お気に入りの座椅子、使い続けているうちに汚れが目立ったり、部屋の雰囲気に合わなくなったりしていませんか？市販のカバーではサイズが合わなかったり、好みのデザインが見つからなかったりすることもありますよね。そんな時こそ、座椅子カバーの手作りに挑戦してみませんか。
本記事では、初心者の方でも安心して取り組める座椅子カバーの作り方を、必要な材料から採寸、縫い方まで丁寧に解説します。あなただけのオリジナルカバーで、座椅子も部屋も生まれ変わらせてみましょう。
座椅子カバーを手作りする魅力とは？
座椅子カバーを手作りすることには、既製品にはないたくさんの魅力があります。単に汚れを隠すだけでなく、お部屋の印象を大きく変え、日々の暮らしをより豊かにする可能性を秘めているのです。手作りの過程も楽しみながら、自分だけの特別なアイテムを生み出す喜びを感じられます。
好きなデザインで部屋の雰囲気を一新できる
手作りなら、市販品ではなかなか見つからないような、あなたの好みや部屋のインテリアにぴったりの生地を選べます。北欧風の柄、モダンな無地、可愛らしい花柄など、選択肢は無限大です。新しいカバーをかけるだけで、古くなった座椅子がまるで新品のように生まれ変わり、部屋全体の雰囲気をガラリと変えることができます。季節ごとに生地を変えて、模様替えを楽しむのも良いでしょう。
サイズがぴったり合うオリジナルカバーが作れる
市販の座椅子カバーは、一般的なサイズに合わせて作られているため、お持ちの座椅子にぴったり合わないことも少なくありません。特に、特殊な形状の座椅子や、少し大きめの座椅子をお使いの場合、カバー選びに苦労することもあるでしょう。手作りであれば、お手持ちの座椅子のサイズに合わせて採寸し、まさにオーダーメイド感覚でぴったりフィットするカバーを作ることが可能です。
これにより、カバーがずれたりたるんだりするストレスから解放され、快適な座り心地を保てます。
コストを抑えてエコにも貢献できる
新しい座椅子を購入するよりも、カバーを手作りする方が費用を抑えられる場合が多くあります。また、余ってしまったハギレや、着なくなった衣類などを活用すれば、さらに経済的です。物を大切に長く使うことは、環境に優しいエコな行動にも繋がります。古い座椅子を捨てることなく、手作りのカバーで新たな命を吹き込むことは、サステナブルな暮らしの実践にもなるでしょう。
座椅子カバー作りに必要な材料と道具
座椅子カバー作りを始める前に、まずは必要な材料と道具を揃えましょう。これらを事前に準備しておくことで、作業がスムーズに進み、途中で中断することなく集中して取り組めます。特に生地選びは、カバーの仕上がりを左右する重要な要素です。
用意する生地の種類と選び方
座椅子カバーの生地選びは、仕上がりの見た目だけでなく、座り心地や耐久性にも大きく影響します。まず、素材としては、綿や麻、ポリエステルなどが一般的です。綿や麻は肌触りが良く通気性に優れ、ポリエステルは丈夫でシワになりにくい特徴があります。汚れやすい座椅子には、洗濯しやすい素材を選ぶのがおすすめです。
また、厚手の生地は丈夫で長持ちしますが、縫いにくい場合もあります。初心者の方は、扱いやすい中厚手の生地から始めるのが良いでしょう。デザインは、部屋のインテリアや好みに合わせて選び、色落ちしにくい染料で染められたものを選ぶと安心です。
裁縫道具の準備
座椅子カバー作りに必要な裁縫道具は以下の通りです。
- ミシン（手縫いでも可能ですが、ミシンがあると効率的です）
- 裁ちばさみ
- 糸切りばさみ
- 縫い糸（生地の色に合わせたもの）
- まち針
- チャコペンまたはヘラ（印付け用）
- メジャーまたは定規
- アイロン
- ゴム（ファスナーなしタイプの場合）
- ファスナー（ファスナー付きタイプの場合）
- 型紙用の大きな紙（新聞紙や模造紙など）
これらの道具を揃えることで、スムーズに作業を進められます。特に、裁ちばさみは布専用のものを用意すると、生地をきれいに裁断できます。
座椅子カバーの採寸と型紙の作り方
