「月破大耗（げっぱたいもう）」という言葉を聞いて、なんだか怖い、縁起の悪い日なのかな？と不安に感じていませんか。大切な予定を立てる際に、この日が重なってしまい、どうすれば良いか悩んでいる方もいるかもしれません。本記事では、月破大耗がどのような日なのか、そしてその日に避けるべき行動と、逆に運気を下げずに穏やかに過ごすための方法を詳しく解説します。この記事を読めば、月破大耗を正しく理解し、不安なく一日を過ごせるようになります。
月破大耗（げっぱたいもう）とは？最強クラスの凶日と言われる理由
カレンダーで稀に見かける「月破大耗」という四文字熟語。字面からして不穏な空気を感じますが、一体どのような日なのでしょうか。まずは、月破大耗が暦の上でどのような意味を持つ日なのか、そしてなぜ最強クラスの凶日として恐れられているのか、その理由を分かりやすく解説します。
「破れ」と「消耗」を意味する要注意日
月破大耗とは、選日（せんじつ）と呼ばれる暦注の一つで、「何事も破れる凶日」とされています。この日は、その月の十二支と、その日の十二支が「冲（ちゅう）」の関係になる日のことを指します。「冲」とは、十二支を円形に並べた際に、ちょうど真向かいに位置する関係性のことで、お互いの気が衝突し、破壊し合うと考えられているのです。
具体的には、「月が破れる」と書くように、その月のエネルギーが日のエネルギーによって破壊されることを意味します。 さらに「大耗」は「大きく消耗する」という意味を持ち、この日に何か新しいことを始めたり、重要な決定をしたりすると、物事が破談になったり、大きな損失や消耗を招いたりすると言われています。 そのため、古くから重要な祭祀や契約、建築などはこの日を避けるべきだとされてきました。
なぜ「最強クラスの凶日」と言われるのか？
月破大耗が最強クラスの凶日と言われる理由は、その影響範囲の広さにあります。他の多くの凶日が特定の事柄に対して「凶」とされるのに対し、月破大耗は「万事において凶」とされる点が特徴です。 つまり、結婚や引っ越しといった人生の大きなイベントはもちろん、契約、商談、旅行、納車、さらには人に会うといった日常的な行動に至るまで、ほとんどすべての事柄に対して悪影響を及ぼす可能性があると考えられているのです。
風水の世界には「趨吉避凶（すうきちひきょう）」という大切な考え方があります。 これは、幸運を呼び込む（趨吉）ことよりも、まず災いを避ける（避凶）ことを優先すべきだという教えです。 この考え方に基づくと、どんなに良い吉日を選んでも、まずは月破大耗のような強力な凶日を避けることが、開運への第一歩となるのです。だからこそ、多くの占い師や風水師が、この日の過ごし方には特に注意を払うよう呼びかけています。
【絶対NG】月破大耗にやってはいけないことリスト
月破大耗が「万事に凶」とされる日であることはお分かりいただけたかと思います。では、具体的にどのような行動を避けるべきなのでしょうか。ここでは、特に注意が必要な「やってはいけないこと」をリストアップして詳しく解説します。大切な予定を台無しにしないためにも、しっかりと確認しておきましょう。
結婚・入籍・結納などのお祝い事
人生の門出となる結婚、入籍、結納といったお祝い事は、月破大耗の日に執り行うのは絶対に避けるべきです。 「破れる」「壊れる」という意味を持つこの日に、二人の末永い幸せを誓うことは、その後の結婚生活に影を落としかねません。些細なことから大きな喧嘩に発展したり、関係が破綻してしまったりする原因になりうると考えられています。
実際に、月破大耗の日に無理に事を進めた結果、関係が悪化してしまったという事例も報告されています。 大切な人との新たなスタートは、誰が見てもおめでたい吉日を選び、心から祝福される環境を整えることが何よりも重要です。たとえ他の日が吉日であっても、月破大耗と重なる場合は、日程を再考することをおすすめします。
引っ越し・移転・開業
新しい生活や事業のスタートである、引っ越し、事務所の移転、お店の開業なども月破大耗の日には向いていません。 新しい場所での生活やビジネスが「破れ」や「消耗」といったエネルギーの影響を受けてしまうと、その後の発展が妨げられる可能性があります。例えば、引っ越し先でトラブルが続いたり、開業したお店の経営がうまくいかなかったり、といった事態を招きかねません。
