大切に育てているモッコクに、なんだか元気がない。葉がベタベタしたり、黒いススのようなものが付いていたりしませんか?もしかしたら、それは害虫の仕業かもしれません。放置すると、最悪の場合モッコクが枯れてしまうことも。本記事では、モッコクに発生しやすい害虫の種類から、ご家庭でできる駆除方法、そして二度と害虫を寄せ付けないための予防策まで、分かりやすく解説します。この記事を読めば、あなたの大切なモッコクを害虫から守るための具体的な方法が分かります。
モッコクに発生しやすい主要な害虫とその見分け方

庭木の王様とも呼ばれるモッコクですが、残念ながらいくつかの害虫の被害にあいやすい樹木です。しかし、敵を知れば対策は立てやすくなります。まずは、モッコクに付きやすい代表的な害虫の種類と、その見分け方について知っておきましょう。早期発見が、被害を最小限に食い止めるための第一歩です。
本章では、以下の害虫について詳しく解説します。
- 最重要害虫!ルビーロウムシ(イセリヤカイガラムシ)
- ベタベタの正体!カイガラムシ類
- 葉を食い荒らす!ハマキムシ(チャハマキ)
- 毒針に注意!チャドクガ
- その他の注意すべき害虫
最重要害虫!ルビーロウムシ(イセリヤカイガラムシ)
モッコクの害虫として最も有名で、被害も大きいのがルビーロウムシです。正式名称は「イセリヤカイガラムシ」ですが、その見た目からルビーロウムシと呼ばれています。体長は1cmほどで、赤褐色や黒褐色の体に白い綿のようなロウ物質をまとっているのが特徴です。特に新芽や若い枝、葉の裏にびっしりと群生します。
この害虫の厄介な点は、樹液を吸ってモッコクを弱らせるだけでなく、排泄物が「すす病」という病気を誘発することです。ルビーロウムシを見つけたら、被害が広がる前に迅速な対応が求められます。特に5月~7月頃に発生しやすいため、この時期は注意深く観察しましょう。
ベタベタの正体!カイガラムシ類
ルビーロウムシもカイガラムシの一種ですが、他にも様々な種類のカイガラムシがモッコクに寄生します。例えば、白い貝殻のような見た目の「ツノロウムシ」や、茶色く丸い「カタカイガラムシ」などがいます。これらのカイガラムシもルビーロウムシと同様に樹液を吸い、排泄物で葉がベタベタになります。
このベタベタした排泄物は「甘露」と呼ばれ、アリが集まる原因にもなります。もし、モッコクの周りでアリをよく見かけるようになったら、カイガラムシが発生しているサインかもしれません。葉や枝がベタベタしていないか、白い塊や茶色い粒が付着していないかを定期的にチェックすることが大切です。
葉を食い荒らす!ハマキムシ(チャハマキ)
ハマキムシは、その名の通り、葉を巻いたり綴り合わせたりして巣を作る蛾の幼虫です。モッコクに付くのは主に「チャハマキ」という種類で、新芽や若い葉を好んで食害します。葉が不自然に巻かれていたり、糸で綴られていたりしたら、ハマキムシの発生を疑いましょう。
中に潜んでいる幼虫が葉を内側から食べてしまうため、放置すると葉がボロボロになり、見た目が悪くなるだけでなく、光合成が妨げられて生育不良の原因にもなります。特に春から秋にかけて、年に数回発生するため、継続的な注意が必要です。
毒針に注意!チャドクガ
チャドクガは、幼虫(毛虫)の毒針毛に注意が必要な害虫です。モッコクも食害の対象となることがあります。幼虫は葉の裏に集団で発生し、葉脈を残して葉を食べてしまいます。
この害虫の最も恐ろしい点は、幼虫だけでなく、その抜け殻や成虫の鱗粉にも毒針毛が付着していることです。触れると激しいかゆみや発疹を引き起こすため、駆除する際は絶対に素手で触らず、長袖長ズボン、手袋、帽子、メガネなどで完全に防備する必要があります。特に庭にお子さんやペットがいるご家庭では、細心の注意を払ってください。
その他の注意すべき害虫
上記の害虫以外にも、アブラムシやハダニなどがモッコクに付くことがあります。
