【例文10選】薬学部の志望理由書の書き方を完全解説!夢を叶える合格答案の作り方

当ページのリンクには広告が含まれています。
【例文10選】薬学部の志望理由書の書き方を完全解説!夢を叶える合格答案の作り方
  • URLをコピーしました!

薬学部の志望理由書、何を書けばいいのか分からず、手が止まっていませんか?「薬学への熱意を伝えたいけれど、どう表現すればいいのか…」「他の受験生と差をつけるには?」そんな悩みを抱える受験生は少なくありません。志望理由書は、学力だけでは測れないあなたの個性や将来性を示す大切な書類です。この記事では、評価される志望理由書の基本構成から、将来の夢に応じた具体的な例文まで、あなたの魅力を最大限に伝えるための全てを解説します。この記事を読めบ、あなたの薬学部合格への道が、より明確になるはずです。

目次

薬学部の志望理由書が重要視される理由

薬学部の志望理由書が重要視される理由

薬学部の入試において、なぜ志望理由書がこれほどまでに重要視されるのでしょうか。それは、単に文章力を測るためだけではありません。大学側は志望理由書を通して、あなたの人間性、学習意欲、そして将来性といった、学力試験だけでは見えない部分を知ろうとしています。薬学という学問は、人の命や健康に直結するため、専門知識はもちろんのこと、高い倫理観や責任感、そしてコミュニケーション能力が求められるからです。

本記事では、以下の点について詳しく解説していきます。

  • 評価される薬学部志望理由書の基本構成
  • 将来の夢から見つける!薬学部志望理由書の例文10選
  • 他の受験生と差をつけるためのポイント
  • やってはいけないNGな志望理由書

また、志望理由書は面接試験の基礎資料としても活用されます。 面接官はあなたの志望理由書を読み、そこに書かれている内容について深く質問することで、あなたの考えや人柄をさらに深く理解しようとします。つまり、一貫性があり、かつ自分の言葉で書かれた説得力のある志望理由書を作成することが、合格への大きな一歩となるのです。


【基本構成】評価される薬学部志望理由書の書き方

【基本構成】評価される薬学部志望理由書の書き方

評価される志望理由書を作成するためには、基本的な構成を理解することが不可欠です。ただ思いつくままに書くのではなく、論理的で分かりやすい文章構造を意識しましょう。ここでは、最も効果的とされる「PREP法」を基本とした構成を紹介します。

PREP法とは、以下の4つの要素で構成される文章作成術です。

  1. Point(結論):最初に最も伝えたい結論を述べる
  2. Reason(理由):その結論に至った理由を説明する
  3. Example(具体例):理由を裏付ける具体的なエピソードや経験を挙げる
  4. Point(結論):最後にもう一度結論を述べ、まとめる

この構成に沿って書くことで、読み手である大学の教員にあなたの熱意や考えがストレートに伝わります。 それぞれのパートで何を書くべきか、具体的に見ていきましょう。

Point:なぜ薬学部を志望するのか(結論)

まず最初に、「私が貴学の薬学部を志望する理由は、〇〇だからです」というように、志望理由の核心を明確に述べます。 例えば、「将来、新薬開発を通じて難病に苦しむ人々を救いたい」「地域医療に貢献する薬剤師になりたい」など、あなたの将来の目標を簡潔に示しましょう。最初に結論を提示することで、文章全体の方向性が定まり、読み手は何について書かれているのかをすぐに理解できます。

Reason:なぜそう思うようになったのか(理由)

次に、結論で述べた夢や目標を抱くようになった理由やきっかけを説明します。 なぜ医師や看護師ではなく、薬剤師や研究者なのか。なぜ他の学部ではなく、薬学部でなければならないのか。この部分を具体的に掘り下げることが重要です。「家族が病気になった際、薬剤師の方に親身に相談に乗ってもらった経験から」「高校の化学の授業で医薬品の構造に興味を持ったから」など、あなた自身の体験に基づいた理由を述べましょう。

