食器棚の奥で眠っている、使わない食器たち。「もったいない」「いつか使うかも」と思いながら、見て見ぬふりをしていませんか?世界的な片づけコンサルタント「こんまり」こと近藤麻理恵さんのメソッドなら、罪悪感なく、楽しみながら食器の断捨離ができます。本記事では、こんまり流の食器の断捨離の具体的な手順から、ときめく食器の選び方、手放し方のコツまで、あなたのキッチンと心をスッキリさせる方法を詳しく解説します。
なぜ今、こんまり流の食器断捨離が注目されるのか?

「断捨離」という言葉はよく耳にしますが、なぜ特に「こんまり流」が世界中の人々を魅了しているのでしょうか。それは、単なる片付け術にとどまらない、こんまりメソッドならではの哲学があるからです。食器の断捨離を通して、あなた自身の価値観や理想の暮らしを見つめ直すきっかけになるかもしれません。
本章では、こんまり流の食器断捨離がもたらす効果と、その魅力について掘り下げていきます。
- ただ捨てるだけじゃない!「ときめき」を大切にする片づけ法
- モノとの向き合い方が変わる
- 理想の暮らしへの第一歩
ただ捨てるだけじゃない!「ときめき」を大切にする片づけ法
こんまり流の片づけで最も特徴的なのは、「触った瞬間に、ときめきを感じるかどうか」を基準にモノを残すかどうかを決める点です。従来の断捨離のように「まだ使えるか」「高かったか」といった思考で判断するのではなく、自分の心がどう感じるかを最優先します。この「ときめき」という基準は、一見すると曖昧に感じるかもしれません。
しかし、この基準で食器を選ぶことで、「捨てるモノ」ではなく「残したいモノ」に意識が向くようになります。ネガティブな気持ちで捨てるのではなく、「これからの生活を共にしたい」と思える食器だけを選ぶ、ポジティブな作業に変わるのです。結果として、残った食器はすべてあなたのお気に入り。毎日の食事が、より豊かで楽しい時間になるでしょう。
モノとの向き合い方が変わる
こんまりメソッドでは、手放すモノに対して「これまでありがとう」と感謝の気持ちを伝えます。食器であれば、「美味しい食事を支えてくれてありがとう」「楽しい食卓を彩ってくれてありがとう」といった具合です。この行為は、モノを単なる「物」としてではなく、自分の生活を支えてくれたパートナーとして敬意を払うことを意味します。
このような経験を通して、モノを大切に扱う気持ちが自然と芽生えます。そして、新しい食器を迎えるときも慎重になります。「本当にときめくか?」「長く大切に使えるか?」と自問自答するようになり、無駄な買い物が減っていくのです。食器の断捨離は、あなたの消費行動やモノに対する価値観そのものを変える力を持っています。
理想の暮らしへの第一歩
食器棚がときめくモノだけで満たされると、キッチンに立つのが楽しくなり、料理のモチベーションも上がります。お気に入りの食器を使いたいから、少し手の込んだ料理に挑戦してみようかな、なんて思うかもしれません。これは、片づけがもたらす魔法のひとつです。
こんまりさんは、「片づけは祭り」だと言います。一度、徹底的に片づけを終わらせることで、リバウンドしない空間が手に入ります。そして、片づけを通して自分が本当に大切にしたいものが見えてくると。食器の断捨離は、物理的なスペースだけでなく、心のスペースも生み出します。すっきりとした空間で、あなたが本当に望む「理想の暮らし」を始めてみませんか。
【実践編】こんまり流!食器の断捨離4つのステップ

いよいよ、こんまり流の食器断捨離を実践していきましょう。こんまりメソッドは、正しい順番で進めることがとても重要です。一つ一つのステップを丁寧に行うことで、後悔のない、満足のいく片づけができます。焦らず、ご自身のペースで取り組んでみてください。
本章でご紹介する4つのステップを順番に実践すれば、あなたの食器棚は必ず「ときめく」空間に生まれ変わります。
- ステップ1:家中の食器をすべて一か所に集める
- ステップ2:「ときめき」を基準に選ぶ
- ステップ3:ときめかない食器に感謝して手放す
- ステップ4:ときめく食器を美しく収納する
ステップ1:家中の食器をすべて一か所に集める
まず最初に行うことは、家にある食器をすべて一か所に集めることです。食器棚はもちろん、吊り戸棚、引き出し、飾り棚、箱に入れてしまい込んでいるものまで、文字通り「すべて」です。キッチン以外の場所に置いている食器も忘れないようにしましょう。床にレジャーシートなどを敷き、その上に並べていきます。
