行けなくなったライブやイベントのチケット、誰かに譲りたいと考えたことはありませんか?近年主流のQRコードチケットは手軽に見えますが、実はQRコードごとのお譲りには大きなリスクが潜んでいます。本記事では、QRコードごとチケットをお譲りする際に絶対に気をつけるべきこと、起こりうるトラブル、そして安全な譲渡方法について、詳しく解説します。安易な譲渡で後悔しないために、ぜひ最後までお読みください。
QRコードごとのお譲りで絶対に気をつけるべき3つのリスク
QRコードごとチケットを譲渡する行為は、一見簡単そうに見えますが、重大なリスクを伴います。軽い気持ちで行ってしまうと、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。ここでは、特に注意すべき3つのリスクについて解説します。
- 規約違反による入場拒否・アカウント停止
- 個人情報漏洩と悪用の危険性
- 詐欺・トラブルに巻き込まれる可能性
規約違反による入場拒否・アカウント停止
多くのイベント主催者やチケット販売プラットフォームでは、チケットの転売やQRコードを含む電子チケットの譲渡を規約で禁止しています。これは、不正転売を防ぎ、公平なチケット販売を維持するためです。もし規約に違反してQRコードごと譲渡し、それが発覚した場合、譲渡されたチケットが無効となり、会場に入れない可能性があります。最悪の場合、チケット購入者のアカウントが停止され、今後のチケット購入が困難になるケースも考えられます。軽い気持ちでの譲渡が、大きな代償につながる可能性があることを理解しておく必要があります。
個人情報漏洩と悪用の危険性
QRコードチケットには、購入者の氏名や会員情報など、個人情報が紐づいている場合があります。QRコードをスクリーンショットなどで安易に他人に渡してしまうと、これらの個人情報が意図せず漏洩するリスクがあります。悪意のある第三者の手に渡った場合、個人情報を不正利用されたり、他のサービスへの不正アクセスに悪用されたりする危険性も否定できません。特にSNSなどを通じて見知らぬ相手に譲渡する場合は、相手が信頼できる人物かどうか慎重に見極める必要があります。
詐欺・トラブルに巻き込まれる可能性
個人間でのQRコードごとのお譲りは、詐欺の温床となりやすい側面があります。例えば、「お金を支払ったのにQRコードが送られてこない」「送られてきたQRコードが偽物だった、または既に使用済みだった」といった金銭的な詐欺被害が考えられます。また、一つのQRコードが複数人に譲渡される「二重譲渡」のトラブルも発生しています。この場合、最初に入場した人以外は会場に入ることができません。さらに、譲渡相手との間で連絡が取れなくなったり、高額な転売価格を要求されたりするなど、様々なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
「バレない」は幻想?QRコードごとのお譲りが発覚するケース
「QRコードのスクショを送るだけならバレないのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。主催者側も不正対策を強化しており、様々な方法で不正な譲渡を発見しようとしています。ここでは、QRコードごとのお譲りが発覚する主なケースについて解説します。
- 入場時の本人確認
- システムによる不正検知
- 複数端末でのログイン試行
- 通報による発覚
入場時の本人確認
特に人気公演や転売が疑われる公演では、入場時にランダムまたは全員に対して本人確認が実施されることがあります。この際、QRコードに紐づいた購入者情報と、来場者の身分証明書(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)を照合します。もし購入者本人であることが確認できなければ、たとえ有効なQRコードを持っていても入場を拒否されます。同行者として入場する場合でも、購入者本人の同伴が必須とされるケースがほとんどです。「本人確認はないだろう」という安易な考えは非常に危険です。
システムによる不正検知
チケット販売プラットフォームや主催者は、不正な譲渡や転売を検知するためのシステムを導入している場合があります。例えば、特定のQRコードが短時間に複数の端末で表示されようとしたり、不審なアクセスパターンが見られたりした場合、システムがアラートを発することがあります。また、スクリーンショットされたQRコードを検知する技術も開発されており、スクショ画像では入場ゲートを通過できないように対策されているケースも増えています。技術的な対策は日々進化しており、「システムにはバレない」という考えは通用しなくなってきています。
複数端末でのログイン試行
QRコードを表示するために、チケット購入者のアカウント情報(IDやパスワード)を譲渡相手に教えるケースがありますが、これは極めて危険な行為です。もし譲渡相手が、あるいは購入者自身が、複数のスマートフォンやタブレットから同時にログインしようとすると、システム側で異常なアクセスとして検知される可能性があります。これによりアカウントが一時的にロックされたり、不正利用が疑われたりする原因となります。アカウント情報の共有は、個人情報漏洩のリスクも高く、絶対に避けるべきです。
通報による発覚
SNSやチケット売買サイトなどで、明らかに転売目的と思われるQRコードの出品が見られた場合、他のユーザーやイベント関係者から主催者やプレイガイドへ通報されることがあります。主催者側はこれらの情報をもとに調査を行い、該当するQRコードを特定し、無効化する措置を取ることがあります。また、入場時に不審な点が見られた場合、スタッフが確認し、不正が発覚するケースもあります。公の場での不用意な譲渡の呼びかけは、自らリスクを高める行為と言えるでしょう。
QRコードごとのお譲りで実際にあったトラブル事例
QRコードごとのお譲りには、様々なトラブルがつきものです。ここでは、実際に報告されているトラブル事例をいくつかご紹介します。これらの事例を知ることで、安易な譲渡がいかに危険かを理解できるはずです。
- 当日入場できなかった…
- 二重譲渡されていた!
