「クラスでなかなか話の輪に入れない…」「もっと友達と仲良くなりたいけど、どう話しかけたらいいか分からない…」中学生の皆さん、そんな悩みを抱えていませんか？ コミュニケーション能力、いわゆる「コミュ力」は、学校生活をより楽しく、充実させるためにとても大切なスキルです。本記事では、中学生がコミュ力を上げるための具体的な方法を、分かりやすく徹底解説します！今日からすぐに実践できるコツが満載なので、ぜひ最後まで読んで、自信を持ってコミュニケーションできるようになりましょう！
中学生にとってコミュ力（コミュニケーション能力）が大切な理由
そもそも、なぜ中学生にとってコミュ力がそんなに大切なのでしょうか？ それは、コミュ力が学校生活の様々な場面で役立ち、将来にも繋がる重要なスキルだからです。具体的にどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
- 友達との関係が円滑になる
- 先生や先輩・後輩とうまく関われる
- 自分の意見を伝えられるようになる
- 将来にも役立つ必須スキル
友達との関係が円滑になる
中学生になると、小学校の頃よりも人間関係が複雑になり、友達との関わり方も変わってきます。コミュ力が高ければ、新しい友達を作りやすくなったり、既存の友達とより深い関係を築いたりすることができます。自分の気持ちをうまく伝えたり、相手の気持ちを理解したりすることで、誤解やすれ違いを防ぎ、楽しい学校生活を送るための土台となるでしょう。休み時間や放課後、グループワークなどで、友達との会話が弾むようになれば、学校に行くのがもっと楽しみになりますよね。
また、意見がぶつかった時や、ちょっとしたトラブルがあった時にも、コミュ力があれば冷静に話し合い、解決策を見つけることができます。感情的にならず、相手の意見も尊重しながら自分の考えを伝える力は、良好な友人関係を維持するために不可欠です。
先生や先輩・後輩とうまく関われる
学校生活では、同級生だけでなく、先生や先輩、後輩など、様々な立場の人と関わる機会があります。コミュ力があれば、先生に質問したり、相談したりすることがスムーズにできます。授業で分からないことをそのままにせず、積極的に質問できるようになれば、学力向上にも繋がります。また、部活動などでは、先輩や後輩との連携が重要になります。適切な言葉遣いや態度でコミュニケーションをとることで、信頼関係を築き、チームとして目標に向かって協力しやすくなるでしょう。
敬語の使い方や、相手の立場を考えた話し方を身につけることは、社会性を育む上でも非常に重要です。中学生のうちから、目上の人や年下の人とのコミュニケーションに慣れておくことは、将来必ず役に立ちます。
自分の意見を伝えられるようになる
自分の考えや気持ちを、相手に分かりやすく伝えることも、コミュ力の重要な要素です。授業での発表やディスカッション、グループワークなどで、自分の意見をしっかりと述べられるようになれば、周りからの評価も高まります。また、自分の考えを表現することで、自己肯定感も向上し、より積極的に様々なことにチャレンジできるようになるでしょう。
「どうせ言っても分かってもらえない」「反対されるのが怖い」と感じて、自分の意見を言えずにいると、ストレスが溜まったり、本当はやりたいことを諦めてしまったりするかもしれません。コミュ力を磨くことで、相手に配慮しつつも、自分の考えを堂々と伝えられるようになります。
将来にも役立つ必須スキル
コミュ力は、中学生の時だけでなく、高校、大学、そして社会に出てからもずっと必要とされる普遍的なスキルです。高校受験の面接、アルバイト、就職活動、仕事でのプレゼンテーションやチームでの共同作業など、人生のあらゆる場面でコミュニケーション能力が求められます。中学生のうちからコミュ力を意識し、高めておくことは、将来の可能性を広げるための大きな投資と言えるでしょう。
多様な価値観を持つ人々と協力し、目標を達成していくためには、円滑なコミュニケーションが不可欠です。今のうちからコミュ力を鍛えておくことで、将来、様々な場面で自信を持って人と関わることができるようになります。
