男はつらいよ望郷篇の豪華キャストを徹底解説!マドンナや登場人物も網羅

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男はつらいよ望郷篇の豪華キャストを徹底解説!マドンナや登場人物も網羅
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国民的映画シリーズとして長年愛され続ける『男はつらいよ』。その中でも特に人気の高い第5作『男はつらいよ望郷篇』は、寅さんの人間味あふれる魅力と、豪華なキャスト陣が織りなす感動的な物語が多くの観客の心をつかみました。本記事では、『男はつらいよ望郷篇』の作品概要から、主要なレギュラーキャスト、そして物語の鍵を握るマドンナや個性豊かなゲストキャストまで、その魅力を徹底的に解説します。

目次

『男はつらいよ望郷篇』とは?作品概要とシリーズにおける位置づけ

『男はつらいよ望郷篇』とは?作品概要とシリーズにおける位置づけ

『男はつらいよ望郷篇』は、1970年8月26日に公開された日本映画です。この作品は、『男はつらいよ』シリーズの記念すべき第5作目にあたります。監督はシリーズの生みの親である山田洋次が務め、前作、前々作でメガホンを執っていた監督から再びバトンを受け継ぎました。

作品の基本情報

本作は、山田洋次監督が脚本も宮崎晃と共同で手掛けており、音楽は山本直純が担当しています。 上映時間は88分で、配給は松竹です。 物語は、寅次郎がおいちゃんの危篤を誤解して大騒動を巻き起こす柴又での出来事から始まり、その後、北海道での人情劇、そして浦安の豆腐屋での恋へと展開していきます。 この作品は、第25回毎日映画コンクールで脚本賞と主演女優賞(倍賞千恵子)、第44回キネマ旬報ベスト・テンで日本映画第8位、脚本賞、女優賞(倍賞千恵子)、シナリオ作家協会シナリオ賞を受賞するなど、高い評価を得ています

シリーズ第5作としての重要性

『男はつらいよ望郷篇』は、当初、シリーズの完結作として制作される予定でした。 そのため、テレビドラマ版『男はつらいよ』でさくら役を演じた長山藍子がマドンナとして、またおばちゃん役の杉山とく子、博役の井川比佐志といったテレビ版のキャストが映画版で異なる役柄で出演するなど、シリーズを締めくくるための特別なキャスティングがなされました。 しかし、本作が前作から観客動員数を大幅に増やし、大成功を収めたことで、シリーズは継続されることになったのです。 この作品は、寅さんの「地道な暮らし」への憧れと、それが叶わない悲哀を深く描き、シリーズの金字塔的作品として位置づけられています。


『男はつらいよ望郷篇』を彩る主要レギュラーキャスト

『男はつらいよ望郷篇』を彩る主要レギュラーキャスト

『男はつらいよ望郷篇』には、シリーズを通して登場するおなじみのレギュラーキャストが、寅さんを取り巻く温かい人間模様を紡ぎ出しています。彼らの存在が、作品に深みと安定感を与えていることは間違いありません。

車寅次郎役:渥美清

言わずと知れた主人公、フーテンの寅こと車寅次郎を演じるのは渥美清です。 持ち前の人情と義理堅さ、そしてどこか憎めないお調子者ぶりで、行く先々で騒動を巻き起こしながらも、人々との出会いを大切にする寅さんの姿は、多くの観客を魅了し続けています。本作でも、北海道での親分との再会や、浦安での堅気への挑戦、そしてマドンナへの淡い恋心を通じて、寅さんの人間的な魅力が存分に描かれています。

諏訪さくら役:倍賞千恵子

寅さんの優しく賢い妹、諏訪さくらを演じるのは倍賞千恵子です。 常に寅さんのことを心配し、時には厳しく、時には温かく見守るさくらの存在は、寅さんにとって心の拠り所となっています。本作では、おいちゃんの危篤騒動で混乱する寅さんを冷静に諭す場面や、浦安で働く寅さんを訪ねてその恋の行方を見守る姿が印象的です。 倍賞千恵子はこの作品での演技が高く評価され、第25回毎日映画コンクールと第44回キネマ旬報ベスト・テンで主演女優賞を受賞しています。

