赤ちゃんの成長は、親にとって喜びと感動の連続です。特に、自分で体を動かせるようになる「寝返り」は、大きな成長の一歩として多くの親が楽しみにしていることでしょう。しかし、「うちの子はいつ寝返りするの?」「平均より遅いと心配?」といった疑問や不安を抱える方も少なくありません。本記事では、赤ちゃんの寝返りが始まる平均的な月齢から、その兆候、安全に促すためのコツ、そして万が一寝返りが遅いと感じた場合の考え方まで、詳しく解説します。
赤ちゃんのペースを大切にしながら、この大切な成長を見守るための情報をお届けします。
赤ちゃんの寝返りはいつから?平均的な月齢と個人差

赤ちゃんが初めて自分の力で体をひねり、仰向けからうつ伏せになる「寝返り」は、多くの親にとって感動的な瞬間です。この寝返りを始める時期には個人差がありますが、一般的には生後5〜6ヶ月頃が目安とされています。しかし、早い赤ちゃんでは生後3ヶ月頃から、またゆっくりな赤ちゃんでは生後10ヶ月頃に始めることもあり、その時期の幅は広いものです。
寝返りを始める平均的な月齢
多くの赤ちゃんは、生後5〜6ヶ月頃に寝返りを始めると言われています。 この時期には、首がしっかりとすわり、体幹の筋肉が発達してくるため、自分の意思で体を動かす準備が整ってきます。寝返りは、赤ちゃんにとって初めての意識的な全身運動であり、これによって視野が広がり、好奇心が大きく膨らむきっかけとなるでしょう。
寝返りの発達には個人差がある理由
赤ちゃんの成長は、一人ひとり異なる個性を持っています。寝返りの開始時期も例外ではなく、早く始める子もいれば、ゆっくりな子もいます。 例えば、活発な性格の赤ちゃんや、もともと筋肉の発達が早い赤ちゃんは、比較的早期に寝返りを始める傾向があります。 また、体重が重めの赤ちゃんは、体をひねるのに必要な筋力がつくまで時間がかかるため、寝返りが遅くなることもあるようです。
加えて、うつ伏せの姿勢を好まない赤ちゃんや、ラックやバウンサー、抱っこで過ごす時間が長く、床で過ごす機会が少ない赤ちゃんも、寝返りを始めるのが遅くなることがあります。 大切なのは、他の子と比べるのではなく、赤ちゃんのペースを見守ることです。
寝返りの兆候と準備段階
赤ちゃんがいきなり寝返りをするわけではなく、その前にはいくつかの兆候が見られます。これらのサインに気づくことで、親も心の準備ができ、適切なサポートができるでしょう。一般的に、首がすわった後に以下のような動作が見られると、寝返りが近いと言われています。
- 気になるものを目で追うようになる
- 仰向けで手足をバタバタと活発に動かすようになる
- 腰をひねるような動きや、エビ反りのようなポーズをとることが増える
- 自力で横向きになることが増える
- 手で足先をつかんで遊ぶようになる
- うつ伏せにしたときに、首や胸を長く持ち上げられるようになる
これらの兆候が見られたら、赤ちゃんが「動きたい」「見たい」という意欲を持っているサインかもしれません。 無理に練習させる必要はありませんが、遊びの中で体を動かす機会を増やしてあげると良いでしょう。
赤ちゃんが寝返りしないと心配?発達のサインと見守るポイント

「うちの子、まだ寝返りしないけど大丈夫かな?」と、周りの赤ちゃんと比べて不安に感じる親御さんは少なくありません。しかし、寝返りの時期には大きな個人差があるため、焦りすぎる必要はありません。厚生労働省の調査では、99%の赤ちゃんが生後7〜8ヶ月までに寝返りをすると報告されています。 もし生後8ヶ月を過ぎても寝返りの兆候が見られない場合は、小児科医に相談を検討する時期かもしれません。
寝返りしないことの一般的な理由
赤ちゃんがなかなか寝返りしないのには、いくつかの理由が考えられます。まず、単純に仰向けの姿勢が心地よく、うつ伏せになる必要性を感じていないケースがあります。 また、寝返りをするにはある程度の筋力が必要ですが、体重が重めの赤ちゃんは、体をひねるための力がつくまでに時間がかかることがあります。 さらに、寝返りしづらい環境も理由の一つです。
例えば、柔らかすぎる布団や厚着をしていると、体が沈み込んだり動きにくくなったりして、寝返りを妨げてしまうことがあります。 日中、床で過ごす時間が少ない赤ちゃんも、寝返りをする機会が少なくなるため、習得が遅れる傾向があるでしょう。
寝返りの発達を促すためのコツ
赤ちゃんが寝返りを始めるのをサポートするために、いくつかのコツがあります。無理に練習させるのではなく、遊びの延長として取り入れることが大切です。
- 動きやすい環境を整える: 硬めのマットや布団の上で、手足を自由に動かせる服装で過ごさせてあげましょう。
