年の途中で扶養に入る場合の年末調整の書き方:2025年最新情報とよくある疑問を徹底解説

当ページのリンクには広告が含まれています。
年の途中で扶養に入る場合の年末調整の書き方:2025年最新情報とよくある疑問を徹底解説
  • URLをコピーしました!

年の途中で家族が扶養に入った場合でも、年末調整で控除を受けられるのか不安に感じる方は多いでしょう。結論から言うと、税法上の扶養は「その年の12月31日時点の状況」で判断されるため、年の途中で扶養に入っても年末調整の対象となります。 ただし、社会保険上の扶養とは基準が異なるため、それぞれの違いを理解しておくことが大切です。

本記事では、年の途中で扶養に入った際の年末調整の書き方や、2025年(令和7年)の税制改正による変更点、よくある疑問について詳しく解説します。

目次

年の途中で扶養に入ると年末調整はどうなる?基本的な考え方

年の途中で扶養に入ると年末調整はどうなる?基本的な考え方

年末調整は、会社が従業員に支払った給与や賞与から源泉徴収した税額の年間合計額と、本来徴収すべき所得税の年間総額を再計算し、過不足を調整する手続きです。 多くの給与所得者にとって、この年末調整でその年の所得税の納税が完了します。

年の途中で家族を扶養に入れることになった場合でも、年末調整で扶養控除の適用を受けることが可能です。税法上の扶養は、その年の12月31日時点の状況で判断されるため、年の途中で扶養に入ったとしても、年末時点で扶養の条件を満たしていれば控除の対象となります。

税法上の扶養と社会保険上の扶養の違い

「扶養」という言葉は、税金と社会保険で異なる意味合いを持ち、それぞれの判定基準も異なります。この違いを理解することは、年の途中で扶養に入る際の手続きをスムーズに進める上で非常に重要です。

  • 税法上の扶養(所得税・住民税):扶養控除や配偶者控除など、所得税や住民税の計算に影響する扶養です。判定は「その年の12月31日時点」の状況で行われます。 たとえ年の途中で扶養に入ったとしても、年末時点で条件を満たしていれば、その年の1年間を通して扶養していたものとして控除が適用されます。
  • 社会保険上の扶養(健康保険・年金):健康保険の被扶養者や国民年金第3号被保険者に関する扶養です。判定は「今後の収入見込み」で行われます。 例えば、月の収入が一定額を超えると見込まれるようになった時点で、扶養から外れる手続きが必要になることがあります。 税法上の扶養と異なり、過去の収入ではなく、将来の収入見込みが重視される点が大きな特徴です。

2025年(令和7年)の扶養に関する主な変更点

2025年(令和7年)の扶養に関する主な変更点

2025年(令和7年)の税制改正により、扶養に関するいくつかの重要な変更点があります。これらの変更は、年末調整の計算や扶養の適用範囲に影響を与えるため、しっかりと確認しておくことが大切です。特に、所得要件の引き上げや新たな控除の創設は、多くの家庭に関わる可能性があります。

扶養親族の所得要件の改正

2025年分の所得税から、扶養親族に該当するための所得要件が変更されました。これまでの「合計所得金額48万円以下(給与収入のみなら103万円以下)」から、「合計所得金額58万円以下(給与収入のみなら123万円以下)」に引き上げられています。 この変更は、働き方の多様化を踏まえ、扶養控除の適用範囲を広げることを目的としています。

これにより、これまで扶養から外れていた方も、新たに扶養控除の対象となる可能性があります。

特定親族特別控除の創設

令和7年度税制改正では、新たに「特定親族特別控除」が創設されました。これは、特定扶養控除が適用されない19歳以上23歳未満の親族を持つ納税者を対象としたものです。 特定扶養控除では、扶養親族の年間合計所得金額が58万円(給与収入のみの場合123万円)を超えると、63万円の控除が受けられなくなります。特定親族特別控除では、扶養親族の所得金額に応じて、段階的な所得控除が受けられるようになります。

