おとぎ話のキャラクターたちが現代で暮らすという斬新な設定で、世界中のファンを魅了した大人気海外ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」。しかし、多くのファンに惜しまれつつもシーズン7でその歴史に幕を下ろしました。大好きだったドラマがなぜ終わってしまったのか、その理由が気になっている方も多いのではないでしょうか？
本記事では、「ワンス・アポン・ア・タイム」が打ち切りに至ったとされる複数の理由を、視聴率の推移やキャストの動向、ファンの声などを交えながら徹底的に解説します。長年のファンが抱く「なぜ？」という疑問に、深く切り込んでいきますので、ぜひ最後までご覧ください。
「ワンス・アポン・ア・タイム」は打ち切り？それとも完結？
多くのファンが抱く最初の疑問、それは「ワンス・アポン・ア・タイム」が「打ち切り」だったのか、それとも「完結」だったのかという点でしょう。結論から言うと、シーズン7での終了は、制作側と放送局であるABCの判断によるものであり、一般的には「打ち切り」として認識されています。しかし、その背景は単純ではありません。
この章では、まず公式な発表と、ファンがこの結末をどのように受け止めたのかについて見ていきましょう。
- シーズン7での終了が公式に発表
- 打ち切りと完結、ファンはどう受け止めた？
シーズン7での終了が公式に発表
「ワンス・アポン・ア・タイム」は、2018年2月にシーズン7をもって終了することが正式に発表されました。 この発表は、多くのファンにとって衝撃的なニュースとなりました。制作総指揮のアダム・ホロウィッツとエドワード・キッツィスは、7シーズンという長い道のりを振り返り、番組を終える時が来たと判断したことを明らかにしています。 彼らは、シーズン7の制作に入る段階で、これが最終シーズンになる可能性を視野に入れており、物語を締めくくる準備をしていたと語っています。
一方で、ABCエンターテイメントの社長は、7年間にわたる番組の功績を称えつつも、ビジネス的な観点から終了の決定が下されたことを示唆しています。 つまり、物語としては一区切りつける準備があったものの、最終的な決定には放送局の意向が大きく影響した「打ち切り」であったと言えるでしょう。
打ち切りと完結、ファンはどう受け止めた？
ファンの間では、この結末に対する受け止め方が分かれました。シーズン6のフィナーレで、主要キャラクターたちの物語が一つのハッピーエンドを迎えたため、「シーズン6で綺麗に完結した」と考えるファンも少なくありません。 実際、シーズン6の最終話は、多くの視聴者がシリーズの最終回と感じるような内容でした。
そのため、シーズン7を新たな物語の始まりと捉える声があった一方で、主要キャストが大幅に入れ替わったことへの戸惑いや、「蛇足だったのではないか」という厳しい意見も見られました。 打ち切りという事実は悲しいものの、多くのファンはシーズン6までで一つの完璧な物語が完結したと捉え、それぞれの形で作品との別れを受け入れたようです。
【結論】ワンス・アポン・ア・タイムが打ち切りになった3つの大きな理由
では、なぜABCは7シーズン続いた人気シリーズの打ち切りを決定したのでしょうか。その背景には、複合的な要因が絡み合っています。ここでは、打ち切りの決定打となったと考えられる3つの大きな理由を掘り下げていきます。
これらの理由を知ることで、大好きだったドラマがなぜ終わらなければならなかったのか、その全体像が見えてくるはずです。
- 理由①：深刻な視聴率の低下
- 理由②：主要キャストの大量降板
- 理由③：シーズン7での大幅なストーリー変更（リブート）
理由①：深刻な視聴率の低下
打ち切りの最も直接的な原因は、深刻な視聴率の低下です。 2011年に放送を開始したシーズン1は、平均視聴者数が1100万人を超える大ヒットを記録しました。 しかし、シーズンを重ねるごとに視聴者数は徐々に減少し、シーズン6では平均約315万人、そしてシーズン7では平均約248万人まで落ち込んでしまいました。
特に、シーズン7では放送日が日曜のプライムタイムから金曜の夜に移動したことも、視聴率低下に拍車をかけました。 テレビ業界において視聴率は番組継続の生命線であり、この大幅な落ち込みが放送局に打ち切りを決断させた最大の要因であることは間違いないでしょう。
理由②：主要キャストの大量降板