この作業の目的は、自分がどれだけの量の食器を所有しているかを正確に把握することにあります。「こんなに持っていたのか…」と驚くかもしれませんが、この衝撃が後の片づけのモチベーションに繋がります。全体量を把握せずにあちこちで片づけを始めると、判断が鈍り、結局中途半端に終わってしまう原因になります。まずは現実を直視することから始めましょう。
ステップ2:「ときめき」を基準に選ぶ
食器の山を目の前にしたら、いよいよ選別作業のスタートです。一つ一つの食器を手に取り、「これを見て、触って、ときめくか?」を自問します。大切なのは、一つずつ、必ず手で触れることです。目で見るだけでは、本当の心の声は聞こえてきません。手に取った瞬間の「キュンとする」「嬉しい」「持っていると心地よい」といったポジティブな感覚を大切にしてください。
「高かったから」「人からのもらいものだから」「いつか使うかもしれないから」といった理由は一旦忘れましょう。頭で考えるのではなく、心で感じることがこんまり流の極意です。判断に迷うものは、一旦「保留」の箱に入れても構いません。まずは、明らかに「ときめく!」と感じるものと、「これは違うな」と感じるものを分けていきましょう。
ステップ3:ときめかない食器に感謝して手放す
「ときめかない」と判断した食器たち。これらはあなたの家から旅立つことになります。しかし、ただゴミ袋に入れるのではありません。こんまり流では、手放すモノにも敬意を払います。一つ一つの食器を手に取り、「今までありがとう」と心の中で感謝を伝えてから手放しましょう。
たとえ一度も使わなかった食器であっても、「私に『こういうデザインは好みではない』と教えてくれてありがとう」という学びを与えてくれた存在です。このように感謝の気持ちを伝えることで、「捨てる」という行為に伴う罪悪感が不思議と和らぎます。モノとの健全なお別れをすることで、気持ちよく次のステップに進むことができるのです。具体的な手放し方については、後の章で詳しく解説します。
ステップ4:ときめく食器を美しく収納する
最後に、選び抜かれた「ときめく食器」たちを食器棚に収納していきます。ここでのポイントは、すべての食器が喜ぶような、美しく使いやすい収納を心がけることです。ぎゅうぎゅうに詰め込むのではなく、一つ一つの食器の指定席を決めてあげるような感覚で収納しましょう。
こんまりさんが推奨するのは「立てる収納」です。お皿を重ねてしまうと下のものが取り出しにくく、結局使わなくなってしまいます。ファイルボックスなどを活用して立てて収納すれば、一目でどこに何があるか分かり、取り出しやすさも格段にアップします。収納後、食器棚を開けるたびに嬉しくなるような、あなただけの「ときめく空間」を完成させてください。
「ときめき」が分からない…食器を選ぶときの判断基準

こんまり流の片づけで、多くの人がつまずくのが「ときめき」の感覚です。「ときめくって言われても、よく分からない…」と感じる方も少なくないでしょう。しかし、心配はいりません。「ときめき」は、練習することで誰でも感じ取れるようになります。大切なのは、自分の心に正直になることです。
この章では、「ときめき」の感覚を掴むための具体的なヒントや、迷ったときの考え方について解説します。
- 手に取った瞬間の心の動きに注目する
- 「理想の暮らし」で使っている姿を想像する
- 機能性や状態もチェックポイント
- 迷ったときの考え方
手に取った瞬間の心の動きに注目する
「ときめき」とは、理屈ではありません。食器を手に取った瞬間の、ごくわずかな体の反応や心の動きに意識を集中させてみてください。例えば、以下のような感覚はありませんか?
- 心が「キュン」と高鳴る感じ
- 持っていると、体が軽く感じる
- 自然と笑みがこぼれる
- 「これこれ!」としっくりくる感覚
逆に、「んー…」「重い感じがする」「心がザワっとする」といったネガティブな感覚があれば、それは「ときめかない」サインです。最初は分からなくても、たくさんの食器に触れているうちに、だんだんとその違いが分かるようになってきます。まずは一番お気に入りの食器を手に取り、その時の感覚を覚えておくのがおすすめです。
「理想の暮らし」で使っている姿を想像する
もう一つの有効な方法は、「自分が理想とする暮らしの中で、この食器を使っているか?」と想像してみることです。あなたが思い描く素敵な食卓に、その食器は並んでいますか?お気に入りの飲み物を飲むとき、そのカップで飲みたいと思いますか?