諏訪博役:前田吟

さくらの夫であり、寅さんの義弟である諏訪博を演じるのは前田吟です。 真面目で実直な性格の博は、寅さんの奔放な行動に振り回されながらも、常に寅さんを家族として受け入れ、支える存在です。朝日印刷で働く博の姿は、寅さんの「地道な暮らし」への憧れと対比され、物語に深みを与えています。

車竜造(おいちゃん)役:森川信

とらやの主人であり、寅さんの叔父である車竜造、通称「おいちゃん」を演じるのは森川信です。 寅さんとの喧嘩が日常茶飯事でありながらも、心底では寅さんを案じているおいちゃんの姿は、多くの観客に愛されてきました。本作冒頭の危篤騒動は、おいちゃんを巡る寅さんとのコミカルなやり取りが描かれ、物語の導入として重要な役割を果たしています。

車つね(おばちゃん)役:三崎千恵子

とらやのおかみさんであり、寅さんの叔母である車つね、通称「おばちゃん」を演じるのは三崎千恵子です。 寅さんのことを常に気遣い、優しく見守るおばちゃんの存在は、とらやの温かい家庭の象徴です。おいちゃんとの喧嘩の仲裁役を務めることも多く、寅さんの良き理解者として物語に欠かせない存在となっています。

御前様役:笠智衆

柴又帝釈天の住職であり、寅さんの良き相談相手である御前様を演じるのは笠智衆です。 寅さんの悩みや葛藤を静かに聞き入れ、時に含蓄のある言葉をかける御前様の存在は、寅さんの心の支えとなっています。本作でも、寅さんの人間的な成長を見守る重要な役割を担っています。

川又登役:津坂匡章

寅さんの舎弟である川又登を演じるのは津坂匡章です。 寅さんを慕い、行動を共にする登は、寅さんの旅路に彩りを添える存在です。本作では、北海道で世話になった親分の危篤を寅さんに伝え、共に北海道へ向かうなど、物語の重要な局面で寅さんと行動を共にします。

『男はつらいよ望郷篇』のマドンナ:三浦節子(長山藍子)の魅力

『男はつらいよ望郷篇』のマドンナ:三浦節子(長山藍子)の魅力

『男はつらいよ』シリーズの大きな魅力の一つは、寅さんが旅先で出会う個性豊かなマドンナたちです。『男はつらいよ望郷篇』では、長山藍子演じる三浦節子がマドンナとして登場し、寅さんの心を揺さぶります。

マドンナ三浦節子の人物像

三浦節子は、千葉県浦安市で豆腐店「三七十屋(みなとや)」を営む母・富子(杉山とく子)の一人娘で、近所の美容院に勤める女性です。 堅気になろうと浦安の豆腐屋で住み込みで働き始めた寅さんは、ひたむきに働く節子の姿に惹かれ、恋心を抱きます。 節子は、寅さんの無私な働きぶりに感銘を受け、彼に優しい言葉をかけますが、それが寅さんの恋心をさらに燃え上がらせるきっかけとなります。 彼女の存在は、寅さんが「地道な暮らし」を夢見る大きな動機となるのです。

長山藍子の起用とテレビ版との繋がり

三浦節子を演じた長山藍子は、実はテレビドラマ版『男はつらいよ』で寅さんの妹・さくら役を演じていました。 映画版でマドンナとして登場することは、当時の視聴者にとって大きな驚きであり、話題となりました。 山田洋次監督は、シリーズ完結を意図していた本作で、テレビ版の主要キャストを異なる役柄で起用することで、作品に深みと懐かしさを与えようとしたと言われています。 長山藍子演じる節子の、若々しくもどこか思わせぶりな態度は、寅さんの恋の行方を一層複雑で魅力的なものにしています。

『男はつらいよ望郷篇』を盛り上げる個性豊かなゲストキャスト

『男はつらいよ望郷篇』を盛り上げる個性豊かなゲストキャスト

『男はつらいよ望郷篇』には、マドンナ以外にも、物語に深みと彩りを与える個性豊かなゲストキャストが登場します。彼らの存在が、寅さんの旅路や人間関係に大きな影響を与えています。