視聴率低下と密接に関係しているのが、シーズン6の終了に伴う主要キャストの大量降板です。 主人公エマ・スワン役のジェニファー・モリソンをはじめ、白雪姫役のジニファー・グッドウィン、チャーミング王子役のジョシュ・ダラス、ヘンリー役のジャレッド・S・ギルモア、ベル役のエミリー・デ・レイヴィンなど、物語の中核を担ってきたオリジナルキャストの多くが番組を去りました。
特に主人公エマ役のジェニファー・モリソンは、6年間の契約満了を機に、「クリエイティブな面、そして個人的な理由から」降板を決意したと述べています。 長年親しんできたキャラクターたちの不在は、多くのファンを失望させ、シーズン7への興味を失わせる大きな要因となりました。
理由③：シーズン7での大幅なストーリー変更（リブート）
主要キャストの降板を受け、制作陣はシーズン7で物語を「リブート（再始動）」させるという大きな賭けに出ました。 物語の舞台はストーリーブルックからシアトルのハイペリオン・ハイツに移り、大人になったヘンリーを新たな主人公に据えた物語が展開されました。
しかし、この大幅な路線変更は、すべてのファンに受け入れられたわけではありませんでした。 新しいキャラクターや設定になじめないという声や、シーズン1の焼き直しのように感じるといった批判的な意見も多く聞かれました。 このリブートが視聴者離れを加速させ、結果的に打ち切りを早める一因となった可能性は否定できません。
打ち切りの最大の要因？シーズンごとの視聴率の推移
前章で触れた通り、視聴率の低下は「ワンス・アポン・ア・タイム」打ち切りの最大の要因でした。ここでは、シーズンごとの具体的な視聴者数の推移を見ることで、いかに人気が下降線をたどっていったのかをより詳しく見ていきましょう。
数字の変動は、番組が直面していた厳しい現実を浮き彫りにします。
- 全盛期（シーズン1〜3）の驚異的な視聴者数
- 徐々に下降線をたどった中期（シーズン4〜6）
- 打ち切りの引き金となったシーズン7の視聴率
全盛期（シーズン1〜3）の驚異的な視聴者数
「ワンス・アポン・ア・タイム」は、2011年の放送開始当初、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。シーズン1のプレミア放送は1200万人以上の視聴者を獲得し、シーズン平均でも1171万人という驚異的な数字を記録。 この成功は、おとぎ話のキャラクターが現代に生きるという斬新な設定と、巧みに張り巡らされた謎が視聴者の心を掴んだ結果です。
シーズン2、シーズン3も安定した人気を保ち、常に高視聴率を記録するABCの看板ドラマの一つでした。この頃は、誰もがこの魔法の物語が長く続くと信じて疑わなかったでしょう。
徐々に下降線をたどった中期（シーズン4〜6）
しかし、シーズン4あたりから、その勢いに陰りが見え始めます。シーズン4では「アナと雪の女王」のキャラクターを登場させるなど、話題性のある展開で人気を維持しようとしましたが、視聴者数は徐々に減少。 シーズン5のプレミア放送では、前年比で50%近くも視聴率が落ち込むという衝撃的な結果となりました。
物語が複雑化し、登場人物が増えすぎたことで、一部の視聴者がついていけなくなったという指摘もあります。 シーズン6では、視聴率の低下がさらに顕著になり、平均視聴者数は300万人台まで落ち込みました。 この時点で、番組の将来に暗雲が立ち込めていたと言えます。
打ち切りの引き金となったシーズン7の視聴率
そして、決定打となったのがシーズン7の視聴率です。 前述の通り、主要キャストの降板と放送枠の移動という逆風の中、シーズン7の平均視聴者数は約248万人と、全盛期の4分の1以下にまで落ち込んでしまいました。 この数字は、放送局であるABCが番組の継続を断念するには十分すぎるものでした。
制作陣はリブートによって新たなファン層を獲得しようと試みましたが、残念ながらその狙いは成功せず、長年のファンを繋ぎとめることもできませんでした。この厳しい結果が、7年続いた物語の終焉を決定づけたのです。
キャスト降板の衝撃！シーズン7で何が起こったのか
視聴率低下と並ぶもう一つの大きな要因が、主要キャストの降板です。長年物語を牽引してきた愛着のあるキャラクターたちが一度に姿を消したことは、ファンに大きな衝撃を与えました。一体なぜ、彼らは番組を去るという決断をしたのでしょうか。
ここでは、キャスト降板の背景と、それが作品に与えた影響について詳しく見ていきます。
- エマ役ジェニファー・モリソンをはじめとする主要キャストの降板劇
- なぜ彼らは降板したのか？キャスト側の理由
- 新キャストとリブートされた物語へのファンの反応
エマ役ジェニファー・モリソンをはじめとする主要キャストの降板劇