年の途中で扶養に入る場合の条件と必要書類

年の途中で扶養に入る場合の条件と必要書類

年の途中で家族を扶養に入れる場合、税法上の扶養控除を受けるためには、いくつかの条件を満たし、適切な書類を提出する必要があります。これらの条件や書類を事前に把握しておくことで、年末調整の手続きをスムーズに進めることができます。

扶養控除の対象となる親族の条件

扶養控除の対象となる親族には、以下の5つの要件があります。

  • 納税者と生計を一にしていること:同居している必要はなく、仕送りをしている場合なども含まれます。
  • 配偶者以外の親族であること:6親等内の血族および3親等内の姻族、または都道府県知事から養育を委託された児童や市町村長から養護を委託された老人を指します。
  • 年間の合計所得金額が58万円以下であること:給与収入のみの場合は、123万円以下が目安です。
  • 16歳以上であること:16歳未満の扶養親族は、所得税の扶養控除の対象外ですが、住民税に関する事項の記入は必要です。
  • 青色申告者の事業専従者として給与の支払いを受けていない、または白色申告者の事業専従者ではないこと:事業専従者として給与を受け取っている場合は、扶養控除の対象外となります。

これらの条件を全て満たす場合に、扶養控除の対象となります。特に所得要件は2025年から変更されているため、最新の基準で確認することが大切です。

年末調整で提出する主な書類

年の途中で扶養に入った場合でも、年末調整で提出する基本的な書類は変わりません。しかし、扶養状況の変更を反映させるために、特に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の記入が重要となります。

  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書:扶養控除や障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除を受けるために必要な書類です。扶養親族がいない場合でも、年末調整を受けるすべての給与所得者が提出する必要があります。
  • 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書:この書類は、基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、特定親族特別控除、所得金額調整控除を申告するためのものです。 基礎控除は全ての従業員が対象となるため、必ず記入して提出しましょう。
  • 給与所得者の保険料控除申告書:生命保険料控除や地震保険料控除などを受ける場合に提出します。

これらの書類は、勤務先から配布されることが一般的です。不明な点があれば、勤務先の担当者に確認しながら記入を進めましょう。

社会保険の扶養加入に必要な書類

社会保険の扶養に加入する場合、税法上の扶養とは別に手続きが必要です。主に以下の書類が求められることがあります。

  • 健康保険被扶養者(異動)届:健康保険の扶養に加入するための基本的な書類です。
  • 続柄が確認できる書類:戸籍謄本(抄本)や住民票の写しなど、扶養に入る方との関係を証明する書類です。
  • 被扶養者の収入が確認できる書類:源泉徴収票や給与明細書、退職証明書など、扶養に入る方の収入状況を証明する書類です。 会社によっては、事業主が従業員に確認し、認めれば添付書類が不要な場合もあります。

これらの書類は、扶養者の勤務先を通じて健康保険組合や年金事務所に提出します。必要書類は健康保険組合によって異なる場合があるため、事前に確認することが大切です。

【記入例】給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方

【記入例】給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方

年の途中で扶養に入った場合、年末調整で最も重要な書類の一つが「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」です。この書類に正しく記入することで、扶養控除などの適用を受け、所得税の負担を軽減できます。ここでは、各項目の具体的な書き方について解説します。

基本情報の記入

まず、申告書の上部にある基本情報を記入します。

  • あなたの氏名、個人番号(マイナンバー)、生年月日、住所:納税者本人の情報を正確に記入します。
  • 世帯主の氏名、あなたとの続柄:世帯主が本人であれば自分の氏名を、配偶者であれば配偶者の氏名を記入し、続柄を「本人」「夫」「妻」などと記載します。

