夏が近づくと現れる、あの黒い影…そう、ゴキブリです。できれば遭遇したくない、でも専門業者に頼むのは費用が…と悩んでいませんか？そんなあなたに朗報です。実は、驚くほど安価で効果絶大なゴキブリ対策が、ご家庭で簡単にできるのです。それが昔ながらの知恵「ゴキブリ団子（ホウ酸団子）」です。本記事では、誰でも簡単に作れるゴキブリ団子の基本レシピから、効果を最大化するアレンジ、そして最も重要な安全性について、余すところなく解説します。この記事を最後まで読めば、もうゴキブリに怯える日々とはお別れです。
今すぐできる！基本のゴキブリ団子（ホウ酸団子）の作り方
「ゴキブリ団子って、なんだか作るのが難しそう…」と思っていませんか？ご安心ください。材料は身近なもので揃いますし、手順も驚くほどシンプルです。まずは基本の作り方をマスターして、忌まわしいゴキブリを一掃する第一歩を踏み出しましょう。
この章では、以下の内容を詳しく解説します。
- 準備する材料一覧
- ゴキブリ団子の作り方4ステップ【写真付きで解説】
- 作るときのちょっとしたコツ
準備する材料一覧
ゴキブリ団子の材料は、ドラッグストアやスーパーで手軽に揃えることができます。 基本的な材料は以下の通りです。今回は、約15個〜20個作れる分量でご紹介します。
【材料】
- ホウ酸: 50g〜250g（全体の20%〜50%が目安）
- 玉ねぎ: 中1個（約60g）
- 小麦粉: 70g〜100g
- 砂糖: 小さじ2杯〜大さじ1杯
- 水または牛乳: 適量
ホウ酸はゴキブリを駆除する主成分です。薬局やドラッグストアで「日本薬局方 ホウ酸」として販売されています。 購入時に身分証明書などは必要ありません。 ゴキブリの誘引剤として、大好物の玉ねぎのすりおろしを使いますが、その匂いがゴキブリを強力に引き寄せます。 小麦粉は団子をまとめるためのつなぎ、砂糖と牛乳はさらに誘引効果を高めるためのものです。
【あると便利な道具】
- ボウルまたは厚手のポリ袋
- 計量カップ、計量スプーン
- おろし金またはミキサー
- 使い捨てのゴム手袋
- 団子を乾燥させるためのトレーや新聞紙
- ペットボトルのキャップなど（設置用）
ホウ酸は人体にも有害な場合があるため、作業中は必ずゴム手袋を着用し、直接手で触れないように注意してください。 特に小さなお子様やペットがいるご家庭では、材料の管理にも十分気を配りましょう。
ゴキブリ団子の作り方4ステップ【写真付きで解説】
材料が揃ったら、いよいよゴキブリ団子作りスタートです。ポリ袋を使えば手も汚れにくく、後片付けも簡単なのでおすすめです。 ここでは、ボウルを使った基本的な作り方を4つのステップで解説します。
ステップ1：玉ねぎをすりおろす
まず、玉ねぎの皮をむき、おろし金ですりおろすか、ミキサーにかけてペースト状にします。 ゴキブリは嗅覚が非常に発達しているため、玉ねぎの匂いを強く出すことが誘引効果を高めるポイントです。 この時、涙が止まらなくなるかもしれませんが、ゴキブリ撃退のため、頑張りましょう！
ステップ2：材料を混ぜ合わせる
ボウルにホウ酸、小麦粉、砂糖、そしてすりおろした玉ねぎを入れ、よく混ぜ合わせます。 この段階ではまだ水分を入れず、粉類と玉ねぎが均一になるように混ぜるのがコツです。
ステップ3：水を加え、こねて成形する
次に、水または牛乳を少しずつ加えながら、生地をこねていきます。 一気に入れると生地が緩くなりすぎるので、様子を見ながら足してください。生地の固さは、耳たぶくらいの柔らかさが目安です。 ちょうど良い固さになったら、直径2〜3cmほどの大きさに丸めて、少し平たくします。 この大きさだと、ゴキブリが食べやすく、隠しやすいサイズになります。