あなたのコミュ力はどのレベル？簡単セルフチェック
「自分ってコミュ力高いのかな？低いのかな？」と気になる人もいるかもしれませんね。まずは簡単なセルフチェックで、自分のコミュニケーションの現状を客観的に見てみましょう。以下の項目にいくつ当てはまるか、正直にチェックしてみてください。
- 挨拶がしっかりできるか
- 人の話を最後まで聞けるか
- 相手の目を見て話せるか
- 質問をすることができるか
- 自分の気持ちを言葉にできるか
- グループでの会話に参加できるか
挨拶がしっかりできるか
「おはよう」「こんにちは」「さようなら」「ありがとう」「ごめんなさい」。これらの基本的な挨拶は、コミュニケーションの第一歩です。相手の目を見て、明るい声で挨拶できていますか？ 挨拶は、相手に心を開いていることを示し、良好な関係を築くための基本中の基本です。自分から積極的に挨拶できるか、相手から挨拶された時にきちんと返せるか、振り返ってみましょう。 TPOに合わせた挨拶ができるかもポイントです。
もし、挨拶が苦手だと感じているなら、まずは身近な家族や仲の良い友達から、意識して声に出してみる練習を始めましょう。小さな一歩が大切です。
人の話を最後まで聞けるか
コミュニケーションは話すことだけではありません。相手の話を注意深く聞き、内容を理解しようとする「聞く力（傾聴力）」も非常に重要です。相手が話している途中で口を挟んだり、自分の話にすり替えたりしていませんか？ 相手の話に興味を持ち、相槌を打ったり、うなずいたりしながら、最後まで聞く姿勢があるか確認してみましょう。相手が「この人はちゃんと聞いてくれているな」と感じられることが大切です。
話を聞きながら、「つまり、こういうこと？」「それは大変だったね」など、相手の気持ちに寄り添う言葉を返せると、さらに良いコミュニケーションになります。
相手の目を見て話せるか
会話中に相手の目を見ることは、「あなたの話を真剣に聞いていますよ」「あなたに興味がありますよ」というサインになります。ずっと睨みつけるのは良くありませんが、適度に相手の目を見て話すことで、誠実さや自信が伝わります。人と話す時、下を向いてしまったり、キョロキョロと視線が泳いでしまったりしていないか、思い出してみてください。目を見て話すのが苦手な場合は、相手の眉間やおでこのあたりを見ることから始めてみるのも良いでしょう。
アイコンタクトは、言葉以上に相手に気持ちを伝える力を持っています。自信がないときほど、少し意識して相手の目を見るように心がけてみましょう。
質問をすることができるか
会話を盛り上げたり、相手への理解を深めたりするためには、質問することが効果的です。相手の話を聞いて、「それってどういうこと？」「もっと詳しく教えてほしいな」など、自然に質問できていますか？ 質問することで、相手は「自分の話に興味を持ってくれているんだ」と感じ、さらに話したくなるものです。ただし、尋問のようにならないよう、相手が答えやすい質問を心がけることも大切です。「はい」「いいえ」だけで終わらないような、オープンな質問（例：「〇〇についてどう思う？」）ができると、会話が広がりやすくなります。
質問が思いつかない時は、相手の話に出てきたキーワードを繰り返して、「〇〇なんだね。それについてもう少し聞いてもいい？」といった形で尋ねてみるのも一つの方法です。
自分の気持ちを言葉にできるか
嬉しい、楽しい、悲しい、怒っているなど、自分の感情を適切に言葉で表現することも、円滑なコミュニケーションには欠かせません。自分の気持ちを正直に、かつ相手を傷つけないように伝えられていますか？ 自分の気持ちを溜め込んでしまうと、ストレスになったり、後で爆発してしまったりすることもあります。また、自分の気持ちを伝えないと、相手に誤解されてしまう可能性もあります。「私はこう感じているんだけど…」というように、主語を「私」にして伝える（アイメッセージ）練習をしてみましょう。
感情的になりそうな時ほど、一呼吸置いて、冷静に自分の気持ちを整理してから言葉にすることが大切です。
