家計簿アプリ選びで迷っていませんか?数ある選択肢の中から、自分にぴったりのアプリを見つけるのは大変なものです。特に、人気の高いMoneytreeとマネーフォワードMEは、どちらも優れた機能を持つため、どちらを選ぶべきか悩む方も多いでしょう。本記事では、MoneytreeとマネーフォワードMEを様々な角度から徹底的に比較し、あなたのライフスタイルに合った家計簿アプリを見つけるための具体的な方法を解説します。
MoneytreeとマネーフォワードMEの基本情報
まずは、両アプリがどのような特徴を持っているのか、それぞれの基本情報を確認しましょう。それぞれのアプリが目指す家計管理の形を理解することで、比較検討の土台ができます。
Moneytreeとは?
Moneytreeは、マネーツリー株式会社が提供する資産管理サービスです。2013年にサービスを開始し、UI/UXの優れたデザインと広告表示がない点が評価され、Apple社からベストアプリを受賞した実績があります。銀行口座、クレジットカード、電子マネー、ポイントカード、証券口座など、2,400以上の金融機関と連携し、資産状況を一元的に管理できるのが大きな特徴です。
特に、データの永年保存(有料プラン)と高いセキュリティ対策に力を入れています。
マネーフォワードMEとは?
マネーフォワードMEは、株式会社マネーフォワードが提供する家計簿・資産管理アプリです。利用者数1,600万人を超える国内最大級のサービスで、2,500以上の金融サービスと連携し、入出金や残高を自動で可視化します。レシート読み取り機能や将来の家計シミュレーション、確定申告などの関連サービスとの連携も充実しており、家計簿機能の豊富さと資産形成への支援が強みです。
機能で比較!MoneytreeとマネーフォワードME
MoneytreeとマネーフォワードMEは、どちらも家計管理を効率化する便利な機能を備えていますが、そのアプローチには違いがあります。ここでは、主要な機能について具体的に比較してみましょう。
連携できる金融機関の数と種類
家計簿アプリの利便性を大きく左右するのが、連携できる金融機関の数です。Moneytreeは2,400社以上、マネーフォワードMEは2,500社以上と、どちらも非常に多くの金融機関に対応しています。 銀行口座、クレジットカード、証券口座、電子マネー、ポイントカードなど、幅広いサービスを連携できるため、ほとんどのユーザーは困らないでしょう。
ただし、無料版での連携可能数には違いがあります。
レシート読み取り機能の有無と精度
現金での支出が多い方にとって重要なのがレシート読み取り機能です。マネーフォワードMEは、無料版でもレシート撮影による自動入力に対応しています。 しかし、その精度については「9割9分失敗する」といった不満の声も一部見られます。 一方、Moneytreeのレシート読み取り機能は、有料版の「Moneytree Work」で提供されており、オペレーターによる手入力で高い精度を誇ります。
無料で手軽に利用したいならマネーフォワードME、精度を重視するならMoneytreeの有料版が選択肢となるでしょう。
家計簿の自動分類と分析機能
両アプリともに、連携した金融機関の取引履歴から支出を自動で分類し、家計簿を自動作成してくれます。マネーフォワードMEは、カテゴリ分け機能が非常に優秀で、一度修正すれば次回以降は自動で正しく分類される学習機能も備わっています。 グラフ表示も豊富で、収支管理のしやすさに定評があります。 Moneytreeも自動分類に対応し、シンプルな収支グラフで見やすいと好評です。
より詳細な分析や将来のシミュレーションを求めるならマネーフォワードME、シンプルに現状を把握したいならMoneytreeが良いでしょう。
資産管理・投資連携の充実度
投資を行っている方や資産全体を把握したい方にとって、資産管理機能は重要です。マネーフォワードMEには「資産形成アドバンスコース」があり、株式の配当履歴や将来予測、ポートフォリオのタグ付けや業種別・配当利回り別内訳など、本格的な投資管理に役立つ機能が充実しています。 Moneytreeも証券口座との連携は可能ですが、資産の損益表示機能は無料版にはありません。
投資状況を細かく分析したい場合は、マネーフォワードMEが優位です。
通知機能とアラート
お金の動きを見逃さないための通知機能も、家計管理を続ける上で役立ちます。Moneytreeは、残高低下通知やポイント有効期限通知など、通知機能が豊富に用意されています。 マネーフォワードMEも、設定金額以上の入出金やカード引き落とし時の通知設定が可能で、使いすぎ防止に役立ちます。
どちらのアプリも重要な通知を受け取れるため、自身のニーズに合わせて選びましょう。
家族・夫婦での共有機能
夫婦やカップルで家計を共有したい場合、共有機能の有無は重要なポイントです。マネーフォワードMEは、2025年1月下旬に「シェアボード機能」の提供を予定しており、夫婦での資産推移や口座状況の共有がより簡単になります。 また、同じアカウントで複数端末からログインして共有する方法も一般的です。 Moneytreeも、複数アカウントを作成してウェブ版で切り替えることで共有は可能ですが、マネーフォワードMEの方が共有機能に力を入れている印象です。
料金プランで比較!無料版と有料版の違い

家計簿アプリを長く続けるためには、料金プランも重要な検討要素です。MoneytreeとマネーフォワードMEの無料版と有料版(プレミアムサービス)の違いを詳しく見ていきましょう。
Moneytreeの無料版と有料版