- 連絡が途絶え、お金だけ騙し取られた…
- 高額請求された!
- スクショが無効だった…
当日入場できなかった…
最も多く聞かれるトラブルの一つが、譲り受けたQRコードで会場に入場できなかったというケースです。「譲ってくれた人が本人確認で引っかかった」「QRコードが無効になっていた」「そもそも偽物のQRコードだった」など、原因は様々です。楽しみにしていたイベントに参加できず、交通費や宿泊費が無駄になるだけでなく、精神的なショックも大きいでしょう。特に、SNSなどを通じて見知らぬ相手から譲り受けた場合に発生しやすいトラブルです。
二重譲渡されていた!
悪質なケースとして、同じQRコードが複数人に譲渡される「二重譲渡」があります。この場合、最初に入場ゲートを通過した人のみが入場でき、それ以降の人はたとえ正規の代金を支払っていても入場できません。譲渡主は複数人から代金を受け取り、そのまま連絡を絶つという詐欺の手口です。個人間の取引では、このような詐欺を見抜くことは非常に困難です。自分が被害者になるだけでなく、意図せず加害者になってしまう可能性もゼロではありません。
連絡が途絶え、お金だけ騙し取られた…
SNSや個人間取引サイトで、「チケットを譲ります」という書き込みを見て連絡を取り、指定された口座にお金を振り込んだ後、相手と一切連絡が取れなくなるという詐欺被害も後を絶ちません。QRコードが送られてこないのはもちろん、相手のアカウントが削除されていたり、ブロックされたりして、追跡することも困難になります。先払いを要求された場合は特に注意が必要です。安さや手軽さに釣られて、安易に振り込まないようにしましょう。
高額請求された!
定価以上の価格でチケットを転売する行為は、多くの都道府県条例やチケット不正転売禁止法で禁止されています。しかし、個人間の取引では、法外な値段でQRコードを譲渡しようとするケースが見られます。足元を見られて高額な金額を要求されたり、取引の途中で追加料金を請求されたりするトラブルも報告されています。定価を大幅に超える価格での取引は、絶対に避けるべきです。トラブルに巻き込まれるだけでなく、法律に抵触する可能性もあります。
スクショが無効だった…
「QRコードのスクリーンショットを送ります」と言われて譲り受けたものの、当日、入場ゲートで読み取りエラーとなり入場できなかったというトラブルも増えています。前述の通り、主催者側がスクリーンショット対策を導入している場合、画像データでは認証されないことがあります。また、QRコード自体に有効期限が設定されていたり、表示するたびにコードが変化する「動的QRコード」が採用されていたりする場合も、事前に取得したスクリーンショットは無効となります。スクショでの譲渡は非常にリスクが高いと認識しましょう。
安全にチケットをお譲りするために気をつけること:公式サービスの活用
QRコードごとのお譲りに伴うリスクを避けるためには、可能な限り公式に認められた方法を利用することが最も重要です。多くのチケット販売プラットフォームや主催者は、安全な取引のための仕組みを用意しています。
- 公式リセール・譲渡システムが最優先
- 各プレイガイドの公式サービスを確認しよう
- 公式サービスのメリット・デメリット
公式リセール・譲渡システムが最優先
最も安全で確実な方法は、主催者やチケット販売プラットフォームが提供する「公式リセールサービス」や「公式譲渡システム」を利用することです。これらのシステムは、行けなくなった人が定価またはそれに近い価格でチケットを再販したり、指定した相手に譲渡したりできる仕組みです。購入者も正規のルートでチケットを入手できるため、偽造チケットや入場トラブルの心配がありません。手数料がかかる場合もありますが、トラブルに巻き込まれるリスクを考えれば、利用する価値は十分にあります。まずは、購入したチケットの公式サイトやアプリで、公式リセールや譲渡が可能かどうかを確認しましょう。
各プレイガイドの公式サービスを確認しよう
主要なチケット販売プラットフォーム(プレイガイド)は、それぞれ独自のリセール・譲渡サービスを提供している場合があります。以下に例を挙げますが、対象となる公演や利用条件は異なるため、必ず各サービスの公式サイトで詳細を確認してください。
- チケットぴあ:「Cloak(クローク)」内のリセールサービス