グループでの会話に参加できるか
一対一の会話はできても、複数人での会話になると、なかなか発言できなかったり、話の輪に入れなかったりすることはありませんか？ グループでの会話では、話すタイミングを見計らったり、他の人の話を聞きながら自分の意見をまとめたりするスキルが求められます。周りの会話の流れを読み取り、適切なタイミングで相槌を打ったり、短いコメントを挟んだりすることから始めてみましょう。無理に中心になって話そうとしなくても、会話に参加する意識を持つことが大切です。
他の人が話している内容に関連する質問を投げかけたり、共感を示したりするだけでも、グループの一員として会話に参加していることになります。
【実践編】中学生がコミュ力を上げる具体的な方法10選
セルフチェックで自分の現状が見えてきたら、いよいよ実践です！ ここでは、中学生がコミュ力を上げるための具体的な方法を10個紹介します。難しく考えず、できそうなことから一つずつ試してみてくださいね。
- 1. 明るい挨拶を習慣にする
- 2. 「聞く力」を鍛える（傾聴）
- 3. 分かりやすく話す練習（PREP法など）
- 4. 質問力を磨く
- 5. 表情やジェスチャーを豊かにする
- 6. 相手の名前を呼ぶ
- 7. ポジティブな言葉を選ぶ
- 8. 共通の話題を見つける
- 9. 小さな成功体験を積み重ねる
- 10. 読書で語彙力・表現力を養う
1. 明るい挨拶を習慣にする
コミュニケーションの基本は、やはり挨拶です。毎朝、家族や友達、先生に「おはよう！」と明るく声をかけることから始めましょう。最初は少し勇気がいるかもしれませんが、習慣にしてしまえば自然にできるようになります。挨拶は、相手への敬意や好意を示す簡単な方法であり、会話のきっかけにもなります。「ありがとう」「ごめんなさい」といった感謝や謝罪の言葉も、タイミングを逃さずに伝えることが大切です。挨拶をするときは、少し口角を上げて、相手の目を見ることを意識すると、より好印象を与えられます。
挨拶は、特別なスキルがなくてもすぐに実践できる、最も効果的なコミュ力アップ術の一つです。まずは一日一回、自分から挨拶することを目標にしてみましょう。
2. 「聞く力」を鍛える（傾聴）
「話し上手は聞き上手」という言葉があるように、相手の話をしっかりと聞くことは非常に重要です。相手が話しているときは、スマートフォンをいじったり、他のことを考えたりせず、相手に集中しましょう。相手の話を遮らずに最後まで聞き、内容を理解しようと努めることが「傾聴」の基本です。「うんうん」「なるほど」といった相槌や、「へえ、そうなんだ！」といった反応を示すことで、相手は「ちゃんと聞いてもらえている」と感じ、安心して話すことができます。相手の話の要点を繰り返したり、気持ちに寄り添う言葉をかけたりするのも効果的です。
聞くことに集中することで、相手が本当に伝えたいことや、隠れた気持ちに気づけることもあります。まずは、友達や家族の話を意識的に「聞く」練習から始めてみましょう。
3. 分かりやすく話す練習（PREP法など）
自分の考えや意見を相手に分かりやすく伝える練習も大切です。話が長くなったり、要点が掴めなかったりすると、相手を混乱させてしまうかもしれません。そこでおすすめなのが「PREP法」です。PREP法とは、以下の順番で話す構成術のことです。
- Point（結論）：まず最初に、話の結論や要点を述べます。
- Reason（理由）：次に、なぜその結論に至ったのか、理由を説明します。
- Example（具体例）：そして、理由を裏付ける具体的なエピソードや例を挙げます。
- Point（結論）：最後に、もう一度結論を述べて話を締めくくります。
この流れで話すことで、相手は話の全体像を掴みやすく、内容を理解しやすくなります。最初は短い話からで良いので、PREP法を意識して話す練習をしてみましょう。例えば、好きな教科について話すとき、「私の好きな教科は数学です（P）。なぜなら、問題を解けた時の達成感が大きいからです（R）。例えば、難しい応用問題が解けた時はすごく嬉しいです（E）。だから、私は数学が好きです（P）。」といった具合です。