Moneytreeの無料版は、広告表示がなく、最大50口座まで連携できる点が大きな魅力です。 しかし、2024年5月13日からは、無料プランで閲覧できるデータの期間が「過去12カ月間」に制限されました。 有料プランの「Moneytree Grow」(月額360円、年額3,600円)では、カテゴリ別の予算設定、月次レポート、データ出力、過去のデータ全て閲覧(制限なし)などの機能が追加されます。
また、経費精算に特化した「Moneytree Work」や法人口座管理の「Moneytree Corporate」もあります。
マネーフォワードMEの無料版と有料版
マネーフォワードMEの無料版は、レシート読み取り機能や基本的な家計簿作成、グラフ表示などが利用できます。 しかし、連携できる金融機関の数が4件まで、データ閲覧期間が過去1年間に制限されます。 有料プランの「スタンダードコース」(月額540円、年額5,940円)では、連携口座数が無制限になり、過去のデータも制限なく閲覧可能、自動更新頻度も高まります。
さらに「資産形成アドバンスコース」(月額980円、年額10,700円)では、投資管理機能が強化されます。
無料版でどこまで使える?機能制限を比較
無料版でどこまで利用できるかは、両アプリを選ぶ上で非常に重要です。以下の表で主な機能制限を比較してみましょう。
| 機能 | Moneytree(無料版) | マネーフォワードME(無料版) |
|---|---|---|
| 広告表示 | なし | 一部あり |
| 連携口座数 | 50件まで | 4件まで |
| データ閲覧期間 | 過去12カ月間 | 過去1年間 |
| レシート読み取り | なし(有料版で提供) | あり(精度にばらつき) |
| 自動更新頻度 | 起動時+α | 普通 |
| 月次レポート | なし(有料版で提供) | なし(有料版で提供) |
| CSVデータ出力 | なし(有料版で提供) | なし(有料版で提供) |
無料版で多くの口座を連携し、広告なしで使いたいならMoneytree、レシート読み取りを無料で使いたいならマネーフォワードMEが適していると言えます。
セキュリティと安全性で比較

個人のお金に関する情報を扱う家計簿アプリだからこそ、セキュリティは最も気になる点の一つです。両アプリの安全性について確認しましょう。
データ保護とプライバシーポリシー
MoneytreeとマネーフォワードMEは、どちらもユーザーのデータを厳重に保護するための対策を講じています。Moneytreeは「プライバシー・バイ・デザイン」の理念に基づき、プライバシー保護を第一に考えたサービス設計を行っており、TRUSTeやISO27001などの認証も取得しています。 マネーフォワードMEも、金融機関と同水準のデータ保護を行い、通信時・保管時ともにデータを暗号化しています。
どちらのアプリも高いセキュリティ意識を持って運営されているため、安心して利用できるでしょう。
API連携とスクレイピング
金融機関との連携方法には、主に「API連携」と「スクレイピング方式」の2種類があります。API連携は金融機関が公式に提供する安全性の高い方法で、スクレイピング方式はログイン情報をもとにWeb画面から明細を取得する方法です。Moneytreeは多くの銀行と公式APIで連携していますが、一部はスクレイピング方式を併用しています。
マネーフォワードMEも同様に、多くの金融機関とAPI連携しており、安全性が高いとされています。 どちらの方式もデータは暗号化されますが、より安全性を重視するならAPI連携に対応している金融機関を選ぶのが安心です。
Moneytreeがおすすめな人・マネーフォワードMEがおすすめな人
ここまで両アプリの機能や料金、セキュリティについて比較してきましたが、結局どちらが自分に合っているのか迷う方もいるかもしれません。ここでは、それぞれのアプリがどのような人におすすめかを具体的に解説します。
Moneytreeが特におすすめな人
- 広告なしでシンプルな画面で使いたい人:無料版でも広告が表示されないため、集中して家計管理に取り組めます。
- 多くの口座を無料で連携したい人:無料版で50口座まで連携できるため、複数の銀行やカードを管理している方に適しています。
- データの永年保存を重視する人(有料版):有料プランでは過去のデータを制限なく閲覧でき、長期的な資産推移を把握したい場合に役立ちます。
- 通知機能で支払い漏れやポイント失効を防ぎたい人:残高低下通知やポイント有効期限通知が充実しています。
- ビジネス用途での経費管理も検討している人:Moneytree Workなど、ビジネス向けのサービスも提供されています。
マネーフォワードMEが特におすすめな人
- 家計簿機能の充実度を求める人:レシート読み取り(無料版)、自動分類の学習機能、詳細なグラフ分析など、家計管理に役立つ機能が豊富です。
- 将来の資産形成や投資管理に力を入れたい人:資産形成アドバンスコースなど、投資分析に特化した機能が充実しています。
- 関連サービス(確定申告など)との連携を重視する人:マネーフォワードクラウド確定申告など、他のマネーフォワードサービスとの連携がスムーズです。
- 家族や夫婦で家計を共有したい人:シェアボード機能(提供予定)や複数端末でのログインにより、共同での家計管理がしやすいです。
- ポイント活動(ポイ活)も家計管理に含めたい人:新機能「ポイントが貯まる家計簿」で、家計管理を通じてポイントを獲得できます。
よくある質問
- Q1: MoneytreeとマネーフォワードMEはどちらが初心者向けですか?
