急な痛みや発熱に襲われたとき、頼りになるのが市販の解熱鎮痛薬「ロキソニンS」シリーズです。しかし、「どこで買えるの?」「種類がたくさんあってどれを選べばいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。本記事では、ロキソニンSシリーズの購入場所から、それぞれの製品特徴、さらには使用上の注意点まで、あなたの疑問を全て解決するための情報を徹底解説します。
ロキソニンSシリーズの主な購入場所はドラッグストアと薬局

ロキソニンSシリーズは、その有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物の特性から、第一類医薬品に分類されています。そのため、購入できる場所にはいくつかのルールがあります。主にドラッグストアや薬局で手に入れることが可能です。
ドラッグストアや薬局では、薬剤師が常駐している時間帯であれば、ロキソニンSシリーズを購入できます。マツモトキヨシ、ウエルシア、ツルハ、ココカラファイン、サンドラッグといった主要なドラッグストアチェーンで広く取り扱いがあります。 購入時には、薬剤師からの説明をしっかりと聞き、不明な点があれば質問するようにしましょう。薬剤師が不在の場合、第一類医薬品は購入できないため、注意が必要です。
ドラッグストアや薬局での購入方法と注意点
ドラッグストアや薬局でロキソニンSシリーズを購入する際は、医薬品コーナーにいる薬剤師に声をかけるのが一般的な進め方です。薬剤師は、あなたの症状や体質、現在服用している他の薬などを確認し、ロキソニンSシリーズが適切かどうかを判断してくれます。 また、正しい服用方法や副作用のリスクについても詳しく説明してくれるため、安心して使用するための大切な機会となります。特に、初めてロキソニンSシリーズを使用する方や、持病がある方は、必ず薬剤師に相談するようにしてください。
インターネット通販での購入方法と注意点
忙しくて店舗に行く時間がない方や、自宅でゆっくり選びたい方には、インターネット通販が便利です。日本調剤オンラインストアやLOHACO、マツキヨココカラオンラインストアなどのオンライン薬局やドラッグストアで、ロキソニンSシリーズを購入できます。 ただし、インターネット通販でも第一類医薬品であるため、購入手続きの過程で薬剤師による情報提供や確認が義務付けられています。 通常は、購入前にオンラインで問診票に回答し、薬剤師からのメールや電話での説明を受ける必要があります。このプロセスを完了しないと、商品が発送されないため、時間に余裕を持って手続きを進めることが大切です。
コンビニエンスストアでの購入は現状限定的(将来的な動向も解説)
「急な痛みで夜中にコンビニに駆け込みたい」と考える方もいるかもしれませんが、現状、コンビニエンスストアでロキソニンSシリーズを気軽に購入することは難しいです。これは、コンビニに薬剤師や登録販売者が常駐している店舗が少ないためです。 しかし、厚生労働省は2024年11月に、薬剤師や登録販売者が不在のコンビニでも、オンラインでの薬剤師とのやり取りを通じて第一類医薬品が購入できる仕組みを導入する方針を発表しました。 これは、薬を必要とする人がより便利に薬を手に入れられるようにするための動きであり、将来的にはコンビニでの購入がより身近になる可能性があります。ただし、この新しい仕組みが全国的に普及するにはまだ時間がかかると考えられます。
市販されているロキソニンSシリーズの種類とそれぞれの特徴

第一三共ヘルスケアから販売されているロキソニンSシリーズには、いくつかの種類があり、それぞれに異なる特徴があります。自分の症状やニーズに合った製品を選ぶことが、効果的な痛みの緩和につながります。
- ロキソニンS:基本の速効性鎮痛薬
- ロキソニンSプラス:胃に優しい成分をプラス
- ロキソニンSクイック:より速さを追求したタイプ
