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里芋の害虫駆除ガイド!葉や芋を食べる虫の種類と農薬を使わない対策

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里芋の害虫駆除ガイド!葉や芋を食べる虫の種類と農薬を使わない対策
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大切に育てている里芋の葉に穴が開いていたり、元気がなかったりすると、とても心配になりますよね。その原因は、もしかしたら害虫の仕業かもしれません。家庭菜園で里芋を育てる喜びは大きいですが、害虫問題は避けて通れない悩みの一つです。本記事では、里芋に発生しやすい害虫の種類から、農薬を使わない安全な駆除方法、そして今後の発生を防ぐための予防策まで、あなたの悩みを解決する方法を詳しく解説します。早期発見と適切な対策で、美味しい里芋を収穫しましょう!

目次

【要注意】里芋に発生しやすい代表的な害虫と被害のサイン

【要注意】里芋に発生しやすい代表的な害虫と被害のサイン

里芋の様子がいつもと違うと感じたら、まずはどんな害虫がいるのかを知ることが大切です。ここでは、特に里芋に発生しやすく、注意が必要な代表的な害虫を4種類ご紹介します。それぞれの特徴や被害のサインを見逃さないようにしましょう。

  • 巨大なイモムシ!セスジスズメ
  • 夜行性で葉を食い荒らす!ハスモンヨトウ
  • 大量発生して汁を吸う!アブラムシ
  • 株元をかじる!ネキリムシ

巨大なイモムシ!セスジスズメ

里芋の葉をものすごい勢いで食べてしまう、緑色の大きなイモムシ。それがセスジスズメの幼虫です。体長は7cmから8cmにもなり、その食欲は旺盛で、数匹いるだけで里芋の葉があっという間に丸坊主にされてしまうこともあります。🐛

セスジスズメの幼虫は、緑色の体に黒い斑点が並び、お尻に一本のツノがあるのが特徴です。この見た目に驚く方も多いかもしれませんが、毒はないので触っても大丈夫です。主な発生時期は、6月から10月頃。成虫である蛾が里芋の葉の裏に卵を産み付け、そこから孵化した幼虫が葉を食べて成長します。

被害のサインは、なんといっても葉に開いた大きな食害の跡です。また、葉の上や周りに黒くて丸いフンが落ちていたら、セスジスズメがいる可能性が高いでしょう。葉が減ると光合成ができなくなり、芋の生育に大きく影響してしまいます。見つけ次第、早急に対処することが重要です。

夜行性で葉を食い荒らす!ハスモンヨトウ

昼間は土の中に隠れていて、夜になると活動を始めるのがハスモンヨトウの幼虫です。「ヨトウムシ(夜盗虫)」という名前の通り、夜の間にこっそりと葉を盗み食いする厄介な害虫です。若齢幼虫のうちは集団で葉の裏側から表皮を残して食べるため、葉が白っぽく見えるのが特徴です。

成長すると体長は4cmほどになり、体色は緑色や褐色など様々です。分散して行動するようになり、葉脈を残して葉をボロボロになるまで食い荒らします。ハスモンヨトウは非常に食欲旺盛で、里芋だけでなく、キャベツや白菜、ナスなど多くの野菜に被害を及ぼすため、家庭菜園では特に注意が必要です。

被害のサインは、葉がレースのように透けて見える食害跡や、不規則な形の穴です。日中は株元の土の中や葉の裏に隠れているため見つけにくいですが、夜間に懐中電灯で照らしてみると、食事中の幼虫を発見できることがあります。放置すると葉がほとんどなくなり、芋の肥大に深刻な影響が出るため、早期の発見と駆除が欠かせません。

大量発生して汁を吸う!アブラムシ

体長1mmから3mm程度の小さな虫、アブラムシ。一匹一匹は小さいですが、驚異的な繁殖力で一気に増えるのが特徴です。里芋の葉の裏や新芽にびっしりと群がって、植物の汁を吸います。アブラムシに汁を吸われると、里芋は栄養を奪われて生育が悪くなり、葉が縮れたり、黄色く変色したりします。