この質問を投げかけることで、「今の自分」ではなく「未来の理想の自分」にとって必要かどうかという視点で判断できます。「お客様が来たとき用」と思っていても、そのお客様に本当に使ってほしい、自慢したい食器でしょうか。想像の中で違和感があるなら、それは手放すタイミングなのかもしれません。
機能性や状態もチェックポイント
「ときめき」は感情的な基準ですが、もちろん機能性や状態も無視できません。例えば、以下のような食器は、ときめきを感じにくいかもしれません。
- 欠けている、ヒビが入っている
- 汚れや着色が落ちない
- 重すぎて使いにくい
- 形が特殊で洗いにくい
いくらデザインが気に入っていても、使うたびにストレスを感じるようでは、心から「ときめく」とは言えませんよね。安全面や衛生面で問題があるものは、感謝して手放すのが賢明です。使い勝手の良さも、心地よい暮らしには欠かせない「ときめき」の要素の一つです。
迷ったときの考え方
どうしても判断に迷う食器も出てくるでしょう。そんなときは、無理に結論を出す必要はありません。一旦「保留ボックス」に入れて、他のモノの片づけが終わった後にもう一度向き合ってみましょう。片づけを進めるうちに、あなたの「ときめきセンサー」はどんどん磨かれていきます。最後に残った保留ボックスの中身と向き合う頃には、驚くほど簡単に判断できるようになっているはずです。
また、「これがないと本当に困るか?」と考えてみるのも一つの方法です。もしそれがなくても、他のお気に入りの食器で代用できるなら、それは「なくても大丈夫なモノ」かもしれません。迷うということは、それほど強い「ときめき」はない、という証拠でもあるのです。
罪悪感なく手放す!ときめかない食器の処分方法5選

「ときめかない」と判断した食器たち。いざ手放すとなると、「もったいない」「まだ使えるのに」という罪悪感が湧いてくることもあるでしょう。しかし、使われずに食器棚の肥やしになっている方が、食器にとっても「もったいない」状態です。あなたに大切にされない食器を、必要としている他の誰かのもとへ届けることも考えてみませんか。
ここでは、ゴミとして捨てる以外の方法も含め、罪悪感を軽くする5つの手放し方をご紹介します。
- 自治体のルールに従って処分する
- リサイクルショップ・フリマアプリで売る
- 寄付する
- 知人・友人に譲る
- 意外な再利用方法
自治体のルールに従って処分する
最も一般的な手放し方は、自治体のルールに従ってゴミとして出すことです。陶器やガラス製の食器は「不燃ごみ」や「陶器・ガラスごみ」などに分類されることが多いですが、自治体によって分別方法が異なります。必ずお住まいの地域のホームページなどで確認しましょう。
割れた食器を出す際は、厚紙や新聞紙でしっかりと包み、「キケン」「ワレモノ」などと明記するのがマナーです。収集作業員の方が怪我をしないように配慮することが大切です。感謝の気持ちを込めて、最後まで丁寧に扱いましょう。
リサイクルショップ・フリマアプリで売る
ブランド食器や状態の良い食器、未使用の食器セットなどは、リサイクルショップやフリマアプリで売れる可能性があります。少しでもお金になれば、手放す気持ちも軽くなるかもしれません。特に、有名ブランドの食器や、デザイン性の高いものは高値で取引されることもあります。
フリマアプリを利用する場合は、自分で写真を撮り、説明文を書き、梱包・発送する手間がかかります。リサイクルショップなら、持ち込むだけで査定・買取してくれるので手軽です。自分に合った方法を選んでみてください。誰かにとっての「ときめく食器」になるかもしれません。
寄付する
「お金にはならなくても、誰かの役に立つなら」と考える方には、寄付という選択肢がおすすめです。NPO/NGO団体や福祉施設、地域のバザーなどで食器の寄付を募っている場合があります。例えば、発展途上国に送られたり、国内の支援施設で活用されたりします。
ただし、どんな食器でも受け付けているわけではありません。未使用品や状態の良いものに限られる場合が多いので、事前に団体のホームページなどで受け入れ条件を確認することが重要です。「もったいないから」と何でも送るのではなく、相手の立場を考えて、本当に喜ばれるものを送りましょう。
知人・友人に譲る