アブラムシは新芽や若い葉に群生し、樹液を吸います。カイガラムシ同様、すす病の原因にもなります。
ハダニは非常に小さく、肉眼では見つけにくい害虫です。葉の裏に寄生し、葉の養分を吸います。被害が進むと、葉の色が薄くなり、カスリ状の斑点が現れます。乾燥した環境を好むため、夏場の水やりで葉にも水をかける「葉水」が予防に繋がります。
なぜ?モッコクに害虫が発生する原因

「うちのモッコクだけ、どうして害虫が湧くのだろう?」と疑問に思う方もいるかもしれません。害虫が発生するには、必ず原因があります。その原因を知ることで、効果的な予防策を講じることができます。多くの場合、日頃の管理方法を見直すことで、害虫が付きにくい環境を作ることが可能です。
害虫が発生する主な原因は以下の通りです。
- 風通しの悪さ
- 日当たり不足
- 剪定不足による枝葉の密集
- 窒素過多の肥料
風通しの悪さ
害虫、特にカイガラムシやハダニは、風通しが悪く、湿気がこもりやすい場所を好みます。枝や葉が密集していると、空気の流れが滞り、害虫にとって格好の住処となってしまうのです。
また、風通しが悪いと、害虫の排泄物などが原因で発生する「すす病」の菌も繁殖しやすくなります。モッコクが壁際に植えられていたり、他の庭木と隣接しすぎていたりする場合も、風通しが悪くなる原因の一つです。定期的な剪定で、株の内側まで風が通り抜けるようにしてあげることが非常に重要です。
日当たり不足
モッコクは比較的日陰にも強い樹木ですが、やはり健康に育つためには適度な日光が必要です。日当たりが悪いと、植物自体の抵抗力が弱まってしまいます。人間も日光を浴びないと体調を崩しやすくなるのと同じで、植物も日光不足では病気や害虫に対する免疫力が低下してしまうのです。
弱った樹木は、害虫にとって攻撃しやすいターゲットとなります。特にカイガラムシ類は、日当たりの悪い場所に発生しやすい傾向があります。もし、モッコクの植え場所が一日中日陰になるような場所であれば、害虫のリスクは高まると考えた方が良いでしょう。
剪定不足による枝葉の密集
風通しの悪さにも関連しますが、剪定を怠って枝葉が茂りすぎている状態は、害虫の温床となります。密集した葉は、害虫が外敵から身を隠すのに最適な場所を提供してしまいます。
また、葉が重なり合っていると、薬剤を散布しても内部まで届きにくく、駆除が困難になります。不要な枝や内側に向かって伸びる枝(内向枝)などを適切に剪定し、木の内部まで光と風が届くようにすることで、害虫が住み着きにくい環境を作ることができます。見た目を整えるだけでなく、害虫予防の観点からも剪定は不可欠な作業です。
窒素過多の肥料
植物の成長を促すために与える肥料ですが、与え方を間違えると逆効果になることがあります。特に、葉や茎の成長を促進する窒素成分が多い肥料を与えすぎると、葉が柔らかく茂りすぎ、アブラムシなどの害虫を呼び寄せる原因になります。
害虫は、柔らかくて栄養豊富な新しい葉を好みます。窒素過多で徒長(ひょろひょろと間延びして育つこと)した枝葉は、まさに害虫にとってのご馳走です。肥料は規定量を守り、リン酸やカリウムといった根や花の成長を助ける成分もバランス良く含まれたものを選ぶことが大切です。
【実践】モッコクの害虫駆除の具体的な方法

もし、大切なモッコクに害虫を見つけてしまったら、一刻も早く対処したいですよね。ここでは、ご家庭でできる具体的な駆除方法を、害虫の発生状況に合わせてご紹介します。初期段階であれば手作業で対応できますし、被害が広がっている場合は薬剤の使用も検討しましょう。正しい方法で、確実に害虫を退治してください。
駆除の具体的な方法は以下の通りです。
- 初期段階なら!物理的な駆除方法
- 広範囲に発生した場合の薬剤散布
- スス病も同時に対策しよう
初期段階なら!物理的な駆除方法
