大切に手入れしているお庭や家庭菜園の地面が、ある日突然ボコボコに…。そんな悲しい光景の原因は、もしかしたらモグラの仕業かもしれません。一度住み着かれると、次々とトンネルを掘り広げ、景観を損なうだけでなく、植物の生育にも悪影響を及ぼすことがあります。本記事では、そんな厄介なモグラを効果的に退治するための「薬」に焦点を当て、その選び方からおすすめの商品、正しい使い方までを徹底的に解説します。ペットや環境への安全性も考慮した対策で、あなたの大切な庭や畑をモグラ被害から守りましょう。
まずは知っておきたい!モグラ退治の基礎知識

モグラ退治を始める前に、まずは敵であるモグラの生態や被害、そして対策を講じる上での注意点について理解を深めておくことが重要です。正しい知識を持つことが、効果的で安全なモグラ対策への第一歩となります。
この章では、以下の点について解説していきます。
- 庭や畑にモグラがいるサイン「モグラ塚」とは?
- モグラがもたらす被害とは?
- 注意!モグラの捕獲は法律で規制されている?
庭や畑にモグラがいるサイン「モグラ塚」とは?
庭や畑にモグラがいる最も分かりやすいサイン、それが「モグラ塚」です。 モグラ塚とは、モグラが地中でトンネルを掘る際に、余分な土を地上に押し出してできた土の山のことです。 朝、庭に出てみたら、芝生や畑に見慣れない土の盛り上がりができていたら、それはモグラが活動している証拠かもしれません。
モグラは一生のほとんどを地中で過ごすため、私たちがその姿を直接見ることは稀です。 しかし、このモグラ塚の存在によって、彼らの侵入に気づくことができます。モグラ塚を見つけたら、それはモグラ退治を始めるべきサインと言えるでしょう。
モグラがもたらす被害とは?
モグラがいると、具体的にどのような被害が発生するのでしょうか。モグラは肉食性で、主にミミズや昆虫の幼虫を食べるため、農作物を直接食べることはありません。 しかし、その習性が間接的に様々な被害を引き起こすのです。
主な被害としては、以下のようなものが挙げられます。
- 景観の悪化: 芝生や花壇、畑などにモグラ塚がいくつも作られると、見た目が非常に悪くなります。
- 植物へのダメージ: モグラがトンネルを掘る際、植物の根を切断してしまうことがあります。根が傷つくと、植物は水分や養分を十分に吸収できなくなり、枯れてしまう原因になります。
- 他の害獣の侵入経路: モグラが掘ったトンネルを、ネズミなどの他の害獣が利用することがあります。 ネズミが侵入すると、農作物が食害に遭うといった二次被害につながる可能性があります。
- 水田への被害: 水田の畦(あぜ)にトンネルを掘られると、水が漏れてしまい、稲作に深刻な影響を与えることがあります。
このように、モグラを放置すると様々な問題が発生するため、早期の対策が重要です。
注意!モグラの捕獲は法律で規制されている?