4. 質問力を磨く
会話を弾ませ、相手との距離を縮めるためには、質問力が欠かせません。相手の話に関心を持ち、適切な質問をすることで、会話はより深く、面白くなります。質問には大きく分けて2種類あります。
- クローズド・クエスチョン：「はい」か「いいえ」で答えられる質問。（例：「〇〇は好き？」）
- オープン・クエスチョン：相手が自由に答えられる質問。（例：「〇〇についてどう思う？」「休みの日は何をして過ごすのが好き？」）
会話を広げたいときは、オープン・クエスチョンを意識的に使うと良いでしょう。相手の話に出てきたキーワードを拾って、「それって、具体的にはどういうこと？」と掘り下げてみるのも効果的です。ただし、質問攻めにならないように注意し、相手が答えやすい雰囲気を作ることも大切です。
5. 表情やジェスチャーを豊かにする
コミュニケーションは言葉だけではありません。表情や声のトーン、身振り手振りといった非言語コミュニケーションも、相手に与える印象を大きく左右します。話す内容に合わせて、笑顔を見せたり、驚いた表情をしたり、真剣な表情をしたりと、表情を豊かにすることを意識してみましょう。また、話の内容に合わせて適度なジェスチャーを加えることで、話がより生き生きと伝わりやすくなります。相手の話を聞くときも、無表情ではなく、うなずいたり、時折笑顔を見せたりすることで、「ちゃんと聞いていますよ」というサインを送ることができます。
鏡の前で自分の表情をチェックしたり、友人との会話で少し大げさなくらいに表情やジェスチャーを使ってみる練習もおすすめです。
6. 相手の名前を呼ぶ
会話の中で相手の名前を呼ぶことは、親近感を高める効果的な方法です。「〇〇さん、おはよう！」「△△くん、さっきの話だけど…」のように、会話の節目で相手の名前を呼ぶことで、相手は「自分に話しかけてくれている」と認識し、より注意を向けてくれるようになります。また、名前を呼ばれると、人は無意識のうちに相手に対して好感を持ちやすくなると言われています。ただし、呼び捨てにするか、「さん」や「くん」をつけるかは、相手との関係性に合わせて使い分けましょう。
最初は少し照れくさいかもしれませんが、意識して相手の名前を呼ぶ習慣をつけると、自然と距離が縮まりやすくなります。
7. ポジティブな言葉を選ぶ
使う言葉は、周りの雰囲気や人間関係に大きな影響を与えます。できるだけ前向きで、肯定的な言葉を選ぶように心がけましょう。「でも」「だって」「どうせ」といったネガティブな言葉ばかり使っていると、周りの人も暗い気持ちになったり、話しかけにくいと感じたりするかもしれません。「ありがとう」「すごいね！」「面白いね！」「いいね！」といったポジティブな言葉を積極的に使うことで、会話の雰囲気は明るくなり、相手も気持ちよく話せるようになります。
もちろん、正直な気持ちを伝えることは大切ですが、伝え方を工夫し、相手を不快にさせないような言葉選びを意識することが、良好なコミュニケーションに繋がります。
8. 共通の話題を見つける
初めて話す人や、まだあまり親しくない人と距離を縮めるには、共通の話題を見つけるのが一番です。好きな音楽、アニメ、ゲーム、スポーツ、勉強のこと、部活のことなど、何でも構いません。「最近〇〇っていうアニメ見てるんだけど、知ってる？」「〇〇くんって、何の部活に入ってるの？」など、相手に質問してみることから始めましょう。共通の趣味や興味が見つかれば、自然と会話は盛り上がります。相手の持ち物や服装などから、話題のヒントを探してみるのも良いでしょう。
共通の話題が見つからない場合でも、相手の好きなことや興味のあることについて、積極的に質問し、教えてもらう姿勢を示すことで、相手は喜んで話してくれることが多いです。
9. 小さな成功体験を積み重ねる