Example:理由を裏付ける具体的なエピソード

理由に説得力を持たせるために、具体的なエピソードを盛り込みます。 例えば、「祖母が服用していた多くの薬を見て、多剤併用の問題に関心を持った」「ボランティア活動で、薬の正しい知識が地域住民の健康維持にいかに重要かを実感した」といった体験談は、あなたの問題意識や学びへの意欲を具体的に示すことができます。 ここで重要なのは、単に経験を語るだけでなく、その経験を通して何を学び、感じ、それがどのように薬学部への志望に繋がったのかを論理的に説明することです。

Point:大学で何を学び、将来どう貢献したいか(再結論)

最後に、これまでの内容をまとめ、改めて薬学部で何を学び、将来社会にどう貢献したいのかという決意を述べます。 「貴学の〇〇という研究室で最先端の創薬研究に携わり、将来的には〇〇という病気の治療薬開発に貢献したい」「貴学の充実した臨床実習を通して実践的なスキルを身につけ、患者一人ひとりに寄り添える薬剤師として地域医療を支えたい」など、入学後の学習計画と将来のビジョンを具体的に示すことで、強い学習意欲と明確な目的意識をアピールできます。

【例文10選】将来の夢から見つける!薬学部志望理由書

【例文10選】将来の夢から見つける!薬学部志望理由書

薬学部への志望動機は人それぞれです。ここでは、将来のキャリアパスに応じた10パターンの志望理由書の例文を紹介します。これらの例文はあくまで一例です。 あなた自身の経験や想いを反映させ、オリジナルの志望理由書を作成するための参考にしてください。大切なのは、自分の言葉で、自分の物語を語ることです。

本章で紹介する例文のテーマは以下の通りです。

  • 病院薬剤師を目指す場合の例文
  • 薬局薬剤師を目指す場合の例文
  • 製薬企業の研究職を目指す場合の例文
  • 新薬開発に携わりたい場合の例文
  • 公務員(行政薬剤師)を目指す場合の例文
  • 地域医療に貢献したい場合の例文
  • 家族の病気がきっかけの例文
  • オープンキャンパスがきっかけの例文
  • 医療ドラマや本がきっかけの例文
  • まだ将来の夢が明確でない場合の例文

病院薬剤師を目指す場合の例文

私が貴学薬学部を志望する理由は、チーム医療の一員として患者様の治療に深く貢献できる病院薬剤師になりたいからです。

中学時代に私自身が入院した際、医師や看護師だけでなく、薬剤師の方がベッドサイドまで来て薬の説明を丁寧にしてくださった経験があります。副作用の不安を親身に聞いてくださり、専門的な知識で安心させてくれたその姿に感銘を受け、薬の専門家として医療に貢献する道に強い魅力を感じました。

貴学は、附属病院での早期からの臨床実習が充実しており、多職種連携教育にも力を入れていると伺っております。実践的な環境でチーム医療における薬剤師の役割を深く学び、高度な薬物療法の知識とコミュニケーション能力を兼ね備えた人材になりたいと考えています。

卒業後は、貴学で培った知識と経験を活かし、患者様一人ひとりに最適な薬物療法を提案できる病院薬剤師として、医療の質の向上に貢献することが私の目標です。

薬局薬剤師を目指す場合の例文

私が貴学薬学部を志望する理由は、地域住民の健康を最も身近な場所で支える「かかりつけ薬剤師」になりたいという強い思いがあるからです。

私の祖母は複数の持病を抱えており、多くの薬を服用していました。薬局の薬剤師さんが祖母の体調や生活習慣まで気遣い、薬の管理だけでなく健康相談にも親身に応じていた姿を見て、薬局が地域住民にとって気軽に頼れる健康の拠点であることを知りました。

貴学が地域医療教育に注力し、在宅医療に関するカリキュラムや地域薬局での実習が豊富である点に大きな魅力を感じています。高齢化が進む社会において、薬剤師が地域包括ケアシステムの中で果たすべき役割はますます重要になると考えます。貴学で実践的な知識と技能を修得し、患者様やそのご家族との信頼関係を築けるコミュニケーション能力を養いたいです。

将来的には、地域に根差した薬局で、セルフメディケーションの推進や在宅医療への積極的な関与を通じて、人々が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる社会の実現に貢献したいです。