座椅子カバー作りの成功は、正確な採寸と型紙作りに大きく左右されます。ここで手を抜いてしまうと、せっかく作ったカバーが座椅子に合わないという残念な結果になりかねません。焦らず、丁寧に進めることが大切です。
失敗しない座椅子の採寸方法
座椅子の採寸は、カバーがぴったりフィットするための最も重要な進め方です。まず、座椅子を広げた状態にし、メジャーを使って座面、背もたれ、側面など、カバーで覆いたい部分全ての縦と横の長さを測ります。この際、縫い代として各辺に2～3cm程度の余裕を持たせることを忘れないでください。
また、座椅子の厚みも考慮し、側面部分の生地の幅を決めます。
特に、座椅子がカーブしている部分や、複雑な形状をしている場合は、その部分の長さを細かく測り、メモに残しておきましょう。採寸した寸法は、必ず複数回確認し、正確を期すことが大切です。
型紙の作成手順
採寸した寸法を元に、型紙を作成します。大きな紙（新聞紙や模造紙など）を広げ、測った寸法に縫い代を足したサイズで、座椅子各部分の型を書き写していきます。例えば、座面であれば「座面縦＋縫い代」「座面横＋縫い代」といった具合です。座椅子の形状に合わせて、背もたれ部分、座面部分、側面部分など、パーツごとに型紙を作ります。
カーブがある場合は、座椅子に直接紙を当てて形を写し取る方法も有効です。型紙が完成したら、一度座椅子に当ててみて、サイズ感や形状に問題がないかを確認しましょう。この段階で修正しておけば、生地を裁断した後の失敗を防げます。
基本の座椅子カバーの作り方（ファスナーなしゴムタイプ）
ここでは、裁縫初心者の方でも比較的簡単に作れる、ファスナーなしのゴムタイプ座椅子カバーの作り方を解説します。この方法なら、ファスナー付けの難しい進め方を避けて、手軽にオリジナルカバーを作成できます。まずはこの基本の方法から挑戦し、手作りの楽しさを実感してみましょう。
生地を裁断する進め方
型紙が完成したら、いよいよ生地を裁断します。生地を広げ、型紙をその上に置き、まち針でしっかりと固定してください。型紙がずれないように注意しながら、チャコペンで型紙の縁をなぞり、裁断線を引きます。この時、縫い代の線も忘れずに引いておくと、後で縫い合わせる際に目安となり、きれいに仕上がります。
裁断線に沿って、裁ちばさみで丁寧に生地を切り取っていきます。生地が厚い場合は、一度に無理せず、少しずつ切り進めるのがコツです。全てのパーツを裁断し終えたら、型紙と照らし合わせて、間違いがないか確認しましょう。
ゴム通し口と本体を縫い合わせる
裁断した生地のパーツを、座椅子カバーの形になるように縫い合わせていきます。まず、カバーの裾部分にゴムを通すための「ゴム通し口」を作ります。裾の端を三つ折りにしてアイロンでしっかりと折り目をつけ、ミシンで縫い付けます。この時、ゴムを通すための開口部を数センチ残しておくのを忘れないでください。
次に、座椅子カバーの背もたれ部分と座面部分、側面部分など、各パーツを中表（生地の表側同士が内側になるように）に合わせてまち針で固定し、縫い代の線に沿ってミシンで縫い合わせていきます。カーブの部分は、縫い目を細かくしたり、ゆっくりとミシンを進めたりすると、きれいに仕上がります。
ゴムを通して仕上げる
全てのパーツを縫い合わせたら、ゴム通し口からゴムを通していきます。ゴム通しや安全ピンの先にゴムを結びつけ、ゴム通し口から生地の中に通し入れてください。ゴムが一周したら、両端をしっかりと結び、ゴム通し口を閉じます。ゴムの長さは、座椅子にカバーをかけた時に、たるまずにしっかりとフィットする長さに調整することが大切です。
最後に、縫い目のほつれがないか、ゴムがしっかりと固定されているかを確認し、アイロンで全体を整えれば、ファスナーなしゴムタイプの座椅子カバーの完成です。この方法なら、着脱も簡単で、洗濯の際にも便利です。
ファスナー付き座椅子カバーの作り方
ファスナー付きの座椅子カバーは、より本格的な仕上がりを目指したい方におすすめです。着脱がしやすく、見た目もすっきりとするため、既製品のような完成度を求める方にぴったりです。ファスナー付けは少し難易度が上がりますが、丁寧に進めればきっと素敵なカバーが作れます。
