながら、徐々に体力を回復し、長期戦に持ち込むことが可能になります。特に、耐久力の高いポケモンがこの技を使うことで、要塞のような存在としてバトルを支配する場面も少なくありません。
また、一度根を張ると、相手の「ほえる」や「ふきとばし」といった強制交代技が効かなくなるため、特定の相手に対して非常に有効な防御手段となり得ます。
「ねをはる」技のタイプと分類
「ねをはる」は「くさ」タイプに分類される「変化技」です。威力や命中率といった概念はなく、相手に直接ダメージを与えることはありません。PP(パワーポイント)は20で、バトル中に複数回使用できます。変化技であるため、相手の「まもる」や「みきり」などによって防がれることはありますが、「マジックコート」で跳ね返されることはありません。
「ねをはる」技がもたらすメリットとデメリット
「ねをはる」技の最大のメリットは、毎ターンのHP回復と、強制交代技への耐性です。これにより、相手の攻撃をしのぎつつ、自分のペースでバトルを進めることができます。特に、相手が「ほえる」や「ふきとばし」を多用する戦術の場合、この技一つで相手の戦略を崩すことも可能です。
一方で、大きなデメリットは、一度「ねをはる」を使用すると、自分からポケモンを交代できなくなる点です。これにより、不利なタイプ相性の相手が出てきた場合でも、交代して有利なポケモンを出すことができず、集中攻撃を受けて倒されてしまうリスクが高まります。また、自分が「ひこう」タイプであったり、特性が「ふゆう」であったりする場合、「ねをはる」を使うと「じめん」タイプの技が当たるようになるため、弱点が増える可能性も考慮する必要があります。
「ねをはる」技を覚えるポケモン一覧と特徴

「ねをはる」技は、主に「くさ」タイプのポケモンが多く覚えますが、中には意外なタイプのポケモンも習得することがあります。この技を覚えるポケモンたちは、それぞれ異なる特徴を持ち、バトルでの役割も多岐にわたります。
レベルアップで「ねをはる」を覚えるポケモン
多くの「くさ」タイプのポケモンが、レベルアップによって「ねをはる」を覚えます。例えば、モンジャラやキマワリ、ロゼリア、マスキッパ、ユキカブリ、マラカッチ、タマゲタケ、ボクレーなどが挙げられます。これらのポケモンは、元々耐久力が高かったり、相手の攻撃を受け流す特性を持っていたりすることが多く、「ねをはる」と組み合わせることで、さらに粘り強い戦い方が可能になります。
特に、ユキノオーやモロバレルなどは、その高い耐久力と相まって、「ねをはる」による回復効果を最大限に活かせます。また、これらのポケモンは、他の補助技や攻撃技も豊富に覚えるため、「ねをはる」を軸にした多様な戦術を構築できるのが魅力です。
タマゴ技や技マシンで「ねをはる」を覚えるポケモン
一部のポケモンは、タマゴ技や技マシンを通じて「ねをはる」を習得できます。例えば、フシギダネ、ナゾノクサ、マダツボミ、チコリータといった初期の「くさ」タイプのポケモンがタマゴ技で覚えることがあります。また、特定の世代では技マシンとして提供され、より多くのポケモンがこの技を使えるようになりました。
技マシンで覚えるポケモンの中には、本来「くさ」タイプではないものの、「ねをはる」の戦略的な価値を見出して採用されるケースもあります。これにより、相手の意表を突く戦術や、特定のパーティ構成に合わせた柔軟な対応が可能となります。
「ねをはる」を戦略的に活かすおすすめポケモン
「ねをはる」を戦略的に活かすには、そのポケモンの特性や他の技との組み合わせが重要です。例えば、特性「あまのじゃく」を持つラランテスは、「ばかぢから」や「リーフストーム」といった能力が下がる技を使うことで、逆に能力を上げられます。これに「ねをはる」を組み合わせることで、攻撃と回復を両立した強力なアタッカー兼耐久型として活躍できます。