ステップ4：しっかりと乾燥させる
成形した団子をトレーや新聞紙の上に並べ、天日干しで1週間ほどしっかりと乾燥させます。 表面がカチカチに固まり、ひび割れてきたら完成の合図です。乾燥が不十分だとカビが生える原因になるため、焦らずじっくり乾かしましょう。ペットボトルのキャップなどに入れて乾燥させると、そのまま設置できて便利です。
作るときのちょっとしたコツ
基本の作り方をマスターしたら、次は効果をさらに高めるためのコツをご紹介します。ちょっとした工夫で、ゴキブリにとって「たまらないご馳走」を作り上げましょう。
一つ目のコツは、ホウ酸の濃度です。手作りする場合、ホウ酸の濃度は20%前後が適量とされています。 濃度が高すぎると薬剤の匂いが強くなり、ゴキブリが警戒して食べてくれません。逆に低すぎると駆除効果が弱まってしまいます。 パッケージの分量を参考に、適切な濃度を守ることが重要です。
二つ目のコツは、誘引剤の追加です。基本の材料に加えて、ゴキブリが好むものをトッピングするのも効果的です。例えば、エビの頭や魚の粉末、米ぬか、ピーナッツバター、ごま油などを少量加えると、誘引力が格段にアップします。 冷蔵庫にあるもので手軽に試せるのも、手作りの良いところですね。
最後のコツは、乾燥のさせ方です。完全にカラカラに乾燥させるよりも、少しだけ中心部が柔らかい状態の方が、匂いが持続しやすく、ゴキブリをおびき寄せる効果が長持ちすると言われています。 天候にもよりますが、数日から1週間程度、様子を見ながら調整してみてください。
なぜ効くの？ゴキブリ団子の効果と仕組み
「ただの団子が、なぜあのしぶといゴキブリに効くの？」と不思議に思いませんか。ゴキブリ団子の効果の裏には、科学的な根拠に基づいた巧妙な仕組みがあります。その秘密を知れば、より効果的にゴキブリ対策を行えるはずです。
この章では、以下の内容を詳しく解説します。
- ホウ酸がゴキブリを脱水症状にさせる
- 巣ごと撃退！ドミノ効果の秘密
- 効果はいつから？設置後の変化
ホウ酸がゴキブリを脱水症状にさせる
ゴキブリ団子の主成分であるホウ酸は、ゴキブリにとって強力な毒となります。 ホウ酸を食べたゴキブリは、体内で代謝・分解することができず、神経系が麻痺し、腎機能に障害が起こります。 その結果、激しい脱水症状を引き起こし、最終的には死に至るのです。
この作用は遅効性で、ゴキブリがホウ酸団子を食べてから効果が現れるまでに数日から1週間ほどかかります。 即効性がないため、ゴキブリは毒エサだと気づかずに食べてしまうのです。そして、水を求めて徘徊し、多くはシンクや排水溝の近くなど、水回りで力尽きます。 これにより、部屋のあちこちで死骸を見つけるという不快な事態を減らせるメリットもあります。
巣ごと撃退！ドミノ効果の秘密
ゴキブリ団子の本当に恐ろしい点は、食べた一匹だけでなく、巣にいる仲間や卵にまで効果が連鎖する「ドミノ効果」にあります。ゴキブリには、仲間のフンや死骸を食べる習性があります。ホウ酸団子を食べたゴキブリが巣に戻ってフンをしたり、死んだりすると、そのフンや死骸を食べた他のゴキブリもホウ酸を摂取することになります。
こうして、毒が次々と巣の中のゴキブリに伝播していくのです。さらに、卵を持ったメスが食べれば、その卵にも影響が及び、孵化を防ぐ効果も期待できます。 つまり、家の中に潜んでいるゴキブリを、見えないところで一網打尽にできる可能性がある、非常に効率的な駆除方法なのです。
効果はいつから？設置後の変化
ゴキブリ団子を設置してから、すぐに効果が現れるわけではありません。前述の通り、ホウ酸の効果は遅効性です。一般的に、効果が出始めるのは設置後4日〜1週間程度です。 最も駆除効果が高まるのは1ヶ月後くらいとされています。