さらに厄介なのは、アブラムシの排泄物(甘露)です。この甘露はベタベタしており、これが原因で「すす病」というカビの病気を引き起こすことがあります。すす病になると葉が黒いすすで覆われたようになり、光合成が妨げられてしまいます。

また、アブラムシは植物のウイルス病を媒介することでも知られています。一度ウイルス病にかかると治療法はなく、株ごと処分するしかありません。アリが里芋の茎を行き来しているのを見かけたら、アブラムシが発生しているサインかもしれません。アリはアブラムシの出す甘露をもらう代わりに、天敵からアブラムシを守る共生関係にあるのです。見つけたらすぐに対処しましょう。

株元をかじる!ネキリムシ

植え付けたばかりの里芋の苗が、ある日突然、地際からポッキリと倒れていた…。そんな悲しい事件の犯人は、ネキリムシ(根切虫)かもしれません。ネキリムシはカブラヤガやタマナヤガといった蛾の幼虫の総称で、その名の通り、夜間に土の中から出てきて植物の根元や茎をかじり、切り倒してしまいます。

日中は土の中に浅く潜んでいるため、姿を見ることはほとんどありません。体長は3cmから4cmほどで、灰色や褐色のイモムシ状です。触ると体を丸める習性があります。特に、植え付け直後の若い苗が被害に遭いやすいです。

被害に遭った株の周りの土を少し掘り返してみると、丸まったネキリムシが見つかることがあります。一晩で何本もの苗が被害に遭うこともあるため、非常に厄介な存在です。苗が切り倒される被害だけでなく、成長した里芋の芋を食害することもあります。植え付けの段階から対策を考えておくことが大切です。


今すぐできる!里芋の害虫駆除の基本

今すぐできる!里芋の害虫駆除の基本

害虫を見つけたら、一刻も早く駆除したいですよね。ここでは、すぐに実践できる里芋の害虫駆除の基本的な方法をご紹介します。農薬を使わない手軽な方法から、どうしても被害が収まらない場合の農薬の使い方まで、状況に合わせて最適な方法を選びましょう。

  • 最も確実!手で取り除く物理的駆除
  • 農薬を使わない!自然由来のもので対策
  • 最終手段としての農薬(殺虫剤)の選び方と使い方

最も確実!手で取り除く物理的駆除

セスジスズメやハスモンヨトウのような大きなイモムシに対して、最も確実で即効性があるのが、手で直接取り除く方法です。原始的な方法ですが、農薬を使いたくない方にとっては最も安全で、環境にも優しい駆除方法と言えます。🐛🧤

朝や夕方の涼しい時間帯に、葉の裏や茎をよく観察してみてください。特にセスジスズメは体が大きくフンも目立つため、比較的見つけやすいです。ハスモンヨトウは夜行性なので、夜間に懐中電灯を持って探すと効果的です。虫が苦手な方は、割り箸やピンセットを使うと良いでしょう。

アブラムシの場合は、数が少なければ指で潰したり、粘着テープで貼り付けて取ったりする方法があります。また、勢いの良い水をホースなどで吹きかけて洗い流すのも効果的です。ただし、洗い流したアブラムシが他の株に移らないよう注意が必要です。捕殺した害虫は、その場に放置せず、きちんと処分しましょう。地道な作業ですが、こまめに行うことで被害の拡大を最小限に抑えることができます。

農薬を使わない!自然由来のもので対策

「農薬は使いたくないけれど、手で取るだけでは追いつかない…」そんな方におすすめなのが、自然由来の成分を利用したスプレーです。化学合成農薬に比べて効果は穏やかですが、正しく使えば害虫を寄せ付けにくくしたり、数を減らしたりする効果が期待できます。ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。

木酢液・竹酢液

木酢液や竹酢液は、炭を焼くときに出る煙を冷却して液体にしたものです。独特の燻製のような香りが特徴で、この香りを害虫が嫌うため、忌避効果(虫を寄せ付けにくくする効果)が期待できます。また、土壌の微生物を活性化させる効果もあるとされています。