「モグラを捕まえてしまえば手っ取り早い」と考える方もいるかもしれませんが、ここで注意が必要です。実は、モグラは「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」の対象動物です。
この法律により、許可なく野生のモグラを捕獲・殺傷することは原則として禁止されています。 違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。
ただし、農業や林業を営む人が自身の事業地内で被害防止のために捕獲する場合などは、許可が不要となるケースもあります。 しかし、一般家庭の庭などで捕獲を行う場合は、お住まいの自治体への確認が必要です。 このような法的な背景から、一般家庭ではまず「忌避剤(薬)」を使ってモグラを追い払う方法が最も手軽で安全な対策と言えるでしょう。
【タイプ別】モグラ退治の薬(忌避剤)の選び方

モグラ対策の基本は、捕獲ではなく「追い払う」ことです。そのために有効なのが「忌避剤」と呼ばれる薬です。しかし、一言で忌避剤といっても様々な種類があり、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。ここでは、あなたの状況に合った最適な忌避剤を見つけるための選び方を、タイプ別に詳しく解説します。
この章では、以下の選び方のポイントをご紹介します。
- 目的で選ぶ:追い払う「忌避剤」が基本
- 成分で選ぶ:天然成分と化学成分の違い
- 形状で選ぶ:設置場所や手軽さで比較
- 安全性で選ぶ:ペットや子供がいる家庭での注意点
目的で選ぶ:追い払う「忌避剤」が基本
前述の通り、許可なくモグラを殺傷することは法律で禁じられています。そのため、モグラ退治の薬を選ぶ際の基本的な考え方は、モグラを殺すのではなく、モグラが嫌がる臭いや成分で「追い払う」ことを目的とした忌避剤を選ぶことです。
忌避剤は、モグラの優れた嗅覚を利用して、その場に居心地の悪さを感じさせ、自然に別の場所へ移動させるためのものです。 毒餌(殺鼠剤)も市販されていますが、これは主にネズミ用であり、モグラへの使用は法律に抵触する可能性がある上、死骸の処理や他の動物への影響も懸念されるため、使用は避けるべきです。まずは安全で合法的な忌避剤から試してみましょう。
成分で選ぶ:天然成分と化学成分の違い
モグラ忌避剤の成分は、大きく「天然成分」と「化学成分」に分けられます。 それぞれに特徴があるため、使用する場所や環境に合わせて選びましょう。
天然成分(カプサイシン、木酢液、ニンニク、ヨウ素など)
天然成分由来の忌避剤は、植物や土壌、人やペットへの影響が少ないのが最大のメリットです。 家庭菜園や小さなお子様、ペットがいるご家庭でも比較的安心して使用できます。
- カプサイシン(唐辛子エキス): モグラの嗅覚や味覚を強く刺激します。
- 木酢液・ニンニク: 独特の強い臭いでモグラを寄せ付けません。
- ヨウ素: モグラが嫌う臭いを発生させ、嗅覚を麻痺させる効果があると言われています。
化学成分(ナフタリンなど)
一方、化学成分を使用した忌避剤は、効果の持続性が高く、より強力な効果が期待できる場合があります。
- ナフタリン: 衣類の防虫剤としても知られる成分で、強い臭いでモグラを忌避します。効果が長持ちする製品が多いのが特徴です。
ただし、化学成分を含む製品は、農耕地での使用が制限されている場合や、植物に直接触れないように注意が必要な場合があります。使用前には必ず製品の注意書きを確認しましょう。
形状で選ぶ:設置場所や手軽さで比較
モグラ忌避剤には様々な形状があり、使い勝手や効果的な設置場所が異なります。 それぞれのメリット・デメリットを理解し、最適なものを選びましょう。
- 固形・錠剤タイプ: 地面に置いたり埋めたりするだけで手軽に使えます。効果の持続期間が長い製品が多いのが特徴です。
- 顆粒・粒剤タイプ: 広い範囲に均一に散布しやすいのがメリットです。被害が広範囲に及んでいる場合におすすめです。
- スティック・棒状タイプ: モグラのトンネルに直接差し込んで使用します。ピンポイントで対策したい場合に効果的です。
- 液体・スプレータイプ: モグラのトンネルに直接流し込んだり、地面にスプレーしたりして使用します。即効性が期待できる製品もあります。
安全性で選ぶ:ペットや子供がいる家庭での注意点
小さなお子様やペット(犬、猫など)がいるご家庭では、忌避剤の安全性が最も気になるところです。誤って口にしてしまう事故を防ぐためにも、天然成分由来の製品や、ペットや子供への安全性が明記されている製品を選ぶようにしましょう。
特に、化学成分であるナフタリンなどは、ペットが嫌がる臭いが強い場合があるため注意が必要です。 どのような成分の製品を選ぶにしても、子供やペットが容易に触れられない場所に設置する、使用後は手をよく洗うなどの基本的な注意は必ず守るようにしてください。
【2025年最新】プロが選ぶ!モグラ退治の薬(忌避剤)おすすめ人気ランキング10選

数あるモグラ忌避剤の中から、どれを選べば良いのか分からないという方のために、ここではプロの視点で厳選したおすすめの人気商品をランキング形式でご紹介します。効果の高さはもちろん、使いやすさや安全性も考慮して選びましたので、ぜひ参考にしてください。
レインボー薬品「モグレス」
長年の実績と信頼性で選ぶならコレ!