特に注意したいのが、「その日から使い始める」という行為です。 例えば、荷物の搬入を別の日に済ませていたとしても、月破大耗の日に新居での生活をスタートさせることは避けるべきです。物事の「始まり」がその後の運気を大きく左右するため、新しいスタートは穏やかなエネルギーの日に設定しましょう。
契約・商談・大きな買い物
金銭が大きく動く、不動産の契約、重要な商談、自動車や高価な宝飾品などの大きな買い物も、月破大耗の日には見送るのが賢明です。 この日に結んだ契約は、後々トラブルに発展したり、不利な条件であったことが発覚したりする可能性があります。商談もまとまりにくく、たとえ成立したとしても、後に破談になるリスクをはらんでいます。
また、「大耗」という文字が示す通り、財産を大きく消耗しやすい日でもあります。 この日に大きな買い物をすると、後で後悔したり、すぐに壊れてしまったり、結果的に損をしてしまうことも。大阪で起きた7,000万円の現金強盗事件が月破大耗の日に起こったという話もあり、金銭的なトラブルには特に注意が必要です。
新しいことのスタート全般
これまで挙げてきたこと以外にも、何かを新しく始めることは全般的に避けるべきです。 例えば、新しい習い事を始める、新しいプロジェクトを始動させる、新しい人間関係を築こうとする、ペットを飼い始める、といったことも含まれます。 この日に始めたことは長続きしなかったり、思ったような成果が得られなかったりする可能性が高いとされています。
エネルギーが不安定で、物事が破壊されやすい日に新しい種を蒔いても、その種がうまく育つことは期待できません。むしろ、予期せぬトラブルや障害に見舞われ、途中で挫折してしまうことになりかねません。新しい挑戦は、エネルギーに満ちた吉日を選んでスタートさせましょう。
神社参拝や納車、旅行
意外に思われるかもしれませんが、神社への参拝、特に個人的な願い事をする祈願は、月破大耗の日には避けた方が良いとされています。 神様とのご縁を結ぶ神聖な行為も、この日の「破れる」というエネルギーの影響を受けてしまう可能性があるからです。ただし、日頃の感謝を伝える程度であれば問題ないという考え方もあります。
また、納車や旅行もNGです。 月破大耗の日は、注意力が散漫になりやすく、突発的な事故やトラブルに巻き込まれやすいと言われています。 新しい車がすぐに傷ついたり、事故に遭ったり、旅行先で盗難や体調不良に見舞われたりといったリスクが高まります。安全で楽しい思い出を作るためにも、この日の遠出や大きな移動は控えるようにしましょう。
【運気ダウンを回避】月破大耗のおすすめな過ごし方
「やってはいけないこと」ばかり聞くと、月破大耗の日が憂鬱に感じてしまうかもしれません。しかし、心配は無用です。この日のエネルギーを逆手にとった、おすすめの過ごし方があるのです。ここでは、運気ダウンを回避し、むしろ自分を整えるチャンスに変えるための具体的なアクションをご紹介します。
自宅で静かに過ごし心と体を休める
月破大耗の日に最もおすすめな過ごし方は、無理に活動せず、自宅で静かに過ごすことです。 この日はエネルギーの消耗が激しい日なので、外に出て人と会ったり、新しいことに挑戦したりすると、心身ともに疲れやすくなります。あえて予定を入れず、ゆっくりと休息を取る日に充てるのが賢明です。
好きな音楽を聴いたり、読書をしたり、映画を観たりと、自分がリラックスできることをして過ごしましょう。ハーブティーを飲んで心身を落ち着かせるのも良いでしょう。外からの刺激を減らし、内面の平穏を保つことを意識することで、月破大耗の持つネガティブなエネルギーの影響を受けにくくなります。いわば、運気の「嵐」が過ぎ去るのを、安全な場所で待つようなイメージです。
運気アップの鍵は「手放し」掃除と断捨離
月破大耗の「破る」「壊す」というエネルギーは、実は掃除や断捨離には最適な日とされています。 新しいものを迎え入れるのには不向きですが、逆に不要なものを手放したり、溜まった汚れをきれいにしたりするのには、この日のエネルギーが後押ししてくれるのです。