設置してしばらくすると、「逆にゴキブリが増えた？」と感じることがあるかもしれません。 これは、団子の匂いに誘われて、今まで隠れていたゴキブリが出てきたり、ホウ酸の効果で弱って動きが鈍くなったゴキブリが目につきやすくなったりするためです。 これは効果が出ている証拠なので、慌てずに様子を見守りましょう。やがて、ぱったりと姿を見なくなるはずです。
効果を最大化する！ゴキブリ団子の最強アレンジレシピ
基本のゴキブリ団子でも十分に効果はありますが、ご家庭の状況やゴキブリの好みに合わせてアレンジすることで、その効果をさらに高めることができます。「玉ねぎの匂いがどうしても苦手…」「もっと強力な誘引効果が欲しい！」そんな声にお応えする、とっておきのアレンジレシピをご紹介します。
この章では、以下の内容を詳しく解説します。
- 【玉ねぎなし】匂いが苦手な人向けレシピ
- 【誘引力アップ】ゴキブリが好む材料を追加する裏技
- 【重曹でも作れる？】ホウ酸以外の代替案
【玉ねぎなし】匂いが苦手な人向けレシピ
ゴキブリ団子の強力な誘引力の源である玉ねぎですが、あの独特の匂いが苦手という方も少なくないでしょう。特に、調理中や乾燥させている間の匂いは強烈です。でも、ご安心ください。玉ねぎを使わなくても、ゴキブリを強力に引きつける団子は作れます。
玉ねぎの代わりにおすすめなのが、じゃがいもやバナナ、米ぬかです。 これらもゴキブリの大好物。特に、蒸したり茹でたりしてマッシュしたじゃがいもは、甘い香りでゴキブリを誘います。バナナを使う場合は、熟して甘くなったものがより効果的です。
【玉ねぎなしレシピの材料例】
- ホウ酸：50g
- じゃがいも（蒸して潰したもの）：中1個
- 小麦粉：70g
- 砂糖：大さじ1杯
- 牛乳：適量
作り方は基本のレシピと同じです。じゃがいもを潰して、他の材料と混ぜ合わせ、耳たぶくらいの固さにこねて成形・乾燥させるだけ。これなら、あのツンとした匂いに悩まされることなく、快適にゴキブリ対策ができますね。
【誘引力アップ】ゴキブリが好む材料を追加する裏技
「どうせ作るなら、最強のゴキブリ団子を作りたい！」という探求心旺盛なあなたに、プロも顔負けの裏技を伝授します。ゴキブリの食性を利用して、彼らが抗えないほどの魅力的な「ご馳走」を仕立て上げましょう。
ポイントは、動物性タンパク質と油分を追加することです。ゴキブリは雑食性ですが、特にエビやカニなどの甲殻類の匂いや、肉や魚の脂分を好みます。 具体的には、以下のような材料がおすすめです。
- エビの殻や頭の粉末：香ばしい匂いがゴキブリを強力に誘引します。
- 煮干しや鰹節の粉末：手軽に手に入る動物性タンパク質です。
- ピーナッツバター：油分と香ばしさで誘引効果を高めます。
- ごま油や焼肉のタレ：少量加えるだけで、食欲をそそる匂いが広がります。
これらの材料を、基本のレシピに少量（小さじ1杯程度）加えるだけで、ゴキブリ団子は格段にパワーアップします。ただし、あまり多くの種類を混ぜすぎると、かえって匂いが混ざって効果が薄れる可能性もあるので、1〜2種類に絞って試してみるのが良いでしょう。あなたの家だけのオリジナル最強レシピを開発してみてください。
【重曹でも作れる？】ホウ酸以外の代替案
「ホウ酸は毒性が心配…」という方のために、ホウ酸以外の材料を使った代替案についても触れておきましょう。インターネット上では「重曹を使ったゴキブリ団子」の作り方が紹介されていることがあります。重曹はゴキブリが摂取すると体内でガスを発生させ、駆除できるという仕組みです。
