NVIDIA GeForce RTX 4000シリーズは、最新のAda Lovelaceアーキテクチャを搭載し、ゲーミングやクリエイティブ作業のパフォーマンスを大きく進化させました。多岐にわたるモデルの中から、自分にぴったりの一枚を選ぶのは難しいと感じる方もいるでしょう。本記事では、RTX 4000シリーズの各モデルを詳細に比較し、それぞれの特徴や性能、おすすめの用途を分かりやすく解説します。
あなたのPC環境や目的に合わせた最適なグラフィックボードを見つけるための参考にしてください。
RTX4000シリーズとは?その特徴と進化

NVIDIAが提供するGeForce RTX 4000シリーズは、PCグラフィックの新たな基準を打ち立てた革新的なグラフィックボードです。前世代のRTX 3000シリーズから大幅な進化を遂げ、ゲーミングやクリエイティブ作業において、これまでにない体験を提供します。その進化の核となるのが、新しいアーキテクチャとAI技術の融合です。
Ada Lovelaceアーキテクチャの力
RTX 4000シリーズは、NVIDIAの最新アーキテクチャである「Ada Lovelace(エイダ・ラブレス)」を採用しています。このアーキテクチャは、TSMCの5nmプロセス(NVIDIAでは4Nプロセスと呼称)で製造されており、トランジスタ数の大幅な増加と電力効率の向上を実現しました。これにより、同じ消費電力でより高いパフォーマンスを発揮し、発熱も抑えられています。
新しいストリーミングマルチプロセッサ(SM)は、前世代と比較して最大2倍の演算性能と電力効率を誇ります。この微細化されたプロセスにより、GPUの処理能力が飛躍的に高まり、より複雑なグラフィック処理をスムーズに行えるようになりました。特に、大規模なデータセットを扱うAI関連のタスクや、高精細な3Dモデルのレンダリングにおいて、その真価を発揮します。
DLSS3/3.5とレイトレーシング性能
RTX 4000シリーズの大きな特徴の一つが、AIを活用した「DLSS 3(Deep Learning Super Sampling)」への対応です。DLSS 3は、AIがフレームを生成することで、対応ゲームにおいてフレームレートを飛躍的に向上させます。これにより、高解像度や高グラフィック設定でも、より滑らかなゲームプレイが可能になります。
また、第3世代RTコアと第4世代Tensorコアの搭載により、レイトレーシング性能も大幅に強化されました。リアルな光の表現や影の描写が、より高速かつ高精度に行えるようになり、ゲームの世界に深い没入感をもたらします。DLSS 3.5では、レイトレーシングのリフレクションやグローバルイルミネーションの品質をAIで向上させる「Ray Reconstruction」も導入され、さらにリアルな映像表現が可能になっています。
これらの技術は、単にフレームレートを上げるだけでなく、視覚的な品質も同時に高めることで、ユーザー体験を向上させています。
RTX4000シリーズ主要モデル徹底比較

RTX 4000シリーズには、最上位モデルからミドルレンジまで、様々な性能と価格帯のグラフィックボードがラインナップされています。ここでは、主要なモデルのスペックと特徴を詳しく比較し、それぞれのモデルがどのようなユーザーに適しているのかを解説します。
- RTX4090:究極のパフォーマンスを求める方へ
- RTX4080SUPER/RTX4070TiSUPER/RTX4070SUPER:高性能とコストのバランス
- RTX4060Ti/RTX4060:ミドルレンジゲーマーの選択肢
- 各モデルのスペック比較表
RTX4090:究極のパフォーマンスを求める方へ
GeForce RTX 4090は、RTX 4000シリーズのフラッグシップモデルであり、現行のグラフィックボードの中で最高のパフォーマンスを誇ります。24GBのGDDR6Xメモリと384ビットのメモリインターフェースを備え、8K解像度でのゲーミングや、プロフェッショナルな3Dレンダリング、動画編集、AI開発といった非常に負荷の高い作業に最適です。
前世代のRTX 3090 Tiと比較して、最大で2倍の性能向上を実現しているとNVIDIAは発表しています。その圧倒的な処理能力は、最新のAAAタイトルを最高設定で快適にプレイできるだけでなく、クリエイティブな分野での作業効率を劇的に向上させます。ただし、消費電力も高く、大型の冷却システムが必要となるため、PC全体の構成を慎重に検討する必要があります。
RTX4080SUPER/RTX4070TiSUPER/RTX4070SUPER:高性能とコストのバランス
これらのSUPERモデルは、従来のRTX 4080、RTX 4070 Ti、RTX 4070の性能を向上させつつ、価格と性能のバランスを重視したモデルです。RTX 4080 SUPERは16GB GDDR6Xメモリを搭載し、4Kゲーミングで高いフレームレートを維持したいユーザーに適しています。RTX 4070 Ti SUPERも16GB GDDR6Xメモリを搭載し、WQHDから4Kゲーミング、クリエイティブ作業において優れた性能を発揮します。