使用する際は、製品に記載されている希釈倍率を守って水で薄め、スプレーボトルに入れて葉の表裏に散布します。一般的には200倍から500倍程度に薄めることが多いです。雨が降ると流れてしまうため、定期的に(1週間に1〜2回程度)散布するのがコツです。病気の予防効果も期待できるため、害虫対策と合わせて定期的に使用するのも良いでしょう。

唐辛子スプレー

唐辛子の辛味成分であるカプサイシンは、多くの害虫にとって刺激となり、忌避効果を発揮します。特にアブラムシなどの小さな害虫に効果的とされています。自作も簡単で、乾燥唐辛子を数本、水やお湯に一晩漬け込んで作ることができます。焼酎に漬け込むと、成分がより抽出されやすくなります。

作った液体を濾してスプレーボトルに入れ、水で少し薄めてから散布します。効果を高めるために、石鹸を少量加えると展着剤の代わりになり、液体が葉に付きやすくなります。ただし、目や皮膚への刺激が強いので、取り扱いには注意が必要です。風のない日に、マスクや手袋をして散布しましょう。

牛乳スプレー

アブラムシやハダニのような体の小さな害虫には、牛乳スプレーも有効です。牛乳を水で1:1程度に薄めてスプレーし、乾かします。牛乳が乾くときに膜を作り、害虫を窒息させる効果があります。🥛

この方法のポイントは、晴れた日の午前中に散布することです。散布後、牛乳が乾いたら、悪臭やカビの発生を防ぐために、必ず水で洗い流してください。手軽に試せる方法ですが、洗い流す手間がかかる点と、天候に左右される点を覚えておきましょう。

最終手段としての農薬(殺虫剤)の選び方と使い方

様々な対策をしても害虫の被害が広がり、収穫が危ぶまれるような場合には、最終手段として農薬(殺虫剤)の使用を検討することになります。農薬は正しく使えば非常に効果的ですが、選び方と使い方を間違えると、人間や環境に悪影響を及ぼす可能性もあります。ポイントを押さえて安全に使いましょう。

農薬選びのポイント

まず大切なのは、「里芋」に登録があり、駆除したい「害虫」に効果がある農薬を選ぶことです。農薬のパッケージには、対象となる作物名と適用害虫名が必ず記載されています。これを無視して使用することは法律で禁止されています。家庭菜園で使いやすいのは、スプレータイプや粒剤タイプです。

また、農薬には様々な種類があります。天然成分(除虫菊など)由来の有機JAS規格で使えるものから、化学合成されたものまで様々です。例えば、アブラムシには「ベニカXファインスプレー」、セスジスズメやハスモンヨトウには「STゼンターリ顆粒水和剤」のようなBT剤(天然の微生物を利用した殺虫剤)などが知られています。自分の栽培スタイルや、害虫の種類に合わせて最適なものを選びましょう。

安全な使い方と注意点

農薬を使用する際は、製品ラベルに書かれている使用方法、希釈倍率、使用時期、使用回数を必ず守ってください。これらは、作物が安全に食べられる残留農薬基準を守るために定められています。特に収穫前日数(農薬を最後に使ってから収穫するまでの日数)は厳守する必要があります。

散布する際は、風のない天気の良い日を選び、長袖、長ズボン、マスク、手袋、ゴーグルなどを着用して、農薬が皮膚に付着したり、吸い込んだりしないようにしましょう。また、周囲の作物や人、ペットにかからないように十分注意してください。ミツバチなどの益虫に影響を与えることもあるため、早朝や夕方の散布が推奨されます。使った器具はよく洗い、残った農薬は適切に保管・処分することが大切です。

そもそも寄せ付けない!里芋の害虫予防策

そもそも寄せ付けない!里芋の害虫予防策

害虫駆除も大切ですが、それ以上に重要なのが「そもそも害虫を発生させない」ための予防策です。日頃のちょっとした工夫で、害虫が寄り付きにくい環境を作ることができます。ここでは、効果的な予防策をいくつかご紹介します。健康な里芋を育てるための土台作りだと思って、ぜひ取り入れてみてください。🌱