しかし、重曹を使った方法の効果は、ホウ酸に比べて限定的と言わざるを得ません。ホウ酸のような確実な致死効果や、巣ごと駆除するドミノ効果は期待しにくいのが実情です。安全性を最優先したい場合には一つの選択肢となりますが、高い駆除効果を求めるのであれば、やはりホウ酸を使用するのが最も確実です。
もしホウ酸の安全性に不安がある場合は、手作りにこだわらず、安全な容器に入った市販のホウ酸団子やベイト剤を利用するのも賢い方法です。 次の章以降で詳しく解説しますが、ペットやお子様がいるご家庭では、こうした市販品を適切に使うことで、安全性と効果を両立させることができます。
ここに置けば間違いなし！効果的な設置場所と交換時期
せっかく作ったゴキブリ団子も、置き場所を間違えると効果は半減してしまいます。ゴキブリの習性を理解し、彼らの通り道や隠れ家にピンポイントで設置することが、駆除成功への近道です。ここでは、プロが実践する効果的な設置場所と、適切な交換時期について詳しく解説します。
この章では、以下の内容を詳しく解説します。
- ゴキブリが潜みやすい場所トップ5
- 設置する際のポイント
- 交換時期の目安は？
ゴキブリが潜みやすい場所トップ5
ゴキブリは、「暖かく、暗く、狭く、湿気があり、エサが豊富な場所」を好みます。 家の中でこれらの条件が揃う場所を狙ってゴキブリ団子を設置しましょう。特に以下の5つの場所は、ゴキブリの巣や通り道になりやすい最重要ポイントです。
- キッチン：シンク下、冷蔵庫や電子レンジの裏・下、コンロ周り、食器棚の中など。 エサや水分が豊富で、家電のモーター熱で暖かいキッチンは、ゴキブリにとって最高の楽園です。
- 水回り：洗面所、トイレ、お風呂場の隅や排水口の近く。 湿気を好むゴキブリにとって、水回りは絶好の隠れ家兼給水ポイントです。
- 収納スペース：押し入れ、クローゼット、引き出しの奥。 段ボールや古新聞が溜まっている場所は、格好の潜伏場所になります。
- 家電製品の裏：テレビやパソコンの裏など、熱を発する家電の周辺も要注意です。
- 侵入経路：玄関、窓のサッシ、ベランダ、エアコンの室外機周辺など。 外からの侵入を防ぐためにも、入り口付近への設置は欠かせません。
これらの場所に、1箇所あたり2〜5個を目安に設置すると効果的です。 ゴキブリは壁際に沿って移動する習性があるので、部屋の隅や壁際に置くのがポイントです。
設置する際のポイント
ゴキブリ団子を設置する際には、効果を高め、安全を確保するためにいくつかのポイントがあります。まず、設置前に周辺をきれいに掃除することが大切です。ゴキブリ団子の周りに他の食べ物やゴミがあると、団子を食べてもらえる確率が下がってしまいます。ホコリや髪の毛もゴキブリのエサになるので、しっかりと取り除きましょう。
次に、団子を直接床に置かないことです。ペットボトルのキャップや、アルミホイル、牛乳パックを小さく切ったものなどの上に乗せて設置しましょう。 これにより、床が汚れるのを防ぎ、後で交換・回収する際もスムーズです。また、ホウ酸の成分が床材を傷めるのを防ぐ効果もあります。
そして最も重要なのが、お子様やペットが絶対に触れない場所に置くことです。誤飲・誤食事故を防ぐため、棚の奥や家具の隙間など、手の届かない場所に隠すように設置してください。この点については、次の章でさらに詳しく解説します。
交換時期の目安は？
手作りのゴキブリ団子の効果は永遠ではありません。誘引剤として使っている玉ねぎや小麦粉などの匂いが薄れると、ゴキブリを引き寄せる力が弱まってしまいます。
手作りのゴキブリ団子の交換時期は、およそ3ヶ月が目安です。 ホウ酸自体の殺虫効果は長持ちしますが、誘引効果が落ちてしまっては意味がありません。季節の変わり目などに合わせて、定期的に新しいものと交換する習慣をつけましょう。