コミュ力を上げるためには、「できた！」という小さな成功体験を積み重ねることが大切です。最初から完璧を目指す必要はありません。「今日は自分から挨拶できた」「友達の話を最後まで聞けた」「授業中に一回質問できた」など、どんなに小さなことでも、目標を立てて達成できたら自分を褒めてあげましょう。成功体験を重ねることで、自信がつき、次のステップに進む意欲が湧いてきます。焦らず、自分のペースで少しずつ挑戦していくことが、コミュ力アップの秘訣です。
失敗を恐れずに、まずは一歩踏み出してみることが重要です。もしうまくいかなくても、「次はこうしてみよう」と前向きに捉え、挑戦を続けましょう。
10. 読書で語彙力・表現力を養う
本を読むことは、語彙力や表現力を豊かにし、コミュニケーション能力の向上に繋がります。様々なジャンルの本を読むことで、新しい言葉や言い回し、多様な考え方に触れることができます。語彙が増えれば、自分の気持ちや考えをより的確に表現できるようになりますし、表現力が豊かになれば、話をより面白く、分かりやすく伝えることができるようになります。また、物語の登場人物の気持ちを想像することで、相手の感情を理解する力も養われます。
小説、ノンフィクション、漫画など、自分が興味を持てるものからで構いません。読書を通じて得た知識や感性は、会話の引き出しを増やし、コミュニケーションをより豊かなものにしてくれるでしょう。
【タイプ別】コミュ力アップのアプローチ
コミュ力の悩みは人それぞれ。ここでは、中学生によく見られるタイプ別に、コミュ力アップのためのアプローチ方法を紹介します。自分に当てはまるタイプを参考に、効果的な方法を見つけてみてください。
- 人見知り・内気なタイプ
- 緊張しやすいタイプ
- つい話しすぎてしまうタイプ
人見知り・内気なタイプ
「初対面の人と話すのが苦手」「自分から話しかける勇気が出ない」という人見知り・内気なタイプ。まずは、無理にたくさん話そうとせず、「聞く」ことに重点を置くのがおすすめです。相手の話を笑顔で聞き、相槌を打つだけでも、相手は「受け入れてもらえている」と感じます。そして、会話の中で一つでも質問できたらOK、くらいの低い目標から始めてみましょう。挨拶や「ありがとう」など、短い言葉から発する練習をするのも効果的です。
また、共通の趣味を持つ友達を見つけたり、少人数のグループで話す機会を作ったりするなど、自分が比較的リラックスして話せる環境を見つけることも大切です。焦らず、少しずつ人と関わることに慣れていきましょう。
緊張しやすいタイプ
「人前で話すと頭が真っ白になる」「声が震えたり、顔が赤くなったりするのが恥ずかしい」という緊張しやすいタイプ。緊張するのは、決して悪いことではありません。「うまく話さなきゃ」「失敗したくない」という気持ちが強いのかもしれませんね。まずは、深呼吸をしてリラックスすることを心がけましょう。話す前に、話す内容の要点をメモしておくのも有効です。完璧を目指さず、「伝えたいことが伝わればOK」くらいの気持ちで臨むと、少し楽になるかもしれません。
また、事前に話す練習をしておくことも自信に繋がります。家族や仲の良い友達に聞いてもらったり、鏡の前で練習したりしてみましょう。場数を踏むことで、徐々に緊張にも慣れていきます。
つい話しすぎてしまうタイプ
「気づくと自分ばかり話している」「相手が話す隙を与えていないかも」というタイプ。自分の話したい気持ちを少し抑えて、相手の話を聞く時間を意識的に作ることが大切です。会話はキャッチボール。自分がボールを投げたら、相手が投げ返してくるのを待つように、相手が話す番を作ることを心がけましょう。相手の話を聞いているときは、相槌や質問を挟みながら、相手が話しやすい雰囲気を作ることを意識します。
また、話す前に「今、相手はこの話に興味があるかな？」と一呼吸置いて考えてみるのも良いでしょう。自分の話が長くなりそうなときは、「ちょっと長くなるんだけど、聞いてもらってもいい？」と断りを入れるなどの配慮も大切です。
コミュ力アップのために避けたいNG行動
コミュ力を上げようと努力していても、無意識のうちに相手を不快にさせてしまう行動をとっていては逆効果です。ここでは、コミュニケーションにおいて避けるべきNG行動をいくつか紹介します。自分に当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。