三浦富子役:杉山とく子

浦安の豆腐店「三七十屋」の女将であり、マドンナ節子の母親である三浦富子を演じるのは杉山とく子です。 彼女もまた、テレビドラマ版『男はつらいよ』ではおばちゃん役を演じていました。 寅さんが豆腐屋で働き始めた際、その真面目な働きぶりに惚れ込み、彼を雇い入れるなど、寅さんの人生に新たな転機をもたらす重要な人物です。 富子の存在は、寅さんが堅気として生きることを夢見る上で、温かい家庭の象徴として描かれています。

木村剛役:井川比佐志

節子の恋人であり、国鉄の機関士である木村剛を演じるのは井川比佐志です。 彼もまた、テレビドラマ版では博(博士)役を演じていました。 寅さんが節子に恋心を抱く中で、恋敵として登場する剛は、寅さんの恋の行方を複雑にする存在です。真面目で誠実な剛と、自由奔放な寅さんとの対比が、物語にドラマチックな展開をもたらします。

竜岡正吉親分役:木田三千雄

北海道で寅さんがかつて世話になった極道者の竜岡正吉親分を演じるのは木田三千雄です。 危篤の報を受け、寅さんは親分に会うために北海道へ向かいます。 親分が息子に会いたがっているという願いを叶えるため、寅さんは奔走します。 親分と寅さんの義理堅い関係は、寅さんの人情味あふれる一面を際立たせています。

石田澄雄役:松山省二

竜岡正吉親分の息子であり、国鉄の機関士である石田澄雄を演じるのは松山省二です。 親分の最後の願いを叶えるため、寅さんは澄雄を説得しようとしますが、頑なに拒まれてしまいます。 父子の確執という重厚なテーマが、寅さんの行動を通じて描かれ、物語に深みを与えています

『男はつらいよ望郷篇』の心温まるあらすじと見どころ

『男はつらいよ望郷篇』の心温まるあらすじと見どころ

『男はつらいよ望郷篇』は、寅さんの人間的な魅力が存分に発揮される、笑いと涙に満ちた物語です。そのあらすじと見どころを詳しく見ていきましょう。

寅次郎の帰郷と騒動

物語は、寅次郎がおいちゃんが死ぬ夢を見て、ハッと飛び起きるシーンから始まります。 おいちゃんの健康を心配して上野駅に戻ってきた寅次郎は、とらや一家の冗談を真に受け、おいちゃんが危篤だと勘違いしてしまいます。 柴又への帰り道で葬式の準備を万端整えてしまい、柴又中の笑いものになるという大騒動を巻き起こします。 この冒頭のコミカルな展開は、寅さんの純粋さと、それゆえに起こる騒動が、観客を笑顔にさせる本作の大きな見どころの一つです。

北海道での人情劇

とらやでの騒動の後、寅次郎は舎弟の登から、北海道で世話になった極道者の正吉親分が危篤で、寅さんに会いたがっているという知らせを受けます。 義理堅い寅さんは、親分が入院している札幌の病院へ向かい、そこで親分から、生き別れになった息子・澄雄にひと目会いたいという最後の願いを託されます。 寅さんは親分の願いを叶えるため、小樽で機関士をしている澄雄を説得しようと奔走しますが、父子の確執は深く、説得は困難を極めます。 この北海道でのエピソードは、寅さんの人情味あふれる一面と、家族の絆の尊さを描いた感動的なドラマが展開されます。

浦安での恋と堅気への挑戦

親分の死を経験し、浮草稼業に嫌気がさした寅さんは、一念発起して堅気を目指します。 裏の工場で労働者として働くものの長続きせず、たどり着いたのは千葉県浦安の豆腐店「三七十屋」でした。 そこで寅さんは、一人娘の節子(長山藍子)に一目惚れし、一生豆腐屋で働こうと大ハリキリで労働にいそしみます。 しかし、節子には婚約者がいることを知り、寅さんの恋はまたしても破れてしまいます。 寅さんが「地道な暮らし」を夢見ながらも、最終的には旅に出るという、シリーズおなじみの切ない結末は、観客の心に深い余韻を残します。