市販のホウ酸団子の場合は、製品によって異なりますが、多くは6ヶ月から1年程度の有効期間が設定されています。 パッケージに記載されている使用期間を必ず確認し、期限が来たら交換するようにしてください。交換日をマスキングテープなどに書いて貼っておくと、忘れずに済むのでおすすめです。
【最重要】ゴキブリ団子を使う上での注意点
ゴキブリ団子は非常に効果的な駆除方法ですが、その主成分であるホウ酸は人間やペットにとっても有害です。特に、小さなお子様や好奇心旺盛なペットがいるご家庭では、最大限の注意を払う必要があります。安全にゴキブリ対策を行うために、必ず守っていただきたい重要なポイントを解説します。
この章では、以下の内容を詳しく解説します。
- ペットや小さなお子様がいるご家庭での対策
- 誤って食べてしまった場合の対処法
- ホウ酸の取り扱いと保管方法
ペットや小さなお子様がいるご家庭での対策
小さなお子様やペットは、床に落ちているものを何でも口に入れてしまう可能性があります。ゴキブリ団子は、玉ねぎや砂糖などが入っているため、彼らにとっては美味しそうな匂いがするお菓子に見えてしまうかもしれません。誤飲・誤食事故を絶対に防ぐことが、ゴキブリ団子を使用する上での絶対条件です。
まず、設置場所を徹底的に工夫しましょう。冷蔵庫の下や裏、シンク下の奥、家具の隙間など、絶対に子供の手やペットの鼻が届かない場所に設置してください。 手作りの団子をそのまま置くのではなく、蓋に穴を開けた空き瓶に入れるなど、物理的に触れられないようにする工夫も有効です。
しかし、それでも100%安全とは言い切れません。万が一のことを考えると、小さなお子様やペットがいるご家庭では、手作りの団子よりも、安全性が考慮された市販のベイト剤（毒エサ）の使用を強くおすすめします。 市販品は、薬剤が容器に収められており、子供が簡単に開けられないような設計（チャイルドレジスタンス容器）になっているものが多くあります。 これらを選ぶことで、リスクを大幅に減らすことができます。
誤って食べてしまった場合の対処法
万が一、お子様やペットがゴキブリ団子を食べてしまった場合は、慌てずに落ち着いて対処することが重要です。ホウ酸の人間に対する致死量は、成人で8〜30g、小児で3〜6gとされています。 少量であれば命に危険が及ぶ可能性は低いですが、油断は禁物です。
【応急処置】
- すぐに口の中のものをかき出す。
- 水または牛乳を飲ませて、薄める。
- 可能であれば吐かせる。（無理に吐かせると喉を傷つける可能性があるので注意）
応急処置を行った後は、食べた団子の残りやパッケージを持参し、直ちに医師または獣医師の診察を受けてください。その際、ホウ酸を摂取したことを正確に伝えることが重要です。夜間や休日でどこに連絡すればよいか分からない場合は、「中毒110番」に電話して指示を仰ぐこともできます。
このような事態を避けるためにも、やはり設置場所と製品選びには細心の注意を払ってください。
ホウ酸の取り扱いと保管方法
ゴキブリ団子を作る際のホウ酸の取り扱いや、残ったホウ酸の保管にも注意が必要です。ホウ酸は粉末状で飛散しやすいため、作業中はマスクやゴーグルを着用するとより安全です。 また、必ず換気の良い場所で作業を行い、粉末を吸い込まないようにしましょう。
作業が終わったら、使用したボウルや道具はきれいに洗い、食品用の調理器具とは分けて保管することをおすすめします。残ったホウ酸や、作り置きしたゴキブリ団子は、「毒」「キケン」「ゴキブリ団子」などと明確に表示した容器に入れ、子供やペットの手の届かない、鍵のかかる棚などに厳重に保管してください。 食品と間違えて使用することがないよう、食品棚や冷蔵庫での保管は絶対に避けてください。
