ヒイラギ・モクセイの害虫はこれで解決!原因と駆除・予防法を徹底解説

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ヒイラギ・モクセイの害虫はこれで解決!原因と駆除・予防法を徹底解説
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大切に育てているヒイラギやモクセイの葉が、何者かに食べられていたり、黒いすすのようなもので汚れていたりすると、とてもがっかりしますよね。「どうしてこんなことに?」「どうすれば元通りになるの?」と、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。放置しておくと、見た目が悪くなるだけでなく、最悪の場合、木が弱って枯れてしまうこともあります。

本記事では、そんなお悩みを解決するために、ヒイラギやモクセイに発生しやすい害虫の種類から、ご家庭でできる具体的な駆除方法、そして今後の発生を防ぐための予防策まで、写真や図を交えながら分かりやすく解説していきます。大切な庭木を守るための知識を身につけ、緑あふれる美しいお庭を取り戻しましょう。

目次

【要注意】ヒイラギ・モクセイに発生しやすい代表的な害虫

【要注意】ヒイラギ・モクセイに発生しやすい代表的な害虫

ヒイラギやモクセイは比較的丈夫な庭木ですが、特定の害虫の被害にあいやすいという特徴があります。まずは、どのような害虫がつくのか、その特徴と被害の症状を知ることが対策の第一歩です。ここでは、特に注意したい代表的な害虫をご紹介します。

  • ヘリグロテントウノミハムシ|葉をまだらに食害する厄介者
  • カイガラムシ|ベタベタの正体!すす病の原因にも
  • アブラムシ|新芽にびっしり発生
  • その他の害虫

ヘリグロテントウノミハムシ|葉をまだらに食害する厄介者

「葉っぱに茶色いシミができて、カスリ状になっている」、そんな症状があれば、それはヘリグロテントウノミハムシの仕業かもしれません。この虫は、ヒイラギやヒイラギモクセイの葉を食害する代表的な害虫です。

見た目の特徴と生態

成虫は体長3mmほどのテントウムシに似た姿で、光沢のある黒い体をしています。その名の通り、危険を察知するとノミのようにピョンと跳ねて逃げるのが特徴です。 幼虫は黄色く、葉の内部に潜り込んで食害します。 成虫は落ち葉の下などで越冬し、春になると活動を開始して新芽や葉に産卵します。

被害の症状

幼虫が葉の内部から葉肉を食べるため、葉の表面が不規則に白っぽく、または茶色く変色し、まるで絵を描いたような模様(絵かき症状)になります。 成虫も葉の表面を食害するため、被害が広がると葉全体がボロボロになり、見た目が著しく損なわれてしまいます。特に新葉の柔らかい部分が狙われやすいです。

カイガラムシ|ベタベタの正体!すす病の原因にも

「枝や葉がベタベタする」「黒いすすのようなものが付着している」という場合は、カイガラムシの発生が疑われます。カイガラムシは植物の汁を吸う害虫で、その排泄物がさまざまな問題を引き起こします。

見た目の特徴と生態

カイガラムシには多くの種類がいますが、ヒイラギやモクセイによく見られるのは、白い綿のようなものや、茶色い硬い殻で体を覆っているタイプです。成虫になると足が退化し、枝葉に固着してほとんど動かなくなります。このため、一見すると虫には見えないこともあります。

被害の症状

カイガラムシは植物の養分を吸うため、大量に発生すると生育が悪くなります。さらに、排泄物(甘露)が葉や枝に付着し、それが原因で「すす病」という病気を誘発します。 すす病になると、葉の表面が黒いすすで覆われたようになり、光合成が妨げられてしまいます。このベタベタした甘露はアリを誘引する原因にもなります。

アブラムシ|新芽にびっしり発生

春先に、新芽や若い葉の先に小さな虫が群がっているのを見つけたら、それはアブラムシです。アブラムシは繁殖力が非常に高く、あっという間に増えてしまうため、早期発見・早期駆除が重要です。

見た目の特徴と生態

体長は2~4mm程度で、緑色や黒褐色など様々な色をしています。植物の柔らかい部分に集団で寄生し、口針を突き刺して汁を吸います。ウイルス病を媒介することもあるため注意が必要です。

