神奈川県立横浜国際高校は、グローバルな視野を持つ人材育成に力を入れている学校です。特に国際バカロレア(IB)コースは、世界で通用する学びを求める生徒さんにとって魅力的な選択肢となるでしょう。しかし、その偏差値や入試の具体的な内容について、不安を感じている方もいるかもしれません。
本記事では、横浜国際高校バカロレアコースの偏差値や入試対策、さらには卒業後の進路まで、皆さんが知りたい情報を詳しく解説します。この情報が、皆さんの高校選びの助けとなれば幸いです。
横浜国際高校バカロレアコースとは?その魅力と特徴

神奈川県立横浜国際高校は、国際的な教育に特化した公立高校として、多くの生徒から注目を集めています。その中でも国際バカロレア(IB)コースは、独自のカリキュラムと教育目標を掲げ、生徒たちの可能性を広げる学びの場を提供しています。
横浜国際高校の概要と国際バカロレア(IB)プログラムの基本
横浜国際高校は、2008年に開校した単位制の全日制高校で、国際科と国際バカロレアコース(IB科)の二つの学科を設けています。2014年度から2018年度までは文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定され、2019年2月には国際バカロレア(IB)のディプロマ・プログラム(DP)認定校となりました。
IBプログラムは、1960年代にスイスで開発された国際的な教育プログラムであり、多様な文化の理解と尊重を通じて、より良い平和な世界の構築に貢献する探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目指しています。 横浜国際高校のIBコースでは、このDPを導入しており、生徒たちは国際的に認められる大学入学資格であるIBディプロマの取得を目指します。
デュアルランゲージDPで日英両言語の強みを活かす
横浜国際高校の国際バカロレアコースの大きな特徴の一つは、デュアルランゲージ・ディプロマ・プログラム(DLDP)を導入している点です。 これは、DP科目の一部を日本語で実施し、英語と数学の授業を英語で行うというものです。 この方式により、生徒は日本の高校卒業資格とIBディプロマ資格の両方を取得できるだけでなく、日本語と英語の双方で高度な思考力や判断力を養うことができます。
帰国生にとっても、日本語力を維持しつつ英語力をさらに高められる環境は、大きな魅力と言えるでしょう。 日英両言語での学習は、将来、国際社会で活躍するための強力な土台を築きます。
IBコースで育む探究心とグローバルな視点
IBコースのカリキュラムは、単に知識を詰め込むだけでなく、生徒自らが課題を見つけ、深く探究し、論理的に思考する力を高めることに重点を置いています。多くの授業では、生徒がパソコンで調べ学習を行い、その結果をもとにディスカッションやプレゼンテーションを重ねます。 また、論文執筆の機会も豊富にあり、質・量ともに高い水準のものが求められます。
このような学びの進め方を通じて、生徒たちは多様な文化を理解し尊重する姿勢を身につけ、世界市民としての自覚を育みます。 探究活動やプレゼンテーションの機会が豊富であるため、自分の意見を論理的に伝える力が着実に身につくでしょう。
横浜国際高校バカロレアコースの偏差値と合格ライン

横浜国際高校の国際バカロレアコースを目指す上で、多くの受験生や保護者の方が気になるのが偏差値と合格ラインです。ここでは、最新のデータに基づき、その実情を詳しく見ていきましょう。
最新の偏差値と国際科との比較
横浜国際高校の国際科の偏差値は、おおよそ63〜64程度とされています。 一方、国際バカロレアコースの偏差値は、平均で60程度と報告されています。 また、進研ゼミのデータでは55〜59と示されており、情報源によって多少の幅が見られますが、概ね60前後が目安となるでしょう。 2023年度の合格者の平均偏差値は60でした。
国際科と比較すると、バカロレアコースの方がやや低い偏差値で推移している傾向にありますが、これは入試科目の違いや、IBプログラムへの適性も重視されるためと考えられます。偏差値はあくまで一つの目安であり、IBコースでは学力だけでなく、探究心や主体性も重視される点を理解しておくことが大切です。
合格に必要な内申点と入試得点の目安
横浜国際高校バカロレアコースの合格には、学力検査の得点だけでなく、内申点も重要な要素となります。2024年度の入試では、内申点120の場合、5教科の学力検査で合計450点(1教科平均75点)が目安とされています。内申点125の場合であれば、合計440点(1教科平均74点)が目安です。 学力検査は5教科500点満点ですが、英語の得点が2倍に重点化されるため、合計点は600点満点となります。
2023年度の合格者の平均内申点は119点でした。 高レベルな合格ラインを目指すためには、内申点をしっかり確保しつつ、入試当日の得点力を高めるための計画的な対策が不可欠です。
倍率の推移と競争状況
横浜国際高校の国際科全体の倍率は、過去数年間で概ね1.1〜1.3倍で推移しています。 国際バカロレアコースは、年度によって変動が大きい傾向があり、2022年度は約1.9倍、2023年度は約1.3倍でした。 募集定員は国際科が一般139名、海外帰国20名に対し、国際バカロレアコースは一般20名、帰国5名と少人数です。
このように、国際バカロレアコースは募集人数が少ないため、倍率が高くなる年度もあることに注意が必要です。安定して合格を勝ち取るためには、高い学力と、IBプログラムへの強い意欲をアピールする準備が求められます。
横浜国際高校バカロレアコースの入試制度と対策