製薬企業の研究職を目指す場合の例文

私が貴学薬学部を志望する理由は、革新的な医薬品を創出する研究者となり、現代医療では治療が困難な病に苦しむ世界中の人々を救いたいからです。

高校の化学の授業で、一つの化合物の構造が少し変わるだけで薬効が劇的に変化することを知り、分子レベルで生命現象を解明し、医薬品を創り出す創薬研究の世界に強い探求心を抱きました。特に、遺伝子治療や再生医療といった最先端の分野に興味があります。

貴学は、世界トップレベルの研究設備を誇り、〇〇(具体的な研究分野)の分野で著名な△△教授が在籍されていることに、他の大学にはない強い魅力を感じています。学部生のうちから最先端の研究に触れられる環境で、基礎薬学から応用薬学まで幅広く学び、論理的思考力と問題解決能力を徹底的に鍛えたいです。

貴学で薬学の深淵を究め、卒業後は大学院へ進学し、将来的には製薬企業の研究者として、一つの新薬が一人でも多くの患者様の希望の光となるような、画期的な医薬品の開発に人生を捧げたいと考えています。

新薬開発に携わりたい場合の例文

私が貴学薬学部を志望する理由は、新薬開発のプロセスに携わり、一つの薬が患者様の元に届くまでの一連の流れを支える人材になりたいからです。

幼い頃、難病を患っていた友人が新薬の治験に参加し、症状が劇的に改善したという経験を間近で見ました。この出来事から、一つの薬が生まれるまでには、基礎研究だけでなく、非臨床試験、臨床試験(治験)、そして承認申請と、非常に多くの段階と人々の努力があることを知りました。

私は、特に医薬品の安全性と有効性を科学的に評価する臨床開発の分野に強い関心があります。貴学のカリキュラムには、レギュラトリーサイエンス(科学的根拠に基づき医薬品等を評価・予測・判断し、最適な状態に導く科学)に関する講義が豊富にあり、新薬開発の全体像を俯瞰的に学べる点に魅力を感じています。

貴学で薬学の専門知識と科学的思考力を身につけ、将来的には製薬企業や医薬品医療機器総合機構(PMDA)のような組織で、新薬開発、特に臨床試験の計画・実施やデータ解析に携わり、安全で有効な医薬品を一日でも早く患者様のもとへ届けることに貢献したいです。

公務員(行政薬剤師)を目指す場合の例文

私が貴学薬学部を志望する理由は、薬学の専門知識を活かして、国民全体の健康と安全を守る公務員(行政薬剤師)として社会に貢献したいからです。

食品偽装問題や危険ドラッグの蔓延といったニュースに触れる中で、個々の患者様への対応だけでなく、公衆衛生という広い視点から薬事行政に関わる仕事の重要性を強く認識しました。医薬品や食品、生活環境の安全を確保し、国民が安心して暮らせる社会基盤を支える仕事に大きなやりがいを感じます。

貴学では、医療薬学だけでなく、衛生薬学や社会薬学の分野にも力を入れており、法規制や社会制度といったマクロな視点から薬学を学べる点に魅力を感じています。 幅広い講義や実習を通して、科学的知見と行政的視点の両方をバランス良く身につけたいです。

卒業後は、保健所や国の機関で行政薬剤師として、医薬品の適正使用の推進、食品衛生監視、環境衛生対策といった業務に携わりたいです。国民一人ひとりの健康を守るという大きな使命を胸に、貴学での学びを社会に還元していく所存です。

地域医療に貢献したい場合の例文

私が貴学薬学部を志望する理由は、過疎化と高齢化が進む故郷の地域医療に貢献できる薬剤師になりたいという明確な目標があるからです。

私の地元は、医療機関や薬局が少なく、高齢者が薬を受け取るために遠くまで足を運ばなければならないという課題を抱えています。祖父母が薬の管理に苦労している姿を見て、薬剤師がもっと地域に出ていき、在宅医療や健康サポートを行う必要性を痛感しました。

貴学が推進する「地域志向型教育」に深く共感し、特に〇〇地域と連携した実習プログラムに強く惹かれました。都市部とは異なる地域医療の現場が抱える課題を肌で感じ、その解決策を主体的に考える力を養いたいです。また、多職種連携教育を通じて、医師や看護師、介護士など他の専門職と協働するためのコミュニケーション能力を磨きたいです。