もしあなたの周りに、その食器を欲しがっている友人や知人がいれば、譲るのも素敵な手放し方です。あなたの家ではときめかなくても、他の誰かの家では大活躍するかもしれません。SNSなどで「こんな食器があるんだけど、誰か使わない?」と呼びかけてみるのも良いでしょう。
ただし、相手に無理やり押し付けるのは禁物です。「もしよかったら」というスタンスで、相手が本当に欲しいかどうかを確認することが大切です。親しい間柄でも、相手の好みや都合を尊重する心遣いを忘れないようにしましょう。
意外な再利用方法
少し欠けてしまったけれど、思い入れがあって捨てられないお皿などは、別の形で再利用するという方法もあります。例えば、細かく砕いて植木鉢の底に敷く「鉢底石」の代わりにしたり、アクセサリーや鍵などを置く小物トレイとして使ったりするのも良いアイデアです。
インテリアとして飾るというのも一つの手です。美しい絵柄のお皿を、壁に飾ったり、イーゼルに立てかけたりすれば、新たな役割を与えることができます。捨てるでもなく、譲るでもなく、形を変えて自分のそばに置き続けるという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
断捨離後のスッキリをキープ!こんまり流・食器収納のコツ

せっかく食器の断捨離をしても、収納が使いにくければ、またすぐに散らかってしまいます。こんまり流の収納術は、リバウンドを防ぎ、ときめく状態をキープするための重要な仕上げです。選び抜かれたお気に入りの食器たちが、より輝いて見えるような収納を目指しましょう。
ここでは、誰でも簡単に実践できる、こんまり流の食器収納のコツを4つご紹介します。
- 「立てる収納」を基本にする
- 使用頻度で収納場所を決める
- 一目で全体が見渡せるようにする
- 食器棚の余白を楽しむ
「立てる収納」を基本にする
こんまりメソッドの収納における最大のポイントは、「立てる収納」です。お皿を何枚も重ねてしまうと、下のお皿が取り出しにくくなり、存在すら忘れてしまいがちです。これでは、せっかく選び抜いたときめく食器も活躍の機会を失ってしまいます。
そこでおすすめなのが、100円ショップなどでも手に入るファイルボックスやディッシュスタンドを活用する方法です。これらを使ってお皿を立てて収納すれば、まるで本棚から本を取り出すように、どのお皿もスムーズに取り出せます。見た目も美しく、食器同士がぶつかって傷つくのも防げます。深さのある引き出し収納の場合も、この「立てる収納」は非常に有効です。
使用頻度で収納場所を決める
収納場所を決めるときは、食器の使用頻度を考慮しましょう。毎日使う一軍の食器(ごはん茶碗、お椀、メインで使うお皿など)は、ゴールデンゾーンと呼ばれる「目線から腰の高さ」の、最も取り出しやすい場所に収納します。ここが食器たちの定位置です。
一方で、来客用や季節ものなど、たまにしか使わない二軍の食器は、食器棚の上段や下段など、少し取り出しにくい場所に収納します。こうすることで、日々の動作に無駄がなくなり、家事の効率も格段にアップします。すべての食器を平等に扱うのではなく、使用頻度に応じてメリハリをつけることが大切です。
一目で全体が見渡せるようにする
食器棚を開けたときに、どこに何があるか一目でわかる状態が理想です。そのためには、収納量を見直すことが重要です。食器棚のスペースに対して、8割程度の収納量を心がけましょう。ぎゅうぎゅうに詰め込むと、奥の食器が見えなくなり、結局「持っているのに使わない」状態に戻ってしまいます。
また、カップ類は取っ手の向きを揃えたり、同じ種類の小皿は重ねて収納したりと、グループ分けして配置すると、よりスッキリと見えます。食器棚の中が整然としていると、扉を開けるたびに気持ちがよく、きれいな状態をキープしようという意識も高まります。
食器棚の余白を楽しむ
こんまり流の収納では、「余白」も大切な要素です。モノがぎっしり詰まった空間は、圧迫感があり、心の余裕も奪ってしまいます。断捨離によって生まれた食器棚のスペースは、無理に埋めようとせず、あえて「余白」として楽しんでみましょう。
余白があることで、残した一つ一つの食器の美しさが際立ちます。まるでショップのディスプレイのように、お気に入りの食器を飾るように収納するのも素敵です。この心地よい余白こそが、ときめく暮らしの象徴。新しい食器を衝動買いしそうになったときも、この美しい余白を守りたいという気持ちが、ストッパーになってくれるはずです。
よくある質問