これらの情報は、年末調整の基礎となるため、間違いのないように慎重に記入しましょう。特に個人番号は重要な情報なので、正確な記載が求められます。

A 源泉控除対象配偶者の記入

源泉控除対象配偶者に該当する配偶者がいる場合は、この欄に記入します。源泉控除対象配偶者とは、以下の要件を全て満たす配偶者を指します。

  • 納税者本人の1年間の合計所得金額が900万円以下(給与収入なら1,095万円以下)であること。
  • 配偶者の1年間の合計所得金額が95万円以下(給与収入なら160万円以下)であること。
  • 納税者本人と生計を一にしていること。
  • 配偶者が青色事業専従者として給与の支払いを受けていない、または白色事業専従者ではないこと。

配偶者の氏名、個人番号、生年月日、本年中の合計所得金額の見積額を記入します。年の途中で扶養に入った場合でも、年末時点での所得見込み額を記入することが大切です。

B 控除対象扶養親族(16歳以上)の記入

16歳以上の扶養親族がいる場合は、この欄に記入します。控除対象扶養親族とは、納税者と生計を一にする16歳以上の親族で、合計所得金額が58万円以下(給与収入でおおむね123万円以下)の人です。 扶養控除額は、扶養親族の年齢や同居状況によって異なります。

  • 氏名、個人番号、生年月日、続柄:扶養親族の情報を正確に記入します。
  • 所得の見積額:本年中の合計所得金額の見積額を記入します。
  • 異動月日及び事由:年の途中で扶養に入った場合は、その月日と「扶養開始」などの事由を記入します。
  • 特定扶養親族、老人扶養親族などの区分:該当する場合はチェックを入れます。19歳以上23歳未満の大学生などは「特定扶養親族」に該当します。

特に、年の途中で扶養親族が増えた場合は、この欄に漏れなく記入することが重要です。

C 障害者、寡婦、ひとり親又は勤労学生の記入

納税者本人または扶養親族が、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除のいずれかに該当する場合にチェックを入れます。 これらの控除は、課税対象額を減らし、所得税や住民税の負担を軽くするために重要です。

  • 障害者:本人または扶養親族が障害者に該当する場合にチェックし、その区分(特別障害者など)を記入します。
  • 寡婦・ひとり親:納税者本人が寡婦またはひとり親に該当する場合にチェックします。
  • 勤労学生:納税者本人が勤労学生に該当する場合にチェックします。

該当する項目があれば、忘れずにチェックを入れ、必要な情報を記入しましょう。

住民税に関する事項の記入(16歳未満の扶養親族)

16歳未満の扶養親族は、所得税の扶養控除の対象外ですが、住民税の計算には影響するため、この欄に記入が必要です。 2010年1月2日以降に生まれた扶養親族がいる場合は、その氏名、個人番号、生年月日、続柄、所得の見積額を記入します。

この情報は、翌年度の住民税の計算に用いられるため、正確な記入が求められます。特に、年の途中で生まれた子どもを扶養に入れる場合なども、この欄に記入することになります。

年の途中で扶養に入る際の注意点

年の途中で扶養に入る際の注意点

年の途中で扶養に入る場合、いくつかの注意点があります。これらを把握しておくことで、年末調整の手続きをスムーズに進め、予期せぬトラブルを避けることができます。

扶養控除等申告書の提出時期

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、原則としてその年の最初の給与の支払いを受ける日の前日までに勤務先に提出することになっています。 しかし、年の途中で扶養親族が増えるなど、扶養状況に異動があった場合は、その都度、速やかに「異動申告書」として勤務先に提出する必要があります。 提出が遅れると、毎月の源泉徴収税額が正しく計算されず、年末調整で多額の追加徴収が発生する可能性もあります。

複数勤務先での年末調整と確定申告

複数の勤務先で給与を受け取っている場合、年末調整は「主たる給与」の支払先である勤務先1社でしか行えません。 最も収入が多い勤務先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出し、年末調整を行います。 その他の勤務先からの給与については年末調整が行われないため、ご自身で確定申告をする必要があります。 ただし、掛け持ちしている勤務先からの給与収入の合計が20万円以下であれば、確定申告は不要となる場合があります。