モグラが嫌がるナフタリンの臭いで侵入を防ぐ、錠剤タイプの忌避剤です。 1回の処理で約3ヶ月と効果が長持ちするのが最大の特徴。 使い方も地面に穴を掘って埋めるだけと簡単で、多くのホームセンターで取り扱いがあり、入手しやすいのも魅力です。 長年愛用されている定番商品であり、その効果と信頼性は折り紙付きです。イカリ消毒「モグラクリン」
コウモリにも効く!扱いやすい錠剤タイプ
こちらも粗製ナフタリンを有効成分とする錠剤タイプの忌避剤です。 モグラだけでなく、コウモリの忌避にも効果があるとされています。 錠剤なので取り扱いが簡単で、土の中でゆっくりと成分が気化し、長期間効果を持続させます。冬の間に処理するとより効果的とされています。国分グリーンファーム「モグラよグッバイ2」
天然成分で安心!農家の声から生まれた実力派
「唐辛子畑は動物被害が少ない」という農家の声をヒントに開発された、カプサイシン(唐辛子エキス)を主成分とするスティックタイプの忌避剤です。 天然成分100%なので、植物や土壌に優しく、家庭菜園でも安心して使えます。地面に挿すだけで約2ヶ月効果が持続し、土に還るため回収も不要という手軽さも人気の理由です。アース製薬「アースガーデン もぐら・へび立入禁止粒剤」
広範囲にまきやすい粒剤タイプ
モグラとヘビが嫌がる特殊な臭いの粒剤で、広範囲にわたって侵入を防ぎたい場合に便利です。 雨に強く、効果が長持ちするのも特徴。大手メーカーの製品という安心感もあります。ただし、農耕地での使用はできないため、庭や花壇周りでの使用が主となります。SHIMADA「モグラ忌避スプレー」
即効性が欲しい時に!狙った場所に直接噴射
モグラのトンネルや出入り口に直接スプレーして使用するタイプです。 天然植物エキスを主成分としており、刺激の強い臭いでモグラを追い払います。 すでにモグラが住み着いている場合に、トンネルから追い出す効果が期待できます。即効性を求める方におすすめです。アイリー「モグラ・ヘビ侵入対策」
ニンニクとハーブの力でシャットアウト
木酢液やニンニク、ハーブエキスなど、100%天然由来成分を使用した粒剤タイプの忌避剤です。 モグラの巣穴や通り道にまくことで効果を発揮します。ペットや環境への配慮を最優先したい方に適しています。トヨチュー「ヘビ・モグラ除け忌避剤」
雨に強く効果長持ち!
こちらも天然成分を主とした忌避剤で、雨に強く効果が約60日間持続するのが特徴です。 粒剤タイプなので、家の周りや畑の周りなど、広範囲に散布するのに便利です。フタワ「モグラ忌避一番棒」
液体とスティックのダブル効果
木酢液をベースとした液体忌避剤を、付属のスティックに染み込ませて地面に挿すユニークな商品です。 液体が土中に浸透し、スティックからも臭いが発散されるため、高い忌避効果が期待できます。カインズ「モグラ・ヘビストップ」
ホームセンターPB商品の実力
大手ホームセンター「カインズ」のプライベートブランド商品です。 特殊な臭いでモグラやヘビを寄せ付けない粒剤タイプ。大容量でコストパフォーマンスに優れているのが魅力です。気軽に試してみたい方におすすめです。コメリ「モグラ・ヘビ忌避剤」
コスパ重視ならこちらもチェック
ホームセンター「コメリ」が販売する忌避剤です。 こちらも大容量で手頃な価格が特徴。広範囲の対策を安価に済ませたい場合に重宝します。ナフタリン系の臭いが主成分です。
効果を最大化する!モグラ退治薬の正しい使い方

せっかくモグラ退治の薬(忌避剤)を用意しても、使い方が間違っていては十分な効果は得られません。モグラの習性を理解し、ポイントを押さえて使用することが成功への近道です。ここでは、忌避剤の効果を最大限に引き出すための正しい使い方を解説します。
この章で押さえるべきポイントは以下の通りです。
- 最重要ポイント!「本道」と「支道」を見分ける方法
- 薬を設置する効果的な場所とタイミング
- 薬の効果を持続させるコツ
最重要ポイント!「本道」と「支道」を見分ける方法
モグラのトンネルには、巣とつながり頻繁に行き来する「本道」と、エサを探すために一時的に掘られた「支道(探餌道)」の2種類があります。 忌避剤を設置する上で、この本道を見つけることが極めて重要です。なぜなら、一度しか通らないかもしれない支道に薬を置いても、モグラに効果的に作用しないからです。