RTX 4070 SUPERは12GB GDDR6Xメモリを搭載し、WQHDゲーミングを快適に楽しみたい方に人気のモデルです。特にRTX 4070 SUPERは、RTX 4070からCUDAコア数が大幅に増加しており、性能向上が顕著です。これらのモデルは、RTX 4090ほどの絶対的な性能は求めないものの、高いグラフィック性能と最新技術を体験したいユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
消費電力もRTX 4090より抑えられているため、電源ユニットの選択肢も広がります。
RTX4060Ti/RTX4060:ミドルレンジゲーマーの選択肢
RTX 4060 TiとRTX 4060は、フルHDゲーミングを主なターゲットとしたミドルレンジモデルです。RTX 4060 Tiは8GBまたは16GBのGDDR6メモリを搭載し、フルHD環境で高フレームレートを維持したいゲーマーに適しています。RTX 4060は8GB GDDR6メモリを搭載し、より手頃な価格で最新ゲームを楽しみたいユーザーに選ばれています。
これらのモデルは、消費電力が比較的低く抑えられているため、省電力性能を重視する方にもおすすめです。フルHD解像度であれば、多くのゲームで快適なプレイが可能であり、DLSS 3を活用すればさらにパフォーマンスを向上させられます。初めてゲーミングPCを組む方や、既存のPCをアップグレードしたいけれど予算を抑えたい方に適したモデルと言えるでしょう。
VRAM容量が8GBのモデルでは、将来的にVRAMを多く消費するゲームやアプリケーションで性能が頭打ちになる可能性も考慮に入れると良いでしょう。
各モデルのスペック比較表
主要なRTX 4000シリーズのスペックを以下の表にまとめました。モデル選びの参考にしてください。
| モデル名 | CUDAコア数 | VRAM容量 | メモリインターフェース | TGP (消費電力) | 主なターゲット解像度 |
|---|---|---|---|---|---|
| RTX 4090 | 16384 | 24GB GDDR6X | 384-bit | 450W | 8K / 4K |
| RTX 4080 SUPER | 10240 | 16GB GDDR6X | 256-bit | 320W | 4K |
| RTX 4070 Ti SUPER | 8448 | 16GB GDDR6X | 256-bit | 285W | WQHD / 4K |
| RTX 4070 SUPER | 7168 | 12GB GDDR6X | 192-bit | 220W | WQHD |
| RTX 4060 Ti (16GB) | 4352 | 16GB GDDR6 | 128-bit | 165W | Full HD / WQHD |
| RTX 4060 Ti (8GB) | 4352 | 8GB GDDR6 | 128-bit | 160W | Full HD |
| RTX 4060 | 3072 | 8GB GDDR6 | 128-bit | 115W | Full HD |
※上記スペックはFounders Editionまたはリファレンスモデルの目安です。メーカーによって異なる場合があります。
用途別おすすめRTX4000シリーズグラフィックボード

グラフィックボード選びは、どのような目的でPCを使うかによって大きく変わります。ここでは、主要な用途に合わせたRTX 4000シリーズのおすすめモデルを紹介します。
4Kゲーミングを快適に楽しみたい方
最高の4Kゲーミング体験を求めるなら、迷わずRTX 4090がおすすめです。現行のほとんどのゲームを4K解像度、最高設定で60fps以上、DLSS 3を活用すればさらに高いフレームレートでプレイできます。予算に余裕があり、妥協のないゲーミング環境を構築したい方に最適です。RTX 4080 SUPERも4Kゲーミングに対応可能ですが、より高いフレームレートやレイトレーシング性能を重視するならRTX 4090が優位です。
特に、レイトレーシングを有効にした状態での4Kゲーミングでは、RTX 4090の性能が際立ちます。最新のディスプレイ技術を最大限に活用したい方にとって、RTX 4090は最高の選択肢となるでしょう。
フルHD/WQHDで高フレームレートを狙う方
WQHD(2560×1440)解像度で高フレームレートを狙うなら、RTX 4070 SUPERやRTX 4070 Ti SUPERが有力な選択肢となります。これらのモデルは、WQHD環境で多くのゲームを快適にプレイでき、DLSS 3を併用すればさらにパフォーマンスを向上させられます。フルHD(1920×1080)で高リフレッシュレートモニターを活用したい場合は、RTX 4060 TiやRTX 4060でも十分な性能を発揮します。
