「iPhoneの着信音を、自分のお気に入りの曲にしたい!」そう思ったことはありませんか?デフォルトの着信音も良いですが、やはり好きな音楽が鳴ると気分が上がりますよね。しかし、その作り方がわからず、諦めてしまっている方も少なくありません。
本記事では、iPhoneで「着うた」(現在の「着信音」)を作成し、設定する具体的な方法を徹底的に解説します。特に、パソコンを使わずにiPhone単体で完結させる方法を中心に、初心者の方でも迷わずに進められるよう、一つひとつの進め方を丁寧に紹介します。この記事を読めば、あなただけのオリジナル着信音を簡単に設定できるようになるでしょう。
iPhone着うた作成の基本!知っておきたいこと

iPhoneで自分だけの着うたを作成する前に、いくつか基本的な情報を知っておくと、よりスムーズに進められます。ここでは、「着うた」という言葉の背景から、iPhoneの着信音に関する技術的な決まり、そして大切な著作権の考え方までを解説します。
「着うた」と「着信音」の違い
「着うた」という言葉は、かつてのフィーチャーフォン(ガラケー)時代に流行した、楽曲の一部を着信音として利用するサービスを指すものでした。CD音源をそのまま利用できる点が画期的で、多くの人に親しまれたものです。しかし、iPhoneをはじめとするスマートフォンの普及に伴い、この言葉は徐々に使われなくなり、現在では「着信音」という表現が一般的になっています。
本記事では、皆さんが検索する際に使われた「着うた」というキーワードを尊重しつつ、現代のiPhoneにおける「着信音」の作成方法を解説していきます。呼び方は変わっても、好きな音楽を電話の着信時に鳴らしたいという気持ちは同じです。
iPhone着信音のファイル形式と長さの制限
iPhoneの着信音には、特定のファイル形式と長さの制限があります。一般的に、iPhoneの着信音として利用できるファイルは「.m4r」という拡張子を持つAAC形式のオーディオファイルです。この「.m4r」形式は、Apple製品で着信音として認識されるための特別な形式となります。また、着信音の長さは、通常30秒から40秒以内と定められています。
多くの場合は30秒が推奨される長さです。この制限を超えると、iPhoneで着信音として認識されなかったり、自動的に短縮されたりすることがあります。そのため、作成時にはこの長さを意識して、最も聞かせたい部分を凝縮して選ぶのがコツです。
著作権について理解しよう
音楽を利用する上で、著作権は非常に重要な問題です。個人的に楽しむ範囲で、自分で所有しているCDや購入した楽曲の一部を着信音として利用する分には、一般的に問題ないとされています。しかし、他人の楽曲を無断で複製したり、インターネット上に公開したり、販売したりする行為は、著作権侵害にあたる可能性があります。
特に、市販されている楽曲の音源には、作曲者や作詞者の著作権だけでなく、レコード会社が持つ「原盤権」という権利も関わってきます。そのため、作成した着信音はあくまで個人利用に留め、他者への配布や公開は避けるようにしましょう。
パソコンなしで完結!iPhone単体で着うたを作る方法

「パソコンは持っていない」「パソコンでの作業は苦手」という方もご安心ください。iPhoneと無料アプリを組み合わせれば、パソコンを使わずに好きな音楽を着信音に設定できます。ここでは、その具体的な進め方をステップごとに解説します。
- 必要なアプリを準備しよう(GarageBandと着信音メーカー)
- ステップ1: 好きな音楽をiPhoneに取り込む方法
- ステップ2: 「着信音メーカー」で音源を編集する
- ステップ3: 「GarageBand」で着信音として書き出す
- ステップ4: 作成した着信音をiPhoneに設定する
必要なアプリを準備しよう(GarageBandと着信音メーカー)
iPhone単体で着うたを作成するには、主に以下の2つのアプリを使います。どちらもApp Storeから無料でダウンロードできます。
- GarageBand(ガレージバンド): Apple純正の作曲アプリで、着信音の書き出しに利用します。
- 着信音メーカー: 音楽のトリミングや編集を簡単に行うためのアプリです。類似アプリがいくつかありますが、評価の高いものを選びましょう。