本道を見分ける方法は意外と簡単です。
- まず、モグラ塚や地面の盛り上がりを見つけ、そのトンネルを足で踏みつけて平らにならします。
- 翌日、同じ場所を確認します。
- もし、踏み潰したトンネルが元通りに修復されていれば、そこがモグラが頻繁に通る「本道」である可能性が非常に高いです。 モグラには、壊された本道を修復する習性があるのです。
- もし、トンネルが埋まったままなら、そこは「支道」だったと考えられます。
この作業を数カ所で行い、確実に本道を特定しましょう。
薬を設置する効果的な場所とタイミング
本道を見つけたら、いよいよ忌避剤を設置します。設置場所とタイミングにもコツがあります。
- 設置場所: 特定した「本道」に直接、またはその周辺に設置するのが最も効果的です。 錠剤やスティックタイプなら本道の中に、粒剤タイプなら本道に沿って帯状に散布します。また、被害を防ぎたいエリア(花壇や畑など)を囲むように設置するのも有効です。
- 設置のタイミング: モグラの活動が活発になる時期、特に春から秋にかけてが効果的です。 また、雨が降った後など、土が柔らかくなっている時はモグラの活動が活発になるため、設置の狙い目です。
- 逃げ道を作る: 忌避剤で敷地を完全に囲んでしまうと、逃げ場を失ったモグラがパニックになり、かえって敷地内を荒らしまわる可能性があります。 必ず一方向は開けておき、モグラの逃げ道を作ってあげるようにしましょう。
薬の効果を持続させるコツ
忌避剤の効果は永久ではありません。効果を持続させるためには、いくつかのコツがあります。
- 定期的な追加設置: 忌避剤にはそれぞれ有効期間があります。製品のパッケージを確認し、効果が切れる前に定期的に追加で設置しましょう。
- 雨の後は要チェック: 粒剤や液体タイプは、大雨で流されてしまうことがあります。雨が降った後は、効果が薄れていないか確認し、必要であれば追加散布してください。
- 複数の対策を組み合わせる: 忌避剤だけに頼るのではなく、後述する音や振動による対策など、他の方法と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。
これらのポイントを実践し、粘り強く対策を続けることが、モグラ被害からの解放につながります。
薬が効かない?薬以外のモグラ退治方法

忌避剤(薬)を試してみたけれど、どうも効果が実感できない…。そんなケースも残念ながらあります。モグラが臭いに慣れてしまったり、設置場所が適切でなかったりするのかもしれません。しかし、諦めるのはまだ早いです。薬以外にも、モグラを追い払うための方法はいくつか存在します。ここでは、薬が効かなかった場合に試したい、その他のモグラ退治方法をご紹介します。
この章で紹介する方法は以下の通りです。
- 音・振動で追い払う(ペットボトル風車、撃退器)
- 物理的に侵入を防ぐ(トタン板、ネット)
- モグラの餌を減らす(椿油粕など)
- 最終手段!捕獲器を使う場合の注意点
音・振動で追い払う(ペットボトル風車、撃退器)
モグラは目がほとんど見えない代わりに、聴覚や振動を感知する能力が非常に発達しています。 この習性を利用して、モグラが嫌がる音や振動を発生させて追い払う方法があります。
- ペットボトル風車: 最も手軽で安価な方法です。ペットボトルと針金、支柱があれば簡単に自作できます。風で風車が回ると、その振動が支柱を伝って地中に響き、モグラを警戒させます。
- 音波・振動式の撃退器: ソーラー充電式や乾電池式で、定期的に地中に音波や振動を発する専用の機械です。 ペットボトル風車よりも強力で安定した効果が期待できます。ランダムな間隔で振動するタイプは、モグラが慣れにくく効果が高いとされています。
ただし、これらの音や振動による方法は、効果にムラがあるとも言われており、全く効果がない場合もあるようです。
物理的に侵入を防ぐ(トタン板、ネット)
最も確実な方法の一つが、物理的にモグラの侵入経路を遮断することです。 特に、守りたい範囲が畑や花壇など限定的な場合に有効です。
方法は、守りたいエリアの周囲を、深さ30cm~60cm程度までトタン板や目の細かいネット、ブロックなどで埋めて囲います。地中深くまで壁を作ることで、外部からのモグラの侵入を根本的に防ぐことができます。設置には手間とコストがかかりますが、一度設置してしまえば長期的に効果が期待できる非常に有効な手段です。
