第二次世界大戦中、日本海軍が開発・運用した電子兵装は、その後の戦局に大きな影響を与えました。特に「逆探」と「対水上電探」は、敵の動向を探る上で欠かせない存在でした。本記事では、ゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』に登場する高性能装備「逆探(E27)+22号対水上電探改四(後期調整型)」に焦点を当て、そのゲーム内での強力な性能と、基となった史実の兵器が果たした役割や開発背景について深く掘り下げて解説します。
逆探E2722号対水上電探改四後期調整型とは?ゲーム内での位置づけ

『艦隊これくしょん -艦これ-』において、「逆探(E27)+22号対水上電探改四(後期調整型)」は、駆逐艦をはじめとする小型艦艇にも搭載可能な、非常に優れた電子兵装として知られています。この装備は、敵の早期発見能力や索敵能力を高めるだけでなく、自艦の生存性をも向上させるという、攻守にわたる効果が期待できる点が魅力です。
特に夜戦や潜水艦対策が重要となる場面で、その真価を発揮するでしょう。
艦これにおける「逆探(E27)+22号対水上電探改四(後期調整型)」の基本情報
この装備は、ゲーム内で「小型電探」カテゴリに分類され、高い索敵能力と命中・回避のボーナスが特徴です。具体的には、火力+2、対潜+4、命中+9、回避+5、索敵+8といった基本ステータスを持ちます。 多くの駆逐艦、軽巡洋艦、重巡洋艦、戦艦、空母など幅広い艦種に搭載可能であり、特に駆逐艦にとっては、夜戦火力や対潜能力を大きく高める重要な装備となります。
また、特定の艦娘に装備することで、さらに追加のボーナスが発生する点も見逃せません。例えば、夕雲型駆逐艦の清霜改二や朝霜改二などに搭載した場合、火力や回避、索敵値がさらに向上し、その艦娘の戦闘能力を飛躍的に高めることが可能です。 このような装備ボーナスは、艦隊編成や出撃海域の戦略を練る上で、非常に重要な要素となります。
入手方法と開発・改修の進め方
「逆探(E27)+22号対水上電探改四(後期調整型)」は、主に特定の任務を達成することで入手できます。例えば、「逆探及び改良水上電探の実戦配備」や「三十二駆『藤波改二』、鳥海を護衛せよ!」といった任務の報酬として獲得できることがあります。 これらの任務は、特定の艦娘を旗艦にし、特定の装備を搭載して出撃するといった条件が設定されているため、事前に準備を整えることが大切です。
さらに、この装備は改修によって性能をさらに高めることが可能です。改修には「22号対水上電探改四」を複数消費し、高改修度になると「13号対空電探改(後期型)」といった貴重な装備も必要となるため、改修の道のりは決して容易ではありません。 しかし、その労力に見合うだけの強力な性能向上を期待できるため、艦隊の強化を目指す提督にとっては、ぜひ挑戦したい目標となるでしょう。
他の電探装備との比較と優位性
「逆探(E27)+22号対水上電探改四(後期調整型)」は、その名称からもわかるように、「22号対水上電探改四(後期調整型)」に「逆探(E27)」の機能が統合された上位装備です。 単体の「22号対水上電探改四(後期調整型)」と比較すると、火力+1、対潜+2、索敵+1、回避+5と、全体的にステータスが向上しています。
特に注目すべきは、索敵能力の高さと回避ボーナスです。これにより、敵艦隊の発見を早め、先制攻撃の機会を増やしつつ、自艦が被弾するリスクを減らすことができます。また、対潜値も高いため、潜水艦が多数出現する海域での対潜哨戒能力も向上します。短射程の艦に搭載しても射程が中にならないため、艦隊全体の射程バランスを崩さずに運用できる点も大きな利点と言えるでしょう。
歴史に名を刻む「逆探E27型」の真実