ファスナーの取り付け位置と縫い方
ファスナーを取り付ける位置は、座椅子カバーの着脱のしやすさを考慮して決めましょう。一般的には、座椅子カバーの背もたれの下部や、側面の一部に付けることが多いです。ファスナーを取り付ける部分の生地を中表に合わせて縫い、ファスナーの長さ分だけ縫い残しておきます。この縫い残した部分にファスナーを仮止めし、まち針でしっかりと固定してください。
ミシンにファスナー押さえを取り付け、ファスナーの縁に沿って丁寧に縫い付けていきます。ファスナーの開閉に支障がないよう、縫い目がファスナーの歯に当たらないように注意しましょう。両側を縫い付けたら、仮縫いした部分の糸をほどき、ファスナーがスムーズに開閉するか確認します。
ファスナー付きカバーの組み立て方
ファスナーの取り付けが終わったら、残りのパーツを縫い合わせてカバーを組み立てていきます。基本的には、ファスナーなしのゴムタイプと同様に、中表に合わせてまち針で固定し、縫い代の線に沿ってミシンで縫い合わせていきます。ファスナー部分の縫い合わせは特に慎重に行い、生地がよれたりしないように注意が必要です。
全てのパーツを縫い合わせたら、縫い目のほつれがないかを確認し、必要であればロックミシンやジグザグミシンで端処理を行います。最後に、カバーを裏返して座椅子にかぶせ、ファスナーを閉めてフィット感を確認しましょう。アイロンで全体を整えれば、ファスナー付き座椅子カバーの完成です。
座椅子カバーを長持ちさせるお手入れ方法
せっかく手作りした座椅子カバーは、できるだけ長く大切に使いたいものです。適切なお手入れをすることで、生地の傷みを防ぎ、清潔な状態を保つことができます。日頃から少しの工夫をすることで、カバーの寿命を延ばし、快適な座椅子ライフを送りましょう。
洗濯方法と乾燥のコツ
座椅子カバーの洗濯は、生地の種類によって適切な方法が異なります。まずは、使用した生地の洗濯表示を確認しましょう。一般的に、綿や麻の生地は家庭用洗濯機で洗えますが、色落ちや縮みを防ぐために、水温は30度以下のぬるま湯を使用し、中性洗剤で優しく洗うのがおすすめです。
洗濯機を使用する場合は、型崩れや生地の傷みを防ぐために、必ず洗濯ネットに入れましょう。乾燥は、直射日光を避け、風通しの良い場所で陰干しするのがコツです。乾燥機は生地を傷めたり縮ませたりする可能性があるので、できるだけ避けるのが賢明です。完全に乾いてから座椅子にかぶせるようにしてください。
汚れを防ぐための日常の工夫
座椅子カバーの汚れを防ぐためには、日頃からのちょっとした工夫が大切です。例えば、飲食をする際は、座椅子にタオルやブランケットを敷くことで、食べこぼしや飲みこぼしによる汚れを直接カバーに付着させずに済みます。また、ペットを飼っている場合は、毛が付きにくい素材のカバーを選ぶか、ペット用のカバーをさらに重ねて使うのも良い方法です。
定期的に掃除機でホコリを吸い取ったり、粘着ローラーで毛を取り除いたりするだけでも、汚れの蓄積を防ぎ、清潔さを保てます。これらの日常的なお手入れを習慣にすることで、座椅子カバーをより長く美しい状態で使い続けられるでしょう。
よくある質問
座椅子カバーの手作りに関して、多くの方が抱える疑問にお答えします。これらの疑問を解決することで、より安心して座椅子カバー作りに取り組めるでしょう。
- 座椅子カバーはミシンなしでも作れますか？
- 座椅子カバーにおすすめの生地は何ですか？
- 座椅子カバーの型紙はどこで手に入りますか？
- 座椅子カバーの洗濯頻度はどのくらいが適切ですか？
- 100均の材料で座椅子カバーは作れますか？
- 座椅子カバーをリメイクするアイデアはありますか？
- 座椅子カバーのゴムが伸びてしまった場合の対処法は？
座椅子カバーはミシンなしでも作れますか？
はい、ミシンがなくても手縫いで座椅子カバーを作ることは十分に可能です。手縫いの場合は、ミシンよりも時間はかかりますが、一針一針丁寧に縫い進めることで、温かみのある仕上がりになります。丈夫に仕上げるためには、返し縫いをしっかり行うことや、縫い目の間隔を均一に保つことが大切です。