将来的には地元に戻り、薬局薬剤師として在宅訪問やオンライン服薬指導を積極的に行うことで、医療アクセスに困難を抱える方々を支えたいです。貴学での6年間の学びは、私の夢を実現するための確かな礎となると確信しています。

家族の病気がきっかけの例文

私が貴学薬学部を志望するきっかけとなったのは、父ががんと闘病した経験です。

父の治療過程で、抗がん剤の副作用に苦しむ姿を目の当たりにしました。しかし、薬剤師の方が副作用を軽減するための支持療法について丁寧に説明し、父の不安を取り除いてくれたおかげで、父は前向きに治療を続けることができました。この経験から、薬は病気を治すだけでなく、患者様のQOL(生活の質)を支える上で極めて重要な役割を担うことを学び、薬学への道を志すことを決意しました。

貴学のがん専門薬剤師養成プログラムや、がんゲノム医療に関する研究に大変興味があります。なぜ薬が効くのか、なぜ副作用が起こるのか、そのメカニズムを分子レベルで深く理解し、患者様一人ひとりの遺伝子情報に基づいた個別化医療に貢献できる知識を身につけたいです。

貴学で最先端の薬学を学び、将来的にはがん治療を専門とする薬剤師として、患者様とそのご家族の心に寄り添いながら、最適な薬物療法を提供することで、かつての父のように病と闘う人々を支えたいと強く願っています。

オープンキャンパスがきっかけの例文

私が貴学薬学部を強く志望するようになったのは、昨夏に参加させていただいたオープンキャンパスがきっかけです。

それまでは漠然と医療系の仕事に興味を持っていましたが、貴学の模擬講義で〇〇先生の「(講義テーマ)」を拝聴し、薬が体内でどのように作用するのかというミクロの世界の精緻なメカニズムに心を奪われました。また、在学生の方々が研究内容について熱意をもって語る姿や、最新鋭の実験設備を拝見し、「この環境で学びたい」という思いが確固たるものになりました。

特に印象的だったのは、在学生の方が「ここは学生の『やりたい』という気持ちを全力でサポートしてくれる大学だ」と話されていたことです。私は高校時代、化学部に所属し探究活動に打ち込んできた経験から、主体的に学べる環境を求めています。貴学の充実した研究環境と、学生の挑戦を後押しする校風は、私にとって理想的です。

貴学薬学部で、オープンキャンパスで感じた知的好奇心をさらに深め、仲間と切磋琢磨しながら能動的に学びたいです。そして将来的には、薬学の研究を通して新たな発見をし、社会に貢献できる人材になることを目指します。

医療ドラマや本がきっかけの例文

私が薬学に興味を持った最初のきっかけは、医療ドラマ「〇〇」で見た薬剤師の姿でした。

そのドラマでは、薬剤師が医師の処方箋の疑義照会を行い、患者を副作用の危機から救う場面が描かれていました。それまで薬局で薬を受け取るだけの存在だと思っていた薬剤師が、実は薬物治療の安全性を確保する「最後の砦」としての重要な役割を担っていることを知り、強い衝撃と憧れを抱きました。

このドラマをきっかけに、薬学関連の書籍を読み漁るようになりました。特に、△△(書籍名)で語られていた、一つの薬が多くの人の努力の末に生まれる物語に感動し、自分もその一端を担いたいと考えるようになりました。単なる憧れで終わらせず、薬学の専門知識を体系的に学び、科学的根拠に基づいて人々の健康に貢献したいという思いが日増しに強くなっています。

貴学の充実したカリキュラムのもとで、薬学の基礎から臨床までを徹底的に学び、ドラマで見たような、深い知識と強い責任感を持った薬剤師になるための土台を築きたいです。そして、患者様から「あなたに相談してよかった」と信頼される専門家になることが私の夢です。

