新車購入時や車検のタイミングで検討する「延長保証」。特にホンダ車にお乗りの方にとって、「ホンダ延長保証マモルは本当に必要か?」という疑問は尽きないでしょう。高額な修理費用への不安を解消してくれる一方で、保証料金という新たな出費も発生します。本記事では、ホンダ延長保証マモルの具体的な内容から、加入するメリット・デメリット、そして費用対効果までを詳しく解説し、あなたのカーライフに最適な選択をするための情報を提供します。
ホンダ延長保証マモルは本当に必要?結論と判断基準

車の延長保証は、万が一の故障に備えるための保険のようなものです。ホンダ延長保証マモルが必要かどうかは、あなたの車の使い方や、故障に対する考え方によって大きく変わります。ここでは、マモルが必要な人とそうでない人の特徴、そして長期的な視点から見た車の維持費と故障リスクについて考察します。
マモルが必要な人・不要な人の特徴
ホンダ延長保証マモルは、「車の維持費をできるだけ平準化したい」「予期せぬ高額な修理費用に不安を感じる」といった方には特におすすめです。特に、新車購入から長期間同じ車に乗り続ける予定の方や、年間走行距離が長く故障リスクが高いと感じる方にとって、大きな安心材料となるでしょう。メーカー保証が終了した後の故障は全額自己負担となるため、マモルに加入していれば、その経済的な負担を軽減できます。全国のホンダ販売店で修理を受けられる点も、遠出が多い方には心強いメリットです。
一方で、「車の買い替えサイクルが短い」「走行距離が非常に少ない」「車の故障は自己責任と割り切れる」という方には、マモルの必要性は低いかもしれません。保証料金は車の排気量やコースによって異なりますが、決して安い金額ではありません。もし保証期間中に大きな故障が一度も発生しなかった場合、保証料金が無駄になってしまう可能性も考えられます。また、日常的に車のメンテナンスに詳しく、自分で簡単な修理ができる方や、信頼できる整備工場を確保している方も、加入を慎重に検討する価値があるでしょう。
長期的な視点で考える車の維持費と故障リスク
車は購入費用だけでなく、ガソリン代、税金、保険料、車検費用、そしてメンテナンス費用など、様々な維持費がかかります。特に、年数が経過するにつれて故障のリスクは高まり、それに伴う修理費用も増加する傾向にあります。 例えば、エアコンやナビゲーションシステムなどの電装系部品、あるいはエンジンやトランスミッションといった基幹部品の故障は、一度の修理で数十万円もの費用が発生することも珍しくありません。
ホンダ延長保証マモルは、メーカー保証が終了した後のこうした高額な修理費用をカバーしてくれるため、長期的な視点で見ると、車の維持費を安定させる効果が期待できます。車の故障発生率と修理単価は、5年目までと比較して6年目以降に上昇する傾向があるため、長く乗り続けるほど延長保証の価値は高まるでしょう。 故障による予期せぬ出費を抑え、安心してカーライフを送りたいと考えるのであれば、マモルは有効な選択肢の一つと言えます。
ホンダ延長保証マモルとは?基本情報とメーカー保証との違い

ホンダ延長保証マモルは、ホンダ車を長く安心して乗り続けるための有償保証サービスです。メーカー保証が終了した後も、同程度の保証内容を延長して受けられるのが最大の特徴です。ここでは、メーカー保証の基本的な内容と、マモルがどのような役割を果たすのかを詳しく見ていきましょう。
メーカー保証(一般保証・特別保証)の期間と内容
ホンダの新車には、購入時に「メーカー保証」が付帯しています。このメーカー保証は、大きく分けて「一般保証」と「特別保証」の2種類があります。一般保証は、初度登録日から3年間、または走行距離6万kmのいずれか早い方までが保証期間です。エアコンやカーナビなどの電装系部品が主な対象となりますが、消耗部品や油脂類、タイヤ、バッテリーなどは対象外です。
一方、特別保証は、初度登録日から5年間、または走行距離10万kmのいずれか早い方までが保証期間となります。エンジン、トランスミッション、ステアリング、ブレーキといった、車の走行・曲がる・止まるに関わる重要な基幹部品が対象です。 これらのメーカー保証期間内であれば、保証書に記載された条件に従って、無償で修理を受けることができます。
延長保証マモルの役割と特徴
