深夜の高速道路を利用する際、少しでも交通費を抑えたいと考える方は多いのではないでしょうか。特に長距離移動では、高速料金が大きな負担になることもあります。そこで活用したいのが、NEXCO中日本が提供する「深夜割引」です。
本記事では、ネクスコ中日本の深夜割引について、現在の制度から2024年度末頃に予定されている変更点まで、詳しく解説します。割引の適用条件やお得な利用方法、そして深夜走行時の注意点まで、あなたの疑問を解決し、賢く高速道路を利用するための情報をお届けします。
NEXCO中日本の深夜割引とは？基本ルールを理解しよう
NEXCO中日本が提供する深夜割引は、ETCを利用して特定の時間帯に高速道路を走行することで、通行料金が割引になる制度です。この割引は、長距離ドライバーだけでなく、夜間に移動する一般の利用者にとっても大きなメリットがあります。
現在の深夜割引の適用時間と割引率
現在の深夜割引は、毎日午前0時から午前4時までの間に高速道路を利用した場合に適用されます。この時間帯に走行すると、通行料金が約30%割引になるのが特徴です。平日や休日を問わず毎日適用されるため、曜日を気にせず利用できるのが嬉しい点です。
例えば、午前0時前に高速道路に入り、午前0時から午前4時の間に走行し、午前4時以降に高速道路を出た場合でも、割引対象時間帯に走行した区間が含まれていれば、その走行全体が割引の対象となります。
割引の対象となる車両と条件
深夜割引を利用するには、ETC車載器を搭載し、ETCカードを使って高速道路を走行することが必須条件です。現金での支払いや、ETCカードを挿入していない状態での走行では割引は適用されません。
また、この割引は車種を限定せず、軽自動車から普通車、大型車、特大車まで、すべての車種が対象となります。 走行距離や利用回数に制限がないため、短距離の深夜移動から長距離の深夜移動まで、幅広く活用できるのが大きな魅力です。
割引が適用される道路と対象外の道路
深夜割引は、NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本の3社が管理する全国の高速自動車国道と、一部の一般有料道路で適用されます。具体的には、新湘南バイパス、圏央道、西湘バイパス、東富士五湖道路、小田原厚木道路、伊勢湾岸道路、東海環状自動車道などが対象です。
ただし、京葉道路、第三京浜道路、横浜新道、横浜横須賀道路、第二阪奈道路、関門トンネル、安房峠道路などは割引の対象外となるため注意が必要です。 首都高速道路や阪神高速道路では、独自の深夜割引制度が設けられており、NEXCOの深夜割引とは異なる適用条件や割引率（20%割引）が設定されています。
【重要】深夜割引の変更点と今後の見通し
高速道路の深夜割引は、2024年度末頃から新たな制度へと見直しが予定されています。この変更は、現在の深夜割引適用を待つ車両の滞留といった課題を解決し、より公平で効率的な利用を促すことを目的としています。
2024年度末頃から適用される新しい深夜割引の概要
新しい深夜割引では、主に以下の点が変更されます。まず、割引の適用時間帯が午後10時から翌朝5時までと拡大されます。 これにより、より幅広い時間帯で割引の恩恵を受けられるようになります。
次に、割引の算出方法が「深夜割引適用時間帯に走行した分のみ30%割引」という形に変わります。 ただし、午後10時台に高速道路を流出した場合は、その走行分に対して約20%の割引率が適用される見込みです。 また、割引の適用は「ETCマイレージサービス」または「ETCコーポレートカード」への後日還元型に変更される予定です。
さらに、無謀な運転を抑止するため、割引適用時間帯の走行距離に上限が設定されることや、長距離逓減制の拡充も盛り込まれています。
変更の背景と利用者への影響
今回の深夜割引の見直しは、現在の制度が抱える「割引適用時間帯の直前にサービスエリアなどで待機する車両の滞留」という問題の解決を目指しています。 この滞留は、交通の安全性を損なうだけでなく、利用者の利便性も低下させていました。
新しい制度では、割引適用時間帯に走行した分だけが割引対象となるため、時間調整のための待機が不要になり、よりスムーズな高速道路利用が期待されます。後日還元型への変更は、即時割引に慣れている利用者にとっては少し戸惑うかもしれませんが、長期的に見れば公平な割引適用につながるでしょう。利用者は、ETCマイレージサービスへの登録やETCコーポレートカードの利用を検討する必要が出てきます。
深夜割引を最大限に活用するためのコツ
深夜割引を賢く利用することで、高速道路の通行料金を大きく節約できます。ここでは、割引を最大限に活用するための具体的なコツをご紹介します。
割引適用となる走行時間の判定方法