まだ将来の夢が明確でない場合の例文

私が貴学薬学部を志望する理由は、人の健康に直接貢献できる「薬」というものに強い興味があり、その可能性を深く探求したいからです。

正直に申し上げますと、現時点では薬剤師、研究者といった具体的な将来像を一つに絞り込めてはいません。しかし、高校で生物と化学を学ぶ中で、生命の複雑な仕組みや、化学物質が体に与える影響の大きさに魅了されました。この探求心を満たし、将来の可能性を広げるためには、薬学という学問を体系的に学ぶことが最善の道だと考えています。

貴学は、6年制の薬学科と4年制の薬科学科(あるいは創薬科学科など)の両方を設置しており、学生が幅広い選択肢の中から自らのキャリアパスを考えられる環境である点に大きな魅力を感じています。 1、2年次で薬学の基礎を幅広く学ぶ中で、自分が本当に情熱を注げる分野を見極めたいです。

まずは目の前の学業に全力で取り組み、講義や実習、研究室での活動を通して、自らの適性を見極めたいです。貴学での6年間(あるいは4年間)の学びを通して、社会に貢献できる自分だけの道を見つけ出し、その分野の専門家として活躍したいと考えています。

他の受験生と差をつける!志望理由書のポイント

他の受験生と差をつける!志望理由書のポイント

多くの受験生が志望理由書を提出する中で、あなたの書類を際立たせるためにはいくつかのコツがあります。基本的な構成や内容に加えて、少しの工夫を凝らすことで、大学側にあなたの熱意や個性をより強く印象付けることができます。ここでは、他の受験生と差をつけるための重要なポイントを解説します。

差をつけるためのポイントは以下の通りです。

  • 自分の言葉で書く(オリジナリティ)
  • なぜ「その大学」でなければならないのかを明確にする
  • 具体的なエピソードを盛り込む
  • 将来のビジョンを明確に示す
  • 薬学の最新動向や社会問題と関連付ける

自分の言葉で書く(オリジナリティ)

最も重要なことは、あなた自身の言葉で書くことです。 例文やテンプレートを参考にするのは良いですが、それを丸写しした文章はすぐに見抜かれてしまいます。あなた自身の経験、感じたこと、考えたことを、あなたならではの表現で綴りましょう。例えば、「感動した」という言葉一つでも、「胸が熱くなった」「知的好奇心が刺激された」「使命感を抱いた」など、様々な表現が可能です。自分らしい言葉を選ぶことで、文章に魂が宿り、あなたの個性や人柄が伝わります。

なぜ「その大学」でなければならないのかを明確にする

「薬剤師になりたい」という理由だけでは、「他の大学でも良いのでは?」と思われてしまいます。 なぜ数ある薬学部の中から、その大学を選んだのか、その理由を具体的に述べることが不可欠です。大学のウェブサイトやパンフレットを徹底的に読み込み、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)を理解しましょう。 その上で、その大学独自のカリキュラム、研究室、教員、設備、教育理念などに触れ、「貴学の〇〇という点に魅力を感じたから」と具体的に言及することで、志望度の高さと熱意をアピールできます。

具体的なエピソードを盛り込む

「地域医療に貢献したい」といった抽象的な言葉だけでは、説得力に欠けます。あなたの主張を裏付ける具体的なエピソードを盛り込みましょう。 例えば、「祖母が薬の管理に困っていた」「ボランティアで高齢者施設を訪問した際に〇〇という課題を感じた」など、あなた自身の体験談は、志望動機にリアリティと深みを与えます。その経験を通して何を学び、どう感じ、それがなぜ薬学部への志望に繋がったのかを、論理的に結びつけて説明することが重要です。

将来のビジョンを明確に示す

大学側は、あなたが卒業後、社会でどのように活躍してくれるかにも期待しています。 「薬剤師になりたい」で終わるのではなく、どのような薬剤師・研究者になりたいのか、その先のビジョンを具体的に示しましょう。 「がん専門薬剤師としてチーム医療に貢献したい」「製薬企業でアルツハイマー病の治療薬を開発したい」「かかりつけ薬剤師として地域の健康増進イベントを企画したい」など、卒業後の姿を明確に描くことで、目的意識の高さと将来性をアピールできます。