- 興味を促す声かけやおもちゃ: 赤ちゃんの好きな方向と逆側から、おもちゃを鳴らしたり名前を呼んだりして、興味を引きつけます。 赤ちゃんが「もっと見たい」「触りたい」という気持ちから体をひねろうとするきっかけになるでしょう。
- 体をひねる動きをサポート: 赤ちゃんが横向きになりたがっている様子を見せたら、腰や背中を軽く支えて、回転するのを手助けしてあげます。 この際、無理に力を入れるのではなく、赤ちゃん自身の動きをサポートするイメージで行いましょう。
- うつ伏せ遊び(タミータイム): 赤ちゃんが起きている間に、短い時間からうつ伏せにして遊ばせる「タミータイム」を取り入れるのも効果的です。 これにより、首や肩、体幹の筋肉が鍛えられ、寝返りに必要な筋力の発達を促します。
これらのコツを試す際は、必ず赤ちゃんの機嫌が良い時に行い、嫌がる場合は無理強いしないことが重要です。
寝返りが遅いと感じた時に考えること
生後8ヶ月を過ぎても寝返りの兆候が見られない場合や、他の発達段階(首すわりなど)にも遅れが見られる場合は、小児科医に相談することを検討しましょう。 寝返りの時期と発達障害の直接的な相関関係は明らかになっていませんが、 筋緊張低下や運動機能の発達の遅れが背景にある可能性も考えられます。 しかし、首がしっかりすわっていて、他の発達が順調であれば、寝返りが遅くても過度に心配する必要はありません。
赤ちゃんの中には、寝返りをせずにずり這いやハイハイ、お座りへと移行する子もいるため、焦らずに赤ちゃんのペースを信じて見守ることが大切です。
寝返り開始後の安全対策と注意点

赤ちゃんが寝返りを始めると、行動範囲が広がり、今まで想像もしなかったような場所へ移動できるようになります。これは喜ばしい成長ですが、同時に予期せぬ事故のリスクも高まります。安全な環境を整え、常に注意を払うことが非常に重要です。特に、転落や窒息、誤飲といった事故には細心の注意を払いましょう。
寝返りによる事故を防ぐための環境作り
赤ちゃんが寝返りを始めたら、まず周囲の環境を見直すことが大切です。安全な環境を整えることで、事故のリスクを大幅に減らせます。
- 高い場所からの転落防止: ベッドやソファなど、高さのある場所に赤ちゃんを一人にしないようにしましょう。 たとえ短時間であっても、寝返りや手足を動かした拍子に転落する危険性があります。ベビーベッドを使用する場合は、必ず柵をしっかりと閉めてください。 日中に遊ぶ際は、床にマットを敷いた広いスペースで寝かせると安心です。
- 誤飲の危険を排除: 赤ちゃんの行動範囲が広がることで、床に落ちている小さなものを口に入れてしまう「誤飲」のリスクが高まります。 薬の錠剤、硬貨、ボタン電池、たばこ、おもちゃの小さな部品など、直径39mm以下のものは赤ちゃんが飲み込んでしまう可能性があるため、手の届く範囲に置かないように徹底しましょう。 こまめな掃除を心がけ、常に床を清潔に保つことが大切です。
- 窒息の危険を排除: 赤ちゃんの顔が埋もれてしまうような柔らかい布団や枕、タオル、毛布などは、窒息の原因となるため、赤ちゃんの周りに置かないようにしましょう。 硬めの敷き布団やマットレスを使用し、寝具とベビーベッドの柵の間に隙間がないか確認することも重要です。
これらの対策を講じることで、赤ちゃんが安全に探索活動を楽しめる環境を作ることができます。
寝返り後の寝かせ方とSIDS予防
赤ちゃんが寝返りを始めた後、特に心配になるのが睡眠中のうつ伏せ寝です。乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを減らすため、1歳になるまでは仰向け寝が推奨されています。 寝返りをしてうつ伏せになってしまっても、赤ちゃんが自分で仰向けに戻れる「寝返り返り」ができるようになるまでは、親が気づいたら仰向けに戻してあげることが大切です。
寝返り返りは、寝返りから約1ヶ月ほどでできるようになることが多いと言われています。 しかし、中にはうつ伏せ寝を好む赤ちゃんもいるため、過度に心配しすぎる必要はありませんが、窒息を防ぐためにも、睡眠環境のチェックは怠らないようにしましょう。
目を離さないことの重要性
赤ちゃんが寝返りを始めると、一瞬の間に予想外の動きをすることがあります。そのため、どんな時も赤ちゃんから目を離さないことが最も重要です。 特に、おむつ替えの際や、少しだけと目を離した隙に転落事故が起こりやすいものです。常に赤ちゃんの様子に気を配り、安全な場所で過ごさせてあげましょう。
親の目が届く範囲で遊ばせることで、万が一の事態にもすぐに対応できます。
よくある質問

- 寝返りしないとどうなりますか?
- 寝返り遅いと発達障害の可能性はありますか?
- 寝返り練習はいつから始めるのが良いですか?
- 寝返りしない子もいると聞きましたが本当ですか?
- 寝返りしないとハイハイも遅くなりますか?