- ローチケ(ローソンチケット):「ローチケ電子チケットアプリ」内のリセール機能(対象公演のみ)
- イープラス(e+):「チケプラトレードセンター」との連携や、公演ごとのリセールサービス(「譲渡」機能がある場合も)
- チケプラ(旧EMTG):「チケプラトレードセンター」での公式トレード
これらのサービスを利用すれば、規約違反の心配なく、安全にチケットを譲渡・購入できます。
公式サービスのメリット・デメリット
公式リセール・譲渡サービスには、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット:
- 安全性が高い: 規約違反や詐欺のリスクがほぼない。
- 確実性: 譲渡されたチケットで確実に入場できる。
- 公平性: 定価または定価に近い価格で取引されるため、不当な高額取引を防げる。
- 手続きの簡便さ: システム上で手続きが完結することが多い。
デメリット:
- 手数料: 出品者・購入者ともに手数料がかかる場合がある。
- 対象外の公演: すべての公演で利用できるわけではない。
- 期間制限: 出品や譲渡ができる期間が限られている場合がある。
- 譲渡相手を指定できない場合: リセールの場合、誰に購入されるか分からない。
デメリットも考慮した上で、安全性を最優先するならば、公式サービスの利用が最も推奨される方法です。
やむを得ず個人間でお譲りする場合に気をつけること
公式リセールや譲渡システムが利用できず、どうしても個人間でチケットを譲渡する必要がある場合、リスクを最小限に抑えるために細心の注意が必要です。ただし、これらの方法はあくまで次善の策であり、依然としてリスクは伴うことを忘れないでください。
- 同行者としての入場(同時入場)を検討する
- 信頼できる友人・知人に限定する
- SNS等での見知らぬ相手との取引は避ける
- 取引プラットフォーム利用時の注意点
同行者としての入場(同時入場)を検討する
個人間譲渡のリスクを軽減する最も現実的な方法の一つが、チケット購入者本人と譲渡相手が一緒に入場する「同時入場」です。購入者本人がゲートでQRコードを提示し、本人確認(実施された場合)に対応すれば、同行者である譲渡相手も一緒に入場できます。これにより、譲渡されたQRコードが無効になるリスクや、本人確認で入場できないリスクを大幅に減らすことができます。ただし、必ず購入者本人が会場に行く必要があり、待ち合わせの時間や場所を事前にしっかり決めておく必要があります。また、公演によっては同行者の情報登録が必要な場合もあるため、事前に確認が必要です。
信頼できる友人・知人に限定する
もし同時入場が難しい場合でも、譲渡相手は絶対に信頼できる友人や知人に限定しましょう。お互いの連絡先を知っており、万が一トラブルが発生した場合でも誠実に対応してくれる相手を選ぶことが重要です。金銭のやり取りも、直接手渡しにするなど、確実な方法を選びましょう。見ず知らずの相手との取引は、詐欺やトラブルのリスクが格段に高まるため、避けるべきです。
SNS等での見知らぬ相手との取引は避ける
Twitter(X)やInstagramなどのSNS、あるいはチケット売買を謳う非公式サイトでの見知らぬ相手とのQRコードごとのお譲りは、極めて危険です。前述したような詐欺被害やトラブルに巻き込まれる可能性が非常に高くなります。「定価で譲ります」「手数料不要」といった甘い言葉に誘われても、安易に信用してはいけません。匿名性の高いプラットフォームでの取引は、リスクが高すぎると認識し、原則として利用しないようにしましょう。
取引プラットフォーム利用時の注意点
「チケットキャンプ」のような大手チケット転売サイトは閉鎖されましたが、依然として個人間取引を仲介するプラットフォームは存在します。もしこれらのプラットフォームを利用する場合は、以下の点に注意が必要です。
- 運営会社の信頼性: 運営会社の情報や評判をよく確認する。
- 補償制度の有無: トラブル発生時の補償制度があるか、内容は十分かを確認する。
- 手数料: 取引手数料がどの程度かかるかを確認する。
- 利用規約: プラットフォームの利用規約をよく読み、禁止事項やルールを理解する。
- 出品者の評価: 可能であれば、出品者の過去の取引履歴や評価を確認する。
