「東芝病院はなくなってしまったの?」と不安に感じている方もいるかもしれません。かつて東芝が運営していた病院は、実は閉鎖されたわけではなく、新たな名前と体制で地域医療を支え続けています。本記事では、東芝病院の現在の状況や、なぜ事業譲渡が行われたのか、そして現在の病院がどのような医療を提供しているのかを詳しく解説します。
東芝病院は閉鎖されたわけではない!事業譲渡で新たなスタート

多くの人が「東芝病院がなくなった」と感じているかもしれませんが、実際には病院機能が失われたわけではありません。東芝病院は、経営母体の変更に伴い、新たな医療法人に事業が譲渡され、名称も変更して地域医療の重要な役割を担い続けています。
なぜ東芝病院は事業譲渡されたのか?
東芝病院が事業譲渡された背景には、親会社である東芝グループの経営再建がありました。2017年、東芝は経営状況の改善を目指し、病院事業を含む一部資産の売却を進める決定を下したのです。しかし、この売却は単なる資産整理にとどまらず、地域医療への影響を最小限に抑え、病院の機能を継続させることを重視したものでした。
地域住民にとって不可欠な医療機関の存続が、事業譲渡の重要な目的だったと言えるでしょう。
東芝病院(品川区)の現在の名称と運営状況
東京都品川区にあった「東芝病院」は、2018年4月1日に医療法人社団緑野会(カマチグループ所属)へ事業譲渡されました。これに伴い、病院の名称は「東京品川病院」へと変更されています。その後、2019年4月には運営法人の名称が医療法人社団東京巨樹の会へと変更されましたが、病院としての機能は引き続き維持されています。
東京品川病院は、旧東芝病院時代から地域の中核病院として、救急医療や周産期医療、災害医療など多岐にわたる医療サービスを提供し続けています。
東芝林間病院(相模原市)の現在の名称と運営状況
神奈川県相模原市南区にあった「東芝林間病院」もまた、事業継承を経て新たなスタートを切っています。東芝健康保険組合が運営していたこの病院は、2023年5月1日に医療法人ユーカリ(旧医療法人武蔵野総合病院)に事業が継承されました。同時に、病院の名称は「さがみ林間病院」へと変更されています。
さがみ林間病院も、相模原市における二次救急協力病院として、地域住民の健康を支える重要な役割を担っています。
新たな病院名で地域医療を支える「東京品川病院」の魅力

旧東芝病院から名称を変えた東京品川病院は、品川区の地域医療において引き続き中心的な存在です。その歴史と実績を受け継ぎながら、より質の高い医療サービスの提供に努めています。
地域医療の中核を担う役割と診療体制
東京品川病院は、地域の中核病院として、多岐にわたる医療ニーズに応える体制を整えています。特に、救急指定病院として24時間365日体制で緊急患者を受け入れているほか、品川区内で数少ない分娩可能な病院として周産期医療にも力を入れています。また、災害時には医療救護の拠点としての役割も担っており、地域社会にとってなくてはならない存在です。
内科、外科、小児科、産婦人科、神経精神科、リハビリテーション科、緩和ケア科など、幅広い診療科目を設け、専門性の高い医療を提供しています。
患者さんが安心して利用できる環境
東京品川病院は、患者さんが安心して医療を受けられるよう、設備面でも充実を図っています。最新の医療機器や総合医療情報システムを導入し、院内機能の効率化と近代化を進めています。また、人間ドックや各種健診にも力を入れており、病気の早期発見・早期治療にも貢献しています。清潔感のある院内環境や、患者さんの声に耳を傾ける姿勢も、地域住民からの信頼を集める理由となっています。
地域に根ざした医療を提供する「さがみ林間病院」の取り組み