ホンダ延長保証マモルは、このメーカー保証が終了した後も、メーカー保証と同程度の保証内容を延長して提供するサービスです。 つまり、新車購入から3年または5年が経過し、メーカー保証が切れてしまった後も、マモルに加入していれば、万が一の故障時に無償修理を受けられるというわけです。これにより、経年による故障リスクが高まる時期に、高額な修理費用に悩まされる心配を軽減できます。
マモルの大きな特徴は、全国のホンダ販売店で修理を受けられる点です。 旅行先や出張先など、自宅から離れた場所で故障が発生した場合でも、安心して対応してもらえるのは大きなメリットと言えるでしょう。また、1回の故障につき最高60万円または150万円まで(コースによる)の保証限度額が設定されており、回数制限なく修理が可能です。
マモルで保証される主な部品とされない部品
ホンダ延長保証マモルで保証される部品は、基本的にメーカーの一般保証および特別保証に準じます。具体的には、エンジン機構、動力伝達機構、ステアリング機構、ブレーキ機構などの基幹部品や、エアコン、カーナビなどの電装系部品が主な対象です。 また、保証期間開始前にホンダ販売店で購入・取り付けしたホンダ指定の純正ディーラーオプションも対象となる場合があります。
一方で、保証対象外となる部品もあります。これらはメーカー保証と同様に、消耗部品(スパークプラグ、Vベルト、オイルフィルター、ブレーキパッドなど)や油脂類(エンジンオイル、ブレーキフルードなど)、タイヤ、バッテリーなどが含まれます。 また、ボディ内外装部品や、納車後に装着・架装した市販のナビゲーションやETCなども対象外となるため、加入前に保証内容をしっかりと確認することが大切です。
ホンダ延長保証マモルのメリット・デメリット

ホンダ延長保証マモルへの加入を検討する上で、そのメリットとデメリットを理解することは非常に重要です。安心感や経済的な負担軽減といった利点がある一方で、保証料金や加入条件といった考慮すべき点も存在します。ここでは、それぞれの側面を詳しく見ていきましょう。
メリット:安心感と経済的負担の軽減
ホンダ延長保証マモルに加入する最大のメリットは、メーカー保証終了後の故障に対する「安心感」です。 車は精密機械であり、どれだけ大切に乗っていても、経年劣化による故障は避けられないものです。特に、新車から5年以上経過すると、故障のリスクは高まる傾向にあります。 そのような時期に、エンジンやトランスミッション、エアコンなどの高額な修理が必要になった場合、マモルに加入していれば無償で修理を受けられるため、予期せぬ出費に慌てることなく対応できます。
また、経済的な負担を軽減できる点も大きなメリットです。 一度の故障で数十万円の修理費用がかかるケースも少なくありませんが、マモルに加入していれば、保証料金という定額の費用で、そうしたリスクをカバーできます。これにより、家計の計画が立てやすくなり、安心してカーライフを送ることが可能になります。全国のホンダ販売店で修理対応が可能なため、遠出先でのトラブルにも対応してもらえる点も、ユーザーにとっては心強いでしょう。
デメリット:保証料金と加入条件
ホンダ延長保証マモルのデメリットとしては、まず保証料金が発生する点が挙げられます。 車の排気量や選択するコースによって料金は異なりますが、数万円から十数万円の費用がかかります。もし保証期間中に一度も大きな故障が発生しなかった場合、この保証料金は「無駄な出費」と感じてしまうかもしれません。車の使用状況や走行距離によっては、保証の恩恵を受けにくいケースも考えられます。
次に、加入条件や保証対象外となる項目がある点も注意が必要です。 例えば、「車検コース」や「継続コース」は走行距離10万km以上の車両は加入できません。 また、加入時にはホンダ販売店での車検または保証開始前点検(有料)が必要となり、そこで不具合が見つかった場合は、加入前に修理(有料)しなければなりません。 消耗品や油脂類、タイヤ、バッテリーなどは保証対象外となるため、全ての修理が無料になるわけではないことを理解しておく必要があります。
ホンダ延長保証マモルのコースと料金体系

ホンダ延長保証マモルには、お客様のカーライフに合わせて選べる複数のコースが用意されています。それぞれのコースの期間や加入条件、そして気になる保証料金の目安を把握することで、ご自身の車に最適なプランを見つけることができるでしょう。
選べる4つのコース(長期・新車・車検・継続)