ただし、これらのプラットフォームを利用したとしても、QRコードごとのお譲り自体がイベント主催者の規約に違反する可能性は依然として残ります。あくまで自己責任での利用となることを理解しておきましょう。
QRコードごとのお譲りに関するよくある誤解
QRコードごとのお譲りに関しては、いくつかの誤解が広まっているようです。安全な取引のためにも、正しい知識を身につけておくことが大切です。
- スクリーンショットでの譲渡は安全?
- 名義変更すれば大丈夫?
- 「分配」機能なら問題ない?
スクリーンショットでの譲渡は安全?
これは大きな誤解であり、非常に危険です。前述の通り、スクリーンショットされたQRコードは、システム側で検知されて無効になる可能性があります。また、表示するたびにコードが変わる動的なQRコードの場合、古いスクリーンショットでは入場できません。さらに、スクリーンショットは簡単に複製できるため、二重譲渡などの詐欺に利用されやすいというリスクもあります。スクリーンショットでのQRコード譲渡は絶対に避けるべきです。
名義変更すれば大丈夫?
チケット購入後に、購入者自身がチケットの名義を自由に変更することは、原則としてできません。公式な手続きを経ずに、購入者情報だけを書き換えるようなことは不可能です。もし「名義変更してお渡しします」などと謳う譲渡話があれば、それは詐欺の可能性が高いと考えられます。公式な譲渡システムを利用する場合に限り、システム上で正規の手続きとして譲渡先の情報が登録されることはありますが、それは個人が勝手に行う「名義変更」とは全く異なります。
「分配」機能なら問題ない?
一部のチケットアプリには、購入した複数枚のチケットを同行者に「分配」する機能が備わっています。この機能は、あくまで一緒にイベントに参加する同行者にチケットを渡すためのものであり、転売や不特定多数への譲渡を目的としたものではありません。分配機能を利用する場合でも、多くの場合、受け取る側も同じアプリをインストールし、会員登録(個人情報の登録)が必要になります。また、分配されたチケットにも購入者の情報が紐づいている場合があり、入場時に本人確認が行われる可能性は依然として残ります。「分配」機能を使えば無条件に安全に譲渡できるわけではないことを理解しておきましょう。
どうしてもQRコードごと譲渡する場合の最低限の注意点(非推奨)
重ねて強調しますが、QRコードごとのお譲りは推奨される行為ではありません。しかし、万が一、他の手段がなく、やむを得ず個人間でQRコードごと譲渡するという状況になった場合、リスクを少しでも減らすために、以下の点に最低限注意してください。これらの対策を講じても、リスクが完全になくなるわけではありません。
- 相手の身元確認を徹底する
- 連絡手段を複数確保する
- 取引の記録を残す
- 同時入場を原則とする
相手の身元確認を徹底する
譲渡相手は、絶対に信頼できる人物に限定してください。可能であれば、運転免許証や学生証など、公的な身分証明書の提示を(相互に)求め、相手の氏名、住所、連絡先を確認しましょう。SNSのアカウント情報だけでは不十分です。少しでも怪しい点があれば、取引を中止する勇気も必要です。
連絡手段を複数確保する
取引相手とは、電話番号、メールアドレス、LINEなど、複数の連絡手段を交換しておきましょう。一つの連絡手段が途絶えても、他の方法で連絡が取れるようにしておくことが重要です。特に、イベント当日や直前に連絡が取れなくなる事態は避けなければなりません。
取引の記録を残す
いつ、誰と、どのチケットについて、どのような条件(金額、受け渡し方法など)で取引したのか、やり取りの記録(メール、チャット履歴など)を必ず保存しておきましょう。万が一、金銭トラブルや詐欺被害に遭った場合に、証拠として役立つ可能性があります。振り込みで支払いをする場合は、振込明細も保管しておきましょう。
同時入場を原則とする
可能であれば、必ず「同時入場」を条件としましょう。購入者本人が会場まで同行し、一緒に入場ゲートを通過することで、QRコードの有効性や本人確認のリスクを大幅に軽減できます。これができない場合の個人間譲渡は、リスクが非常に高いと覚悟してください。
よくある質問
QRコードごとのお譲りは違法行為になりますか?