- ロキソニンSプレミアム:つらい痛みに効く強化処方
- ロキソニンSプレミアムファイン:生理痛に特化した独自処方
- 外用薬(テープ・ゲル)について
ロキソニンS:基本の速効性鎮痛薬
「ロキソニンS」は、シリーズの基本となる製品です。有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物が、痛みや熱の原因物質であるプロスタグランジンの生成を素早く抑え、優れた鎮痛・解熱効果を発揮します。 胃への負担が少ないプロドラッグ製剤であり、眠くなる成分(鎮静催眠成分)を含んでいないため、仕事中や運転前でも服用しやすいのが特徴です。 1回1錠で効果が期待でき、飲みやすい小型錠です。
ロキソニンSプラス:胃に優しい成分をプラス
「ロキソニンSプラス」は、ロキソニンSの速効性と効き目はそのままに、胃に優しい成分である酸化マグネシウムをプラス配合した製品です。 胃の負担が気になる方や、空腹時に服用することが多い方におすすめです。 酸化マグネシウムが胃酸を中和することで、胃への刺激を和らげる働きがあります。 こちらも眠くなる成分は含まれていません。
ロキソニンSクイック:より速さを追求したタイプ
「ロキソニンSクイック」は、痛みに「0.1秒でも速く」対処したいというニーズに応えるために開発されました。 独自の製剤技術「クイックブレイク®製法」により、錠剤が体内で素早く崩壊し、有効成分が速やかに吸収されることで、シリーズ内最短の効き目を目指しています。 さらに、胃を守る成分としてメタケイ酸アルミン酸マグネシウムを配合し、胃への負担を軽減する工夫もされています。 眠くなる成分は含まれておらず、1回1錠で服用しやすい小型錠です。
ロキソニンSプレミアム:つらい痛みに効く強化処方
「ロキソニンSプレミアム」は、ロキソプロフェンナトリウム水和物に加えて、鎮痛効果を高めるアリルイソプロピルアセチル尿素と無水カフェインを配合した製品です。 これらの成分が複合的に作用することで、つらい頭痛や生理痛など、より強い痛みに優れた効果を発揮します。 また、胃粘膜保護作用のあるメタケイ酸アルミン酸マグネシウムも配合されており、胃への負担を軽減します。 ただし、アリルイソプロピルアセチル尿素は眠気を引き起こす可能性があるため、服用後の車の運転や機械の操作は避けるようにしましょう。
ロキソニンSプレミアムファイン:生理痛に特化した独自処方
「ロキソニンSプレミアムファイン」は、特に生理痛に悩む女性のために開発された製品です。 ロキソプロフェンナトリウム水和物に加え、子宮の過度な収縮を抑えるシャクヤク乾燥エキスや、血行不良や冷えを改善するヘスペリジンを配合しています。 生理痛のメカニズムに着目した独自処方で、下腹部の痛みだけでなく、腰痛や頭痛など、生理に伴う様々な痛みに効果を発揮します。 胃を守る成分も配合されており、眠くなる成分は含まれていません。
外用薬(テープ・ゲル)について
ロキソニンSシリーズには、内服薬だけでなく、貼るタイプの「ロキソニンSテープ」や塗るタイプの「ロキソニンSゲル」といった外用薬も存在します。 これらの外用薬は、肩こり痛、腰痛、関節痛、筋肉痛など、特定の部位の痛みに直接アプローチしたい場合に有効です。内服薬とは異なり、胃への負担を心配する必要がない点がメリットです。ただし、内服薬と同様に、使用上の注意をよく読み、正しく使用することが重要です。
処方薬のロキソニンと市販薬のロキソニンSの違い

「病院で処方されるロキソニンと、市販のロキソニンSは何が違うの?」という疑問を持つ方も少なくありません。実は、主成分やその含有量には大きな違いはありません。
主成分と含有量は同じでも用法・目的が異なる