手作りと市販品、どっちがいい？メリット・デメリットを比較
ゴキブリ対策としてホウ酸団子を使おうと考えたとき、「手間をかけて手作りするべきか、手軽な市販品を買うべきか」と迷う方も多いでしょう。どちらにも一長一短があり、ご自身のライフスタイルや家の状況によって最適な選択は異なります。ここでは、手作りと市販品のメリット・デメリットを徹底比較し、あなたが選ぶべきなのはどちらかを判断するお手伝いをします。
この章では、以下の内容を詳しく解説します。
- 手作りゴキブリ団子のメリット・デメリット
- 市販のゴキブリ駆除剤のメリット・デメリット
- 状況別のおすすめは？
手作りゴキブリ団子のメリット・デメリット
昔ながらの手作りゴキブリ団子には、市販品にはない魅力があります。一方で、注意すべき点も存在します。
【メリット】
- コストパフォーマンスが高い：材料費が安く、一度に大量に作ることができます。 広い家や多くの部屋に設置したい場合に経済的です。
- アレンジが自由自在：ゴキブリの好みに合わせて誘引剤を調整したり、ホウ酸の濃度を調整したりと、オリジナルの最強団子を作れる楽しみがあります。
- 達成感がある：自分で作ったものでゴキブリを撃退できた時の達成感は格別です。
【デメリット】
- 手間と時間がかかる：材料を揃え、調理し、乾燥させるまでの一連の作業には、それなりの時間と労力が必要です。
- 安全性の確保が自己責任：誤飲・誤食のリスク管理をすべて自分で行う必要があります。 特に小さなお子様やペットがいる家庭では、細心の注意が求められます。
- 見た目が悪い・匂いが気になる：手作りの団子は見た目が生々しく、玉ねぎの匂いが強い場合があります。
市販のゴキブリ駆除剤のメリット・デメリット
現在、市場には様々な種類のゴキブリ駆除剤（ベイト剤）が販売されています。代表的なものに「ブラックキャップ」や「コンバット」などがあります。
【メリット】
- 手軽で簡単：購入してきて置くだけなので、時間や手間がかかりません。
- 安全性が高い：薬剤が安全な容器に収められており、誤食防止の工夫がされている製品が多いです。
- 効果が長持ちする：製品によりますが、6ヶ月〜1年間効果が持続するものが多く、交換の手間が少ないです。
- 見た目がスマート：黒や白のシンプルなデザインのものが多く、部屋の景観を損ないにくいです。
【デメリット】
- コストが比較的高め：手作りに比べると、1個あたりの単価は高くなります。広い範囲に設置すると、それなりの費用がかかります。
- 成分の調整ができない：誘引成分や薬剤の種類が決まっているため、家のゴキブリに効きにくい可能性もゼロではありません。
状況別のおすすめは？
結局のところ、どちらを選べば良いのでしょうか。あなたの状況に合わせて、以下のように使い分けるのが賢い選択です。
【手作りがおすすめな人】
- コストをできるだけ抑えたい人
- 時間に余裕があり、DIYや作業が好きな人
- 設置場所が多く、大量に必要な人
- 小さなお子様やペットがおらず、安全管理に自信がある人
【市販品がおすすめな人】
- 小さなお子様やペットがいるご家庭（最優先！）
- 忙しくて作る時間がない人
- 手軽に確実な効果を得たい人
- 薬剤の取り扱いや安全管理に不安がある人
もちろん、両方を使い分ける「ハイブリッド方式」も非常に有効です。 例えば、子供やペットが絶対に入らない屋根裏や床下、物置などにはコストの安い手作り団子を設置し、リビングやキッチンなど、家族が過ごす空間には安全性の高い市販品を置く、といった方法です。ご自身のライフスタイルに合わせて、最適なゴキブリ対策を計画してください。