QRコードごとチケットを定価を超えない価格で友人などに譲ること自体が、直ちに法律違反(チケット不正転売禁止法など)となるわけではありません。しかし、多くのイベント主催者やプレイガイドの利用規約では、有償・無償を問わずチケット(電子チケット含む)の譲渡を禁止しています。規約違反は、入場拒否やアカウント停止などのペナルティにつながる可能性があります。また、定価を大幅に超える価格での転売は、チケット不正転売禁止法や各都道府県の迷惑防止条例に違反する可能性があります。
QRコードチケットの譲渡がバレたらペナルティはありますか?
はい、ペナルティが課される可能性があります。具体的には、譲渡されたQRコードが無効になり入場できない、チケット購入者のアカウントが停止される、今後のチケット抽選で不利になる、などが考えられます。ペナルティの内容は主催者やプレイガイドの方針によって異なりますが、軽い気持ちでの譲渡が将来のイベント参加に影響を与える可能性があることを認識しておくべきです。
QRコードのスクショでお譲りするのはなぜダメなのですか?
理由は複数あります。まず、システム側でスクリーンショットが無効化される対策が取られている場合があります。また、QRコードが動的に変更される場合、古いスクショは使えません。さらに、スクショは簡単に複製できるため、二重譲渡などの詐欺に悪用されやすいというリスクがあります。安全のため、スクショでの譲渡は絶対に避けるべきです。
同時入場とは具体的にどうすればいいですか?気をつけることは?
同時入場とは、チケット購入者本人とチケットを譲り受けた人が一緒に会場の入場ゲートを通過することです。具体的には、事前に待ち合わせ場所と時間を決め、購入者が自身のスマートフォンなどでQRコードを提示し、一緒に入場します。気をつけることとしては、必ず購入者本人が来場する必要がある点、待ち合わせに遅れないこと、そして入場時に本人確認が行われる可能性に備えておくこと(購入者は身分証明書を持参する)などが挙げられます。
チケットの名義変更は個人でできますか?
原則として、個人が自由にチケットの名義を変更することはできません。チケットは購入時に登録された情報と紐づいています。公式リセールや公式譲渡システムを利用した場合に限り、正規の手続きを経て、譲渡先の情報がシステムに登録されることはありますが、これは個人が行う名義変更とは異なります。
公式リセールがない公演のチケットはどうすればいいですか?
公式リセールや譲渡システムがない場合、残念ながら安全かつ規約に違反しない形での譲渡は非常に困難になります。最も確実なのは、チケットを無駄にしてしまうことです。もしどうしても誰かに譲りたい場合は、前述した「同時入場」を信頼できる友人・知人との間で行うのが、リスクを最小限にする方法ですが、それでも規約違反となる可能性は残ります。SNSなどでの見知らぬ相手への譲渡は絶対に避けるべきです。
お譲り相手にどこまでの個人情報を伝えるべきですか?
個人間でのお譲りの場合、個人情報の交換は慎重に行うべきです。最低限、連絡を取るための手段(電話番号やLINEなど)は必要になるかもしれませんが、住所やフルネームなどの詳細な個人情報を安易に教えるのはリスクがあります。特に見知らぬ相手には、必要以上の個人情報は伝えないようにしましょう。可能であれば、取引が完了するまでは匿名性の高い連絡手段を使うなどの工夫も考えられますが、最も安全なのは信頼できる相手とのみ取引することです。
チケット詐欺に遭わないための対策はありますか?