裁縫用ボンドや布用テープを活用すれば、さらに簡単に作れる部分もあります。
座椅子カバーにおすすめの生地は何ですか？
座椅子カバーにおすすめの生地は、耐久性があり、肌触りが良く、洗濯しやすい素材です。具体的には、綿（コットン）、麻（リネン）、ポリエステル、またはそれらの混紡生地が良いでしょう。綿や麻は通気性が良く、肌触りが快適です。ポリエステルは丈夫でシワになりにくく、速乾性にも優れています。
汚れやすい座椅子には、撥水加工が施された生地や、デニムなどの厚手の生地もおすすめです。
座椅子カバーの型紙はどこで手に入りますか？
座椅子カバーの型紙は、市販されているものは少ないですが、手芸雑誌やDIY関連の書籍に掲載されている場合があります。また、インターネット上には、無料でダウンロードできる型紙や、作り方を詳しく解説しているブログなども存在します。最も確実なのは、お手持ちの座椅子を直接採寸し、新聞紙や模造紙を使ってオリジナルの型紙を作成する方法です。
座椅子カバーの洗濯頻度はどのくらいが適切ですか？
座椅子カバーの洗濯頻度は、使用状況によって異なりますが、一般的には月に1回程度が目安とされています。汗をかきやすい夏場や、ペットを飼っているご家庭では、もう少し頻繁に洗濯することをおすすめします。汚れが目立つ場合は、その都度洗濯するようにしましょう。定期的な洗濯は、ダニや雑菌の繁殖を防ぎ、清潔な状態を保つために重要です。
100均の材料で座椅子カバーは作れますか？
はい、100円ショップの材料でも座椅子カバーを作ることは可能です。特に、手ぬぐいやバンダナ、大きめの布製品などを活用すれば、ミシンなしでも簡単に作れる場合があります。ただし、耐久性やサイズには限りがあるため、あくまで一時的なカバーや、小型の座椅子向けと考えるのが良いでしょう。
複数の手ぬぐいを縫い合わせるなど、アイデア次第で様々なアレンジが楽しめます。
座椅子カバーをリメイクするアイデアはありますか？
座椅子カバーのリメイクアイデアはたくさんあります。例えば、古くなったジーンズやTシャツをパッチワークのように縫い合わせて、個性的なカバーを作るのも良いでしょう。また、刺繍やアップリケで飾り付けをしたり、レースやフリルを付け加えたりするだけでも、雰囲気が大きく変わります。
座椅子カバーの形は変えずに、色や柄の異なる布を部分的に縫い付けるだけでも、手軽にリメイクを楽しめます。
座椅子カバーのゴムが伸びてしまった場合の対処法は？
座椅子カバーのゴムが伸びてしまった場合は、新しいゴムに交換するのが最も良い対処法です。ゴム通し口から古いゴムを引き抜き、新しいゴムを入れ直しましょう。この時、ゴムの長さを座椅子に合うように調整することが大切です。もしゴム通し口がないデザインの場合は、カバーの裾を一度ほどいてゴムを入れ直すか、外側からゴムを縫い付けるなどの方法も考えられます。
まとめ
- 座椅子カバーの手作りは、部屋の雰囲気を変え、オリジナル性を楽しむ良い方法です。
- 既製品では難しい、座椅子にぴったりのサイズで作れるのが魅力です。
- 新しい座椅子を買うよりコストを抑えられ、エコにも貢献できます。
- 生地は耐久性や肌触り、洗濯のしやすさを考慮して選びましょう。
- 正確な採寸と型紙作りが、カバー作りの成功の鍵となります。
- ファスナーなしのゴムタイプは、初心者でも簡単に挑戦できる作り方です。
- ファスナー付きは、より本格的な仕上がりを目指したい方におすすめです。
- 洗濯表示を確認し、適切な方法でお手入れすることで長持ちします。
- 日常的にホコリを取り除き、汚れを防ぐ工夫をしましょう。
- ミシンがなくても手縫いで作ることが可能です。
- 100円ショップの材料でも手軽に作れますが、耐久性は考慮が必要です。
- 古着などを活用したリメイクで、個性的なカバーも作れます。
- ゴムが伸びたら新しいものに交換することで、フィット感を保てます。
- 手作りの過程も楽しみながら、自分だけの特別な座椅子カバーを作りましょう。
- 本記事の解説を参考に、ぜひ座椅子カバー作りに挑戦してみてください。