現在の深夜割引では、午前0時から午前4時の間に高速道路の入口または出口料金所を通過するか、その時間帯に対象道路を走行していれば割引が適用されます。例えば、午後10時に高速道路に入り、午前0時1分に高速道路を出た場合でも、割引対象時間帯に走行した区間が含まれるため、その走行全体が割引の対象です。
ただし、均一料金区間では、料金所の通過時刻で割引の適否が判断されるため、特に注意が必要です。 新しい深夜割引では、割引適用時間帯（午後10時～翌朝5時）に走行した距離に応じて割引が適用されるため、より柔軟な利用が可能になります。
他のETC割引との併用について
NEXCOのETC割引には、深夜割引の他にも「休日割引」や「平日朝夕割引」などがあります。これらの割引は、それぞれ適用条件が異なりますが、複数の割引の条件を満たす場合、原則として割引額の大きい方が適用され、重複して割引が適用されることはありません。
例えば、土日祝日の深夜に高速道路を利用し、深夜割引と休日割引の両方の条件を満たした場合、割引率が約30%と同じであるため、どちらか一方が適用されます。 平日朝夕割引と深夜割引が重なる場合は、深夜割引が優先して適用される傾向にあります。 どの割引が最もお得になるか、事前に確認することが大切です。
深夜走行時の安全運転の心がけ
深夜割引を利用して高速道路を走行する際は、安全運転を最優先に考えることが重要です。深夜は交通量が少ないため、速度が出やすくなりますが、居眠り運転や集中力の低下による事故のリスクも高まります。
長距離を走行する場合は、こまめに休憩を取り、眠気を感じたら無理せず仮眠をとるようにしましょう。サービスエリアやパーキングエリアを活用し、リフレッシュすることが安全なドライブにつながります。また、夜間は視界が悪くなるため、ヘッドライトの適切な使用や、車間距離を十分に確保することも心がけてください。
深夜割引に関するよくある質問
- 休日でも深夜割引は適用される？
- 深夜割引の適用はETCカードが必須？
- 途中で休憩しても割引は適用される？
- 深夜割引の対象外となるケースは？
- 深夜割引と休日割引、どちらがお得？
- 深夜割引は軽自動車でも適用される？
休日でも深夜割引は適用される？
はい、現在の深夜割引は平日、土日祝日を問わず毎日適用されます。 休日割引と深夜割引の両方の条件を満たす場合は、割引額の大きい方が適用されます。
深夜割引の適用はETCカードが必須？
はい、深夜割引はETC限定の割引制度です。ETC車載器を搭載し、ETCカードを使って高速道路を走行する必要があります。
途中で休憩しても割引は適用される？
はい、割引適用時間帯（現在の制度では午前0時～午前4時）に高速道路を走行していれば、途中でサービスエリアなどで休憩しても割引は適用されます。ただし、新しい深夜割引では、割引適用時間帯に走行した距離に応じて割引が適用されるため、休憩時間中の料金は割引対象外となります。
深夜割引の対象外となるケースは？
ETCカードを利用しない場合や、割引対象外の道路（京葉道路、首都高速道路など）を走行した場合は、深夜割引は適用されません。また、新しい深夜割引では、割引適用時間帯外の走行分は割引対象外となります。
深夜割引と休日割引、どちらがお得？
現在の制度では、深夜割引と休日割引の割引率はどちらも約30%です。両方の条件を満たす場合は、割引額の大きい方が適用されます。 新しい深夜割引では、割引の計算方法が変わるため、走行区間や時間帯によってどちらがお得になるか変動する可能性があります。
深夜割引は軽自動車でも適用される？
はい、深夜割引はすべての車種が対象となるため、軽自動車でも適用されます。
まとめ
- ネクスコ中日本の深夜割引は、ETC利用で高速料金がお得になる制度です。
- 現在の深夜割引は、毎日午前0時から午前4時までの走行で約30%割引が適用されます。
- ETC車載器とETCカードの利用が必須条件です。
- 軽自動車を含むすべての車種が割引の対象です。
- NEXCO3社が管理する高速自動車国道と一部の一般有料道路が対象です。
- 京葉道路や首都高速道路などは対象外となる場合があります。
- 2024年度末頃から深夜割引の制度が見直される予定です。
- 新しい深夜割引では、適用時間帯が午後10時から翌朝5時まで拡大されます。
- 割引は適用時間帯に走行した分のみが対象となり、後日還元型に変更されます。
- 午後10時台に流出した場合は20%割引、それ以外は30%割引となる見込みです。
- 他のETC割引と重複する場合は、割引額の大きい方が適用されます。
- 深夜走行時は、こまめな休憩と安全運転を心がけましょう。
- 最新の情報はNEXCO中日本の公式サイトで確認することをおすすめします。