害虫の数がまだ少ない初期段階であれば、薬剤を使わずに駆除することが可能です。最も手軽で確実な方法は、歯ブラシやヘラ、軍手などを使って物理的にこすり落とすことです。
特に、ルビーロウムシやカイガラムシは成虫になると硬い殻で覆われ、薬剤が効きにくくなるため、この方法は非常に有効です。こすり落とす際は、枝や幹を傷つけないように優しく行いましょう。落とした害虫は、そのままにせず、ビニール袋などに入れて処分してください。ハマキムシの場合は、巻かれた葉ごと摘み取って処分するのが効果的です。
また、高圧洗浄機がある場合は、水圧で害虫を吹き飛ばすという方法もあります。ただし、水圧が強すぎると木を傷める可能性があるので、調整しながら慎重に行ってください。
広範囲に発生した場合の薬剤散布
害虫が広範囲に広がってしまい、手作業での駆除が追いつかない場合は、殺虫剤の使用を検討します。モッコクの害虫に効果のある薬剤は、園芸店やホームセンターで入手できます。
カイガラムシ類には、マシン油乳剤が効果的です。これは、害虫を油の膜で覆って窒息させるタイプの薬剤で、冬の休眠期に散布するのが一般的です。生育期に使える薬剤としては、浸透移行性の殺虫剤(例:ベニカXファインスプレー、オルトラン粒剤など)がおすすめです。このタイプは、薬剤が根や葉から吸収されて植物全体に行き渡り、樹液を吸った害虫を駆除します。
ハマキムシやチャドクガの幼虫には、スミチオン乳剤などの殺虫剤が有効です。薬剤を使用する際は、必ず商品の説明書をよく読み、記載されている希釈倍率や使用方法、注意事項を厳守してください。散布する際は、風のない天気の良い日を選び、マスクや手袋を着用して、薬剤が自分にかからないように注意しましょう。
スス病も同時に対策しよう
カイガラムシやアブラムシが発生すると、その排泄物(甘露)を栄養源として「すす病」が発生することがよくあります。葉や枝が黒いススで覆われたようになる病気で、光合成を妨げてモッコクの生育を阻害します。
すす病は、原因となる害虫を駆除すれば、新たな発生は止まります。すでに付着してしまった黒いススは、病原菌そのものに殺菌効果のある薬剤(例:トップジンM水和剤など)を散布するか、濡らした布などで拭き取ると綺麗になります。害虫駆除と並行して、すす病の対策も行うことで、モッコクを健康な状態に戻してあげましょう。
害虫を寄せ付けない!今日からできる予防策

害虫駆除も大切ですが、それ以上に重要なのが「そもそも害虫を発生させない」ための予防です。日頃のちょっとした心がけで、害虫が付きにくい環境を作り、大切なモッコクを守ることができます。ここでは、今日からでも始められる効果的な予防策をご紹介します。継続的なケアが、健康なモッコクを育てる鍵となります。
具体的な予防策は以下の通りです。
- 適切な剪定で風通しを良くする
- 定期的な観察で早期発見・早期駆除
- 薬剤の予防散布
- 天敵を利用した対策
適切な剪定で風通しを良くする
害虫予防の基本中の基本は、適切な剪定です。前述の通り、害虫は風通しが悪く、湿気の多い場所を好みます。不要な枝や混み合った枝を切り、株の内部まで風が通り抜けるようにしましょう。
モッコクの剪定に適した時期は、花が終わった後の6月~7月頃か、本格的な成長が止まる9月~10月頃です。特に、内側に向かって伸びる枝、他の枝と交差している枝、枯れている枝などを中心に切り落とします。これにより、風通しと日当たりが改善され、害虫が隠れる場所をなくすことができます。
定期的な観察で早期発見・早期駆除
どんな対策をしても、害虫の発生を100%防ぐことは難しいかもしれません。だからこそ、定期的にモッコクの状態をチェックし、異常をいち早く察知することが重要になります。