また、高い防御力を持つナットレイやモロバレルなども、「ねをはる」と相性が良いポケモンです。これらのポケモンは、相手の攻撃を耐えつつ、「ねをはる」で回復し、さらに「やどりぎのタネ」や「いかりのこな」などの補助技で味方を支援したり、相手を妨害したりする役割を担えます。相手の攻撃を受け止めながら、じわじわと追い詰める戦術を得意とするでしょう。
「ねをはる」技の戦略的な使い方と組み合わせ

「ねをはる」技は、単体で使うだけでなく、他の技や特性、持ち物と組み合わせることで、その真価を発揮します。ここでは、バトルで「ねをはる」を効果的に使うための戦略と組み合わせについて解説します。
耐久型ポケモンとの相性
「ねをはる」は、その性質上、高い耐久力を持つポケモンと非常に相性が良いです。特に、HPや防御、特防が高いポケモンが「ねをはる」を使うことで、相手の攻撃を何度も受け止め、毎ターンの回復で粘り強く戦い続けられます。例えば、特性「しんりょく」を持つ草タイプのポケモンが、HPが少なくなった際に「ねをはる」を使うことで、回復しつつ草タイプの技の威力を高め、反撃のチャンスをうかがうことも可能です。
また、「たべのこし」などの持ち物と組み合わせることで、毎ターンの回復量をさらに増やし、相手に与えるプレッシャーを増大させることもできます。相手は、回復量を上回るダメージを与えなければならないため、攻撃の選択肢が限られてくるでしょう。
強制交代技への対策としての活用
「ねをはる」の大きな強みの一つは、相手の「ほえる」や「ふきとばし」といった強制交代技を無効化できる点です。これにより、相手がせっかく積み上げた能力上昇をリセットしようとしても、「ねをはる」を使っているポケモンはフィールドに残り続けるため、相手の戦略を大きく狂わせられます。
特に、自分のポケモンが能力を上げる「つるぎのまい」や「わるだくみ」などの積み技を使った後に「ねをはる」を使用することで、能力上昇を維持したまま相手の攻撃を受け流し、反撃の機会をうかがうことができます。この組み合わせは、相手にとって非常に厄介な存在となるでしょう。
「ふゆう」やひこうタイプとの意外な関係
「ねをはる」には、自分が「ひこう」タイプであるか、特性が「ふゆう」である場合、「じめん」タイプの技が当たるようになるという特殊な効果があります。これは一見デメリットに見えますが、特定の状況下では戦略的な選択肢となり得ることもあります。
例えば、相手が「じめん」タイプの技しか持たないポケモンを出してきた場合、「ねをはる」を使うことで、本来無効であった「じめん」技をあえて受けることで、相手の技を枯らしたり、他のポケモンへの交代を誘ったりするといった戦術も考えられます。ただし、この使い方はリスクも伴うため、相手のパーティ構成をよく見て慎重に判断することが大切です。
「ねをはる」技を持つ相手への対策方法

相手が「ねをはる」を使ってきた場合、その回復力と交代不能効果に苦しめられることがあります。しかし、適切な対策を講じることで、相手の「ねをはる」戦術を打ち破ることは可能です。
高火力で一気に突破する
「ねをはる」による回復量は、最大HPの1/16と決して大きくはありません。そのため、相手の回復量を上回る高火力の攻撃で、一気にHPを削り切ることが有効な対策となります。特に、相手の「ねをはる」ポケモンが弱点とするタイプの攻撃技を持つポケモンを選出し、タイプ一致の強力な技で集中攻撃するのが効果的です。
例えば、「ねをはる」を覚えるポケモンに多い「くさ」タイプであれば、「ほのお」や「ひこう」、「こおり」、「どく」、「むし」タイプの技が弱点となります。これらのタイプの高火力アタッカーをぶつけることで、相手の回復が追いつかなくなる状況を作り出せるでしょう。
交代技で有利な状況を作る
「ねをはる」を使っているポケモンは、自分から交代できません。この弱点を突くために、「とんぼがえり」や「ボルトチェンジ」、「クイックターン」といった交代技を持つポケモンを活用するのも一つの方法です。これらの技は、相手にダメージを与えつつ、自分は控えのポケモンと交代できるため、不利な状況から脱出し、有利なポケモンを繰り出すことができます。