モグラの餌を減らす(椿油粕など)
モグラがあなたの庭や畑にやってくるのは、そこに豊富な餌があるからです。モグラの主食はミミズやコガネムシの幼虫などです。 そこで、餌となる生物を減らすことで、モグラにとって魅力のない環境を作り、自然に立ち去らせるというアプローチもあります。
そのために有効なのが「椿油粕(つばきあぶらかす)」です。椿油粕に含まれる「サポニン」という成分には、ミミズや昆虫に対する忌避効果があります。 これを土に混ぜ込むことで、モグラの餌を減らすことができます。椿油粕は天然の肥料でもあるため、土壌改良の効果も期待できます。ただし、植物によっては与えすぎると根を傷める可能性もあるため、使用量には注意が必要です。
最終手段!捕獲器を使う場合の注意点
忌避剤も音も効かず、被害が拡大し続ける…。そんな時の最終手段として「捕獲器」を使用する方法があります。 モグラ用の捕獲器はホームセンターなどでも販売されています。
しかし、前述の通り、鳥獣保護管理法により、許可なくモグラを捕獲することはできません。 どうしても捕獲が必要な場合は、必ずお住まいの自治体の担当窓口(農林課や環境課など)に相談し、必要な手続きについて確認してください。安易な自己判断での捕獲は絶対にやめましょう。
それでも解決しない場合は専門業者への相談も検討

様々な対策を試しても一向にモグラ被害が収まらない、あるいは自分で対策する時間や手間がないという場合は、害獣駆除の専門業者に相談するのも一つの有効な選択肢です。プロに任せることで、確実かつ迅速に問題を解決できる可能性があります。
この章では、業者に依頼するメリット・デメリットや、信頼できる業者の選び方について解説します。
- 業者に依頼するメリット・デメリット
- 信頼できる業者の選び方
業者に依頼するメリット・デメリット
専門業者に依頼することには、メリットとデメリットの両方があります。これらを理解した上で、依頼するかどうかを判断しましょう。
メリット
- 高い駆除効果と専門知識: プロはモグラの生態や習性を熟知しており、最も効果的な方法で駆除を行ってくれます。一般の方では難しい本道の特定や、状況に応じた最適な対策を的確に実施できます。
- 手間と時間の節約: 自分で対策を行う場合に必要な、道具の準備や設置、後片付けといった手間が一切かかりません。忙しい方にとっては大きなメリットです。
- 再発防止対策: 駆除後の再発防止策まで提案・実施してくれる業者が多いです。なぜモグラが侵入したのか原因を突き止め、根本的な解決を図ってくれます。
- 安全性: 薬剤の使用や捕獲に関する法的な知識も豊富で、安全に配慮した作業を行ってくれます。
デメリット
- 費用がかかる: 当然ながら、専門業者に依頼すると費用が発生します。被害状況や作業内容によって料金は変動しますが、数万円以上かかるのが一般的です。
- 業者選びが難しい: 残念ながら、中には高額な請求をする悪質な業者も存在します。信頼できる業者を見極める必要があります。
信頼できる業者の選び方
安心して任せられる専門業者を選ぶためには、いくつかのポイントがあります。
- 複数の業者から見積もりを取る: まずは複数の業者に連絡し、現地調査の上で見積もりを出してもらいましょう。料金体系や作業内容を比較検討することが重要です。「見積もり無料」の業者を選ぶのが基本です。
- 作業内容や料金の内訳が明確か: 見積書に「一式」としか書かれていないような業者は避けましょう。どのような作業にいくらかかるのか、料金の内訳を詳細に説明してくれる業者を選びましょう。追加料金が発生するケースについても、事前に確認しておくことが大切です。
- 実績や許可の有無を確認する: ホームページなどで施工実績を確認したり、必要な許認可(狩猟免許など)を保有しているかを確認したりすると安心です。
- 保証制度の有無: 駆除後の再発保証制度があるかどうかも重要なポイントです。保証があれば、万が一再発した場合でも無償または割引価格で対応してもらえます。
これらのポイントを参考に、慎重に業者を選びましょう。自分での対策に限界を感じたら、無理せずプロの力を借りることを検討してみてください。
よくある質問

モグラ退治に最強の薬はありますか?