- 相手の話を遮る
- 否定的な言葉ばかり使う
- 悪口や噂話をする
- スマホばかり見ている
- 無表情・無反応
相手の話を遮る
相手が気持ちよく話している途中で、「あ、それ知ってる！」「私の場合はね…」などと自分の話にすり替えたり、最後まで聞かずに口を挟んだりするのは避けましょう。相手は「話を聞いてもらえなかった」「尊重されていない」と感じてしまいます。たとえ自分が話したいことがあっても、まずは相手の話を最後まで聞き、相手が話し終わってから自分の意見を述べるように心がけましょう。会話のキャッチボールを意識することが大切です。
もし、どうしても話の流れで口を挟む必要がある場合は、「話の途中ごめんね」と一言断りを入れる配慮が必要です。
否定的な言葉ばかり使う
「でも」「だって」「それは違うと思う」「どうせ無理だよ」といった否定的な言葉や、批判的な言葉ばかり使っていませんか？ こうした言葉は、会話の雰囲気を悪くし、相手を不快な気持ちにさせてしまいます。相手の意見が自分と違っていても、まずは「そういう考え方もあるんだね」と受け止める姿勢が大切です。自分の意見を伝える場合も、相手の意見を否定するのではなく、「私はこう思うんだけど、どうかな？」といった柔らかい表現を心がけましょう。ポジティブな言葉を選ぶ意識が、良好な人間関係を築きます。
建設的な批判が必要な場面もありますが、日常会話では、相手の気持ちを尊重し、肯定的な側面を見つけるように努めることが大切です。
悪口や噂話をする
その場にいない人の悪口や、根拠のない噂話をすることは、絶対に避けましょう。一時的にその場のノリで盛り上がったとしても、聞いている人は「自分も陰で言われているのではないか」と不安になったり、あなたに対して不信感を抱いたりする可能性があります。悪口や噂話は、人間関係を壊す原因にしかなりません。誰かの良いところを見つけて褒めたり、建設的な話題を選んだりするように心がけましょう。信頼される人は、決して人の悪口を言いません。
もし周りが悪口を始めたら、同調せずにそっと話題を変えたり、その場を離れたりする勇気も必要です。
スマホばかり見ている
友達や家族と話しているときに、スマートフォンを頻繁にチェックしたり、画面を見ながら話を聞いたりしていませんか？ これは、相手に対して「あなたとの会話よりもスマホの方が大事だ」というメッセージを送っているのと同じです。相手は「話を聞いてもらえていない」「失礼だ」と感じてしまいます。人と話すときは、特別な理由がない限り、スマホはカバンやポケットにしまい、相手に集中する姿勢を示しましょう。どうしてもスマホを確認する必要がある場合は、「ごめん、ちょっとだけ確認させて」と断りを入れるのがマナーです。
対面でのコミュニケーションを大切にする意識が、相手との信頼関係を深めます。
無表情・無反応
相手が一生懸命話しているのに、無表情だったり、何の反応も示さなかったりすると、相手は「この話、面白くないのかな？」「ちゃんと聞いているのかな？」と不安になってしまいます。話を聞くときは、適度に相槌を打ったり、うなずいたり、表情を変えたりして、「あなたの話を聞いていますよ」「興味がありますよ」というサインを送ることが大切です。笑顔や驚きの表情、共感の表情など、話の内容に合わせてリアクションを示すことで、相手は安心して話を進めることができます。
感情表現が苦手な人もいるかもしれませんが、少し意識してリアクションを大きくしてみるだけでも、相手に与える印象は大きく変わります。
保護者の方へ：お子さんのコミュ力アップをサポートする方法
お子さんのコミュ力について、心配されている保護者の方もいらっしゃるかもしれません。コミュ力は一朝一夕に身につくものではありませんが、ご家庭での関わり方次第で、お子さんのコミュ力アップを効果的にサポートすることができます。ここでは、保護者の方に心がけていただきたいポイントをいくつかご紹介します。
- 普段から会話の機会を増やす