「逆探(E27)」という名称は、第二次世界大戦中に日本海軍が開発した電波探知機「E27型」に由来します。この「逆探」は、敵のレーダー波を傍受し、その方向を探知することで、敵艦隊や航空機の接近を察知するための重要な電子戦装備でした。当時の日本海軍にとって、連合国側の進んだレーダー技術に対抗するための、まさに切り札とも言える存在だったのです。
逆探の誕生と日本海軍の電子戦
日本海軍における電波探知機の開発は、1942年(昭和17年)頃から本格化しました。これは、ドイツからイギリスのレーダー波を探知しているという技術情報がもたらされたことや、部隊からの敵レーダー探知機の開発要求が強まったことが背景にあります。 こうして試作が開始されたのが、通称「E27型」と呼ばれる電波探知機です。
重量は約40kgと比較的軽量で、探知波長は4mから0.75mまでの超短波(メートル波)に対応していました。
アンテナには、特定の方向を精密に探知するための反射板付きラケット型と、全周を探知するための円筒型(θ型)がありました。 当時の日本軍は「攻撃こそ最大の防御」という思想が強く、敵の電波を検知して回避行動をとることには否定的でしたが、戦局の悪化に伴い、敵レーダーを逆探知する電波探知機の重要性が認識されるようになりました。
実戦での運用と戦略的意義
E27型逆探は、1943年(昭和18年)7月から戦艦「山城」での搭載実験を経て、直ちに量産体制に入りました。翌年春までには約800台、終戦までには約2,500台が生産され、多くの主要艦船や潜水艦に装備されました。 特に潜水艦においては、この逆探の搭載により、1944年(昭和19年)春以降、被害が著しく減少したという記録も残っています。
しかし、E27型には限界もありました。初期のものは波長を切り替える際に高周波部を交換する必要があり、利便性に課題がありました。 さらに大きな問題は、アメリカ海軍が使用していたセンチメートル波を利用する新型のSG捜索レーダーを探知できなかったことです。 これは、当時の日本の技術水準ではセンチメートル波に対応する逆探の開発が間に合わなかったためであり、日米間のレーダー技術の差を浮き彫りにする結果となりました。
「対水上電探二号電波探信儀二型」の進化「改四後期調整型」

「22号対水上電探」とは、日本海軍が艦艇に搭載した「仮称二号電波探信儀二型」の通称です。これは、水上目標の発見や射撃管制を目的としたレーダーであり、夜間や悪天候下での戦闘において、艦隊の目となる重要な装備でした。その中でも「改四後期調整型」は、度重なる改良を経て性能と安定性を高めた、最終的な進化形と言えるでしょう。
対水上電探の役割と初期の課題
日本海軍は、開戦当初から対水上射撃用電波探信儀の必要性を強く認識していました。特に主力艦の主砲射撃において、最大射程42キロメートルに対して50キロメートルの探知距離、そして主測距儀と同等以上の測距・測角精度が求められていました。しかし、当時の技術ではこれらの要求を満たすことは容易ではありませんでした。
1942年(昭和17年)10月のサボ島沖海戦以降、米軍が暗夜や視界不良時にもレーダー射撃を行っていることが明らかになると、日本海軍は射撃用電探の重要性をさらに痛感します。この経験から、有効射程の増大よりも、測的精度と操縦追尾の改善に重点を置くようになり、電探開発の方向性が転換されました。
改良型「改四後期調整型」の技術的特徴
「22号対水上電探改四(後期調整型)」は、実戦で運用された「電探二号電波探信儀二型」に、様々な改良と新型受信機の採用を施したものです。 これらの改良により、電探の性能と安定性が大幅に向上し、実効力のあるレーダー射撃精度を実現することが可能となりました。特に、改良型受信機への換装と各部の調整は、電探の信頼性を高める上で重要な要素でした。
この「後期調整型」という呼称は、度重なる実戦での経験や技術的な知見が反映され、最終的に調整された完成度の高いモデルであることを示唆しています。夜間戦闘や悪天候下での索敵・射撃能力の向上は、日本海軍が直面していた戦術的な課題を解決するための、切実な努力の結晶と言えるでしょう。
逆探と対水上電探の連携と戦略的意義

第二次世界大戦における電子戦は、レーダー技術の進化とともに急速に進展しました。日本海軍が開発した「逆探」と「対水上電探」は、それぞれ異なる役割を持ちながらも、連携することで艦隊の生存性と戦闘能力を高めることを目指した兵装でした。しかし、その開発と運用には、当時の日本の技術力や戦略思想に起因する様々な課題も存在しました。
両者の組み合わせがもたらした効果
「逆探E27型」は敵レーダーの電波を探知し、敵の存在や方向を早期に察知する受動的な役割を担いました。これにより、敵の奇襲攻撃を回避したり、自艦隊の行動を隠蔽したりする上で重要な情報をもたらしました。一方、「22号対水上電探改四後期調整型」は、自ら電波を発して水上目標を探知し、射撃管制に用いる能動的な役割を果たしました。
この二つの装備が連携することで、日本海軍は敵のレーダー使用状況を把握しつつ、自らも夜間や悪天候下で目標を探知し、攻撃することが可能になりました。特に、敵のレーダー波を探知しつつ、自艦の電波発信を最小限に抑えることで、敵に発見されるリスクを減らしながら索敵を行うといった、より高度な戦術的運用も考えられました。
日本海軍における電子戦技術の課題
日本海軍は、電探の開発において欧米諸国に比べて遅れをとっていたとされています。特に、連合国側が実用化していたセンチメートル波レーダーに対し、日本海軍の電探はメートル波が主流であり、性能面で劣る部分がありました。
E27型逆探がセンチメートル波を探知できなかったことは、その典型的な例です。 また、電探の量産体制や搭乗員の訓練、そして得られた情報を効果的に活用する戦術思想の確立にも課題がありました。電探の精度や信頼性の不足、そして反射波による障害なども実用上の問題として挙げられています。 これらの課題は、日本海軍が電子戦において苦戦を強いられた一因となりました。
他国との比較から見る日本の電探技術
第二次世界大戦中、アメリカやイギリスは高性能なレーダーを開発し、夜間や悪天候下での戦闘で優位に立ちました。特にアメリカ海軍のSGレーダーはセンチメートル波を使用し、小型目標の探知や高精度な射撃管制を可能にしていました。
これに対し、日本海軍の電探は、開発の遅れや技術的な制約から、探知距離や精度、分解能において劣る部分がありました。しかし、限られた資源と技術の中で、E27型逆探や22号対水上電探改四後期調整型のような装備を開発し、実戦に投入したことは、当時の日本海軍の技術者たちの努力を示すものです。これらの装備は、連合国側の技術水準には及ばずとも、日本海軍の電子戦能力を向上させるための重要な一歩であったと言えるでしょう。
よくある質問