被害の症状

アブラムシに汁を吸われると、新芽の成長が阻害されたり、葉が縮れたりするなどの被害が出ます。カイガラムシと同様に甘露を排泄するため、すす病の原因にもなります。 大量に発生すると、植物全体の元気がなくなってしまいます。

その他の害虫

上記以外にも、ミノムシ(チャミノガ)が葉を食害したり、乾燥した時期にはハダニが発生して葉の色を悪くしたりすることがあります。いずれの害虫も、発見したら早めに対処することが大切です。


今すぐできる!害虫の種類別・効果的な駆除方法

今すぐできる!害虫の種類別・効果的な駆除方法

害虫を見つけたら、被害が広がる前にすぐに対処しましょう。ここでは、害虫の種類に応じた効果的な駆除方法を、薬剤を使う方法と使わない方法に分けてご紹介します。ご自身の状況に合わせて、最適な方法を選んでください。

  • ヘリグロテントウノミハムシの駆除方法
  • カイガラムシの駆除方法
  • アブラムシの駆除方法
  • すす病が発生してしまった場合の対処法

ヘリグロテントウノミハムシの駆除方法

葉をまだらに食い荒らすヘリグロテントウノミハムシは、成虫と幼虫で効果的な対策が異なります。生態を理解して、適切なタイミングで駆除を行いましょう。

薬剤を使った駆除

ヘリグロテントウノミハムシの駆除には、浸透移行性の殺虫剤が効果的です。浸透移行性とは、薬剤が根や葉から吸収されて植物全体に行き渡り、食害した害虫を駆除する性質のことです。「オルトラン粒剤」「スミチオン乳剤」などが有効です。

薬剤散布のタイミングは、成虫が活動を始める春先(3月~5月上旬)と、幼虫が葉に潜る前の6月頃が最も効果的です。 特に、成虫を駆除することで産卵を防げるため、春先の対策が重要になります。 薬剤を使用する際は、必ず商品の説明書をよく読み、希釈倍率や使用方法を守って正しく使用してください。

薬剤を使わない物理的な駆除

薬剤を使いたくない場合は、物理的に駆除する方法もあります。成虫は振動を与えると地面に落ちる習性があるので、木の下にシートなどを広げておき、枝を揺すって落ちてきた成虫を捕殺します。 また、被害を受けた葉の中に幼虫がいる場合は、その葉を摘み取って処分するのも効果的です。地道な作業ですが、被害の拡大を防ぐことができます。

カイガラムシの駆除方法

一度発生すると駆除が厄介なカイガラムシですが、活動時期に合わせて対策することで、効率よく駆除することができます。

幼虫と成虫で異なるアプローチ

カイガラムシの幼虫は、まだ殻が柔らかく薬剤が効きやすい5月~7月頃に駆除するのが最も効果的です。この時期に、カイガラムシ向けの殺虫剤を散布しましょう。

一方、硬い殻で覆われた成虫には薬剤が効きにくいため、冬の時期(12月~2月)に「マシン油乳剤」を散布するのがおすすめです。マシン油乳剤は、カイガラムシの体を油膜で覆って窒息させる薬剤で、休眠期の庭木への負担が少ないのが特徴です。

歯ブラシなどでこすり落とす方法

発生しているカイガラムシの数が少ない場合は、歯ブラシや竹べらなどを使って物理的にこすり落とすのが最も確実な方法です。 木を傷つけないように、優しく丁寧に行いましょう。作業の際は、手袋を着用することをおすすめします。

アブラムシの駆除方法

繁殖力の高いアブラムシは、見つけ次第すぐに対処することが被害を最小限に抑えるコツです。

大量発生する前の初期対応が重要

アブラムシは、新芽などの柔らかい部分に集中的に発生します。数が少ないうちであれば、粘着テープで貼り付けて取り除いたり、牛乳を水で薄めたものをスプレーして窒息させたりする方法も有効です。また、アブラムシの天敵であるテントウムシを放つのも一つの手です。

薬剤散布

大量に発生してしまった場合は、アブラムシに効果のある殺虫剤を散布するのが手っ取り早いでしょう。「ベニカXファインスプレー」など、家庭園芸用のスプレータイプの薬剤は手軽に使えて便利です。 薬剤を散布する際は、葉の裏など、アブラムシが隠れている場所にもしっかりと薬剤がかかるようにしましょう。