水やりのついでに、葉の裏や枝の付け根、新芽などを注意深く見てみましょう。「葉がベタベタしていないか」「黒いススは付いていないか」「不審な虫や卵はないか」などを確認する習慣をつけるのです。害虫は、大発生する前に対処すれば、被害は最小限で済みます。早期発見・早期駆除が、結果的に最も手間のかからない対策と言えるでしょう。
薬剤の予防散布
毎年同じ害虫に悩まされている場合は、発生時期の少し前に薬剤を散布しておく「予防散布」が効果的です。
例えば、カイガラムシ類には、幼虫が発生する前の冬期(12月~2月頃)にマシン油乳剤を散布しておくと、越冬している卵や幼虫を駆除でき、春以降の発生を大幅に抑えることができます。
また、春先に浸透移行性の粒剤(オルトラン粒剤など)を株元に撒いておくのも良い方法です。薬剤が根から吸収され、長期間にわたって害虫から木を守ってくれます。害虫の活動が活発になる前に先手を打つことで、一年間安心してモッコクを育てることができます。
天敵を利用した対策
あまり知られていませんが、害虫には天敵となる虫がいます。例えば、カイガラムシやアブラムシを食べてくれるテントウムシは、益虫の代表格です。
庭にテントウムシが好むような環境(多様な植物があるなど)を作ることで、自然に害虫を抑制できる可能性があります。殺虫剤をむやみに使うと、こうした益虫まで殺してしまうことがあります。薬剤の使用は必要最低限に留め、できるだけ自然の力を借りるという視点も大切です。化学農薬に頼らない、環境に優しい害虫対策の一つとして覚えておくと良いでしょう。
プロに任せる選択肢!害虫駆除を業者に依頼する場合

「自分で駆除するのは難しい」「害虫の範囲が広すぎる」「チャドクガがいて危険」など、ご自身での対応が困難な場合もあるでしょう。そんな時は、無理せずプロの造園業者や植木屋さんに依頼するのも賢明な選択です。専門家ならではの知識と技術で、安全かつ確実に問題を解決してくれます。
ここでは、業者に依頼する際のメリット・デメリットや費用について解説します。
- 業者に依頼するメリット・デメリット
- 費用相場と業者選びのポイント
業者に依頼するメリット・デメリット
業者に依頼する最大のメリットは、安全性と確実性です。特にチャドクガのような危険な害虫の駆除は、専門家に任せるのが最も安全です。また、高所作業が必要な場合や、適切な薬剤の選定・散布など、専門的な知識と道具が必要な作業も安心して任せられます。害虫駆除だけでなく、剪定や施肥など、トータルでの管理をお願いできるのも魅力です。
一方、デメリットはやはり費用がかかることです。自分でやれば薬剤費だけで済みますが、業者に頼むと作業費や出張費などが発生します。また、業者によって技術や料金に差があるため、信頼できる業者を見つける手間もかかります。
メリット | デメリット |
---|---|
・安全に駆除できる(特に毒虫) | ・費用がかかる |
・確実性が高く、再発防止も期待できる | ・業者選びの手間がかかる |
・高所など自分では難しい場所も対応可能 | ・すぐに来てもらえない場合がある |
・剪定など他の手入れも一緒に頼める | ・料金体系が分かりにくいことがある |
費用相場と業者選びのポイント
害虫駆除の費用は、木の高さや作業の難易度、被害状況によって大きく変動しますが、一般的な低木(3m未満)1本あたり5,000円~15,000円程度が相場とされています。ただし、これはあくまで目安であり、出張費などが別途かかる場合もあります。
信頼できる業者を選ぶためには、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」がおすすめです。料金だけでなく、作業内容や使用する薬剤、保証の有無などを詳しく確認しましょう。また、ホームページで施工事例を確認したり、口コミを参考にしたりするのも良い方法です。電話やメールでの対応が丁寧かどうかも、良い業者を見極めるポイントになります。
モッコクの害虫に関するよくある質問

モッコクの葉が黒いのはなぜですか?