Q. こんまりさんの片付けの順番は?
A. こんまりメソッドでは、片づけるモノの順番が厳密に決められています。正しい順番は「1. 衣類 → 2. 本類 → 3. 書類 → 4. 小物類 → 5. 思い出品」です。食器は「4. 小物類」の中に含まれます。この順番は「ときめきで選ぶ」判断がしやすいものから難しいものへと並んでいます。まずは衣類で「ときめき」の感覚を養い、徐々に難易度を上げていくことで、挫折しにくくなります。いきなり食器から始めるのではなく、この順番を守ることが片づけを成功させるコツです。
Q. こんまり流で捨ててはいけないものは?
A. こんまり流の基本は「ときめくモノを残す」ことであり、「これを捨ててはいけない」というルールは基本的にありません。たとえ他人から見ればガラクタでも、あなた自身が心から「ときめく」と感じるならば、それは手元に残すべき大切な宝物です。思い出の品や、今は使っていなくても見ているだけで幸せな気持ちになる食器などは、無理に手放す必要はありません。大切なのは、他人の価値観ではなく、自分の心に正直になることです。
Q. 食器を捨てるのは運気が下がると聞いたのですが…
A. 「食器を捨てるのは縁が切れる、運気が下がる」といった話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、風水の考え方では、むしろ割れたり欠けたりした食器を使い続けることの方が運気を下げるとされています。また、使われずにしまい込まれた食器は「死蔵品」となり、気の流れを滞らせる原因になるとも言われます。ときめかない食器に感謝して手放し、お気に入りの食器で満たされたスッキリした空間を作ることは、むしろ良い運気を呼び込むことに繋がると考えられます。
Q. 高価だった食器や思い出の食器が手放せません。
A. 「高かったから」「思い出の品だから」という理由で手放せない食器は、無理に処分する必要はありません。しかし、もしそれが食器棚を圧迫し、使うたびに罪悪感を感じるようなら、一度立ち止まって考えてみましょう。高価な食器は、その役目を「購入した時の喜びを与えてくれたこと」で終えているかもしれません。思い出の食器は、写真に撮ってデータとして残し、現物は感謝して手放すという方法もあります。モノとしての役目を終えても、思い出はあなたの心の中に残り続けます。
Q. 家族の食器はどうすればいいですか?
A. こんまりメソッドの鉄則は「人のモノは絶対に捨てない」ということです。たとえ家族であっても、勝手に食器を処分してはいけません。まずは自分の食器から片づけを始めましょう。あなたが楽しそうに片づけをし、キッチンがスッキリと使いやすくなる様子を見れば、家族も興味を持ってくれるかもしれません。そのタイミングで「一緒に食器の整理をしない?」と提案してみるのが良いでしょう。それぞれの「ときめき」を尊重し、対話をしながら進めることが大切です。
まとめ

- こんまり流は「ときめき」を基準に食器を選ぶ片づけ法です。
- まず家中の食器を全て一か所に集めて全体量を把握します。
- 一つずつ手に取り、心がときめくかどうかで残す食器を決めます。
- 「高かったから」などの思考ではなく、自分の感情を優先します。
- 手放す食器には「ありがとう」と感謝を伝えてから処分します。
- 感謝することで、捨てる罪悪感を和らげることができます。
- 手放す方法は、捨てる、売る、寄付するなど様々です。
- ブランド食器や未使用品は売れる可能性があります。
- NPO団体などを通じて食器を寄付することもできます。
- 残した食器は「立てる収納」で美しく使いやすく収めます。
- ファイルボックスなどを活用すると便利です。
- 使用頻度に応じて収納場所(ゴールデンゾーンなど)を決めます。
- 収納は8割程度に抑え、余白を楽しむことが大切です。
- 片づけの順番は「衣類→本→書類→小物→思い出の品」です。
- 自分のモノだけを片づけ、家族のモノは勝手に捨ててはいけません。