シーズン7への更新が決定する直前、ファンに衝撃が走りました。主人公エマ・スワンを演じてきたジェニファー・モリソンが、シーズン6をもって降板することを発表したのです。 さらに、それに続くように、白雪姫役のジニファー・グッドウィン、チャーミング王子役のジョシュ・ダラス、ベル役のエミリー・デ・レイヴィン、ヘンリー役のジャレッド・S・ギルモア、ゼリーナ役のレベッカ・メイダーといった、番組の顔とも言える俳優たちが次々と降板を表明しました。
これにより、シーズン7でレギュラーとして続投するのは、レジーナ役のラナ・パリラ、ルンペルシュティルツキン役のロバート・カーライル、フック船長役のコリン・オドナヒューなど、ごく一部のキャストのみとなりました。 物語の根幹を揺るがす、まさに異例の事態でした。
なぜ彼らは降板したのか？キャスト側の理由
俳優たちが降板を決意した理由は様々です。主演のジェニファー・モリソンは、6年という長い期間を経て、「個人的にもクリエイティブな面でも、前に進む時が来た」と語っています。 彼女は13年間にわたりテレビドラマの過酷なスケジュールで働き続けており、監督業など新たな挑戦に時間を費やしたいという思いがあったようです。
また、白雪姫役のジニファー・グッドウィンとチャーミング王子役のジョシュ・ダラスは、このドラマでの共演がきっかけで実生活でも夫婦となり、二人の子供をもうけています。 家族との時間を優先したいという思いがあったことは想像に難くありません。他のキャストも、それぞれのキャリアや人生の節目を迎え、新たな道へ進むことを選択したのでしょう。
新キャストとリブートされた物語へのファンの反応
主要キャストが去ったシーズン7では、大人になったヘンリー役にアンドリュー・J・ウェスト、その娘ルーシー役にアリソン・フェルナンデスといった新キャストが物語の中心を担いました。 しかし、ファンの反応は賛否両論でした。
新しいキャラクターたちに魅力を感じ、新鮮な物語を楽しんだ視聴者もいた一方で、やはり長年親しんだオリジナルキャストへの愛着は強く、新しい世界観に馴染めないと感じるファンも少なくありませんでした。 特に、シーズン1の構図をなぞるような設定に、「物語の繰り返し」という印象を抱いた人もいたようです。 結果として、このリブートは多くの視聴者の心を掴むには至らず、番組の勢いを回復させることはできませんでした。
打ち切りは必然だった？ファンの声と作品への評価
視聴率の低下やキャストの降板といった制作側の事情だけでなく、視聴者であるファンの間でも、物語の展開に対する様々な意見がありました。ここでは、打ち切りに至るまでのファンの声や作品への評価を振り返り、なぜ物語が終わりを迎えることになったのかを別の角度から考えてみましょう。
ファンのリアルな声は、作品が抱えていた課題を映し出しています。
- 「ストーリーが複雑になりすぎた」という意見
- 「シーズン6で綺麗に終わってほしかった」という声
- それでも根強いファンに愛され続ける理由
「ストーリーが複雑になりすぎた」という意見
シーズンを重ねるにつれて、「ワンス・アポン・ア・タイム」の物語は複雑さを増していきました。新しいおとぎ話の世界が次々と登場し、キャラクターたちの相関図は入り組んでいきました。この複雑なストーリー展開が魅力だと感じるファンがいた一方で、「話が分かりにくくなった」「ついていけない」と感じる視聴者が増えていったのも事実です。
特に、シーズン3以降は「ネバーランド編」「オズ編」「アナと雪の女王編」「キャメロット編」など、シーズンごとにテーマとなる世界が設定されましたが、これがかえって物語の全体像を掴みにくくさせたという側面もあったかもしれません。初期のシンプルな面白さを懐かしむ声も聞かれました。
「シーズン6で綺麗に終わってほしかった」という声
前述の通り、シーズン6のフィナーレは、多くのファンにとってシリーズの集大成と感じられる内容でした。エマの「最後の戦い」が終わり、主要キャラクターたちがそれぞれのハッピーエンドを迎えたことで、物語は美しく完結したと受け止める声が非常に多かったのです。
そのため、シーズン7の制作が発表された際には、「蛇足ではないか」「あの感動的な終わりを壊さないでほしかった」という意見がSNSなどで多く見られました。 ファンとしては、大好きだった物語が最高の形で終わることを望んでおり、無理に引き延ばすことへの抵抗感があったのでしょう。この声は、制作側が物語の引き際を見誤った可能性を示唆しているのかもしれません。
それでも根強いファンに愛され続ける理由
