「ヌオーとドオー、なんだか似てるけど何が違うの?」
「どっちが対戦で強いの?」
「そもそも、どうしてこの2匹はこんなに人気があるの?」
のんびりとした表情が愛らしいヌオーと、その新たな姿として登場したドオー。どちらも多くのポケモンファンから愛されていますが、その違いを詳しく知りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。見た目はもちろん、タイプや能力、そしてバトルでの役割まで、2匹には明確な違いがあります。
本記事では、そんなヌオーとドオーの違いを、見た目、能力、進化、人気の理由など、あらゆる角度から徹底的に比較・解説していきます。この記事を読めば、あなたもヌオーとドオー博士になれること間違いなしです!
ヌオーとドオーの基本的な違い

ヌオーとドオー、この2匹の最も大きな違いは、生息する地方の違いによる「リージョンフォーム」という関係性にあります。まずは、それぞれの基本的な情報から、その違いの核心に迫っていきましょう。
この章では、以下の点から2匹の違いを解説します。
- ヌオーとドオーは進化の関係?答えは「リージョンフォーム」
- 見た目と基本情報の違いを比較
- タイプの違いと相性
ヌオーとドオーは進化の関係?答えは「リージョンフォーム」
ヌオーとドオーは、直接的な進化関係にあるわけではありません。その正体は、ウパーの「リージョンフォーム」です。
リージョンフォームとは、特定の地方の独自の環境に適応した結果、他の地方に生息する同種のポケモンとは異なる姿やタイプ、生態を持つようになったポケモンのこと。
つまり、元々は同じ「ウパー」というポケモンですが、育った環境によって進化先が分岐するのです。
- 通常のウパー(みず・じめんタイプ) → レベル20でヌオーに進化
- パルデア地方のウパー(どく・じめんタイプ) → レベル20でドオーに進化
ジョウト地方などで見られる青いウパーが、おなじみのヌオーに進化します。一方、パルデア地方に生息する茶色いウパーは、陸上での生活に適応した結果、どく・じめんタイプとなり、ドオーへと進化を遂げるのです。 この「育った場所の違い」が、2匹の姿や能力を大きく分ける根本的な理由となっています。
見た目と基本情報の違いを比較
ヌオーとドオーは、どちらも癒し系のルックスで人気ですが、その見た目にははっきりとした違いがあります。一目でわかるように、基本情報を表にまとめてみました。
項目 | ヌオー | ドオー |
---|---|---|
分類 | みずうおポケモン | とげうおポケモン |
タイプ | みず・じめん | どく・じめん |
高さ | 1.4m | 1.8m |
重さ | 75.0kg | 223.0kg |
体の色 | 水色 | 茶色 |
体の特徴 | 二足歩行、ぬめりのある体、紫色の背びれ | 四足歩行、体から突き出す太い棘 |
ヌオーは水辺の生活に適した水色で、つるっとした二足歩行のフォルムが特徴です。一方、ドオーは陸地や沼地を思わせる茶色で、ずんぐりとした四足歩行の体つき。 高さも重さもドオーの方が大きく、よりがっしりとした印象を受けます。
最大の違いは、ドオーの背中から生える骨のような太い棘でしょう。これは敵に襲われた際に突き出して反撃するためのもので、分類も「とげうおポケモン」となっています。 このように、見た目だけでも生息環境の違いが色濃く反映されていることがわかりますね。
タイプの違いと相性
見た目だけでなく、タイプ構成もヌオーとドオーの大きな違いの一つです。このタイプの違いが、バトルでの役割を大きく左右します。
ヌオーのタイプ:みず・じめん
ヌオーの「みず・じめん」というタイプ組み合わせは、非常に優秀です。弱点はくさタイプ(4倍弱点)のみで、でんきタイプの技を無効にできます。 耐性もほのお、どく、いわ、はがねと4つあり、安定した受け性能を誇ります。ただし、くさタイプの技を受けると一撃で倒されてしまう可能性が高いという、はっきりとした弱点も持ち合わせています。
ドオーのタイプ:どく・じめん
一方、ドオーは「どく・じめん」という、ニドキングやニドクイン以来となる珍しいタイプの組み合わせです。 こちらもでんきタイプの技を無効にできる点はヌオーと共通しています。弱点はみず、こおり、じめん、エスパーの4つとヌオーより多いですが、耐性もかくとう、むし、いわ、フェアリー、そしてどくタイプ(4分の1)と豊富です。 特にどくタイプに強い耐性を持つのが特徴と言えるでしょう。
このように、弱点の数と種類、そして耐性の内容が異なり、それぞれ得意な相手、苦手な相手がはっきりと分かれているのです。
能力(種族値)と特性の違いを徹底比較

ヌオーとドオーは、合計種族値は同じ「430」ですが、その配分が大きく異なります。 この能力値の違いが、バトルにおけるそれぞれの役割を決定づけています。特性と合わせて、どちらがどのような戦い方に向いているのかを見ていきましょう。
この章では、以下のポイントで2匹の能力を比較します。
- 種族値の比較!得意なステータスは?