- 子どもの話を否定せずに聞く
- 良いところを具体的に褒める
- 失敗しても責めずに見守る
- * 親自身がコミュニケーションを楽しむ姿を見せる
普段から会話の機会を増やす
日々の何気ない会話の積み重ねが、お子さんのコミュニケーション能力の土台を作ります。食事の時間やリビングでくつろいでいる時など、意識的に会話の時間を持ちましょう。「今日学校どうだった？」「何か面白いことあった？」など、一方的な質問にならないよう、保護者の方自身の話も交えながら、会話のキャッチボールを楽しむことが大切です。忙しい毎日の中でも、短時間でも良いので、お子さんと向き合って話す時間を作るように心がけてください。
テレビやスマートフォンを消して、お互いの顔を見ながら話す時間を作ることも、質の高いコミュニケーションに繋がります。
子どもの話を否定せずに聞く
お子さんが自分の考えや気持ちを話してくれたときは、頭ごなしに否定したり、すぐにアドバイスしたりせず、まずは最後までじっくりと耳を傾けましょう。「うんうん」「そうなんだね」と共感的に聞いてもらえる経験は、お子さんの自己肯定感を育み、「話しても大丈夫なんだ」という安心感を与えます。たとえ保護者の方の考えと違っていても、まずは「あなたはそう思うんだね」と一旦受け止める姿勢を示すことが重要です。その上で、「お母さん（お父さん）はこう思うんだけど、どうかな？」と、穏やかに意見を伝えてみましょう。
お子さんが安心して自分の本音を話せる家庭環境を作ることが、外でのコミュニケーションへの自信にも繋がります。
良いところを具体的に褒める
お子さんのコミュニケーションにおける良い変化や努力を見つけたら、具体的に褒めてあげることが、さらなる成長を促します。「挨拶の声が大きくて元気いいね」「〇〇さんの話を最後までしっかり聞けて偉かったね」「自分の意見をちゃんと伝えられてすごいね」など、具体的にどこが良かったのかを伝えることで、お子さんは自分の行動が認められたと感じ、自信を持つことができます。「コミュ力ないね」といった否定的な言葉は避け、できたことや頑張っている過程を積極的に褒めるようにしましょう。
褒められる経験は、お子さんの「もっとやってみよう」という意欲を引き出す原動力となります。
失敗しても責めずに見守る
コミュニケーションでうまくいかないことや、失敗してしまうこともあるでしょう。そんな時、「だから言ったでしょ」「なんでできないの」などと責めるのは逆効果です。失敗から学ぶこともたくさんあります。まずは、「そっか、うまくいかなかったんだね」とお子さんの気持ちを受け止め、「次はどうしたらいいと思う？」と一緒に考える姿勢で寄り添いましょう。失敗を恐れずに挑戦できる環境を作ってあげることが大切です。「大丈夫だよ」「次があるよ」と励まし、温かく見守る姿勢が、お子さんの再挑戦を後押しします。
保護者の方が、失敗しても大丈夫という安心感を与える存在であることが、お子さんのチャレンジ精神を育みます。
親自身がコミュニケーションを楽しむ姿を見せる
子どもは親の姿を見て育ちます。保護者の方自身が、家族や友人、地域の人々とのコミュニケーションを楽しんでいる姿を見せることが、お子さんにとって何よりのお手本になります。挨拶をしっかりする、感謝の気持ちを伝える、人の話を笑顔で聞くなど、日頃から保護者の方が良いコミュニケーションを実践していると、お子さんも自然とその大切さを学び、真似するようになります。完璧である必要はありません。コミュニケーションを楽しもうとする姿勢が大切です。
家族で会話を楽しむ時間を大切にしたり、地域活動に参加したりする姿を見せることも、お子さんの社会性やコミュニケーション能力を育む上で良い影響を与えるでしょう。
よくある質問
ここでは、中学生のコミュ力に関するよくある質問にお答えします。
Q. コミュ力がないとどうなる？