- 逆探と電探は具体的に何が違うのですか?
- 「後期調整型」とはどのような改良が施されたものですか?
- 逆探(E27)+22号対水上電探改四(後期調整型)はどの艦娘に装備するのがおすすめですか?
- 史実のE27型逆探はセンチメートル波レーダーを探知できましたか?
- 艦これ以外のゲームや作品にも登場しますか?
逆探と電探は具体的に何が違うのですか?
「電探」は「電波探信儀」の略で、自ら電波を発信し、その反射波を受信することで目標の位置や距離を探知する、いわゆるレーダーのことです。一方、「逆探」は「電波探知機」の略で、敵が発信したレーダー波を傍受し、その電波源の方向を探知する受動的な装置です。つまり、電探は「攻め」の探知、逆探は「受け」の探知という違いがあります。
「後期調整型」とはどのような改良が施されたものですか?
「後期調整型」という名称は、その装備が開発された初期型から、実戦での運用経験や技術的な知見に基づいて、性能や安定性を向上させるための様々な改良が加えられた最終的なバージョンであることを示します。具体的には、新型受信機の採用や各部の調整により、探知精度や信頼性、そして実効的な射撃能力が高められたことを意味します。
逆探(E27)+22号対水上電探改四(後期調整型)はどの艦娘に装備するのがおすすめですか?
この装備は、特に駆逐艦や軽巡洋艦などの小型艦艇に装備するのがおすすめです。高い索敵値と回避ボーナスにより、夜戦や対潜戦闘での生存性と攻撃力を高めることができます。特に、清霜改二や朝霜改二といった特定の艦娘に装備すると、さらに強力な装備ボーナスが発生するため、これらの艦娘を運用する際には優先的に搭載を検討すると良いでしょう。
史実のE27型逆探はセンチメートル波レーダーを探知できましたか?
史実のE27型逆探は、波長4mから0.75mまでの超短波(メートル波)を探知することができましたが、アメリカ海軍が使用していた新型のセンチメートル波レーダー(SGレーダーなど)を探知することはできませんでした。これは、当時の日本の技術的な限界によるもので、日米間の電子戦技術の差を示す一例です。
艦これ以外のゲームや作品にも登場しますか?
「逆探(E27)+22号対水上電探改四(後期調整型)」という具体的な名称で登場する作品は、『艦隊これくしょん -艦これ-』が主であると考えられます。しかし、「逆探」や「対水上電探」といった史実の兵器自体は、第二次世界大戦を題材とした他のミリタリーシミュレーションゲームや歴史資料、模型などにも登場することがあります。
これらの作品では、史実に基づいた描写や設定がなされていることが多いです。
まとめ
- 「逆探(E27)+22号対水上電探改四(後期調整型)」は『艦隊これくしょん』の高性能装備です。
- ゲーム内では火力、対潜、索敵、命中、回避を大きく向上させます。
- 駆逐艦などの小型艦に特に有効で、特定の艦娘には追加ボーナスがあります。
- 入手には特定の任務達成や改修が必要で、改修難易度は高めです。
- 「逆探E27型」は史実で日本海軍が開発したレーダー波探知装置です。
- E27型は敵レーダーの早期発見に貢献しましたが、センチメートル波には無力でした。
- 「22号対水上電探」は史実の対水上射撃用レーダー「仮称二号電波探信儀二型」の通称です。
- 「改四後期調整型」は22号電探の性能と安定性を高めた改良型です。
- 史実の電探開発は連合国に遅れをとっていましたが、日本の技術者たちの努力の結晶です。
- 逆探と電探は、それぞれ受動的・能動的な探知という異なる役割を持ちます。
- 両者の連携は、日本海軍の電子戦能力向上を目指したものでした。
- ゲーム装備は史実の背景を踏まえつつ、ゲームバランスに合わせて性能が設定されています。
- この装備は、夜戦や対潜戦での艦隊の生存性と攻撃力を高める重要な選択肢です。
- 装備の選択と運用は、提督の戦略に大きな影響を与えます。
- 歴史的背景を知ることで、ゲーム装備への理解がさらに深まります。