- Q2: 無料版でも十分に使えますか?
- Q3: QRコード決済は連携できますか?
- Q4: 過去のデータはどのくらい見られますか?
- Q5: 連携が一時的に止まることはありますか?
- Q6: 複数のデバイスで利用できますか?
Q1: MoneytreeとマネーフォワードMEはどちらが初心者向けですか?
どちらも初心者でも使いやすい設計ですが、Moneytreeは広告がなくシンプルなUIで、直感的に資産状況を把握しやすいでしょう。マネーフォワードMEは機能が豊富ですが、その分、使いこなすまでに少し時間がかかるかもしれません。まずは無料版を試してみて、ご自身にとって使いやすいと感じる方を選ぶのが一番です。
Q2: 無料版でも十分に使えますか?
はい、どちらのアプリも無料版でも基本的な家計管理は可能です。Moneytreeの無料版は50口座まで連携でき、広告もありませんが、データ閲覧期間が過去12カ月間に制限されます。 マネーフォワードMEの無料版は4口座までの連携、データ閲覧期間は過去1年間ですが、レシート読み取り機能が利用できます。 ご自身の管理したい口座数や、必要な機能に応じて無料版で十分か判断しましょう。
Q3: QRコード決済は連携できますか?
マネーフォワードMEは、au PAY、d払い、メルペイといった一部のQRコード決済と直接連携が可能です。PayPayや楽天ペイなどは直接連携できませんが、決済サービスに紐づけているクレジットカードをマネーフォワードMEと連携することで、履歴を反映させることができます。
Moneytreeは、QRコード決済との直接連携に関する明確な情報は見当たりませんが、クレジットカード連携による間接的な記録は同様に可能です。
Q4: 過去のデータはどのくらい見られますか?
Moneytreeの無料版は過去12カ月間、マネーフォワードMEの無料版は過去1年間のデータ閲覧に制限があります。 有料プランに加入すれば、どちらのアプリも過去のデータを制限なく閲覧できるようになります。
Q5: 連携が一時的に止まることはありますか?
はい、金融機関側のシステム変更やメンテナンスなどにより、一時的に連携が止まることがあります。特にスクレイピング方式で連携している一部の金融機関では、この傾向が見られます。 アプリ側も改善に努めていますが、定期的に連携状況を確認し、必要に応じて手動で更新するなどの対応が必要になる場合があります。
Q6: 複数のデバイスで利用できますか?
はい、MoneytreeとマネーフォワードMEともに、同じアカウントでログインすれば複数のデバイス(スマートフォン、タブレット、PCなど)で利用できます。 これにより、自宅ではPCでじっくり、外出先ではスマホで手軽に家計を管理するといった使い方が可能です。
まとめ
- MoneytreeとマネーフォワードMEはどちらも人気の家計簿アプリ。
- MoneytreeはシンプルなUIと広告なしが魅力。
- マネーフォワードMEは機能豊富で家計分析に強い。
- 連携金融機関数はどちらも2,400社以上と多い。
- Moneytree無料版は50口座連携、データ閲覧は過去12カ月間。
- マネーフォワードME無料版は4口座連携、データ閲覧は過去1年間。
- レシート読み取りはマネーフォワードME無料版で可能(精度に差あり)。
- Moneytreeのレシート読み取りは有料版で高精度。
- 投資管理はマネーフォワードMEの有料プランが充実。
- Moneytreeは通知機能が豊富で支払い漏れ防止に役立つ。
- マネーフォワードMEは家族共有機能に力を入れている。
- セキュリティは両アプリともに高い水準を維持。
- QRコード決済は一部直接連携、またはクレカ経由で記録可能。
- 有料プランで機能制限が解除され、より便利に使える。
- 自身のライフスタイルや重視する機能で選ぶのが大切。