薬学の最新動向や社会問題と関連付ける

薬学の世界は日々進歩しています。iPS細胞を用いた創薬、ゲノム編集技術、AI創薬、地域包括ケアシステムにおける薬剤師の役割など、最新のトピックスや社会的な課題に関心を持っていることを示すのも有効です。新聞やニュース、専門誌などで情報を収集し、「〇〇という社会問題に対し、薬学の観点から貢献したい」といった形で志望動機に結びつけることで、あなたの知的好奇心の高さや社会への問題意識をアピールすることができます。

これはNG!薬学部志望理由書の注意点

これはNG!薬学部志望理由書の注意点

熱意を込めて書いた志望理由書も、いくつかのNGポイントを踏んでしまうと、かえってマイナスの印象を与えかねません。せっかくの努力を無駄にしないためにも、避けるべき表現や内容をしっかりと把握しておきましょう。ここでは、多くの受験生が陥りがちな注意点を具体的に解説します。

避けるべきNGポイントは以下の通りです。

  • 抽象的な表現ばかりで具体性がない
  • 受け身な姿勢が見える
  • 大学のパンフレットの丸写し
  • 誤字脱字や文法の間違い
  • ネガティブな理由を書く

抽象的な表現ばかりで具体性がない

「人の役に立ちたい」「医療に貢献したい」といった表現は、聞こえは良いですが、あまりにも抽象的です。なぜそう思うようになったのか、具体的にどのように貢献したいのかが書かれていなければ、あなたの個性や熱意は伝わりません。 例えば「人の役に立ちたい」のであれば、「どのような人の、どのような状況で、薬学の知識を活かしてどのように役に立ちたいのか」まで掘り下げて記述する必要があります。具体的なエピソードや将来のビジョンを交え、あなただけの物語を語りましょう。

受け身な姿勢が見える

「貴学で学ばせていただきたい」「教えていただきたい」といった、過度に受け身な表現は避けましょう。大学は、ただ知識を受け取るだけの場所ではありません。自ら主体的に学び、研究し、課題を発見・解決していく能力が求められます。 「貴学の〇〇という環境を活かして、△△について主体的に学びたい」「〇〇教授の指導のもとで、△△という研究に挑戦したい」といった、能動的な姿勢を示す表現を心がけることが大切です。あなたの学習意欲と積極性をアピールしましょう。

大学のパンフレットの丸写し

大学の魅力について触れることは重要ですが、パンフレットやウェブサイトに書かれている美辞麗句をそのまま書き写すのは絶対にやめましょう。 採用担当者は、自学のパンフレットの内容は熟知しています。大切なのは、その大学のどの点に、あなたが「個人的に」魅力を感じたのかを伝えることです。「貴学の『患者中心の医療』という理念に共感しました。なぜなら、私自身が〇〇という経験を通して、…」というように、大学の理念や特徴を自分自身の経験や考えと結びつけて語ることで、初めて説得力が生まれます。

誤字脱字や文法の間違い

誤字脱字や文法的な間違いは、注意力が散漫である、あるいは志望度が低いという印象を与えかねません。 特に、人の命に関わる薬学の道を目指す者として、基本的な注意力を疑われてしまうのは大きなマイナスです。書き上げた後は、必ず何度も読み返し、声に出して読んでみることをお勧めします。また、学校の先生や家族など、第三者に読んでもらい、客観的な視点でチェックしてもらうことも非常に有効です。完璧な状態で提出することを心がけましょう。

ネガティブな理由を書く

「他の学部は成績が足りなかったから」「医師になるのは難しそうだから」といったネガティブな理由や消極的な選択を志望理由として書くのは絶対にNGです。 たとえそれが事実の一部であったとしても、志望理由書はあなたのポジティブな意欲と将来性を示すためのものです。なぜ薬学に魅力を感じたのか、薬学で何を成し遂げたいのか、という前向きな動機に焦点を当てて記述しましょう。あなたの熱意と可能性を最大限にアピールすることが合格への鍵です。

薬学部の志望理由書に関するよくある質問

薬学部の志望理由書に関するよくある質問

ここでは、薬学部の志望理由書を作成する上で、多くの受験生が抱く疑問についてお答えします。文字数や書き出し、面接との関連性など、具体的な悩みを解消していきましょう。

志望理由書の文字数の目安はどれくらいですか?

