2019年に放送された阿部寛さん主演のドラマ「まだ結婚できない男」。2006年の大ヒット作「結婚できない男」の13年ぶりの続編として大きな話題を呼びましたが、続編の制作を望む声が多く聞かれる一方で、「打ち切りになったのでは？」という噂も後を絶ちません。なぜ多くのファンが続編を熱望しているにもかかわらず、その声は届かないのでしょうか。本記事では、視聴者の声やデータを基に、「まだ結婚できない男」が打ち切りと言われる理由を徹底的に掘り下げ、続編の可能性についても考察します。
「まだ結婚できない男」は打ち切り？続編を望む声と現実
まず結論からお伝えすると、「まだ結婚できない男」が公式に打ち切りになったという事実はありません。 ドラマは全10話で予定通り完結しています。 しかし、インターネット上では「打ち切り 理由」といったキーワードで検索する人が後を絶たないのも事実です。これは、多くの視聴者が続編を期待していたにもかかわらず、その後の音沙汰がないことへの不満や、作品の内容に対する賛否両論の声が大きかったことの表れと言えるでしょう。 ファンの熱い思いとは裏腹に、なぜ続編制作が難しい状況にあるのか、その背景にある深刻な理由を探っていきます。
本記事で解説する、打ち切りと言われる理由は以下の通りです。
- 理由①：期待を裏切った視聴率の低迷
- 理由②：最大の誤算？ヒロイン交代とキャストへの不満
- 理由③：「らしくない」桑野信介のキャラクター変化
- 理由④：マンネリ感が否めなかった脚本とストーリー
- 理由⑤：13年という時代の変化
「まだ結婚できない男」が打ち切りと言われる5つの理由
多くのファンに愛された作品でありながら、「打ち切り」とまで言われてしまうのには、いくつかの明確な理由が考えられます。前作が偉大すぎた故の期待、キャストの変更、そして時代の変化。ここでは、視聴者が感じたであろう5つの大きな理由を、具体的なデータや口コミを交えながら詳しく解説していきます。
理由①：期待を裏切った視聴率の低迷
続編制作の可否を判断する上で、最も重要な指標の一つが視聴率です。前作「結婚できない男」は、平均視聴率17.1%、最終回には最高視聴率22.0%という驚異的な数字を記録した大ヒットドラマでした。 この成功があったからこそ、13年もの時を経て続編が制作されたのです。
しかし、「まだ結婚できない男」の視聴率は、その高い期待に応えることができませんでした。初回こそ関東地区で11.5%とまずまずのスタートを切ったものの、第2話で7.7%に急落。 その後も8%台や10.0%を行き来する状況で、全話を通して前作の数字には遠く及びませんでした。もちろん、テレビ離れが進んだ現代において、二桁視聴率を維持すること自体が難しいのは事実です。それでも、あまりにも大きな前作の成功体験が、続編の評価をより厳しいものにしてしまったことは間違いないでしょう。この視聴率の低迷が、「続編は失敗だった」「これでは打ち切りもやむを得ない」という声に繋がった最大の要因と考えられます。
理由②：最大の誤算？ヒロイン交代とキャストへの不満
前作「結婚できない男」の魅力は、阿部寛さん演じる桑野信介のキャラクターだけではありませんでした。夏川結衣さん演じるヒロイン・早坂夏美との絶妙な掛け合いも、多くの視聴者を虜にしたのです。しかし、「まだ結婚できない男」では、夏川結衣さんは出演せず、桑野と夏美は破局したという設定から物語が始まりました。 この設定に、多くのがっかりしたという声が上がりました。
新たにヒロインとして登場したのは、吉田羊さん演じる弁護士の吉山まどか。 吉田羊さん自身は実力派女優として高い評価を得ていますが、視聴者からは「夏美先生の代わりは務まらない」「キャラクターが夏美の二番煎じに見える」といった厳しい意見が少なくありませんでした。 また、稲森いずみさんや深川麻衣さんが演じた他の女性キャラクターも、前作の国仲涼子さんや高島礼子さんの存在感を超えることは難しいという印象を与えてしまったようです。 キャストを一新したことが裏目に出てしまい、前作ファンが感情移入しにくい状況を生んでしまったことが、作品への不満、ひいては「打ち切り」の噂に繋がったと考えられます。