すす病が発生してしまった場合の対処法

すす病は、カイガラムシやアブラムシの排泄物(甘露)を栄養源とするカビが原因です。そのため、まずは原因となっている害虫を駆除することが最も重要です。害虫を駆除すれば、すす病の新たな発生は抑えられます。

すでに黒くなってしまった葉は、見た目が悪いだけでなく光合成を妨げるため、可能であれば湿らせた布などで拭き取るか、ひどい場合はその枝葉ごと剪定してしまいましょう。木全体の風通しを良くすることも、すす病の予防につながります。

害虫を寄せ付けない!今日から始める予防策

害虫を寄せ付けない!今日から始める予防策

害虫の駆除も大切ですが、それ以上に重要なのが「害虫を発生させない」ための予防です。日頃のちょっとした手入れで、害虫がつきにくい健康な木を育てることができます。ここでは、誰でも簡単に始められる予防策をご紹介します。

  • 適切な剪定で風通しを良くする
  • 薬剤散布による予防
  • 落ち葉はこまめに掃除する
  • 【薬剤を使いたくない方へ】木酢液の活用法

適切な剪定で風通しを良くする

枝や葉が密集して風通しが悪くなると、湿気がこもりやすくなり、病害虫の絶好の住処となってしまいます。定期的に剪定を行い、風と光が木の内部までしっかり通るようにしてあげることが、病害虫予防の基本です。

ヒイラギの剪定時期と方法

ヒイラギの剪定は、新芽が伸びる前の3月~4月、もしくは暑さが和らぐ10月頃が適期です。 夏の強い日差しが当たる時期や、寒さが厳しい真冬の剪定は木に負担がかかるため避けましょう。 込み合った枝や枯れ枝を付け根から切り落とす「透かし剪定」が基本です。

モクセイ(キンモクセイ)の剪定時期と方法

キンモクセイなどのモクセイ類の剪定は、花が終わった直後の10月~11月、または新芽が出る前の2月~4月が適期です。 夏に花芽が作られるため、夏以降に強く剪定すると翌年の花数が減ってしまうので注意が必要です。 全体の形を整えるように、飛び出した枝などを刈り込みます。

薬剤散布による予防

害虫が発生しやすい時期の前に、あらかじめ薬剤を散布しておくことで、発生そのものを抑えることができます。特に、カイガラムシ対策として冬に行うマシン油乳剤の散布は、越冬中の害虫や卵を駆除できるため非常に効果的です。また、春先に浸透移行性の殺虫剤を株元にまいておくのも良いでしょう。

落ち葉はこまめに掃除する

ヘリグロテントウノミハムシのように、落ち葉の下で冬を越す害虫も少なくありません。 そのため、庭木の周りの落ち葉はこまめに掃除して、害虫の越冬場所をなくすことが重要です。清潔な環境を保つことが、翌年の害虫発生を減らすことにつながります。

【薬剤を使いたくない方へ】木酢液の活用法

「できるだけ薬剤は使いたくない」という方におすすめなのが、木酢液です。木酢液は、木炭を作る際に出る煙を冷やして液体にしたもので、独特の燻製のような香りがします。

木酢液自体に直接的な殺虫効果はありませんが、その香りで害虫を寄せ付けにくくする忌避効果が期待できます。 また、土壌中の有用な微生物を増やし、植物の成長を助ける効果もあるとされています。 定期的に水で薄めた木酢液を葉面に散布することで、病害虫に強い健康な木を育てることができます。

自分での駆除は難しい?専門業者に依頼する際のポイント

自分での駆除は難しい?専門業者に依頼する際のポイント

「害虫が大量に発生してしまって手に負えない」「高い場所で作業するのが怖い」など、ご自身での駆除が難しいと感じる場合もあるでしょう。そんな時は、無理せずプロの害虫駆除業者に依頼するのも一つの選択肢です。ここでは、業者に依頼するメリットや、信頼できる業者の選び方について解説します。

  • 業者に依頼するメリット・デメリット
  • 信頼できる害虫駆除業者の選び方
  • 費用相場の目安

業者に依頼するメリット・デメリット

専門業者に依頼する最大のメリットは、害虫の種類や状況に応じた最適な方法で、確実かつ安全に駆除してもらえる点です。 害虫の生態を知り尽くしたプロが、専用の機材や薬剤を使って徹底的に駆除してくれるため、再発のリスクも低減できます。また、面倒な作業や後片付けから解放されるのも大きな利点です。