これらのアプリを事前にインストールしておくことで、スムーズに作業を進められます。特にGarageBandは、iPhoneにプリインストールされている場合もありますが、もし見当たらない場合はApp Storeで検索してダウンロードしてください。
ステップ1: 好きな音楽をiPhoneに取り込む方法
着信音にしたい音楽をiPhoneに取り込む方法はいくつかあります。ここでは、手軽にできる2つの方法を紹介します。
画面収録で音源を録音する
YouTubeなどの動画配信サービスで流れている音楽を着信音にしたい場合、iPhoneの「画面収録」機能を使うのが手軽です。コントロールセンターに「画面収録」ボタンがない場合は、「設定」アプリから「コントロールセンター」に進み、「コントロールを追加」から「画面収録」を選んで追加してください。
画面収録を開始したら、着信音にしたい音楽を再生し、必要な部分を録画します。この際、周囲の音が入らないように注意し、クリアな音源を録音することを心がけましょう。録画が終わったら、画面収録を停止し、録画されたビデオは「写真」アプリに保存されます。
既存の音楽ファイルを活用する
すでにiPhoneの「ファイル」アプリに保存されているMP3などのオーディオファイルがある場合は、それを直接利用できます。また、CDから取り込んだ音楽をパソコン経由でiPhoneの「ファイル」アプリに転送しておくことも可能です。この方法であれば、画面収録で音質が劣化する心配もありません。高品質な音源を使いたい場合は、この方法がおすすめです。
ステップ2: 「着信音メーカー」で音源を編集する
画面収録したビデオや既存の音楽ファイルから、着信音にしたい部分を切り出します。ここでは「着信音メーカー」アプリを使います。
- 「着信音メーカー」アプリを開き、「ビデオから着メロの制作」または「オーディオから着メロの制作」を選択します。
- 着信音にしたいビデオまたはオーディオファイルを選びます。
- アプリ内で表示される波形を見ながら、着信音にしたい開始点と終了点を設定します。iPhoneの着信音は通常30秒以内なので、この範囲で最も魅力的な部分を選びましょう。
- トリミングが完了したら、保存します。この際、アプリによっては「GarageBandに共有」といったオプションが表示されることがあります。
このアプリを使うことで、直感的な操作で簡単に音源を編集できるため、初めての方でも迷わず作業を進められます。
ステップ3: 「GarageBand」で着信音として書き出す
「着信音メーカー」で編集した音源を、いよいよiPhoneの着信音として認識される形式に変換します。この作業には「GarageBand」アプリを使います。
- 「着信音メーカー」から「GarageBand」に音源を共有するか、直接「GarageBand」を開いて「オーディオレコーダー」などのトラックを選択し、ループアイコンから「ファイル」タブを選んで、編集した音源をインポートします。
- インポートした音源がGarageBandのトラックに表示されたら、必要に応じて長さを微調整します。30秒を超えている場合は、自動的に調整されることが多いですが、念のため確認しましょう。
- 左上の下向き矢印アイコンをタップし、「My Songs」を選択してプロジェクトを保存します。
- 保存したプロジェクトを長押しし、「共有」を選びます。
- 共有オプションの中から「着信音」を選択します。
- 着信音の名前を入力し、「書き出し」をタップします。
これで、あなたのiPhoneに着信音ファイルが作成されました。GarageBandは多機能なアプリですが、着信音作成に特化すればシンプルな進め方で完了します。
ステップ4: 作成した着信音をiPhoneに設定する
最後に、作成した着信音をiPhoneに設定します。
- iPhoneの「設定」アプリを開きます。
- 「サウンドと触覚」をタップします。
- 「着信音」をタップします。
- リストの一番上、または「着信音」の項目に、GarageBandで書き出した着信音の名前が表示されているはずです。それをタップして選択すれば設定完了です。
これで、あなたのiPhoneに電話がかかってきたときに、お気に入りの音楽が流れるようになります。特定の連絡先ごとに着信音を設定することも可能です。