普段なかなか手を付けられないクローゼットの中や、物置の整理をしてみましょう。もう着ない服、使わない食器、読まない本などを思い切って処分することで、家の中の気の流れが良くなります。また、パソコンの中の不要なデータや、スマホの連絡先の整理などもおすすめです。 悪い気や不要な縁を「破壊」し、新しい幸運が入ってくるスペースを作る、絶好の機会と捉えましょう。
物事を終わらせる「解体」や「縁切り」
掃除や断捨離と同様に、何かを「終わらせる」ことにも適した日です。 例えば、建物の解体作業や、長年悩んでいた悪習慣を断ち切る決意をするのにも向いています。「破」のエネルギーが、後腐れなくスッパリと物事を終わらせる手助けをしてくれるでしょう。
人間関係において、どうしても断ち切りたい縁がある場合、この日に距離を置くことを心に決めるのも一つの方法です。ただし、相手と直接対決して関係を「破壊」するのではなく、自分の心の中で区切りをつけるという形が望ましいでしょう。あくまでも、自分の内面を整理し、不要なものを手放すという意識で行うことが大切です。
計画の見直しや自分と向き合う内省の時間
新しい計画をスタートさせるのには不向きな日ですが、既存の計画を見直したり、自分自身の内面と向き合ったりするには良い時間となります。 慌ただしい日常から少し離れ、これまでの歩みを振り返り、今後の方向性を静かに考える時間に充ててみましょう。
日記をつけたり、瞑想をしたりするのもおすすめです。自分の目標は何か、本当にやりたいことは何か、改善すべき点はないか、などをじっくりと見つめ直すことで、新たな気づきが得られるかもしれません。月破大耗の日は、外側へ向かうエネルギーを内側へ向けることで、より有意義な一日に変えることができるのです。
月破大耗と吉日が重なったらどうなる？
「月破大耗だけど、天赦日や一粒万倍日と重なっているから大丈夫かな？」と疑問に思う方もいるでしょう。暦の上では、吉日と凶日が同じ日に重なることは珍しくありません。ここでは、月破大耗が他の吉日や凶日と重なった場合に、その日の運気をどう考えれば良いのかを解説します。
天赦日や一粒万倍日と重なった場合
天赦日（てんしゃにち）は「天が万物の罪を赦す日」とされ、暦の上で最上の大吉日です。 また、一粒万倍日（いちりゅうまんばいび）は「一粒の籾が万倍にも実る」という意味を持つ吉日で、何かを始めるのに良い日とされています。 これらの強力な吉日と月破大耗が重なった場合、どちらの効果が優先されるのでしょうか。
多くの占術、特に中国占術の考え方では、吉日の効果よりも凶日の作用が強く出る、あるいは吉日の効果が打ち消されると考えられています。 これは、前述した「趨吉避凶（まず凶を避ける）」の原則に基づいています。穴の開いたバケツにいくら水を入れても溜まらないように、まずは凶という穴を塞ぐ（避ける）ことが大切なのです。したがって、たとえ天赦日や一粒万倍日であっても、月破大耗と重なる日には、結婚や契約などの重要な行動は避けるのが無難と言えるでしょう。
不成就日と重なった場合
不成就日（ふじょうじゅび）は、その名の通り「何事も成就しない」とされる凶日です。 では、凶日である月破大耗と、同じく凶日である不成就日が重なった場合はどうなるのでしょうか。
この場合は、凶意がさらに強まる、まさに「泣きっ面に蜂」のような状態になると考えられます。物事が破れるだけでなく、そもそも成就しないという、二重のマイナスエネルギーが働く日となります。このような日には、新しいことを始めるのはもちろんのこと、普段通りの生活を送る上でも、より一層の注意が必要です。できる限り静かに過ごし、トラブルに巻き込まれないように心掛けることが大切です。重要な決断や行動は、絶対に避けるべき日と言えるでしょう。
2025年の月破大耗カレンダー一覧
ここでは、2025年の月破大耗の日を一覧でご紹介します。 大切な予定を立てる際の参考にしてください。ただし、暦の計算方法によって1日前後ずれる場合があるため、複数の情報源を確認することをおすすめします。
- 1月: 1日(水)、14日(火)、26日(日)
- 2月: 8日(土)、20日(木)
- 3月: 4日(火)、5日(水)、17日(月)、29日(土)
- 4月: 11日(金)、23日(水)