一方、デメリットとしては、当然ながら費用がかかることが挙げられます。また、業者によって技術や料金に差があるため、信頼できる業者を見極める必要があります。

信頼できる害虫駆除業者の選び方

安心して任せられる業者を選ぶためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。

  • 見積もりが明確か: 作業内容や料金の内訳がきちんと記載されているか確認しましょう。追加料金の有無についても事前に確認することが重要です。
  • 実績や口コミを確認する: ホームページなどで、これまでの駆除実績を確認しましょう。実際に利用した人の口コミや評判も参考になります。
  • 保証・アフターフォローの有無: 万が一、害虫が再発した場合の保証や、アフターフォローが充実している業者を選ぶと安心です。
  • 丁寧な説明があるか: 被害状況や駆除方法について、素人にも分かりやすく丁寧に説明してくれるかどうかも、信頼できる業者を見分けるポイントです。

複数の業者から見積もりを取り、サービス内容や料金を比較検討することをおすすめします。

費用相場の目安

害虫駆除の費用は、木の高さや本数、被害の状況、使用する薬剤などによって大きく変動します。一般的な庭木1本あたりの消毒であれば、数千円から1万円程度が目安となりますが、あくまで参考価格です。正確な料金を知るためには、必ず事前に業者に見積もりを依頼しましょう。

よくある質問

よくある質問

ヒイラギとモクセイの違いは何ですか?

ヒイラギとモクセイは同じモクセイ科ですが、いくつかの違いがあります。ヒイラギの葉は縁に鋭いトゲがあるのが最大の特徴で、魔除けとして使われることもあります。 一方、キンモクセイなどのモクセイ類の葉は、トゲがなく滑らかなものがほとんどです。また、ヒイラギモクセイは、ヒイラギとギンモクセイの雑種で、両者の中間的な特徴を持っています。

害虫駆除に使う薬剤はどこで買えますか?

オルトラン粒剤やスミチオン乳剤、ベニカXシリーズなどの家庭園芸用の殺虫剤は、ホームセンターや園芸店、インターネット通販などで購入することができます。 どの薬剤を選べばよいか分からない場合は、お店のスタッフに相談してみましょう。

薬剤散布の際に注意することはありますか?

薬剤を散布する際は、風のない天気の良い日を選び、風上から散布するようにしましょう。マスクや手袋、保護メガネを着用し、薬剤が皮膚や目にかからないように注意してください。また、近隣の住宅や洗濯物、ペット、池などに薬剤がかからないよう、十分に配慮することが大切です。

木酢液に殺虫効果はありますか?

木酢液には、害虫を直接殺すような殺虫成分は含まれていません。 主な効果は、害虫が嫌う匂いによる忌避効果と、土壌環境を改善して植物を健康に育てることです。 あくまで予防的な資材として活用するのが良いでしょう。

害虫の発生時期はいつですか?

害虫の種類によって異なりますが、多くは気温が上がる春から秋にかけて活動が活発になります。ヘリグロテントウノミハムシは春(5月頃)と秋に、カイガラムシの幼虫は初夏(6月頃)に多く発生します。 定期的に庭木を観察し、早期発見に努めることが重要です。

まとめ

まとめ
  • ヒイラギやモクセイには特有の害虫が発生する。
  • 代表的な害虫はヘリグロテントウノミハムシやカイガラムシ。
  • ヘリグロテントウノミハムシは葉をまだらに食害する。
  • カイガラムシはすす病の原因となる。
  • 害虫の生態に合わせた駆除が効果的。
  • 駆除には薬剤散布や物理的な除去がある。
  • オルトランやスミチオンがヘリグロテントウノミハムシに有効。
  • カイガラムシにはマシン油乳剤が効果的。
  • 予防には適切な剪定が不可欠。
  • 剪定で風通しを良くし、病害虫の発生を防ぐ。
  • 落ち葉の清掃は越冬する害虫対策になる。
  • 薬剤を使いたくない場合は木酢液も有効。
  • 木酢液には害虫の忌避効果が期待できる。
  • 被害がひどい場合は専門業者への依頼も検討する。
  • 信頼できる業者選びが重要。
ヒイラギ・モクセイの害虫はこれで解決!原因と駆除・予防法を徹底解説

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