特にRTX 4070 SUPERは、WQHDゲーミングにおいて優れたコストパフォーマンスを発揮すると評価されています。これらのモデルは、多くのゲーマーにとって現実的な価格帯でありながら、満足のいくゲーミング体験を提供します。フレームレートの安定性を重視するeスポーツタイトルでも、高いパフォーマンスを期待できるでしょう。
クリエイティブ作業(動画編集・3Dレンダリング)に活用したい方
動画編集、3Dレンダリング、AI画像生成などのクリエイティブ作業には、VRAM容量とCUDAコア数が重要です。RTX 4090は24GBのVRAMと圧倒的なCUDAコア数で、最も要求の厳しい作業にも対応できます。次いでRTX 4080 SUPERやRTX 4070 Ti SUPERも16GBのVRAMを搭載しており、多くのクリエイティブアプリケーションで高い性能を発揮します。
特にAI関連の作業では、Tensorコアの性能が重要となり、RTX 4000シリーズは前世代から大幅に強化されています。これらのグラフィックボードは、作業時間の短縮や、より複雑なプロジェクトへの挑戦を可能にします。プロフェッショナルなクリエイターにとって、RTX 4000シリーズは強力なツールとなること間違いありません。
コストパフォーマンスを重視する方
コストパフォーマンスを重視するなら、RTX 4070 SUPERやRTX 4060 Tiが検討に値します。RTX 4070 SUPERは、WQHDゲーミングにおいて優れた性能を発揮しつつ、上位モデルよりも手頃な価格で購入できます。RTX 4060 Tiは、フルHDゲーミングで十分な性能を提供し、消費電力も抑えられているため、ランニングコストも考慮すると魅力的な選択肢です。
予算と性能のバランスを見極め、自身の用途に最適なモデルを選ぶことが大切です。これらのモデルは、限られた予算の中で最大限のパフォーマンスを引き出したいユーザーにとって、賢い選択となるでしょう。特に、DLSS 3対応ゲームであれば、さらに高いコストパフォーマンスを実感できます。
RTX4000シリーズを選ぶ際の注意点

RTX 4000シリーズのグラフィックボードは高性能ですが、導入する際にはいくつか注意すべき点があります。これらを事前に確認することで、トラブルなく快適なPC環境を構築できます。
電源ユニットの容量を確認する
RTX 4000シリーズは高性能である分、消費電力も高めです。特にRTX 4090はTGPが450Wに達するため、850W以上の電源ユニットが推奨されます。RTX 4080 SUPERでも320W、RTX 4070 Ti SUPERで285Wと、ミドルレンジモデルと比較しても高い消費電力です。お使いのPCの電源ユニットが、選択するグラフィックボードの推奨容量を満たしているか、必ず確認しましょう。
電源容量が不足すると、PCが不安定になったり、最悪の場合、故障の原因となる可能性もあります。余裕を持った電源容量を選ぶことで、安定した動作と将来的なアップグレードにも対応しやすくなります。
PCケースのサイズと冷却性能
RTX 4000シリーズのグラフィックボードは、全体的に大型化しています。特にハイエンドモデルは3スロットを占有するものが多く、PCケースの内部スペースに収まるかどうかの確認が不可欠です。また、高性能なグラフィックボードは発熱も大きいため、PCケースのエアフローや冷却性能も重要になります。十分な冷却が行われないと、パフォーマンスが低下したり、部品の寿命が短くなったりする可能性があります。
グラフィックボードのサイズだけでなく、ケース内の他のコンポーネントとの干渉がないか、適切なエアフローを確保できるかも確認しましょう。大型のグラフィックボードには、ケースファンやCPUクーラーの強化も検討すると良いでしょう。
CPUとのバランスも重要
グラフィックボードの性能を最大限に引き出すためには、CPUとのバランスも重要です。CPUの性能がグラフィックボードに対して低すぎると、CPUがボトルネックとなり、グラフィックボードの性能を十分に発揮できないことがあります。特にRTX 4000シリーズのようなハイエンドグラフィックボードを導入する場合は、Core i7やRyzen 7以上の高性能CPUを組み合わせることをおすすめします。
ゲーミングPCを組む際は、CPUとGPUのバランスを考慮した構成を検討しましょう。CPUとGPUのバランスが取れていることで、システム全体のパフォーマンスが最適化され、ゲームやアプリケーションをより快適に利用できます。購入前に、現在のCPUが選択するグラフィックボードの性能を引き出せるか、ベンチマーク情報などを参考に確認することが大切です。
よくある質問

- RTX4000シリーズで一番コスパの良いモデルは?
- RTX4000シリーズと3000シリーズの違いは何ですか?
- RTX4000シリーズはどんな人におすすめですか?