『男はつらいよ望郷篇』が今も愛され続ける理由

『男はつらいよ望郷篇』が今も愛され続ける理由

『男はつらいよ望郷篇』は、公開から半世紀以上が経った今もなお、多くの人々に愛され続けています。その魅力はどこにあるのでしょうか。

寅さんの人間味あふれる魅力

寅次郎は、決して完璧な人間ではありません。お調子者で、すぐに喧嘩をしては家を飛び出し、恋に破れては傷つく。しかし、その一方で、困っている人を見れば放っておけず、誰よりも人情に厚く、義理堅い心を持っています。 本作では、親分の願いを叶えるために奔走する姿や、堅気になろうと必死に働く姿など、寅さんの人間的な魅力が存分に描かれています。 その不器用ながらも温かい心は、時代を超えて多くの人々の共感を呼び、愛され続けている理由の一つです。

普遍的なテーマと共感

『男はつらいよ望郷篇』は、「家族の絆」「親子の確執」「叶わぬ恋」「地道な暮らしへの憧れ」といった、誰もが経験しうる普遍的なテーマを扱っています。 寅さんの失恋や、親子の和解の難しさ、そして故郷への望郷の念は、観客自身の経験や感情と重なり、深い共感を呼び起こします。 特に、寅さんが堅気になろうと努力する姿は、多くの人が抱く「真面目に生きたい」という願いと重なり、観客に勇気と感動を与えます

豪華キャストが織りなすハーモニー

渥美清、倍賞千恵子をはじめとするレギュラーキャスト陣の安定した演技に加え、長山藍子、杉山とく子、井川比佐志といったテレビ版からのゲストキャストが、映画版で新たな魅力を発揮しています。 彼らが織りなす演技のハーモニーは、作品に奥行きとリアリティを与え、観客を物語の世界へと引き込みます。 それぞれの役柄が持つ個性と、それらがぶつかり合い、支え合うことで生まれる人間ドラマは、何度見ても飽きさせない魅力となっています。

よくある質問

よくある質問

『男はつらいよ望郷篇』の公開日はいつですか?

『男はつらいよ望郷篇』は、1970年8月26日に公開されました

『男はつらいよ望郷篇』は何作目にあたりますか?

『男はつらいよ望郷篇』は、『男はつらいよ』シリーズの第5作目です

『男はつらいよ望郷篇』のマドンナは誰ですか?

『男はつらいよ望郷篇』のマドンナは、三浦節子役の長山藍子さんです

『男はつらいよ望郷篇』の主なロケ地はどこですか?

『男はつらいよ望郷篇』の主なロケ地は、東京都葛飾区柴又のほか、北海道札幌市、小樽市(朝里海水浴場、小樽築港機関区など)、余市郡仁木町(銀山駅)、岩内郡共和町(小沢駅)、そして千葉県浦安市(豆腐店「三七十屋」、堀江フラワー通り、清瀧神社など)です。

『男はつらいよ望郷篇』の主題歌は誰が歌っていますか?

『男はつらいよ』シリーズの主題歌は、主人公・車寅次郎を演じる渥美清さんが歌っています

まとめ

まとめ
  • 『男はつらいよ望郷篇』は1970年8月26日公開のシリーズ第5作。
  • 山田洋次監督が再びメガホンを取り、脚本も担当した。
  • 当初はシリーズ完結作として制作されたが、好評により継続。
  • 主人公・車寅次郎は渥美清が演じ、人情味あふれる魅力が光る。
  • 妹・さくら役は倍賞千恵子で、本作で主演女優賞を受賞。
  • マドンナは浦安の豆腐屋の娘・三浦節子(長山藍子)。
  • 長山藍子はテレビ版さくら役からの異例の起用。
  • ゲストには杉山とく子、井川比佐志らテレビ版キャストも。
  • 北海道での親子の確執、浦安での恋が物語の軸。
  • 寅さんが堅気を目指すも、恋に破れ旅に出る切ない結末。
  • 「家族の絆」「叶わぬ恋」など普遍的なテーマが共感を呼ぶ。
  • 豪華キャスト陣の演技が作品に深みと彩りを与えている。
  • 柴又、札幌、小樽、浦安など各地がロケ地となった。
  • 第25回毎日映画コンクール脚本賞・主演女優賞など受賞。
  • シリーズの金字塔的作品として今も高く評価されている。
男はつらいよ望郷篇の豪華キャストを徹底解説!マドンナや登場人物も網羅

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