最も有効な対策は、公式リセール・譲渡システムを利用することです。個人間取引を避けることが最大の防御策となります。やむを得ず個人間取引を行う場合は、「先払いをしない(または信頼できる仲介サービスを利用する)」「相手の身元をできる限り確認する」「SNSなどでの見知らぬ相手との取引は避ける」「同時入場を原則とする」「少しでも怪しいと感じたら取引をやめる」といった点を徹底することが重要です。
もし詐欺に遭ってしまった場合の対処法は?
万が一、チケット詐欺の被害に遭ってしまった場合は、速やかに警察に相談しましょう。その際、相手とのやり取りの記録(メール、チャット履歴)、振込明細など、証拠となるものをできるだけ多く提出できるように準備してください。また、取引に利用したプラットフォームがあれば、その運営会社にも報告しましょう。残念ながら被害回復は難しいケースも多いですが、泣き寝入りせず、まずは専門機関に相談することが大切です。
チケプラ(Ticket Pla)のQRコードをお譲りする際に気をつけることは?
チケプラ(旧EMTG)は、電子チケットサービス「チケプラアプリ」や公式トレードセンター「チケプラトレード」を提供しています。原則として、チケプラのQRコードチケットの個人間での譲渡(スクショ含む)は禁止されています。行けなくなった場合は、「チケプラトレード」に出品できないか確認するのが第一です。トレード対象外の公演の場合は、規約上、譲渡は困難と考えられます。同時入場も、公演によっては購入者・同行者ともにチケプラアプリでの顔写真登録や本人確認が必要な場合があり、注意が必要です。
ローチケ(ローソンチケット)のQRコードをお譲りする際に気をつけることは?
ローチケでは「ローチケ電子チケットアプリ」が利用されます。アプリに表示されるQRコードのスクリーンショットでの譲渡は認められておらず、入場できない可能性が高いです。一部の公演では、アプリ内で「リセール機能」が提供される場合がありますので、まずはその有無を確認しましょう。リセール対象外の場合、規約上は譲渡できません。同行者への分配機能がある場合もありますが、これは転売目的での利用は想定されていません。安易な個人間譲渡は避け、公式の案内に従うようにしてください。
チケットぴあのQRコードをお譲りする際に気をつけることは?
チケットぴあでは、電子チケットサービス「Cloak(クローク)」を通じてQRコードチケットが発行されることがあります。Cloakには「リセール」機能や「分配」機能が備わっている場合があります。行けなくなった場合は、まずこれらの公式機能が利用できないか確認しましょう。CloakのQRコードをスクリーンショットで譲渡することは規約で禁止されており、無効となるリスクがあります。公式機能が使えない場合の個人間譲渡は推奨されません。
イープラス(e+)のQRコードをお譲りする際に気をつけることは?
イープラスでは「スマチケ」という電子チケットサービスが利用されます。スマチケのQRコードも、スクリーンショットでの譲渡は無効となる可能性が高く、規約でも禁止されています。イープラスでは、公演によって「チケプラトレード」と連携したリセールサービスや、独自の「譲渡」機能(同行者向け)が提供される場合があります。まずはイープラスの公式サイトやアプリで、対象公演の譲渡・リセールに関する案内を確認することが重要です。公式な手段がない場合の個人間譲渡はリスクが伴います。
まとめ
- QRコードごとのお譲りは規約違反や入場拒否のリスクがある。
- 個人情報漏洩や詐欺被害に遭う危険性も高い。
- 「バレない」という考えは甘く、発覚するケースは多い。
- 入場時の本人確認で譲渡が発覚することがある。
- システムによる不正検知や通報で発覚する場合もある。
- 実際に「入場できなかった」「二重譲渡された」等のトラブルが多発。
- 最も安全なのは公式リセール・譲渡システムの利用。
- チケットぴあ、ローチケ、イープラス、チケプラ等が公式サービスを提供。
- 公式サービスには手数料や対象外公演などのデメリットもある。
- やむを得ず個人間譲渡する場合は「同時入場」が比較的安全。
- 譲渡相手は信頼できる友人・知人に限定すべき。
- SNS等での見知らぬ相手との取引は絶対に避ける。
- スクリーンショットでのQRコード譲渡は無効になるリスク大。
- 個人によるチケットの名義変更は原則不可能。
- 詐欺に遭わないためには公式利用が最善、個人間取引は慎重に。