ホンダ延長保証マモルには、主に以下の4つのコースがあります。
- 長期コース:新車購入時に加入することで、初度登録日から最長7年まで保証を延長できます(軽貨物車は6年)。新車を長く乗り続けたい方に適しています。
- 新車コース:新車購入時に加入することで、初度登録日から最長5年まで保証を延長できます(軽貨物車は4年)。メーカー保証終了後の安心を確保したい方におすすめです。
- 車検コース:初回車検時に加入することで、初度登録3年後から5年後まで、さらに2年間保証を延長できます。初回車検のタイミングで保証を検討する方に向けたコースです。
- 継続コース:新車コースまたは車検コースに加入している方が、さらに2年間保証を延長できるコースです。最長7年まで保証を継続したい場合に利用します。
これらのコースは、それぞれ加入できる時期や保証期間が異なるため、ご自身の車の使用年数や今後の予定に合わせて選択することが大切です。
排気量別保証料金の目安
ホンダ延長保証マモルの保証料金は、車の排気量と選択するコースによって異なります。以下に、乗用車の新車コースと車検コースの料金目安をまとめました。
| 排気量 | 新車コース(5年まで延長) | 車検コース(3年後から5年まで延長) |
|---|---|---|
| 660ccまで | 9,350円 | 13,200円(法定点検割引料金 11,000円) |
| 661cc~1500cc | 12,100円 | 14,850円(法定点検割引料金 12,650円) |
| 1501cc~2000cc | 17,600円 | 19,800円(法定点検割引料金 17,600円) |
| 2001cc以上 | 21,450円 | 24,200円(法定点検割引料金 22,000円) |
※上記は乗用車の一例であり、料金は消費税込みです。 軽貨物車や長期コース、継続コースの料金は別途設定されています。また、料金は予告なく変更される場合があるため、最新の情報はホンダ販売店で確認してください。
法定点検割引の活用方法
ホンダ延長保証マモルには、「法定点検割引料金」が設定されているコースがあります。 これは、全ての法定点検(12ヶ月点検や車検時の24ヶ月点検など)をホンダ販売店で受けている車両に適用される割引です。 上記の表にもあるように、車検コースや継続コースでは、この割引が適用されることで、通常料金よりもお得に加入できます。
日頃からホンダ販売店で定期的なメンテナンスを受けている方にとっては、この割引制度を活用することで、より経済的に延長保証の恩恵を受けられるでしょう。割引適用には条件があるため、加入を検討する際は、ご自身の車の点検履歴や今後のメンテナンス計画について、販売店に相談してみることをおすすめします。
ホンダ延長保証マモルに関するよくある質問

ホンダ延長保証マモルについて、お客様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。加入を検討する際の疑問解消にお役立てください。
- 中古車でもマモルに加入できますか?
- 走行距離が10万kmを超えても加入できますか?
- マモルの保証期間はどのくらいですか?
- 故障修理の際、自己負担はありますか?
- マモルは全国のホンダ販売店で利用できますか?
- マモルを解約することはできますか?
- 他社の延長保証と比べてどうですか?
中古車でもマモルに加入できますか?
ホンダ延長保証マモルは、日本国内で販売しているホンダ自家用乗用車が加入対象です。 新車購入時だけでなく、初回車検時や、新車コース・車検コースからの継続として中古車でも加入できるコースがあります。ただし、一部の車両(法人名義の車両や業務用目的、改造車など)は対象外となる場合があります。 中古車での加入を検討している場合は、購入する車両がマモルの加入条件を満たしているか、必ずホンダ販売店に確認しましょう。
走行距離が10万kmを超えても加入できますか?
ホンダ延長保証マモルの「車検コース」と「継続コース」は、走行距離10万km以上の車両は加入できません。 ただし、新車コースや長期コースは、加入時の走行距離制限がない場合があります。 年間走行距離が長い方や、すでに走行距離が10万kmに近い車両にお乗りの方は、ご自身の走行距離と加入したいコースの条件をよく確認することが重要です。
マモルの保証期間はどのくらいですか?