- 特性の違いと対戦での影響
種族値の比較!得意なステータスは?
まずは、2匹の種族値を比較してみましょう。合計値は同じでも、得意な分野が全く違うことが分かります。
ステータス | ヌオー | ドオー |
---|---|---|
HP | 95 | 130 |
こうげき | 85 | 75 |
ぼうぎょ | 85 | 60 |
とくこう | 65 | 45 |
とくぼう | 65 | 100 |
すばやさ | 35 | 20 |
合計 | 430 | 430 |
※赤字が優れている方の数値です。
ヌオーは、HP・こうげき・ぼうぎょがバランス良く高めです。特に物理方面の耐久力に優れており、物理アタッカーに対して強く出ることができます。
一方、ドオーはHPととくぼうが非常に高いのが特徴です。 HPは130、とくぼうは100と、特殊攻撃に対して非常に打たれ強い設計になっています。その反面、ぼうぎょは60と低めなので、物理攻撃には注意が必要です。
すばやさはどちらも低いですが、ドオーはさらに低く20しかありません。これはトリックルームパーティなどで活躍できる可能性も秘めています。
まとめると、「物理受けが得意なヌオー」と「特殊受けが得意なドオー」という、明確な役割の違いがあるのです。
特性の違いと対戦での影響
特性もまた、2匹の個性を際立たせる重要な要素です。共通の特性もありますが、それぞれ固有の特性も持っています。
ヌオー | ドオー | |
---|---|---|
通常特性1 | しめりけ | どくのトゲ |
通常特性2 | ちょすい | ちょすい |
隠れ特性 | てんねん | てんねん |
共通の特性:「ちょすい」と「てんねん」
「ちょすい」は、みずタイプの技を受けるとダメージを無効化し、HPを回復する強力な特性です。 ヌオーは元々みずタイプに耐性がありますが、ドオーにとっては弱点であるみず技を無効化できるため、非常に相性が良い特性と言えます。
そして、2匹を対戦で強力な存在にしているのが隠れ特性の「てんねん」です。 この特性は、相手の能力ランクの変化を無視して攻撃できるというもの。つまり、相手が「つるぎのまい」や「めいそう」といった積み技を使っても、その能力アップを無かったことにしてダメージ計算を行うことができます。これにより、積みエースと呼ばれるポケモンたちのストッパーとして、唯一無二の役割を果たすことができるのです。
固有の特性:「しめりけ」と「どくのトゲ」
ヌオーの「しめりけ」は、「じばく」や「だいばくはつ」といった技を無効にする特性。 特定の戦術に対してメタを張ることができます。
ドオーの「どくのトゲ」は、接触技を受けると30%の確率で相手をどく状態にする特性です。 物理アタッカーとの殴り合いにおいて、じわじわと相手のHPを削るいやらしい戦い方が可能になります。
このように、特に「てんねん」という特性が2匹の評価を大きく高めており、物理受けのヌオー、特殊受けのドオーという役割と合わせて、多くのトレーナーに採用される理由となっています。
覚える技と対戦での役割

ヌオーとドオーは、タイプや種族値が違うため、覚える技や対戦での役割も大きく異なります。それぞれの強みを活かした戦い方を知ることで、どちらをパーティに入れるべきかが見えてくるでしょう。
この章では、以下の観点から2匹の戦い方を掘り下げます。
- ヌオーの主な技と戦い方
- ドオーの主な技と戦い方
- 結局どっちが強い?役割の違いを理解しよう
ヌオーの主な技と戦い方
ヌオーは、そのバランスの取れた物理耐久を活かした物理受け兼起点作りとしての役割が主となります。
主な技構成
- じしん:タイプ一致の強力な物理技。
- アクアブレイク/なみのり:タイプ一致のみず技。物理・特殊で選択。
- じこさいせい:HPを回復する重要な技。受け性能を高める。
- あくび:相手をねむり状態にし、交代を誘発する起点作り技。
- たくわえる:ぼうぎょととくぼうを上げる積み技。居座り性能を高める。
- カウンター:受けた物理ダメージを倍にして返す。