大学によって指定される文字数は異なりますが、一般的には800字から1200字程度が主流です。 まずは大学の募集要項を必ず確認し、指定された文字数の9割以上を埋めることを目標にしましょう。 文字数が少なすぎると熱意が足りないと判断される可能性があります。逆に、文字数を埋めるために内容の薄い文章を書き連ねるのも良くありません。指定された文字数の中で、いかに内容の濃い、説得力のある文章を書けるかが重要です。

書き出しと締め方のコツはありますか?

書き出しは、志望理由の結論を簡潔に述べるのが効果的です。 「私が貴学薬学部を志望する理由は、〇〇という夢を実現するためです。」のように、最も伝えたいことを最初に提示することで、読み手の関心を引きつけ、文章全体の方向性を示せます。
締めくくりは、入学後の意欲と将来の展望を力強く述べて締めましょう。 「貴学での学びを通して、〇〇という目標を達成し、社会に貢献できる人材になることを強く希望します。」のように、改めて自分の決意を表明することで、熱意と将来性を印象付けることができます。

志望理由書の内容について面接でどんなことを聞かれますか?

面接では、志望理由書に書かれた内容をさらに深掘りする質問がされます。 例えば、「〇〇という経験から何を学びましたか?」「なぜ他の大学ではなく本学なのですか?」「将来の夢について、もう少し具体的に教えてください」といった質問です。志望理由書に書いた内容について、どんな角度から質問されても自分の言葉で具体的に説明できるように、しっかりと準備しておく必要があります。面接官との対話を通して、あなたの思考力や人柄、コミュニケーション能力が評価されます。

理系科目が少し苦手なのですが、志望理由書で触れるべきですか?

不得意科目にわざわざ触れる必要はありません。志望理由書は、あなたの長所や薬学への熱意をアピールする場です。苦手なことがある場合でも、それを克服しようとする前向きな姿勢や、得意な科目でどのようにカバーしていくかという意欲を示す方が建設的です。例えば、「化学は得意なので、その知識を活かして生物の理解を深めていきたい」といったように、ポジティブな表現を心がけましょう。

志望理由書はいつから書き始めるべきですか?

理想的には、高校3年生の夏休み前には自己分析や大学研究を始め、夏休み中には一度下書きを完成させるのが良いでしょう。志望理由書は、一度書いて終わりではありません。何度も推敲を重ね、学校の先生や家族など第三者からのフィードバックをもらい、時間をかけて完成度を高めていくことが重要です。出願直前に慌てて書くことのないよう、計画的に準備を進めましょう。

まとめ

まとめ
  • 志望理由書は学力では測れない人間性や将来性を示す重要な書類です。
  • PREP法(結論→理由→具体例→結論)を意識して構成すると伝わりやすくなります。
  • 志望動機は「なぜ薬学か」「なぜその大学か」を具体的に示すことが重要です。
  • 自分の体験に基づいた具体的なエピソードを盛り込むと説得力が増します。
  • 将来の夢やキャリアビジョンを明確に描くことで目的意識の高さを示せます。
  • 病院薬剤師、薬局薬剤師、研究職など多様なキャリアパスを想定した例文を参考にしましょう。
  • 例文の丸写しはNG、必ず自分の言葉でオリジナリティを出すことが大切です。
  • 大学のアドミッション・ポリシーやカリキュラムを深く理解し、志望動機と結びつけましょう。
  • 最新の医療ニュースや社会問題への関心を示すと、知的好奇心をアピールできます。
  • 抽象的な表現や受け身な姿勢は避け、能動的な学習意欲を示しましょう。
  • 誤字脱字は厳禁です。提出前に必ず複数人でチェックしましょう。
  • ネガティブな理由は書かず、常に前向きな姿勢で熱意を伝えましょう。
  • 指定文字数の9割以上を目安に、内容の濃い文章を目指しましょう。
  • 面接では志望理由書の内容が深掘りされるため、しっかり準備が必要です。
  • 時間をかけて何度も推敲し、完成度の高い志望理由書を作成することが合格への鍵です。
【例文10選】薬学部の志望理由書の書き方を完全解説!夢を叶える合格答案の作り方

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次