パソコンを使って着うたを作る方法(iTunes/Finder編)

パソコンをお持ちの方や、より細かく音源を編集したい方には、iTunes(macOS Mojave以前)またはFinder(macOS Catalina以降)を使った方法がおすすめです。この方法では、既存の音楽ファイルを「.m4r」形式に変換し、iPhoneに転送します。
- ステップ1: iTunes/Finderに音楽を取り込む
- ステップ2: 着信音にしたい部分をトリミングする
- ステップ3: AACバージョンを作成し、拡張子を「.m4r」に変更する
- ステップ4: iPhoneに着信音を転送し設定する
ステップ1: iTunes/Finderに音楽を取り込む
まず、着信音にしたい音楽ファイルをパソコンのiTunes(またはFinderのミュージックアプリ)に取り込みます。CDから取り込んだ曲や、ダウンロードしたMP3ファイルなどを利用できます。取り込みが完了したら、ライブラリに目的の曲があることを確認しましょう。
ステップ2: 着信音にしたい部分をトリミングする
着信音は30秒から40秒以内にする必要があるため、曲の中から使いたい部分を切り出します。
- iTunes(またはミュージックアプリ)で、着信音にしたい曲を右クリック(Macの場合はControlキーを押しながらクリック)し、「曲の情報」または「情報を見る」を選択します。
- 「オプション」タブを開き、「開始」と「停止」にチェックを入れ、着信音にしたい部分の時間を秒単位で入力します。30秒以内になるように調整するのがコツです。
- 「OK」をクリックして設定を保存します。この設定は一時的なもので、元の曲の長さは変わりません。
この作業で、着信音として使う部分が明確になり、次のステップへスムーズに進めます。
ステップ3: AACバージョンを作成し、拡張子を「.m4r」に変更する
次に、トリミングした部分をAAC形式で書き出し、着信音用のファイル形式に変換します。
- トリミング設定をした曲を再度選択し、メニューバーの「ファイル」から「変換」→「AACバージョンを作成」を選択します。
- これで、元の曲とは別に、トリミングされたAAC形式(.m4a)のファイルが作成されます。
- 作成された.m4aファイルを右クリックし、「Windowsエクスプローラーで表示」(Macの場合は「Finderで表示」)を選択します。
- 表示されたファイルの拡張子を「.m4a」から「.m4r」に手動で変更します。拡張子が表示されていない場合は、エクスプローラー(Finder)の設定で表示するように変更してください。
この拡張子変更が、iPhoneが着信音として認識するための重要な進め方です。
ステップ4: iPhoneに着信音を転送し設定する
作成した「.m4r」ファイルをiPhoneに転送し、着信音として設定します。
- iTunes(またはミュージックアプリ)に戻り、元の長い曲のトリミング設定を解除します(「曲の情報」の「オプション」タブで「開始」と「停止」のチェックを外す)。
- 作成した「.m4r」ファイルをiTunes(またはミュージックアプリ)の「着信音」セクション(または「トーン」)にドラッグ&ドロップします。
- iPhoneをパソコンに接続し、同期します。または、手動で「.m4r」ファイルをiPhoneにドラッグ&ドロップして転送します。
- iPhoneの「設定」アプリを開き、「サウンドと触覚」→「着信音」に進みます。
- リストの中に転送した着信音の名前が表示されているので、それを選択して設定完了です。
この進め方で、パソコンを使って作成したお気に入りの曲がiPhoneの着信音として利用できるようになります。
着うた作成でよくある質問

iPhoneで着うたを作成する際によくある疑問や、困ったときの解決策についてお答えします。
- iPhoneで着信音を無料で作成する方法はありますか?
- iPhoneで着信音を30秒以上にするにはどうすれば良いですか?
- iPhoneの着信音はどこからダウンロードできますか?
- iPhoneの着信音は著作権に引っかかりますか?
- 着信音メーカー以外におすすめのアプリはありますか?
- 作成した着信音がiPhoneに表示されない時の対処法は?
iPhoneで着信音を無料で作成する方法はありますか?