旧東芝林間病院から名称変更したさがみ林間病院も、相模原市南区の地域医療を支える重要な役割を担っています。特に救急医療や専門性の高い検査において、その存在感を発揮しています。
相模原市における救急医療の要
さがみ林間病院は、相模原市南区において二次救急協力病院として、地域住民の急な病気や怪我に対応しています。特に、内科系、循環器系、消化器系、外科系の幅広い診療科目で救急患者を受け入れており、休日や夜間における入院を要する急病患者の受け入れも積極的に行っています。もしこの病院が廃院となった場合、特に南区の救急活動時間の延伸による救命率の低下など、地域医療に甚大な影響が出ると懸念されるほど、その役割は大きいものです。
内視鏡検査など専門性の高い医療
さがみ林間病院は、内視鏡検査において県内でも屈指の実績を誇ります。年間8000~9000件もの内視鏡検査を実施しており、消化器系の疾患の早期発見・治療に貢献しています。また、新内科専門医制度の基幹病院にも認定されており、専門性の高い医療を提供できる体制が整っています。急性期患者の受け入れにも積極的で、閉塞性黄疸、急性胆嚢炎/胆管炎、消化管出血といった緊急症例にも対応し、地域住民の健康を守るために尽力しています。
企業立病院のM&Aが増える背景と今後の展望

東芝病院の事業譲渡は、日本の医療業界全体で進むM&A(合併・買収)の動きを象徴する事例の一つです。この背景には、医療を取り巻く様々な社会情勢の変化があります。
医療業界におけるM&Aの動向
近年、日本の医療業界ではM&Aが増加する傾向にあります。その主な背景として、医師や看護師などの人材不足、人件費の高騰、そして診療報酬改定による経営環境の厳しさなどが挙げられます。特に、中小規模の医療法人や病院は、これらの課題に直面しやすく、事業継続の手段として大手医療法人やグループによる吸収合併を選択するケースが増えています。
M&Aは、効率的なリソース管理を実現し、医療サービスの質を維持・向上させるための一つの方法として注目されています。
患者さんや地域社会への影響
企業立病院のM&Aは、患者さんや地域社会に大きな影響を与えます。東芝病院の事例のように、事業譲渡によって病院の名称や運営主体が変わっても、多くの場合、医療サービスは継続されます。むしろ、新たな経営資源や技術が導入されることで、診療効率が向上し、患者さんに対するサービスの質が改善されることも期待できます。
地域医療の継続という観点からも、M&Aは重要な役割を果たしており、地域住民が安心して医療を受けられる環境を守るための有効な手段となり得るのです。
よくある質問

東芝病院は完全に閉鎖されたのですか?
いいえ、完全に閉鎖されたわけではありません。東京都品川区にあった東芝病院は「東京品川病院」に、神奈川県相模原市にあった東芝林間病院は「さがみ林間病院」にそれぞれ名称を変更し、現在も病院として診療を続けています。
東芝病院はいつ名称変更しましたか?
東京都品川区の東芝病院は2018年4月1日に「東京品川病院」へ名称変更しました。神奈川県相模原市の東芝林間病院は2023年5月1日に「さがみ林間病院」へ名称変更しています。
東京品川病院と東芝林間病院は同じ系列ですか?
いいえ、現在は異なる医療法人が運営しています。東京品川病院は医療法人社団東京巨樹の会(旧医療法人社団緑野会)が、さがみ林間病院(旧東芝林間病院)は医療法人ユーカリがそれぞれ運営しています。
東京品川病院で以前と同じように受診できますか?
はい、東京品川病院は旧東芝病院の機能を引き継ぎ、地域の中核病院として診療を継続しています。以前と同様に、多くの診療科で医療サービスを受けることが可能です。
東芝病院が売却された理由はなんですか?
東芝病院が売却された主な理由は、親会社である東芝グループの経営再建の一環として、病院事業の譲渡が行われたためです。地域医療の継続性を確保しつつ、経営の効率化を図る目的がありました。
まとめ
- 東芝病院は閉鎖されていません。
- 品川区の東芝病院は「東京品川病院」に名称変更しました。
- 相模原市の東芝林間病院は「さがみ林間病院」に名称変更しました。
- 事業譲渡は東芝の経営再建が背景にあります。
- 地域医療の継続と質の向上が譲渡の重要な目的でした。
- 東京品川病院は医療法人社団東京巨樹の会が運営しています。
- さがみ林間病院は医療法人ユーカリが運営しています。
- 両病院とも地域の中核病院として機能しています。
- 救急医療や専門性の高い診療を提供しています。
- 患者さんは引き続き安心して医療を受けられます。
- M&Aは医療業界の課題解決の一つの方法です。
- 医師不足や人件費高騰がM&A増加の背景にあります。
- 地域社会にとって病院の存続は非常に重要です。
- 最新医療機器の導入で医療の質を高めています。
- 人間ドックや健診も充実しています。