横浜国際高校バカロレアコースの入試は、一般的な学力検査に加えて、IBプログラムの特性を考慮した独自の選考方法が取り入れられています。ここでは、その詳細と効果的な対策方法について解説します。
一般入試の科目と特色検査(自己表現検査)の詳細
横浜国際高校バカロレアコースの一般入試では、国語、数学、英語の3教科の学力検査が実施されます。 特に英語はリスニングテストも含まれ、4技能が総合的に評価されます。 さらに、日本語による論述作文と面接(自己表現検査)も課されます。 特色検査として行われる自己表現検査では、英語の口頭試問があり、日本語で質問された内容について英語で回答する形式です。
ここでは、英語でのコミュニケーション能力と論理的思考力が重視されます。英語の筆記試験対策はもちろんのこと、リスニングや英作文、そして英語での口頭表現の練習も入念に行うことが重要です。
帰国生入試の出願資格と選考方法
横浜国際高校バカロレアコースでは、海外帰国生徒特別募集も実施しています。出願資格として、保護者の勤務等の関係で継続して2年以上外国に在住し、特定の期日以降に帰国した生徒が対象となります。 2025年度の募集定員は、国際バカロレアコースで5名と少数です。 選考は、学力検査(英語、国語、数学)、面接、作文、そして特色検査(自己表現検査として英語での記述)の結果を総合的に判断して行われます。
帰国生入試を検討している場合は、出願資格を事前にしっかりと確認し、英語力だけでなく日本語での論述力や面接対策も怠らないようにしましょう。
効果的な入試対策のコツ
横浜国際高校バカロレアコースの入試を突破するためには、多角的な対策が求められます。まず、学力検査の3教科(国語、数学、英語)は、過去問を繰り返し解き、出題傾向を把握することが大切です。特に英語は配点が高く、リスニングや英作文も含まれるため、日頃から英語に触れる機会を増やし、実践的な英語力を養うことが重要です。
作文や面接対策としては、IBプログラムへの強い意欲や、将来どのように社会に貢献したいかを具体的に語れるように自己分析を深めましょう。 英語での口頭試問に備え、自分の意見を英語で論理的に説明する練習を積むことが、合格への近道となります。
IBコース卒業後の進路:国内外の大学進学実績

横浜国際高校の国際バカロレアコースは、生徒たちが国内外の多様な大学へ進学できるよう、充実したサポート体制と実績を持っています。IBディプロマは、世界中の大学で認められる大学入学資格であるため、進路の選択肢が大きく広がります。
国内難関大学への進学実績
横浜国際高校のIBコースを卒業した生徒たちは、国内の難関大学へも多数進学しています。東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学といった最難関レベルの大学への合格実績も豊富です。 IBスコアを活用した特別入試を実施している大学は全国に78校(2023年1月時点)あり、IB生にとって有利な進学方法が用意されています。
これらの入試では、IBの課題論文(EE)や知の理論(TOK)の提出、CAS(創造性・活動・奉仕)の活動報告などが求められることがあります。 IBプログラムで培われる探究心や論理的思考力は、国内の大学入試においても高く評価される強みとなります。
海外大学への進学サポートと実績
IBコースの大きな魅力の一つは、海外の有力大学への進学も視野に入れられることです。横浜国際高校では、カレッジカウンセラーを複数配置し、各国の出願方法や大学ごとの研究に基づいたきめ細やかな進路指導を行っています。 また、奨学金情報の提供や手続きのサポートも充実しており、多くの生徒が奨学金を獲得して海外大学へ進学しています。
オーストラリア、スウェーデン、オランダ、マレーシア、ベルギー、ニュージーランドなど、世界各地の大学への進学実績があります。 海外大学への進学は、多様な文化に触れ、グローバルな視点をさらに深める貴重な機会となるでしょう。
横浜国際高校バカロレアコースに関するよくある質問