理由③：「らしくない」桑野信介のキャラクター変化
「結婚できない男」の主人公・桑野信介の最大の魅力は、その「偏屈で独善的で皮肉屋」な性格にありました。一人焼肉を楽しみ、クラシックを大音量で聴きながら指揮者の真似をする。そんな彼の「おひとり様」ライフスタイルと、誰にも媚びない生き様が、多くの視聴者の共感を呼んだのです。
ところが、「まだ結婚できない男」では、その桑野のキャラクターに変化が見られました。53歳になり、少しだけ丸くなったのか、以前ほどの偏屈さが影を潜めてしまったのです。 例えば、独身の女性がいると知ってニヤリとしたり、積極的にアプローチを試みたりする姿に、「これは私の知っている桑野じゃない」と違和感を覚えたファンも多かったようです。 もちろん、13年も経てば人間は変わるものです。しかし、ファンが求めていたのは「変わらない桑野信介」でした。その期待とのズレが、物語への没入感を削ぎ、「なんだか面白くない」という評価に繋がってしまったのではないでしょうか。
理由④：マンネリ感が否めなかった脚本とストーリー
人気ドラマの続編には、「前作の良さを踏襲しつつ、新しい面白さを加える」という非常に高いハードルが課せられます。「まだ結婚できない男」は、残念ながらこのハードルを越えられなかったという厳しい意見が多く見られます。ストーリー展開が前作のパターンを踏襲している部分が多く、「焼き直し感」「マンネリ感」が否めなかったのです。
特に批判が集中したのが最終回です。 それまで大きな進展がなかった桑野とヒロイン・まどかの関係が、最終回で急に進展する展開に「強引すぎる」「消化不良だ」という声が相次ぎました。 前作が見事な着地点を見せただけに、続編の結末には物足りなさを感じた視聴者が多かったようです。脚本やストーリー構成が、前作を超えるほどの魅力を提示できなかったことも、「打ち切り」という不名誉な噂が立つ一因となったのでしょう。
理由⑤：13年という時代の変化
前作「結婚できない男」が放送された2006年と、続編が放送された2019年とでは、社会の価値観も大きく変化しました。 2006年当時はまだ、「結婚するのが当たり前」という風潮が根強く残っていました。そんな中で「結婚しない男」をコミカルに描いたことが、新鮮な驚きと共感を呼んだのです。
しかし、13年後の2019年には、ライフスタイルの多様化が進み、「おひとり様」という言葉も定着。結婚しない生き方も一つの選択肢として広く受け入れられるようになりました。このような時代の変化の中で、桑野信介というキャラクターが持つ「特異性」が薄れてしまったことは否めません。かつては「偏屈な変わり者」として際立っていた桑野が、現代では「少しこだわりの強い独身男性」くらいに見えてしまう。この時代の変化とキャラクターの相対的な魅力の低下も、続編が前作ほどのインパクトを残せなかった遠因かもしれません。
それでも続編が見たい！「まだまだ結婚できない男」の可能性は？
ここまで「まだ結婚できない男」が打ち切りと言われる厳しい理由を並べてきましたが、それでもなお、続編を望む声が根強く存在することも事実です。桑野信介という唯一無二のキャラクターが、再び私たちの前に姿を現す可能性は、本当にゼロなのでしょうか。
可能性は低いかもしれませんが、ゼロではないと信じたいところです。その理由として、阿部寛さん自身が桑野信介という役を非常に楽しんで演じていることが挙げられます。 また、批判はありつつも、やはり桑野の言動に笑い、癒された視聴者が多かったのも事実です。動画配信サービスなど、リアルタイム視聴率以外の評価軸も重要視される現代において、熱心なファンがいる作品は大きな強みになります。