打ち切りという結末を迎えたものの、「ワンス・アポン・ア・タイム」が今なお多くのファンに愛され続けていることに変わりはありません。その理由は、誰もが知るおとぎ話に新たな解釈を加え、キャラクターたちの人間的な葛藤や成長を深く描いた点にあるでしょう。
特に、悪役（ヴィラン）とされたキャラクターたちが、愛や希望を見つけて変わっていく姿は、多くの視聴者に感動を与えました。 複雑な家族の絆や、「ハッピーエンドは勝ち取るもの」という力強いメッセージは、単なるファンタジードラマの枠を超えて、私たちの心に響く普遍的なテーマを描いていたのです。だからこそ、物語が終わった今でも、多くのファンがこの作品を特別なものとして語り継いでいるのでしょう。
よくある質問
ワンス・アポン・ア・タイムの続編（シーズン8）の可能性は？
残念ながら、現時点で「ワンス・アポン・ア・タイム」の続編であるシーズン8が制作される可能性は極めて低いと言えます。 シーズン7で物語は完結しており、制作陣もABCもシリーズを終了させる意向を明確にしています。 キャストや制作陣が将来的に何らかの形でリユニオン（再集結）する可能性はゼロではありませんが、新たなシーズンとして物語が続くことは考えにくいでしょう。映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の続編企画は存在しますが、これは全く別の作品です。
スピンオフ作品「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ワンダーランド」とは？
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ワンダーランド」は、2013年に放送されたスピンオフ作品です。 ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」を題材にしており、本家とは独立した物語が展開されます。しかし、視聴率が伸び悩み、残念ながら1シーズン（全13話）で打ち切りとなりました。 本家とは異なるダークな雰囲気や、独立したストーリーが、かえって視聴者を限定してしまったようです。 この作品もディズニープラスなどで視聴可能です。
打ち切り後、キャストたちは現在何をしている？
「ワンス・アポン・ア・タイム」のキャストたちは、番組終了後も様々な分野で活躍しています。例えば、エマ役のジェニファー・モリソンは女優業に加え、監督としても活動の幅を広げています。 レジーナ役のラナ・パリラやフック船長役のコリン・オドナヒューも、コンスタントにテレビドラマや映画に出演しています。それぞれのSNSなどで最新の活動状況を確認することができますよ。
「ワンス・アポン・ア・タイム」は今どこで見れる？（ディズニープラスなど）
「ワンス・アポン・ア・タイム」は、現在、動画配信サービスの「Disney+（ディズニープラス）」で全シーズン見放題で配信されています。 また、Amazonプライムビデオなど他のサービスでは、レンタルで視聴することが可能です。 もう一度あの魔法の世界に浸りたい方や、これから見てみたいという方は、ぜひディズニープラスをチェックしてみてください。
ヘンリー役の俳優が変わったのはなぜ？
シーズン7でヘンリー役の俳優がジャレッド・S・ギルモアからアンドリュー・J・ウェストに変わったのは、物語の設定上、ヘンリーが大人になったからです。 シーズン7は、シーズン6から数年後の世界を描いており、成長したヘンリーを新たな主人公とするためのキャスティング変更でした。 子役だったジャレッド・S・ギルモアも、シーズン7の最終話などにゲスト出演し、ファンを喜ばせました。
まとめ
- 「ワンス・アポン・ア・タイム」はシーズン7で打ち切りとなった。
- 打ち切りの最大の理由は深刻な視聴率の低下だった。
- シーズン1の視聴者数は1100万人超えだった。
- シーズン7では視聴者数が250万人弱まで減少した。
- シーズン6終了時に主要キャストが大量に降板した。
- 主人公エマ役のジェニファー・モリソンも降板した。
- キャストは契約満了や個人的な理由で降板を決めた。
- シーズン7は大人になったヘンリーを主人公にリブートした。
- 大幅なストーリー変更がファンに受け入れられなかった。
- 放送枠が日曜から金曜に変更されたことも影響した。
- ファンの間では「ストーリーが複雑すぎた」との声もあった。
- 「シーズン6で綺麗に完結した」と考えるファンも多い。
- 続編（シーズン8）の制作の可能性は極めて低い。
- スピンオフ「ワンダーランド」も1シーズンで打ち切りになった。
- 現在、ディズニープラスで全シーズン視聴可能である。