マモルの保証期間は、選択するコースによって異なります。
- 長期コース:初度登録日から最長7年(軽貨物車は6年)
- 新車コース:初度登録日から最長5年(軽貨物車は4年)
- 車検コース:初度登録3年後から5年後まで(2年間)
- 継続コース:新車コースまたは車検コースの保証終了後から2年間
メーカー保証(一般保証3年/6万km、特別保証5年/10万km)が終了した後に、これらの期間で保証が延長されます。
故障修理の際、自己負担はありますか?
ホンダ延長保証マモルは、保証期間内の対象となる故障修理であれば、原則として無償で修理を受けられます。 ただし、1回の故障につき最高60万円または150万円まで(コースによる)の保証限度額が設定されています。 また、消耗品や油脂類、タイヤ、バッテリーなど、保証対象外の部品や費用については自己負担となります。 修理内容によっては、保証対象外の作業が発生する場合もあるため、修理前に必ず販売店に確認しましょう。
マモルは全国のホンダ販売店で利用できますか?
はい、ホンダ延長保証マモルは、全国のホンダ販売店で修理を受けられます。 これはマモルの大きな強みの一つであり、旅行先や出張先など、自宅から離れた場所で万が一の故障が発生した場合でも、安心して対応してもらえる体制が整っています。引っ越しなどで利用する販売店が変わっても、保証は継続されるため心配ありません。
マモルを解約することはできますか?
ホンダ延長保証マモルは、解約することが可能です。 解約時には、保証延長証書原本、保証返金申請書、売却した事実が確認できる書面などが必要となります。また、解約手数料が発生する場合があり、例えば2,000円程度の負担となることがあります。 車の売却や廃車などで保証が不要になった場合は、購入したホンダ販売店に相談して解約手続きを進めましょう。
他社の延長保証と比べてどうですか?
ホンダ延長保証マモルは、他社の延長保証と比較しても充実した内容と言えます。例えば、日産の「グッドプラス保証」は、一般保証を5年/10万kmまで延長する「グッドプラスⅠ」や、2回目車検後から2年間、一般保証と特別保証を延長する「グッドプラスⅡ」などがあります。 日産販売会社での初回車検入庫が条件となるコースもあります。 保証対象部品はホンダと同様に消耗品などを除きますが、ディーラーオプションのオーディオやカーナビは1修理につき10万円まで保証される点が特徴です。
一方、トヨタの「ロングラン保証α」は中古車向けの保証で、1年間の無償保証に加えて、有償で1年または2年の延長が可能です。 走行不能時のレッカー費用や宿泊費用などを補償する「付随費用保証」がセットになっている点が特徴です。 また、新車向けの「保証がつくしプラン」は、一般保証を5年/10万kmまで延長するコースなどがあります。 各社の延長保証は、保証期間、料金、対象部品、加入条件などが異なるため、ご自身のニーズに合わせて比較検討することが大切です。
まとめ

- ホンダ延長保証マモルはメーカー保証終了後の故障に備えるサービスです。
- 高額な修理費用への不安を軽減し、経済的負担を平準化できます。
- 新車を長く乗りたい方や年間走行距離が多い方におすすめです。
- メーカー保証は一般保証3年/6万km、特別保証5年/10万kmです。
- マモルはメーカー保証と同程度の保証内容を延長します。
- 全国のホンダ販売店で修理を受けられるため安心です。
- エンジンやトランスミッション、エアコンなどが主な保証対象です。
- 消耗品や油脂類、タイヤ、バッテリーは保証対象外となります。
- 長期、新車、車検、継続の4つのコースから選択可能です。
- 保証料金は排気量やコースによって異なり、法定点検割引もあります。
- 車検コースと継続コースは走行距離10万km以上の車両は加入できません。
- 加入時にはホンダ販売店での点検が必要となる場合があります。
- マモルは解約可能ですが、手数料が発生する場合があります。
- 他社の延長保証と比較検討し、自身のカーライフに合った選択が重要です。
- 予期せぬ出費を抑え、安心してカーライフを送るための有効な手段です。
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