  • 物理的にシャットアウト!防虫ネットの活用
  • 隠れ家をなくす!雑草の管理と風通し
  • 天敵を味方につける!コンパニオンプランツ
  • 畑を健康に保つ!土作りと連作障害の回避

物理的にシャットアウト!防虫ネットの活用

害虫対策として最も効果的で確実な方法の一つが、防虫ネットや寒冷紗で里芋全体を覆ってしまうことです。これは、セスジスズメやハスモンヨトウの成虫である蛾が葉に卵を産み付けるのを物理的に防ぐためのものです。アブラムシを運んでくる有翅アブラムシの飛来も防ぐことができます。

植え付け直後からネットをトンネル状にかけるのがおすすめです。ネットの目が細かいほど小さな虫の侵入も防げますが、その分風通しが悪くなるため、0.8mmから1mm程度の目のものが一般的に使われます。ネットをかける際は、裾に隙間ができないように、土でしっかりと埋めるか、重しを置くことが重要です。隙間があると、そこから害虫が侵入してしまい、ネットの中で繁殖する逆効果にもなりかねません。

追肥や土寄せの際には一時的にネットを外す必要がありますが、作業が終わったら速やかに元に戻しましょう。少し手間はかかりますが、この一手間が農薬の使用を減らし、安心して里芋を育てることに繋がります。

隠れ家をなくす!雑草の管理と風通し

畑やプランターの周りに雑草が生い茂っていると、そこが害虫の絶好の隠れ家や発生源になってしまいます。特にヨトウムシ類は、日中は雑草の根元などに潜んでいることが多いです。こまめに雑草を取り除くことで、害虫が住み着く場所をなくし、発生を抑制することができます。

また、里芋の株が密集しすぎていると、風通しが悪くなります。湿度が高い状態が続くと、アブラムシや病気が発生しやすくなります。適切な株間を保って植え付けることはもちろん、成長してきたら下の方の古い葉や枯れた葉を取り除いて、株元の風通しを良くしてあげることも大切です。

風通しが良いと、葉が濡れてもすぐに乾くため病気の予防になりますし、害虫が隠れる場所も減ります。日々の観察を兼ねて、雑草取りや葉の手入れを行う習慣をつけましょう。畑全体を清潔に保つことが、健康な里芋作りへの近道です。

天敵を味方につける!コンパニオンプランツ

コンパニオンプランツとは、一緒に植えることでお互いに良い影響を与え合う植物のことです。害虫対策として、特定の香りで害虫を遠ざけたり、逆に天敵を呼び寄せたりする効果が期待できる植物を活用するのも一つの手です。🐞

里芋のコンパニオンプランツとして有名なのが、マリーゴールドです。マリーゴールドの根には、土の中のセンチュウを減らす効果があると言われています。また、その独特の香りはアブラムシなどを寄せ付けにくくする効果も期待できます。見た目も華やかなので、畑が明るくなるというメリットもあります。

他にも、ネギやニラ、ニンニクなどのユリ科の植物は、その強い香りで害虫を遠ざける効果があるとされています。里芋の株間にこれらの植物を植えることで、害虫の飛来を減らすことができるかもしれません。化学薬品に頼らず、自然の力を借りて害虫をコントロールする、環境に優しい方法です。

畑を健康に保つ!土作りと連作障害の回避

害虫の被害を受けにくい、丈夫で健康な里芋を育てるためには、全ての基本となる土作りが非常に重要です。堆肥や腐葉土などの有機物をたっぷりとすき込み、水はけと水持ちの良い、ふかふかの土を目指しましょう。健康な土で育った作物は、病害虫に対する抵抗力も強くなります。

また、同じ場所で同じ科の作物を続けて栽培すると、土の中の特定の養分が不足したり、特定の病原菌や害虫が増えたりする「連作障害」が起こりやすくなります。里芋はサトイモ科なので、前年に里芋を植えた場所は避け、3〜4年は間隔をあけるのが理想です。これにより、土壌伝染性の病気やネキリムシ、センチュウなどの被害を減らすことができます。