「最強」の定義は難しいですが、多くの方に長年使用され、効果が報告されている定番商品としてレインボー薬品の「モグレス」やイカリ消毒の「モグラクリン」などが挙げられます。 これらはナフタリンを主成分とし、持続性の高さが特徴です。ただし、モグラの個体差や環境によって効果は変わるため、一つの薬が効かない場合は、成分の異なる他の薬(例えばカプサイシン系など)を試してみることをおすすめします。
ホームセンターで買えるおすすめの薬は?
多くのホームセンター(カインズ、コメリ、ナフコなど)では、本記事でも紹介した「モグレス」や「モグラクリン」といった定番商品が広く取り扱われています。 また、各ホームセンターのプライベートブランド商品も、大容量でコストパフォーマンスに優れているためおすすめです。まずは店頭でどのような種類があるか確認し、成分や形状、価格を比較検討してみると良いでしょう。
薬の効果はどのくらい続きますか?
薬の効果持続期間は、製品によって大きく異なります。一般的に、ナフタリンを主成分とする固形タイプは効果が長く、2~3ヶ月持続する製品が多いです。 一方、天然成分系のものや液体・スプレータイプは、効果が数週間から1ヶ月程度のものが中心です。 天候、特に雨量によっても効果は左右されるため、製品のパッケージを確認し、定期的なメンテナンスを心がけることが重要です。
ペット(犬や猫)がいても安全な薬はありますか?
ペットがいるご家庭では、安全性が最も重要です。その場合は、唐辛子エキス(カプサイシン)や木酢液、ニンニクエキスなど、100%天然成分で作られた忌避剤を選ぶことを強くおすすめします。 国分グリーンファームの「モグラよグッバイ2」などが代表的です。化学成分を含む製品を使用する場合は、ペットが絶対に近づかない、掘り返せない場所に設置するなどの厳重な注意が必要です。
モグラは冬眠しますか?活動時期はいつですか?
意外に思われるかもしれませんが、モグラは冬眠しません。 一年を通して活動しますが、特に餌となるミミズなどが活発になる春から秋にかけて、地表近くでの活動が目立つようになります。 また、繁殖期である春頃は、オスがメスを探して行動範囲を広げるため、被害が拡大しやすい時期と言えます。
モグラとネズミの違いは何ですか?
畑の作物が食べられている場合、モグラではなくネズミの仕業である可能性が高いです。 見た目の違いは明確で、モグラは土を掘るためにシャベルのように大きくなった前足と、ほとんど見えない目が特徴です。 一方、ネズミは大きな目と耳、長いしっぽを持っています。モグラが掘ったトンネルをネズミが利用することもあるため、両方の被害が同時に発生することもあります。
まとめ

- モグラ退治の基本は殺傷ではなく、忌避剤で追い払うこと。
- モグラの無許可での捕獲は鳥獣保護管理法で禁止されている。
- 忌避剤選びは「成分」「形状」「安全性」がポイント。
- ペットがいる家庭では天然成分の忌避剤がおすすめ。
- 定番の忌避剤には「モグレス」や「モグラクリン」がある。
- 効果を出すには「本道」を見つけて薬を設置することが最重要。
- 本道は一度踏み潰し、翌日修復されているかで判断できる。
- 薬を設置する際はモグラの「逃げ道」を確保すること。
- 薬の効果は永久ではないため、定期的な追加設置が必要。
- 薬が効かない場合は音や振動、物理的な侵入防止策を試す。
- ペットボトル風車は手軽にできる音・振動対策の一つ。
- モグラの餌となるミミズを減らす「椿油粕」も有効。
- モグラは冬眠せず一年中活動する。
- 作物を直接食べるのはモグラではなくネズミの可能性が高い。
- 自力での対策が困難な場合は、専門業者への相談も検討する。