- 寝返りできない赤ちゃんの特徴はありますか?
寝返りしないとどうなりますか?
赤ちゃんが寝返りしないこと自体が、直ちに問題となるわけではありません。 赤ちゃんの発達には個人差が大きく、寝返りをせずにずり這いやお座りへと移行する子もいます。 しかし、寝返りは体全体の筋肉を鍛え、運動機能の発達を促す大切な動きです。 寝返りが少ないと、同じ部分に体重が集中しやすく、血流が悪くなる可能性や、体温調節がうまくいかなくなる可能性も指摘されています(これは大人にも当てはまります)。
生後8ヶ月を過ぎても寝返りの兆候が全く見られない場合や、他の発達にも気になる点がある場合は、小児科医に相談することをおすすめします。
寝返り遅いと発達障害の可能性はありますか?
寝返りが遅いことと発達障害の間に、直接的な相関関係があるという根拠は現在のところありません。 赤ちゃんの発達は非常に個人差が大きいため、寝返りの時期だけで発達障害を判断することはできません。 しかし、発達障害のある赤ちゃんの中には、動きのぎこちなさや手足の協調の困難、筋緊張低下などが見られることがあり、その結果として寝返りの時期が目安より遅くなるケースも考えられます。
もし寝返りの遅れ以外にも、首すわりが遅い、手足がだらんと伸びる、視線が合わないなど、他の気になる様子がある場合は、乳幼児健診の際や、かかりつけの小児科医に相談してみましょう。
寝返り練習はいつから始めるのが良いですか?
寝返りの練習を「いつから」と明確に決める必要はありません。赤ちゃんは基本的に、自ら発達する力を持っています。 寝返りの兆候が見られ始めたら、遊びの延長としてサポートしてあげるのが良いでしょう。 例えば、生後3ヶ月頃から首がすわり始め、手足を活発に動かすようになる頃が、寝返りへの興味を示す時期かもしれません。
赤ちゃんの機嫌が良い時に、おもちゃで誘導したり、体をひねる動きを優しく手助けしたりすることで、赤ちゃんは体の使い方を覚えていきます。 無理強いはせず、赤ちゃんのペースを尊重することが大切です。
寝返りしない子もいると聞きましたが本当ですか?
はい、本当です。すべての赤ちゃんが寝返りをするわけではありません。 中には、寝返りをせずに、ずり這いやハイハイ、お座りへと移行する赤ちゃんもいます。 首がしっかりとすわっており、元気に過ごしていれば、寝返りをしなくても基本的に心配する必要はありません。 赤ちゃんの成長は多様であり、それぞれのペースがあります。
周りの子と比べるのではなく、お子さん自身の成長を見守ることが大切です。
寝返りしないとハイハイも遅くなりますか?
寝返りをしないことが、必ずしもハイハイの遅れにつながるわけではありません。 寝返りはハイハイにつながる大切な運動の一つですが、赤ちゃんの発達の順番は個人差が大きいです。 寝返りをせずに、ずり這いやハイハイを始める赤ちゃんもいます。 大切なのは、赤ちゃんが様々な動きを通して全身の筋肉を使い、運動能力を高めていくことです。
寝返り以外の方法で体を動かす機会があれば、ハイハイの発達に影響がないことも多いでしょう。
寝返りできない赤ちゃんの特徴はありますか?
寝返りできない赤ちゃんには、いくつかの特徴が見られることがあります。例えば、うつ伏せの姿勢を嫌がる、首すわりがまだ不安定、手足をあまり活発に動かさない、体重が重めである、などが挙げられます。 また、柔らかい寝具や厚着など、寝返りしづらい環境で過ごしていることも原因となることがあります。 しかし、これらの特徴があるからといって、必ずしも発達に問題があるわけではありません。
赤ちゃんの発達には個人差が大きいため、気になる場合は、かかりつけの小児科医や保健師に相談し、専門家のアドバイスを受けるのが最も安心できる方法です。
まとめ
- 赤ちゃんの寝返りは生後5〜6ヶ月が平均的な目安です。
- 寝返りの開始時期には大きな個人差があります。
- 早い子では3ヶ月頃、遅い子では10ヶ月頃に始めることもあります。
- 首すわりがしっかりしていることが寝返りの前提です。
- 気になるものを目で追う、手足をバタバタ動かすなどが兆候です。
- 寝返りしないからといって、すぐに心配する必要はありません。
- 生後8ヶ月を過ぎても兆候がない場合は小児科医に相談しましょう。
- 寝返り遅いことと発達障害の直接的な関連は不明です。
- 遊びの中で体をひねる動きをサポートするのがコツです。
- うつ伏せ遊び(タミータイム)で筋力発達を促せます。
- 寝返り開始後は転落、窒息、誤飲に注意が必要です。
- ベビーベッドの柵は常に閉め、床は清潔に保ちましょう。
- 睡眠中はSIDS予防のため仰向け寝が推奨されます。
- 寝返り返りができるまではうつ伏せになったら仰向けに戻しましょう。
- 赤ちゃんから目を離さないことが最も重要です。