適切な輪作(ローテーション)計画を立てることは、長期的に見て健康な畑を維持し、農薬の使用を減らす上で非常に効果的です。土作りと輪作は、一見地味ですが、害虫予防の根幹をなす重要な作業なのです。

これも注意!その他の里芋の害虫

これも注意!その他の里芋の害虫

これまで紹介した代表的な害虫以外にも、里芋に被害を及ぼす可能性のある虫は存在します。被害は局所的であったり、特定の条件下で発生しやすかったりしますが、知識として知っておくことで、いざという時に落ち着いて対処できます。ここでは、その他の注意すべき害虫について解説します。

  • センチュウ類
  • ハダニ類
  • スリップス(アザミウマ)

センチュウ類

センチュウは、土壌中に生息する非常に小さな糸状の生物で、肉眼で見ることはほとんどできません。多くの種類がいますが、植物に被害を与えるのは「ネコブセンチュウ」や「ネグサレセンチュウ」などです。これらのセンチュウは里芋の根に寄生し、養分を吸収します。

ネコブセンチュウに寄生されると、根に大小のこぶができます。これにより、根の機能が低下し、地上部の生育が悪くなったり、葉が黄色くなったりします。ネグサレセンチュウの場合は、根が黒く腐ったような症状を示します。どちらも土の中にいるため、地上部だけを見て原因を特定するのは難しいかもしれません。

対策としては、連作を避けることが最も重要です。また、マリーゴールドを植えることで、土中のセンチュウ密度を下げることができます。被害が深刻な場合は、土壌消毒という方法もありますが、家庭菜園では難しい側面もあります。まずは連作回避とコンパニオンプランツの活用を徹底しましょう。

ハダニ類

ハダニは、体長0.5mm程度と非常に小さく、肉眼での確認が難しい害虫です。主に葉の裏に寄生し、汁を吸います。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明けから夏にかけて特に発生しやすくなります。繁殖力が非常に旺盛で、あっという間に数が増えます。

被害の初期症状は、葉に針で刺したような白い小さな斑点が現れることです。被害が進むと、葉全体が白っぽくカスリ状になり、光合成ができなくなって枯れてしまいます。大量に発生すると、葉の裏にクモの巣のような細かい網を張ることもあります。

ハダニは水に弱いため、定期的に葉の裏に水をかける「葉水」が有効な予防策になります。発生してしまった場合は、牛乳スプレーや、ハダニに効果のある気門封鎖剤(でんぷん由来など)の散布がおすすめです。乾燥を防ぎ、こまめに葉の状態をチェックすることが大切です。

スリップス(アザミウマ)

スリップス(アザミウマ)も、体長1〜2mmほどの小さな害虫です。細長い体をしており、花や新芽に集まって汁を吸います。里芋では、葉に被害を与えます。スリップスに加害されると、葉の表面が銀色っぽく光ったり、黒っぽい小さな糞が付着したりするのが特徴です。

被害がひどくなると葉の生育が悪くなりますが、それ以上に問題なのが、アブラムシと同様にウイルス病を媒介することです。特に、黄化えそ病などの原因となるウイルスを運ぶことがあります。

対策としては、シルバーマルチ(銀色のマルチシート)を敷くと、光の反射を嫌って飛来を減らす効果が期待できます。また、青色や黄色の粘着シートを設置して捕殺する方法もあります。雑草が発生源になることも多いため、畑の周りをきれいに保つことも予防に繋がります。

よくある質問

よくある質問

ここでは、里芋の害虫駆除に関して、多くの方が疑問に思う点についてお答えします。

里芋の葉に白い斑点があるのは病気ですか、それとも害虫ですか?

里芋の葉に白い斑点が現れた場合、原因はいくつか考えられます。まず、ハダニの被害が疑われます。葉の裏をよく見ると、非常に小さな虫や、細かいクモの巣のようなものが見えるかもしれません。この場合は、葉水や殺ダニ剤で対処します。

一方で、うどんこ病などの病気の可能性もあります。うどんこ病は、葉の表面にうどん粉をまぶしたような白いカビが生える病気です。害虫の被害とは見た目が異なります。病気の場合は、病気の部分を取り除き、殺菌剤を散布するなどの対策が必要です。斑点の様子をよく観察して、原因を特定することが大切です。

里芋の芋の中に虫がいた場合、その芋は食べられますか?