よくある質問
ここでは、ゴキブリ団子の作り方や使い方に関して、多くの方が抱く疑問にお答えします。
ホウ酸はどこで買えますか？
ホウ酸は、お近くの薬局やドラッグストアで購入できます。 「日本薬局方 ホウ酸」という名称で、殺菌・消毒薬のコーナーに置かれていることが多いです。 毒物や劇物ではないため、購入時に印鑑や身分証明書は必要ありません。 また、Amazonや楽天市場などのオンライン通販でも手軽に購入可能です。 価格は300gで400円前後が相場です。
作ったゴキブリ団子の保存方法は？
一度にたくさん作ったゴキブリ団子は、湿気を避けて保管することが重要です。湿気てしまうとカビが生えたり、誘引効果が落ちたりする原因になります。完全に乾燥させた団子を、密閉できるビニール袋やタッパーに入れ、冷暗所で保管しましょう。その際、必ず「ゴキブリ団子・危険」などと明記し、食品と間違えないように、お子様やペットの手の届かない場所に厳重に保管してください。
ゴキブリ団子を置いたらゴキブリが増えた気がするのですが…
これは「ゴキブリ団子が効いている証拠」である可能性が高いです。 理由は2つ考えられます。1つは、団子の強力な匂いに誘われて、これまで物陰に隠れていたゴキブリが出てきたため。 もう1つは、ホウ酸を食べたゴキブリが弱り、動きが鈍くなったことで、普段よりも私たちの目に付きやすくなったためです。 逆効果になっているわけではないので、慌てずに1〜2週間様子を見てください。やがて見かける数が減っていくはずです。
ゴキブリの死骸はどこに？
ホウ酸団子を食べたゴキブリは、脱水症状を起こして水を求めます。そのため、キッチンのシンク周りや洗面所、トイレ、お風呂場といった水回りで死んでいることが多いです。 これにより、部屋のあちこちに死骸が散らばるのをある程度防ぐことができます。また、巣に帰ってから死ぬ個体も多いため、目に見えない場所で駆除されているケースも少なくありません。見つけた死骸は、他のゴキブリのエサにならないよう、すぐにビニール袋などに入れて密閉し、処分しましょう。
ゴキブリ団子に耐性のあるゴキブリはいますか？
ホウ酸は、ゴキブリの体内で物理的に作用して脱水症状を引き起こすため、基本的に耐性がつきにくいとされています。一般的な殺虫剤に含まれるピレスロイド系などの成分に対して耐性を持つ「スーパーゴキブリ」にも、ホウ酸は効果が期待できます。ただし、誘引剤の匂いに飽きて食べなくなる可能性は考えられます。もし効果が薄れてきたと感じたら、次回作る際にピーナッツバターや魚粉など、違う種類の誘引剤を試してみるのがおすすめです。
まとめ
- ゴキブリ団子はホウ酸、小麦粉、玉ねぎなどで安価に作れる。
- ホウ酸がゴキブリを脱水症状にさせ、巣ごと駆除する効果がある。
- 作り方は材料を混ぜて丸め、1週間ほど乾燥させるだけと簡単。
- 玉ねぎの匂いが苦手な場合はじゃがいもやバナナで代用可能。
- 誘引力を高めるにはエビの粉末やピーナッツバターが有効。
- 設置場所は暖かく暗く湿った、ゴキブリが好む場所を狙う。
- キッチン、水回り、収納の奥などが効果的な設置ポイント。
- 手作り団子の交換目安は約3ヶ月、市販品は半年から1年。
- ホウ酸は有毒なため、子供やペットの誤食に最大限注意が必要。
- 安全性を最優先するなら、容器入りの市販品がおすすめ。
- 誤って食べた場合は、水や牛乳を飲ませてすぐに病院へ。
- ホウ酸の保管は「危険」と明記し、厳重に管理すること。
- 手作りは安価で大量に作れるが、手間と安全管理が必要。
- 市販品は手軽で安全性が高いが、コストは比較的高め。
- 状況に応じて手作りと市販品を使い分けるのが賢い選択。