横浜国際高校の国際バカロレアコースについて、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 横浜国際高校IBコースの学費はどのくらいですか?
- IBコースと国際科の違いは何ですか?
- IBコースに向いている生徒の特徴は何ですか?
- 横浜国際高校のIBコースはいつから始まりましたか?
- IBディプロマとは何ですか?
横浜国際高校IBコースの学費はどのくらいですか?
横浜国際高校は公立高校のため、授業料は原則としてかかりません。しかし、国際バカロレアコースでは、IBプログラムの運営に必要な費用として、別途「私費徴収金額」が発生します。例えば、2024年度の例では、1年次で15,000円程度、2年次で110,000円程度、3年次で33,000円程度が目安とされています。
これらの費用は、IB試験の受験料や教材費、プログラム運営費などに充てられます。詳細な金額は年度によって変動する可能性があるため、学校の公式ウェブサイトや募集要項で最新の情報を確認することが大切です。
IBコースと国際科の違いは何ですか?
横浜国際高校には「国際科」と「国際バカロレアコース(IBコース)」の二つの学科があります。国際科は、英語や第二外国語などの選択科目を幅広く学び、言語を多面的・集中的に学ぶコースです。 一方、IBコースは、日本の高校卒業資格と国際バカロレアディプロマの両方を取得できるコースであり、日本語と英語の両方で学びを進めるデュアルランゲージDPを導入しています。
IBコースでは、探究学習や論文執筆、プレゼンテーションがより重視され、国際的な大学進学を強く意識したカリキュラムが組まれています。 どちらのコースも英語教育に力を入れていますが、IBコースはより高度な国際教育プログラムを提供している点が大きな違いです。
IBコースに向いている生徒の特徴は何ですか?
横浜国際高校のIBコースは、IBディプロマ資格取得を目指す明確な目的意識を持ち、主体的に学ぶ意欲に満ちた生徒の入学を期待しています。 具体的には、グローバルな事柄に関心があり、探究心や忍耐力、コミュニケーション能力がある生徒が向いているでしょう。 また、英語と日本語の能力をバランス良く持ち、両言語で思考を深めたいと考える生徒にも適しています。
単に偏差値が高いだけでなく、「英語で考え、世界と対話したい」という強い意志を持つ生徒が、IBコースでの学びを最大限に活かせるはずです。
横浜国際高校のIBコースはいつから始まりましたか?
横浜国際高校に国際バカロレアコースが設置されたのは、2019年度からです。 2019年2月にIBのDP認定校となり、同年4月に1期生が入学しました。 それ以前は、国際情報科として国際教育に力を入れていましたが、IBコースの開設により、より専門的で国際的な教育プログラムを提供できるようになりました。
IBディプロマとは何ですか?
IBディプロマ(International Baccalaureate Diploma)とは、国際バカロレア機構が提供する大学入学準備プログラム「ディプロマ・プログラム(DP)」を修了し、所定の評価基準を満たした生徒に授与される国際的に認められた大学入学資格です。 この資格は、世界中の多くの大学で入学資格として認められており、特に海外の大学への進学において有利に働きます。
IBディプロマを取得することで、生徒は多様な文化を理解し、批判的思考力や探究心を身につけた、グローバルな視点を持つ人材として評価されます。
まとめ
- 横浜国際高校バカロレアコースは、国際バカロレア(IB)ディプロマ・プログラム(DP)を導入しています。
- デュアルランゲージDPにより、日本語と英語の両方で学び、日本の高校卒業資格とIBディプロマの両方を取得可能です。
- IBコースの偏差値は概ね60前後で、国際科よりやや低い傾向にあります。
- 合格には内申点と学力検査の得点、特に英語の得点と特色検査が重要です。
- 2025年度のIBコース募集定員は一般20名、帰国生5名と少数です。
- 倍率は年度によって変動しますが、国際科より高くなることもあります。
- 入試では国語、数学、英語の学力検査に加え、日本語作文、面接、英語の口頭試問があります。
- 帰国生入試も実施されており、特定の在住期間や帰国時期の条件があります。
- IBコース卒業生は、国内外の難関大学へ進学する実績が豊富です。
- IBスコアを活用した国内大学の特別入試制度も多数存在します。
- 学校は海外大学への進学サポートも充実させています。
- IBコースの学費は、公立高校の授業料とは別に私費徴収金額が発生します。
- IBコースは、探究心、主体性、コミュニケーション能力、日英両言語のバランスが取れた生徒に向いています。
- IBコースは2019年度から始まり、グローバル教育を推進しています。
- IBディプロマは、世界中の大学で認められる大学入学資格です。