- RTX4000シリーズの消費電力は?
- RTX4070SUPERとRTX4070TiSUPERはどちらが良いですか?
- RTX4060Tiは買うべきですか?
- RTX4000シリーズはいつまで使えますか?
- RTX4000シリーズの価格帯は?
RTX4000シリーズで一番コスパの良いモデルは?
用途によって異なりますが、WQHDゲーミングを快適に楽しみたい方にはRTX 4070 SUPERが、フルHDゲーミングでバランスの取れた性能を求める方にはRTX 4060 Tiがコストパフォーマンスに優れていると評価されています。
RTX4000シリーズと3000シリーズの違いは何ですか?
RTX 4000シリーズは、Ada Lovelaceアーキテクチャの採用により、CUDAコア数の増加、DLSS 3によるフレーム生成機能、レイトレーシング性能の向上など、全体的に大幅な性能向上が図られています。特に電力効率が改善され、同じ消費電力でより高い性能を発揮します。
RTX4000シリーズはどんな人におすすめですか?
最新のゲームを高解像度・高フレームレートでプレイしたいゲーマー、動画編集や3Dレンダリング、AI開発など、高いグラフィック処理能力を必要とするクリエイターやプロフェッショナルにおすすめです。
RTX4000シリーズの消費電力は?
モデルによって異なりますが、RTX 4090が450Wと最も高く、RTX 4080 SUPERが320W、RTX 4070 Ti SUPERが285W、RTX 4070 SUPERが220W、RTX 4060 Tiが160W~165W、RTX 4060が115Wです。高性能なモデルほど消費電力が高くなる傾向にあります。
RTX4070SUPERとRTX4070TiSUPERはどちらが良いですか?
RTX 4070 Ti SUPERの方がCUDAコア数、VRAM容量、メモリインターフェース幅、TGPが大きく、全体的な性能はRTX 4070 SUPERよりも優れています。WQHDでの高フレームレートや一部4Kゲーミング、より負荷の高いクリエイティブ作業にはRTX 4070 Ti SUPERが適しています。
コストを抑えつつWQHDゲーミングを楽しみたいならRTX 4070 SUPERが良い選択です。
RTX4060Tiは買うべきですか?
フルHDゲーミングを主な目的とし、消費電力を抑えたい方には良い選択肢です。ただし、VRAMが8GBモデルの場合、一部の最新ゲームや高解像度では不足を感じる可能性もあります。16GBモデルも存在しますが、価格と性能のバランスを考慮し、他の選択肢と比較検討することをおすすめします。
RTX4000シリーズはいつまで使えますか?
グラフィックボードの寿命は使用状況やゲームの進化によりますが、RTX 4000シリーズは最新のアーキテクチャと技術(DLSS 3など)を搭載しているため、今後数年間は最新ゲームやクリエイティブ作業で高いパフォーマンスを維持できるでしょう。特にハイエンドモデルは、より長く快適に使える可能性が高いです。
RTX4000シリーズの価格帯は?
RTX 4090が最も高価で、発売当初は1599ドル(日本円で30万円前後)からでした。RTX 4080 SUPERは999ドル、RTX 4070 Ti SUPERは799ドル、RTX 4070 SUPERは599ドル、RTX 4060 Tiは399ドル(8GB)/499ドル(16GB)、RTX 4060は299ドルが目安です。
為替や時期によって変動します。
まとめ
- RTX 4000シリーズはAda Lovelaceアーキテクチャで大幅な性能向上を実現。
- DLSS 3/3.5と強化されたレイトレーシングでゲーム体験が進化。
- RTX 4090は8Kゲーミングやプロフェッショナル作業の最高峰。
- RTX 4080 SUPERは4Kゲーミングとクリエイティブ作業の高性能モデル。
- RTX 4070 Ti SUPERはWQHD/4Kゲーミングとクリエイティブ作業に最適。
- RTX 4070 SUPERはWQHDゲーミングのコストパフォーマンスに優れる。
- RTX 4060 Ti/4060はフルHDゲーミングのミドルレンジ選択肢。
- グラフィックボード選びは用途と予算のバランスが重要。
- 電源ユニットの容量とPCケースのサイズ・冷却性能を確認する。
- CPUとのバランスも考慮し、ボトルネックを避ける構成が望ましい。
- RTX 4000シリーズは前世代や競合と比較して電力効率が改善。
- AI関連の作業ではTensorコアの強化が大きなメリット。
- SUPERモデルは既存モデルの性能を向上させつつ価格を調整。
- VRAM容量は高解像度やクリエイティブ作業で特に重要。
- 長期的な視点で見ても、RTX 4000シリーズは高い将来性を持つ。