ヌオーの基本的な戦い方は、物理アタッカーの前に繰り出し、その攻撃を受け止めます。そして「じこさいせい」で回復しつつ、「あくび」や「ステルスロック」で後続のポケモンが有利に戦える状況を作り出します。特性「てんねん」であれば、相手の積み技を気にせず受けられるため、多くの物理エースに対して強く出ることができます。 ゴツゴツメットを持たせて、接触してきた相手にダメージを与える型も人気です。
ドオーの主な技と戦い方
ドオーは、非常に高い特殊耐久を活かした特殊受けや、どくびしを撒くサポーターとしての役割を得意とします。
主な技構成
- じしん:タイプ一致の物理技。
- どくづき/ヘドロばくだん:タイプ一致のどく技。物理・特殊で選択。
- じこさいせい:ヌオー同様、必須級の回復技。
- どくびし:相手の場に設置し、交代で出てくるポケモンをどく状態にする。
- ステルスロック:交代で出てくるポケモンにダメージを与える。
- のろい/ドわすれ:自身の能力を上げる積み技。
ドオーは、特殊アタッカーの攻撃を受けながら「どくびし」や「ステルスロック」を撒き、相手のサイクルに負担をかける戦い方が強力です。 特性「てんねん」で相手の特殊エースの積み技を無効にしつつ、こちらは「ドわすれ」で特殊耐久をさらに高めることも可能。 また、特性「ちょすい」を選べば、本来弱点であるみずタイプのポケモンに対して有利に立ち回ることができます。 ヌオーと比べて攻撃性能は低いものの、場をコントロールする能力に長けていると言えるでしょう。
結局どっちが強い?役割の違いを理解しよう
「ヌオーとドオー、結局どっちが強いの?」という疑問は、多くの人が抱くことでしょう。しかし、この問いに対する答えは「パーティや戦術による」というのが正直なところです。
ご覧いただいた通り、2匹には明確な役割の違いがあります。
- ヌオー:物理アタッカーに強く、物理方面のサイクル戦で活躍する。
- ドオー:特殊アタッカーに強く、どくびしなどで場を整えるのが得意。
あなたのパーティが物理攻撃に弱いならヌオーを、特殊攻撃に弱いならドオーを採用するのが良いでしょう。また、相手のパーティに積み技を使う物理エースが多いと予想されるならヌオー、特殊エースが多いならドオーが刺さります。
どちらか一方が絶対的に優れているわけではなく、それぞれの長所と短所を理解し、自分のパーティに合わせて選択することが最も重要です。時には、両方を採用して物理・特殊両方の攻撃に対応できる盤石な受けの布陣を敷く、という戦術も考えられます。
ヌオーとドオーの人気の秘密

ヌオーとドオーは、その強さだけでなく、独特の魅力で多くのファンを惹きつけています。なぜこの2匹はこれほどまでに人気があるのでしょうか。その秘密に迫ります。
この章では、2匹の人気の理由を以下のポイントから探ります。
- 共通する「癒し系」の魅力
- ギャップ萌え?見た目と強さの意外性
- グッズ展開やメディアでの活躍
共通する「癒し系」の魅力
ヌオーとドオーの最大の魅力は、なんといってもそののんびりとした、どこか気の抜けたような表情でしょう。
ヌオーの「ぬぉ〜」っとした顔つきや、いつもにこにこしているような口元は、見ているだけで心が和みます。 一方のドオーも、大きな体に離れたつぶらな瞳というアンバランスさが、独特の愛嬌を生み出しています。 バトルで勝利した時や、キャンプで触れ合った時の無邪気な姿に心を奪われたトレーナーは少なくありません。
この「癒し」や「ゆるさ」は、激しいバトルが繰り広げられるポケモンの世界において、一種のオアシスのような存在感を放っています。強さだけではない、キャラクターとしての愛らしさが、世代を超えて多くの人に愛される根源的な理由と言えるでしょう。
ギャップ萌え?見た目と強さの意外性
こんなにもゆるくて可愛い見た目をしているのに、対戦環境では非常に強力な「ガチポケ」であるというギャップも、彼らの人気を後押ししています。
前述の通り、特性「てんねん」を持つヌオーとドオーは、能力を上げて全抜きを狙う「積みエース」にとって天敵とも言える存在です。 こののほほんとした顔で、相手のエースポケモンの戦略をいとも簡単に崩してしまう姿は、爽快感すら覚えます。
「かわいいからパーティに入れてみたら、めちゃくちゃ強くて驚いた」という経験を持つ人も多いのではないでしょうか。見た目の癒しと、バトルでの頼もしさ。この二面性こそが、ヌオーとドオーの沼にハマる人が続出する大きな要因なのです。