もし「まだまだ結婚できない男」が制作されるとしたら、どんな物語になるでしょうか。今度こそ、前作のヒロイン・夏美先生（夏川結衣）との再会を望む声は大きいでしょう。あるいは、桑野の偏屈さを上回るような、新たな強敵（ライバル）の登場も面白いかもしれません。いずれにせよ、ファンが求める「変わらない桑野信介」の魅力を最大限に引き出すことが、続編成功の鍵となるはずです。
一目でわかる！前作「結婚できない男」との違い
「まだ結婚できない男」がなぜ賛否両論を呼んだのか、前作との違いを比較することでより明確になります。ここでは、主な違いを表にまとめました。
| 項目 | 結婚できない男 (2006年) | まだ結婚できない男 (2019年) |
|---|---|---|
| 平均視聴率 | 17.1% | 10%前後 |
| 桑野の年齢 | 40歳 | 53歳 |
| メインヒロイン | 早坂夏美 (夏川結衣) | 吉山まどか (吉田羊) |
| 桑野のキャラクター | 偏屈さが際立つ。結婚に否定的。 | やや丸くなる。結婚を意識する言動も。 |
| 時代背景 | 「結婚が当たり前」の風潮が強い。 | ライフスタイルが多様化。「おひとり様」が定着。 |
| 愛犬 | 隣人のパグ「ケン」 | 桑野が飼うパグ「タツオ」 |
よくある質問
Q1. 「まだ結婚できない男」の最終回の視聴率は？
「まだ結婚できない男」の最終回（第10話）の平均視聴率は、関東地区で9.7%でした。前作の最終回が22.0%だったことを考えると、大きな差があることがわかります。
Q2. 前作のヒロイン、夏川結衣が出演しなかった理由は？
公式な理由は発表されていません。しかし、続編では新たな女性たちとの出会いを描くというストーリー構成上の都合や、13年という年月が経ち、夏川結衣さんの女優としての立ち位置が変化したことなどが理由として推測されています。 桑野を演じた阿部寛さんも、夏美と別れたのは「予想の範囲内」と語っていたようです。
Q3. 桑野信介の職業と年収は？
桑野信介の職業は、腕利きの建築家です。 自身の建築事務所を構えています。年収に関する具体的な設定はドラマ内ではありませんが、都心の一等地に事務所と自宅マンションを構え、高級なオーディオやこだわりの食材にお金を使っている描写から、かなりの高収入であることが伺えます。
Q4. ドラマに登場するパグ犬の名前は？
前作「結婚できない男」で登場したのは、隣人のみちる（国仲涼子）が飼っていた「ケン」です。 続編の「まだ結婚できない男」では、桑野が飼い主となり、新たに「タツオ」という名前のパグ犬が登場しました。
Q5. 「まだ結婚できない男」はどこで見れる？
「まだ結婚できない男」は、U-NEXTなどの動画配信サービスで見放題配信されています（2024年7月時点の情報）。 無料トライアル期間を利用して視聴することも可能です。最新の配信状況は各サービスの公式サイトでご確認ください。
まとめ
- 「まだ結婚できない男」は公式な打ち切りではない。
- 打ち切りと噂される理由は視聴者の不満の表れ。
- 最大の理由は前作に及ばない視聴率の低迷。
- 前作ヒロイン・夏川結衣の不在がファンを落胆させた。
- 新キャストが前作の魅力を超えられなかったとの声。
- 桑野の偏屈な魅力が薄れたキャラクター変化への不満。
- ストーリーが前作の焼き直しでマンネリ感があった。
- 最終回の強引な展開に消化不良を感じる視聴者が多かった。
- 13年の間に「独身男性」への価値観が変化した。
- 桑野というキャラクターの特異性が薄れた可能性。
- 続編の可能性は低いがゼロではない。
- 根強いファンの存在や配信での人気が鍵となる。
- もし続編があるなら「変わらない桑野」が求められる。
- 前作との比較で続編の課題が浮き彫りになる。
- 続編を望む声は今もなお多く存在している。