扶養から外れる場合の対応

年の途中で扶養から外れることになった場合も、年末調整に影響が出ます。例えば、配偶者や扶養親族の収入が増えて扶養の条件から外れた場合、年初に提出した「扶養控除等申告書」と実際の状況が異なるため、年末調整で修正や追加徴収が必要になることがあります。 この場合も、速やかに勤務先に異動の申告を行い、年末調整で正しく反映させることが大切です。

よくある質問

よくある質問

年の途中で扶養に入った場合、遡って控除は適用されますか?

はい、税法上の扶養は「その年の12月31日時点」の状況で判断されるため、年の途中で扶養に入った場合でも、年末時点で扶養の条件を満たしていれば、その年の1年間を通して控除が適用されます。年末調整で正しく申告すれば、遡って控除が反映されます。

扶養控除等申告書の提出を忘れたらどうなりますか?

扶養控除等申告書を提出しないと、年末調整を受けることができません。 その結果、毎月の給与から天引きされる所得税が高くなり、本来受けられるはずの控除が適用されず、税金を多く納めてしまう可能性があります。年末調整を受けられなかった場合は、ご自身で確定申告を行うことで、過払い分の所得税が還付される可能性があります。

パート収入が130万円を超えそうですが、年末調整で扶養に入れますか?

社会保険上の扶養(健康保険・年金)の判定基準は、一般的に「今後の収入見込みが年収130万円未満(月額約108,333円未満)」です。 そのため、年の途中でパート収入が増え、今後130万円を超える見込みになった時点で、社会保険の扶養から外れる手続きが必要です。 一方、税法上の扶養控除の所得要件は、2025年からは「合計所得金額58万円以下(給与収入のみなら123万円以下)」です。

したがって、130万円を超えても、123万円以下であれば税法上の扶養控除の対象となる可能性がありますが、社会保険の扶養からは外れることになります。この「123万円の壁」と「130万円の壁」の違いに注意が必要です。

扶養親族が年の途中で亡くなった場合、扶養控除は受けられますか?

扶養親族が年の途中で亡くなった場合でも、その年の12月31日(納税者が死亡した場合はその死亡時)の現況で扶養親族に該当していれば、その年の扶養控除を受けることが可能です。 勤務先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出し、年末調整で申告しましょう。

住民税の扶養判定は所得税と同じですか?

所得税の扶養判定は「その年の12月31日時点」の状況で判断されますが、住民税の扶養判定も基本的には所得税と同じ基準で判断されます。 ただし、16歳未満の扶養親族については、所得税の扶養控除の対象外ですが、住民税の計算には影響するため、年末調整の書類に記入が必要です。

まとめ

  • 税法上の扶養は12月31日時点の状況で判断される。
  • 年の途中で扶養に入っても年末調整の対象となる。
  • 社会保険上の扶養は将来の収入見込みで判定される。
  • 2025年から扶養親族の所得要件が123万円以下に改正。
  • 特定親族特別控除が新たに創設された。
  • 扶養控除の対象となる親族には5つの条件がある。
  • 年末調整では扶養控除等申告書などの提出が必要。
  • 社会保険の扶養加入には別途手続きと書類が必要。
  • 扶養控除等申告書は異動があったら速やかに提出する。
  • 複数勤務先の場合は主たる勤務先で年末調整を行う。
  • 年末調整を受けられない場合は確定申告が必要。
  • 扶養から外れる場合も速やかな申告が大切。
  • パート収入の「123万円の壁」と「130万円の壁」に注意。
  • 扶養控除等申告書を忘れると控除が受けられない。
  • 住民税の扶養判定も所得税とほぼ同じ基準。
年の途中で扶養に入る場合の年末調整の書き方:2025年最新情報とよくある疑問を徹底解説

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次