医療用医薬品の「ロキソニン錠60mg」と、市販薬の「ロキソニンS」の主成分は、どちらもロキソプロフェンナトリウム水和物であり、1錠あたりの含有量も同じ60mgです。 しかし、両者には明確な違いがあります。医療用医薬品のロキソニンは、医師の診断に基づき、様々な疾患の治療目的で処方されます。 一方、市販薬のロキソニンSは、自己判断で一時的な痛みや発熱を緩和するための「スイッチOTC薬」として販売されています。 そのため、用法・用量が異なり、市販薬は基本的に1日2回までとされているのに対し、処方薬は1日3回まで服用できる場合があります。 また、市販薬には胃を守る成分などが追加配合された製品がある点も異なります。
医療用医薬品は処方箋が必要
医療用医薬品であるロキソニン錠は、医師の処方箋がなければ購入できません。 高い効果が期待できる反面、副作用のリスクも考慮されるため、医師が患者の症状や体質を詳しく診察した上で処方し、薬剤師がその内容を確認して調剤します。 これに対し、市販薬のロキソニンSシリーズは、薬剤師の指導のもと、処方箋なしでドラッグストアや薬局で購入できる点が大きな違いです。 自己判断で医療用医薬品のロキソニンを求めることはできません。
ロキソニンSシリーズを使用する際の重要な注意点

ロキソニンSシリーズは優れた効果を持つ医薬品ですが、安全に正しく使用するためにはいくつかの重要な注意点があります。これらを理解し、遵守することが大切です。
服用量と服用間隔を守る
ロキソニンSシリーズは、製品によって推奨される服用量と服用間隔が定められています。例えば、多くの製品は「1回1錠、1日2回まで」とされており、再度症状が出た場合でも、服用間隔を4時間以上空ける必要があります。 定められた用法・用量を守らずに過剰に服用すると、副作用のリスクが高まる可能性があります。 痛みが治まらないからといって、自己判断で服用量を増やしたり、服用間隔を短くしたりすることは絶対に避けましょう。
服用してはいけない人や併用注意の薬
ロキソニンSシリーズは、すべての人に適しているわけではありません。特に、本剤または本剤の成分でアレルギー症状を起こしたことがある人、15歳未満の小児、出産予定日12週以内の妊婦は服用できません。 また、胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病などの持病がある方や、医師から血液の病気を指摘されている方も服用を避けるべきです。 他の解熱鎮痛薬、かぜ薬、鎮静薬との併用も避ける必要があります。 服用前に必ず添付文書をよく読み、不安な場合は薬剤師や医師に相談してください。
副作用について
ロキソニンSシリーズは、比較的胃への負担が少ないプロドラッグ製剤ですが、全く副作用がないわけではありません。 まれに、消化性潰瘍、むくみ、消化管出血、消化管穿孔などの重篤な副作用が起こる可能性があります。 また、皮膚のかゆみ、じんましん、息苦しさ、動悸などのアレルギー症状が現れることもあります。 もし服用後に体調に異変を感じた場合は、直ちに服用を中止し、医師、歯科医師または薬剤師に相談することが重要です。
長期連用は避けるべき理由
市販のロキソニンSシリーズは、一時的な痛みや発熱の緩和を目的とした頓服薬です。 長期にわたって連用することは推奨されていません。 3~5日間服用しても症状が改善しない場合や、痛みが繰り返される場合は、自己判断で服用を続けずに、医療機関を受診して根本的な原因を調べてもらう必要があります。 長期連用は、胃腸障害などの副作用のリスクを高めるだけでなく、重大な病気のサインを見逃してしまう可能性もあるため、注意が必要です。
よくある質問

- ロキソニンSはコンビニで買えますか?
- ロキソニンSとロキソニンSプラス、ロキソニンSクイックの違いは何ですか?
- ロキソニンSはネットで買えますか?
- ロキソニンSは薬剤師がいなくても買えますか?
- ロキソニンSのジェネリックはありますか?
- ロキソニンSはどんな症状に効きますか?
- ロキソニンSは生理痛にも効きますか?
- ロキソニンSは胃に優しいですか?
ロキソニンSはコンビニで買えますか?