グッズ展開やメディアでの活躍
ヌオーは金・銀時代から登場している古参ポケモンであり、長年にわたって根強い人気を誇ります。その人気から、ぬいぐるみやフィギュア、アパレルなど、数多くのグッズが展開されてきました。 高知県の推しポケモンにも選ばれており、コラボ商品やポケふた(ポケモンマンホール)も登場しています。
新登場のドオーも、その愛らしい見た目から瞬く間に人気が爆発。登場後すぐに様々なグッズが発売され、ヌオーとセットでデザインされることも多くなりました。 ポケモンカードゲームでも、2匹が一緒に描かれたデッキケースが発売されるなど、公式も「にたものどうし」としてプッシュしている様子がうかがえます。
アニメやゲームのスピンオフ作品でも、その癒し系のキャラクターを活かして登場することが多く、メディア露出の多さも人気を支える一因となっています。
よくある質問

ヌオーとドオーについて、多くの人が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。
ヌオーとドオーはどっちが先に作られた?
ヌオーが先に作られました。ヌオーは1999年に発売されたゲームボーイソフト『ポケットモンスター 金・銀』で初登場したポケモンです。一方、ドオーは2022年に発売されたNintendo Switchソフト『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で初登場しました。ヌオーはドオーの先輩にあたります。
ヌオーとドオーのモデルになった生き物は?
ヌオーのモデルは、一般的に「オオサンショウウオ」が有力とされています。 ずんぐりとした体型や水辺に生息する生態が共通しています。
ドオーも同様に「オオサンショウウオ」がモデルの一つと考えられていますが、それに加えて、肋骨を皮膚から突き出して身を守る「イベリアトゲイモリ」の要素も含まれていると言われています。 体から棘を出すという特徴は、このイベリアトゲイモリから着想を得た可能性が高いです。
ヌオーとドオーは一緒に手持ちに入れられる?
はい、もちろん一緒に手持ちに入れることができます。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、両方のポケモンを捕まえて同じパーティで戦わせることが可能です。物理受けのヌオーと特殊受けのドオーを組み合わせることで、非常に強固な受けのサイクルを構築することもできます。
ヌオーとドオーの色違いは何色?
ヌオーの色違いは、体全体が鮮やかな紫色になり、背びれが濃いピンク色に変化します。
ドオーの色違いは、茶色だった体全体が青みがかった灰色になり、棘の部分が紫色に変化します。まるでヌオーとドオーの色を交換したかのような配色になっており、非常に人気が高い色違いです。
ヌオーとドオー、どっちが人気?
どちらも非常に人気が高く、一概にどちらが上とは言えません。 ヌオーは長年のファンに支えられた安定した人気があり、ドオーは新しいファンを中心に爆発的な人気を獲得しました。SNSやグッズ展開を見ても、両者は甲乙つけがたい人気を誇っていると言えるでしょう。 最終的には個人の好みの問題になります。
まとめ

- ヌオーとドオーは進化関係ではなく、ウパーのリージョンフォーム。
- ヌオーは「みず・じめん」、ドオーは「どく・じめん」タイプ。
- 見た目はヌオーが水色で二足歩行、ドオーは茶色で四足歩行。
- 合計種族値は同じだが、ヌオーは物理、ドオーは特殊耐久に優れる。
- 共通の隠れ特性「てんねん」が非常に強力。
- ヌオーは物理受け、ドオーは特殊受けや起点作りが得意。
- どちらが強いかはパーティや戦術によって変わる。
- 人気の理由は癒し系の見た目と強さのギャップ。
- ヌオーのモデルはオオサンショウウオが有力。
- ドオーはオオサンショウウオとイベリアトゲイモリがモデルか。
- 色違いは、お互いの色を交換したような配色になっている。
- グッズ展開も豊富で、どちらも非常に高い人気を誇る。
- 一緒に手持ちに入れて、強力な受けサイクルを組むことも可能。
- ヌオーは金・銀、ドオーはスカーレット・バイオレットで初登場。
- それぞれの違いを理解し、自分の好みに合わせて育てよう。