はい、無料で作成する方法はあります。本記事で紹介した「GarageBand」と「着信音メーカー」アプリを組み合わせる方法が、iPhone単体で無料で着信音を作成する代表的な方法です。これらのアプリはApp Storeから無料でダウンロードでき、追加料金なしで着信音を作成・設定できます。また、パソコンをお持ちであれば、iTunes(またはFinderのミュージックアプリ)を利用して、既存の音楽ファイルから着信音を作成することも可能です。
どちらの方法も費用をかけずにオリジナル着信音を楽しめます。
iPhoneで着信音を30秒以上にするにはどうすれば良いですか?
iPhoneの着信音は、Appleの仕様上、通常30秒から40秒以内という長さの制限があります。この制限を超えて作成しようとしても、iPhone側で自動的に短縮されてしまったり、着信音として認識されなかったりすることがほとんどです。そのため、30秒以上の着信音を設定することは、公式な方法では難しいのが現状です。
着信音として設定したい場合は、30秒以内に収まるように編集するのが最も確実な方法となります。
iPhoneの着信音はどこからダウンロードできますか?
iPhoneの着信音は、主に以下の場所からダウンロードできます。
- iTunes Store: Appleが提供する公式のストアで、多くの楽曲が着信音として販売されています。購入すれば、簡単にiPhoneに設定できます。
- 着信音ダウンロードサイト: 一部のウェブサイトでは、着信音として利用できる音源を提供していますが、著作権の問題やセキュリティに注意が必要です。
- 着信音作成アプリ: アプリによっては、既存の音楽から着信音を作成するだけでなく、アプリ内で提供される音源をダウンロードできるものもあります。
公式のiTunes Storeからの購入が最も安全で手軽な方法と言えるでしょう。
iPhoneの着信音は著作権に引っかかりますか?
市販されている楽曲を無断で複製し、着信音として利用する行為は、著作権法に触れる可能性があります。ただし、自分で購入したCDやダウンロードした楽曲を、個人的に楽しむ目的で着信音として利用する分には、一般的に問題ないとされています。重要なのは、作成した着信音を他人に配布したり、インターネット上に公開したり、販売したりしないことです。
個人利用の範囲内で楽しむことを心がけましょう。
着信音メーカー以外におすすめのアプリはありますか?
「着信音メーカー」以外にも、着信音作成に役立つアプリはいくつかあります。例えば、「着メロメーカー」や「着信音M!Lite」といったアプリも人気です。これらのアプリも、音楽のトリミングや編集、GarageBandへの連携機能などを備えていることが多いです。アプリによって操作性や機能に違いがあるため、いくつか試してみて、ご自身にとって使いやすいものを見つけるのが良いでしょう。
作成した着信音がiPhoneに表示されない時の対処法は?
作成した着信音がiPhoneの「設定」アプリの「着信音」リストに表示されない場合、いくつかの原因が考えられます。
- ファイル形式や長さの確認: 拡張子が「.m4r」になっているか、長さが30秒以内になっているかを確認してください。
- GarageBandからの書き出し確認: GarageBandで正しく「着信音」として書き出しが完了しているか再確認しましょう。
- iTunes/Finderでの転送確認: パソコンから転送した場合、iTunes(またはFinder)の「着信音」セクションにファイルが正しく追加され、iPhoneと同期されているかを確認してください。
- iPhoneの再起動: 一時的な不具合の場合、iPhoneを再起動することで解決することがあります。
これらの点を一つずつ確認することで、問題が解決する可能性が高まります。
まとめ
- iPhoneで着うた(着信音)を作る方法は、主にiPhone単体とパソコンを使う二通りがある。
- iPhone単体で作成する場合は、GarageBandと着信音メーカーアプリを組み合わせるのが一般的。
- パソコンを使う場合は、iTunes(またはFinder)で音楽を編集し、.m4r形式に変換して転送する。
- 着信音のファイル形式は「.m4r」、長さは30秒以内が推奨される。
- 著作権に配慮し、作成した着信音は個人利用に留めることが大切。
- 画面収録機能を使えば、YouTubeなどの音源も着信音にできる。
- 着信音メーカーアプリは、音源のトリミングや編集を簡単に行える。
- GarageBandは、編集した音源を着信音としてiPhoneに書き出す役割を担う。
- iTunes/Finderでは、曲の情報を編集して開始・停止時間を設定し、AACバージョンを作成する。
- 作成した.m4aファイルの拡張子を.m4rに手動で変更する必要がある。
- 着信音はiPhoneの「設定」アプリの「サウンドと触覚」から設定できる。
- 着信音が表示されない場合は、ファイル形式、長さ、書き出し・転送の進め方を確認する。
- iPhoneの再起動も、表示されない場合の解決策の一つ。
- iTunes Storeでは、公式に着信音を購入できる。
- 無料で着信音を作成する方法は複数存在する。