- 5月: 5日(月)、6日(火)、18日(日)、30日(金)
- 6月: 12日(木)、24日(火)
- 7月: 6日(日)、7日(月)、19日(土)、31日(木)
- 8月: 13日(水)、25日(月)
- 9月: 6日(土)、7日(日)、19日(金)
- 10月: 1日(水)、14日(火)、26日(日)
- 11月: 7日(金)、8日(土)、20日(木)
- 12月: 2日(火)、15日(月)、27日(土)
※上記は広く一般的に用いられる暦に基づいた日付ですが、流派や占術によって異なる場合があります。
よくある質問
月破大耗の日に仕事は休んだ方がいいですか？
必ずしも仕事を休む必要はありません。 ただし、月破大耗の日はケアレスミスが起きやすかったり、対人関係でトラブルが発生しやすかったりする傾向があります。 そのため、いつも以上に慎重に仕事を進めることを心掛けましょう。重要な契約や新しいプロジェクトの開始などは、可能であれば別の日程に調整するのが望ましいです。普段通りのルーティンワークを、落ち着いて丁寧に行うことを意識してください。
月破大耗の日に宝くじを買うと当たるって本当ですか？
これは一部で言われている説で、「財産を大きく消耗する（大耗）」というエネルギーを逆手にとって、「宝くじを買うことでお金を（一時的に）手放し、大きなリターンを得る」という考え方に基づいているようです。 しかし、これは非常に特殊な解釈であり、万人に当てはまる開運法とは言えません。基本的には月破大耗の日は金銭の大きな動きは避けるべきとされています。あくまでも俗説の一つとして、お楽しみ程度に捉えるのが良いでしょう。
月破大耗の日に髪を切っても大丈夫ですか？
はい、大丈夫です。むしろ、髪を切ることは「手放し」や「縁切り」に通じる行為として、月破大耗の日に行うと良いとされています。 長い髪をばっさり切ることで、過去の悪い気や断ち切りたい縁をリセットする効果が期待できるかもしれません。イメージチェンジをしたいと考えているなら、この日を選んでみるのも一つの方法です。
月破大耗と知らずに契約してしまった場合はどうすればいいですか？
まず、過度に心配しすぎないことが大切です。知らずに行ってしまったことは仕方がありません。大切なのは、今後の対応です。契約内容を再度よく確認し、少しでも不明な点や不安な点があれば、すぐに相手方に確認を取りましょう。また、その契約に関連する物事（例えば、購入した商品のメンテナンスなど）は、普段以上に丁寧に行うことを心掛けてください。 トラブルを未然に防ぐ意識を持つことが、凶意を和らげることに繋がります。
月破大耗が誕生日の人は運が悪いのでしょうか？
いいえ、そんなことはありません。生まれた日がたまたま月破大耗だったからといって、その人の一生の運が悪いと決まるわけではありません。 天赦日に生まれた人が必ずしも一生安泰ではないのと同じです。大切なのは、生まれた日の吉凶に一喜一憂するのではなく、自分の持っている性質を理解し、日々の生活の中でどのように徳を積み、成長していくかです。月破大耗の日に生まれた方は、もしかしたら「物事を打破する力」や「不要なものを手放す潔さ」といった強みを持っているかもしれません。気に病む必要は全くありません。
まとめ
- 月破大耗は「破れ」と「消耗」を意味する大凶日です。
- 月の十二支と日の十二支が衝突するエネルギーの不安定な日。
- 風水では吉を呼ぶより凶を避けることが重視されます。
- 結婚、引っ越し、契約など新しいスタートは絶対に避けるべきです。
- 大きな買い物や重要な決定も凶とされています。
- おすすめの過ごし方は、家で静かに休息することです。
- 「手放す」エネルギーを活かし、掃除や断捨離は吉です。
- 物事を終わらせる「解体」や「縁切り」にも向いています。
- 計画の見直しや内省など、自分と向き合う時間に最適です。
- 吉日と重なっても、凶日の影響が強いとされます。
- 不成就日と重なると、さらに凶意が増します。
- 仕事は慎重に行えば休む必要はありません。
- 宝くじ購入が吉という説は特殊な解釈です。
- 髪を切ることは「手放し」に通じるため吉とされます。
- 知らずに行動した場合は、今後の対応を丁寧にすることが大切です。