収穫した里芋を切ってみたら、中に虫(主にネキリムシやコガネムシの幼虫など)が食い入った跡や、虫そのものがいた場合、驚いてしまいますよね。基本的には、虫が食べた部分とその周辺を大きく取り除けば、残りの部分は食べても問題ありません。

ただし、食害部分が広範囲にわたっていたり、腐敗が進んでいたりする場合は、残念ですが食べるのは避けた方が安全です。虫がいるということは、農薬の使用が少ない安全な芋である証拠、と前向きに捉えることもできますね。食べるかどうかの最終判断は、芋の状態をよく見てご自身で行ってください。

害虫駆除に天敵のテントウムシは有効ですか?

はい、テントウムシはアブラムシを食べてくれる非常に優秀な天敵なので、害虫駆除の強い味方になります。🐞 テントウムシの成虫も幼虫も、たくさんのアブラムシを捕食してくれます。畑でテントウムシを見かけたら、むやみに駆除せず、大切にしましょう。

ただし、テントウムシに似た見た目で、葉を食べる害虫である「ニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)」もいるので注意が必要です。益虫のテントウムシは背中がツヤツヤしていますが、害虫のテントウムシダマシは細かい毛が生えていてツヤがありません。見分けられるようにしておくと良いでしょう。

駆除した害虫の死骸はどうすればいいですか?

手で捕殺したり、農薬で駆除したりした害虫の死骸は、その場に放置しないようにしましょう。放置すると、他の害虫のエサになったり、病気の原因になったりする可能性があります。特に、病気を持っている可能性のあるアブラムシなどは注意が必要です。

捕殺した害虫は、ビニール袋などに入れて口を縛り、燃えるゴミとして処分するのが一般的です。土に埋める方法もありますが、完全に死んでいることを確認してからにしましょう。畑を清潔に保つという観点からも、死骸はきちんと片付けることが大切です。

里芋の収穫時期と害虫の発生時期は関係ありますか?

大いに関係があります。里芋の主な生育期間である初夏から秋(6月〜10月頃)は、セスジスズメやハスモンヨトウ、アブラムシといった多くの害虫の活動が最も活発になる時期と重なります。この時期に害虫の被害を受けると、芋の肥大に直接影響が出てしまいます。

そのため、植え付けから夏場の生育期にかけて、いかに害虫の発生を抑え、被害を最小限にするかが、秋の豊かな収穫への鍵となります。収穫が近づく秋になると害虫の活動も少しずつ落ち着いてきますが、油断せずに最後まで観察を続けることが重要です。

まとめ

まとめ
  • 里芋の代表的な害虫はセスジスズメ、ハスモンヨトウ、アブラムシ、ネキリムシです。
  • セスジスズメは巨大なイモムシで葉の食害が大きいです。
  • ハスモンヨトウは夜行性で葉をレース状に食べます。
  • アブラムシは大量発生し、すす病やウイルス病の原因になります。
  • ネキリムシは苗の地際を切り倒す厄介な害虫です。
  • 最も確実な駆除は、手で取り除く物理的駆除です。
  • 農薬を使わない対策として木酢液や唐辛子スプレーが有効です。
  • 牛乳スプレーはアブラムシやハダニを窒息させる効果があります。
  • 農薬は「里芋」に登録があるものを使用し、用法用量を守りましょう。
  • 予防策として防虫ネットで物理的に害虫の侵入を防ぐのが効果的です。
  • 雑草管理と風通しを良くすることで害虫の隠れ家をなくせます。
  • マリーゴールドなどのコンパニオンプランツも害虫予防に役立ちます。
  • 健康な土作りと連作障害の回避が害虫に強い株を育てます。
  • センチュウやハダニ、スリップスといった他の害虫にも注意が必要です。
  • 害虫対策は早期発見と、駆除・予防の組み合わせが重要です。
里芋の害虫駆除ガイド!葉や芋を食べる虫の種類と農薬を使わない対策

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