モッコクの葉や枝が黒いススで覆われたようになっている場合、それは「すす病」という病気の可能性が高いです。これは、カビの一種が原因ですが、カビ自体が木に寄生しているわけではありません。カイガラムシやアブラムシなどの害虫が出す甘い排泄物(甘露)を栄養にして、カビが繁殖した状態です。
したがって、すす病を根本的に解決するには、原因となっている害虫を駆除する必要があります。害虫がいなくなれば、すす病もそれ以上広がることはありません。付着した黒いススは、雨風で自然に落ちることもありますが、気になる場合は水で洗い流したり、濡れた布で拭き取ったりすると良いでしょう。
モッコクの害虫駆除に最適な時期はいつですか?
駆除に最適な時期は、対象とする害虫の種類によって異なります。
- カイガラムシ類: 幼虫が発生する5月~7月頃が薬剤散布の好機です。また、越冬対策として冬期(12月~2月)にマシン油乳剤を散布するのも非常に効果的です。
- ハマキムシ: 幼虫が発生する春から秋にかけて、見つけ次第駆除します。特に新芽が出る時期は注意が必要です。
- チャドクガ: 幼虫が発生する春(4月~6月)と夏(8月~9月)の年2回、発生初期に駆除するのが重要です。
基本的には、害虫が若く、活動が活発になる前に対処するのが最も効果的です。日頃からモッコクをよく観察し、発生初期を見逃さないようにしましょう。
無農薬で害虫対策はできますか?
はい、無農薬での対策も可能です。まず最も重要なのは、剪定による風通しの確保と、定期的な観察による物理的駆除です。発生初期であれば、歯ブラシでこすり落としたり、葉ごと取り除いたりすることで十分対応できます。
また、牛乳や木酢液を薄めてスプレーする方法も、アブラムシなど一部の害虫には効果があるとされています。ただし、効果は薬剤に比べて穏やかで、持続性も低いため、こまめな散布が必要です。天敵であるテントウムシなどを活用するのも、環境に優しい無農薬対策の一つです。完全に無農薬で管理するには、日頃からの地道な観察と手入れが欠かせません。
害虫被害で弱ったモッコクは復活しますか?
はい、多くの場合、適切な対処をすれば復活は可能です。害虫被害で弱っていても、幹や太い枝がしっかり生きていれば、回復の見込みは十分にあります。
まずは原因となっている害虫を徹底的に駆除し、すす病などが発生していればそれも綺麗にします。その後、傷んだ枝や枯れ枝を剪定し、風通しを良くしてあげましょう。すぐに肥料を与えるのは、弱った根に負担をかけることがあるため、少し様子を見てから、緩効性の肥料を少量与える程度にします。焦らず、植物が本来持っている回復力を信じて、じっくりと見守ってあげることが大切です。
モッコクの葉がベタベタするのはなぜですか?
モッコクの葉や枝、さらにはその下の地面までベタベタしている場合、その原因はカイガラムシやアブラムシの排泄物「甘露(かんろ)」です。これらの害虫はモッコクの樹液を吸って生きており、吸った樹液に含まれる余分な糖分を体外に排出します。これが甘露の正体です。
この甘露は、放置すると「すす病」の原因になるだけでなく、アリを呼び寄せる原因にもなります。葉のベタつきに気づいたら、それは害虫が発生している明確なサインです。葉の裏や枝をよく観察し、原因となっている害虫を特定して、早急に駆除しましょう。
まとめ

- モッコクの最重要害虫はルビーロウムシ。
- カイガラムシは葉をベタベタにする。
- ハマキムシは葉を巻いて食害する。
- チャドクガは毒針毛に注意が必要。
- 害虫は風通しが悪い場所に発生しやすい。
- 日当たり不足は木の抵抗力を弱める。
- 剪定不足は害虫の隠れ家になる。
- 窒素肥料の与えすぎは害虫を呼ぶ。
- 初期の害虫は歯ブラシでこすり落とす。
- 被害が広い場合は薬剤散布を検討する。
- すす病は害虫駆除で元から断つ。
- 予防の基本は適切な剪定と観察。
- 冬のマシン油乳剤散布は予防に効果的。
- 自分での駆除が難しい場合は業者に相談。
- 害虫被害にあっても適切な処置で復活可能。