A. コミュ力が低いと、友達ができにくかったり、誤解されやすかったり、自分の意見をうまく伝えられなかったりして、学校生活でストレスを感じることが増えるかもしれません。また、グループワークなどで協力しにくかったり、先生や先輩・後輩との関係がぎくしゃくしたりすることもあります。将来的にも、面接や社会に出てからの人間関係で苦労する可能性があります。しかし、コミュ力は後からでも十分に伸ばせるスキルなので、悲観する必要はありません。
Q. コミュ力は生まれつき決まっている？
A. 生まれ持った性格や気質が、コミュニケーションの得意・不得意に影響することはありますが、コミュ力は決して生まれつきだけで決まるものではありません。自転車の乗り方やスポーツと同じように、正しい知識を学び、意識して練習し、経験を積むことで、誰でも向上させることができます。大切なのは、「自分はコミュ力がないから」と諦めずに、少しずつでも改善しようと努力することです。
Q. すぐにコミュ力を上げる方法は？
A. コミュ力は一気に上がる魔法のような方法はありませんが、すぐに実践できて効果が出やすいのは「挨拶」と「聞く姿勢」です。まずは、相手の目を見て明るく挨拶することを徹底しましょう。そして、相手の話を遮らずに、相槌を打ちながら最後まで聞くことを意識するだけでも、相手に与える印象は大きく変わります。この2つを意識するだけでも、コミュニケーションは円滑になりやすいです。
Q. オンラインでのコミュ力を上げるには？
A. SNSやオンラインゲームなど、オンラインでのコミュニケーションも増えていますね。オンラインでは、文章での伝え方や、相手の表情が見えない中でのやり取りが重要になります。誤解を招かないように、丁寧な言葉遣いを心がけたり、絵文字やスタンプを効果的に使って感情を伝えたりする工夫が必要です。また、返信のタイミングや頻度にも配慮しましょう。ネットマナーを守り、相手を尊重する気持ちは、対面でもオンラインでも同じように大切です。
Q. どんな練習をすればいい？
A. まずは日常会話の中で意識することから始めましょう。本記事で紹介した「挨拶」「傾聴」「質問」「PREP法」「表情」などを、家族や友達との会話で試してみてください。また、読書をして語彙力を増やしたり、鏡の前で話す練習をしたりするのも効果的です。ロールプレイング形式で、友達や家族に協力してもらって練習するのも良いでしょう。部活動や委員会活動など、人と協力する場面に積極的に参加することも、実践的な練習になります。
Q. 失敗するのが怖いときは？
A. 誰でも失敗は怖いものです。特に、周りの目が気になる中学生の時期はなおさらでしょう。最初から完璧を目指さないことが大切です。「うまく話せなくても大丈夫」「失敗しても、そこから学べばいい」と、少し肩の力を抜いてみましょう。まずは、挨拶や短い返事など、失敗のリスクが少ないことから挑戦し、小さな成功体験を積み重ねて自信をつけていくのがおすすめです。信頼できる友達や家族に、自分の気持ちを話してみるのも良いかもしれません。
Q. 中学生向けのコミュニケーション講座はある？
A. 地域によっては、自治体やNPO法人が、中学生向けのコミュニケーション講座やワークショップを開催している場合があります。また、学校によっては、コミュニケーションスキルに関する授業や講演会が行われることもあります。演劇部や放送部などの部活動も、表現力やコミュニケーション能力を鍛える良い機会になるでしょう。インターネットで検索したり、学校の先生や地域の公民館などに問い合わせてみたりするのも良いでしょう。
まとめ
- コミュ力は友達関係や学校生活を円滑にする。
- 先生や先輩・後輩との関わりにも役立つ。
- 自分の意見を伝える力もコミュ力の一部。
- コミュ力は将来にも役立つ必須スキル。
- まずは挨拶から始めるのが基本。
- 相手の話をしっかり聞く「傾聴」が重要。
- PREP法で分かりやすく話す練習をする。
- 質問力を磨いて会話を広げる。
- 表情やジェスチャーも大切な要素。
- 相手の名前を呼ぶと親近感がアップ。
- ポジティブな言葉を選ぶことを心がける。
- 共通の話題を見つけて距離を縮める。
- 小さな成功体験で自信をつける。
- 読書で語彙力・表現力を養う。
- コミュ力は練習すれば誰でも上げられる。