現状、薬剤師や登録販売者が常駐していないコンビニエンスストアでは、ロキソニンSを購入することはできません。ロキソニンSは第一類医薬品に分類されており、専門家による説明が義務付けられているためです。 ただし、将来的にはオンラインでの薬剤師とのやり取りを条件に、コンビニでの購入が可能になる方針が検討されています。
ロキソニンSとロキソニンSプラス、ロキソニンSクイックの違いは何ですか?
「ロキソニンS」は基本の速効性鎮痛薬です。 「ロキソニンSプラス」は、ロキソニンSに胃を守る酸化マグネシウムを配合し、胃への優しさを高めた製品です。 「ロキソニンSクイック」は、独自の製剤技術で錠剤の崩壊を速め、より速い効き目を追求したタイプで、胃を守る成分も配合されています。
ロキソニンSはネットで買えますか?
はい、ロキソニンSはインターネット通販で購入可能です。 ただし、第一類医薬品であるため、購入手続きの際に薬剤師によるオンラインでの情報提供や問診、確認が義務付けられています。このプロセスを経てから商品が発送されます。
ロキソニンSは薬剤師がいなくても買えますか?
いいえ、ロキソニンSは第一類医薬品のため、薬剤師が常駐している店舗でしか購入できません。薬剤師による説明と指導が義務付けられているため、薬剤師が不在の時間帯や店舗では購入できない点に注意が必要です。
ロキソニンSのジェネリックはありますか?
はい、ロキソニンSのジェネリック医薬品(後発品)として、「ロキソプロフェン錠「クニヒロ」」などが販売されています。 これらはロキソニンSと同じ有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物を配合しており、同等の効果が期待できます。価格がリーズナブルな傾向にあります。
ロキソニンSはどんな症状に効きますか?
ロキソニンSは、頭痛、月経痛(生理痛)、歯痛、抜歯後の疼痛、咽喉痛、腰痛、関節痛、神経痛、筋肉痛、肩こり痛、耳痛、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛、外傷痛の鎮痛に効果があります。また、悪寒や発熱時の解熱にも用いられます。
ロキソニンSは生理痛にも効きますか?
はい、ロキソニンSは生理痛にも効果を発揮します。 特に「ロキソニンSプレミアムファイン」は、生理痛のメカニズムに着目して開発された製品で、子宮の収縮を抑える成分や血行を改善する成分が配合されており、つらい生理痛に特におすすめです。
ロキソニンSは胃に優しいですか?
ロキソニンSは、胃への負担が少ない「プロドラッグ製剤」という特徴を持っています。 これは、胃では活性化せず、腸で吸収されてから体内で効果を発揮する仕組みのため、胃粘膜への刺激が軽減されるためです。 さらに「ロキソニンSプラス」や「ロキソニンSクイック」「ロキソニンSプレミアム」「ロキソニンSプレミアムファイン」には、胃を守る成分が配合されており、より胃に優しい処方となっています。
まとめ

- ロキソニンSシリーズは第一三共ヘルスケアが製造しています。
- 市販のロキソニンSはドラッグストアや薬局で購入できます。
- 第一類医薬品のため、薬剤師がいる時間帯に購入が必要です。
- インターネット通販でも薬剤師の確認を経て購入できます。
- コンビニでの購入は現状、薬剤師不在ではできません。
- 将来的にはコンビニでのオンライン薬剤師相談による購入が検討されています。
- ロキソニンSは速効性と胃への優しさが特徴です。
- ロキソニンSプラスは胃に優しい成分が追加されています。
- ロキソニンSクイックはより速い効き目を追求した製品です。
- ロキソニンSプレミアムは強化された鎮痛効果が期待できます。
- ロキソニンSプレミアムファインは生理痛に特化した処方です。
- 処方薬のロキソニンと市販薬のロキソニンSは主成分が同じです。
- 処方薬は医師の処方箋が必要で、市販薬は自己判断で使用するものです。
- 服用量や服用間隔を厳守し、長期連用は避けましょう。
- 副作用のリスクや服用できない人もいるため、添付文書の確認が重要です。
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