相手が「ねをはる」で居座ろうとしている間に、こちらは交代技で有利なポケモンを出し続け、タイプ相性で優位に立つことで、相手の「ねをはる」戦術を崩せるでしょう。ただし、「ねをはる」を使っているポケモンは強制交代技が効かないため、相手を強制的に交代させることはできません。
状態異常や能力低下で弱体化させる
「ねをはる」はHPを回復する技ですが、状態異常や能力低下には対応できません。そのため、「どくどく」や「やけど」といった定数ダメージを与える状態異常を付与したり、「おにび」や「でんじは」などで相手の攻撃力や素早さを下げたりすることで、相手の「ねをはる」戦術を間接的に妨害することができます。
特に「どくどく」は、毎ターン徐々にダメージが増加していくため、長期戦になればなるほど相手の回復量を上回りやすくなります。また、相手の攻撃力を下げることで、受けるダメージを減らし、こちらのポケモンがより長く場に留まることを可能にします。
よくある質問

「ねをはる」技について、多くの方が疑問に思う点をまとめました。
- 「ねをはる」を使うと交代できなくなるのはなぜですか?
- 「ねをはる」を使っているポケモンに「ほえる」や「ふきとばし」は効きますか?
- 「ふゆう」のポケモンが「ねをはる」を使うとどうなりますか?
- 「ねをはる」は毎ターンどれくらいHPを回復しますか?
- 「ねをはる」はどの世代から登場した技ですか?
「ねをはる」を使うと交代できなくなるのはなぜですか?
「ねをはる」は、ポケモンが大地に深く根を張ることで、その場に固定される技だからです。これにより、毎ターンのHP回復というメリットを得る代わりに、自力での交代ができなくなるという制約が生じます。
「ねをはる」を使っているポケモンに「ほえる」や「ふきとばし」は効きますか?
いいえ、「ねをはる」を使っているポケモンには、「ほえる」や「ふきとばし」といった強制交代技は効きません。根を張って場に固定されているため、これらの技で吹き飛ばされることがなくなります。
「ふゆう」のポケモンが「ねをはる」を使うとどうなりますか?
特性「ふゆう」を持つポケモンが「ねをはる」を使うと、本来無効である「じめん」タイプの技が当たるようになります。これは「ひこう」タイプのポケモンが「ねをはる」を使った場合も同様です。「じめん」技に対する耐性を失うため、注意が必要です。
「ねをはる」は毎ターンどれくらいHPを回復しますか?
「ねをはる」によるHP回復量は、使用したポケモンの最大HPの1/16です。この回復は毎ターン行われます。
「ねをはる」はどの世代から登場した技ですか?
「ねをはる」は、ポケットモンスター ルビー・サファイア(第3世代)から登場した技です。
まとめ
- 「ねをはる」はくさタイプの変化技で、毎ターンHPを回復する。
- 技を使うと自分から交代できなくなるが、強制交代技は無効化する。
- ひこうタイプや特性「ふゆう」のポケモンが使うとじめん技が当たるようになる。
- 主に耐久力の高い草タイプのポケモンが多く覚える。
- レベルアップ、タマゴ技、技マシンで習得するポケモンがいる。
- 耐久型ポケモンとの相性が良く、長期戦に持ち込む戦術に有効。
- 相手の「ほえる」や「ふきとばし」対策として活用できる。
- 高火力技で一気にHPを削り切るのが対策の一つ。
- 交代技で有利なポケモンを出し続けることも有効な対策。
- どくやけどなどの状態異常で定数ダメージを与えるのも良い。
- 能力低下技で相手の攻撃力を弱めることも効果的。
- 「ねをはる」はルビー・サファイア(第3世代)から登場した。
- 最大HPの1/16を毎ターン回復する。
- 戦略的な使用には相手のパーティ構成の把握が重要。
- デメリットを理解し、リスクを考慮した上で使用することが大切。
