エクセルで折れ線グラフを作成した際、データがない期間や計算結果が「0」になる部分が、グラフ上で不自然に表示されて困った経験はありませんか?特に時系列のデータでは、意図しない「0」の表示がグラフ全体の印象を大きく損ね、誤解を招く原因にもなりかねません。本記事では、エクセル折れ線グラフから「0」を効果的に非表示にし、より正確で視覚的に魅力的なグラフを作成するための具体的な方法を徹底的に解説します。
あなたのデータ分析とプレゼンテーションの質を高めるためのコツを掴んでいきましょう。
エクセル折れ線グラフで「0」が表示されて困る理由

エクセルで折れ線グラフを作成する際、データに「0」が含まれていると、グラフの見た目が悪くなるだけでなく、情報の伝達において問題が生じることがあります。これは、特に未確定のデータや、特定の期間に値が存在しないことを示したい場合に顕著です。なぜ「0」の表示が問題となるのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
誤解を招くグラフになる
データがまだ入力されていない未来の期間や、特定の事象が発生しなかった期間に「0」が入力されていると、折れ線グラフは急激に「0」まで下降し、その後再び上昇するといった不自然な動きを示すことがあります。これは、あたかもその期間に実際に値が「0」であったかのような誤った印象を与えかねません。
例えば、新商品の売上推移グラフで、まだ販売が始まっていない月の売上が「0」と表示されると、販売開始前から売上が急落しているように見えてしまい、正しい状況を把握するのが難しくなります。
視覚的に見づらくなる
「0」の値がグラフに表示されることで、折れ線グラフの線が不必要に上下に大きく変動し、全体の傾向や重要な変化が埋もれてしまうことがあります。特に、他のデータポイントが比較的高い値を示す中で「0」が混在すると、グラフの縦軸のスケールが広がりすぎてしまい、本来注目すべきデータの動きが小さく見えたり、細かな変動が分かりにくくなったりするのです。
見やすいグラフは、伝えたい情報を明確に、そして簡潔に表現する上で非常に重要です。
エクセル折れ線グラフで0を表示させない基本的な方法

エクセル折れ線グラフで「0」の表示をなくし、より見やすいグラフを作成するにはいくつかの方法があります。ここでは、データの内容や状況に応じて使い分けられる基本的な方法を具体的にご紹介します。
データから「0」を直接削除する
最もシンプルで直接的な方法は、グラフの元となるデータ範囲から「0」の値を削除することです。これにより、エクセルは当該セルにデータがないものと判断し、折れ線グラフの線を途切れさせて表示します。
数値のみのデータの場合
もし、あなたのデータが単なる数値の羅列で、計算式などが含まれていない場合は、該当する「0」のセルを直接選択し、キーボードの「Delete」キーで内容を消去するだけで問題ありません。これにより、グラフ上ではそのポイントがスキップされ、線が途切れて表示されます。この方法は、一時的なデータや、手入力で「0」が入力されている場合に特に有効です。
計算式が含まれないデータの場合
計算式が含まれていないデータで「0」を削除する際は、その「0」が本当に不要な値であるかを確認することが大切です。例えば、アンケートの回答数が「0」だった場合、それは「回答がなかった」という事実を示す重要なデータかもしれません。しかし、まだ集計が完了していない期間の仮の「0」であれば、削除することでグラフの正確性が向上します。
データの性質をよく理解した上で削除を決定しましょう。
「#N/A」エラー値を活用して線を途切れさせる
データに計算式が含まれており、「0」を直接削除できない場合や、将来的にデータが入力される可能性がある場合は、「#N/A」エラー値を活用する方法が非常に効果的です。エクセルは「#N/A」を「データなし」と認識するため、グラフ上ではそのポイントの線が描画されません。
IF関数とNA関数を組み合わせる
計算式の結果が「0」になる場合に「#N/A」を表示させるには、IF関数とNA関数を組み合わせます。例えば、セルA1の値が0の場合に「#N/A」を表示し、それ以外の場合はA1の値を表示する数式は以下のようになります。
=IF(A1=0,NA(),A1)
この数式をグラフの元データとなるセル範囲に適用することで、「0」の箇所だけがグラフから除外され、線が途切れて表示されます。 元のデータはそのまま残しつつ、グラフ表示だけを調整できるため、データの整合性を保ちながら見栄えを改善できる点が大きなメリットです。
グラフの「非表示および空白のセル」設定を確認する
「#N/A」エラー値を使用してもグラフの線が途切れない場合や、空白セルをどのように扱うか調整したい場合は、グラフの「非表示および空白のセル」の設定を確認しましょう。グラフを選択し、「グラフのデザイン」タブの「データの選択」をクリックします。表示されるダイアログボックスの左下にある「非表示および空白のセル」ボタンをクリックすると、空白セルの表示方法を選択できます。
- データ要素を線で結ぶ: 空白セルを無視して前後のデータポイントを線でつなぎます。
- データ要素をプロットしない (空白): 空白セルをスキップし、線が途切れます。
- ゼロでプロット: 空白セルを「0」として扱い、線が0まで下降します。
通常、「データ要素をプロットしない (空白)」が選択されていれば、「#N/A」で途切れた線が正しく表示されます。この設定は、データに空白セルが含まれる場合のグラフの挙動を細かく制御するために重要です。
データラベルの「0」を非表示にする
グラフの線自体は問題なくても、データラベルに「0」が表示されてしまい、グラフがごちゃごちゃして見えることがあります。特に、値が「0」のデータポイントにまでラベルが表示されると、視覚的なノイズとなってしまいます。
表示形式をユーザー定義で設定する
データラベルの「0」を非表示にするには、データラベルの表示形式をユーザー定義で設定する方法が有効です。まず、グラフのデータラベルを右クリックし、「データラベルの書式設定」を選択します。次に、「表示形式」カテゴリで「ユーザー定義」を選び、「種類」の入力欄に以下のコードを入力して「追加」をクリックします。
#,##0;-#,##0;""
このコードは、正の数、負の数、そして「0」の表示形式をそれぞれ指定するものです。最後の""が「0」の場合に何も表示しないことを意味します。これにより、値が「0」のデータラベルだけが非表示になり、グラフがすっきりと見やすくなります。 この方法は、データラベルの視認性を高め、グラフのメッセージをより明確に伝える上で役立ちます。
「#N/A」をセルに表示させずにグラフから0を消す方法

前述の通り、「#N/A」エラー値を活用することで、エクセル折れ線グラフから「0」を非表示にできます。しかし、元データとなる表に「#N/A」がそのまま表示されるのは、見た目があまり良くないと感じる方もいるでしょう。ここでは、表には「#N/A」を表示させずに、グラフからだけ「0」を消すスマートな方法をご紹介します。
条件付き書式で「#N/A」の文字色を白にする
表に「#N/A」を表示させないようにするには、条件付き書式設定を利用して、エラー値の文字色を背景色と同じ色(通常は白)に設定する方法が効果的です。これにより、セルには「#N/A」という値が入力されたままですが、視覚的には何も表示されていないように見えます。
- まず、グラフの元データとなるセル範囲全体を選択します。
- 「ホーム」タブの「スタイル」グループにある「条件付き書式」をクリックし、「新しいルール」を選択します。
- 「新しい書式ルール」ダイアログボックスで、「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選びます。
- 「次のセルのみを書式設定」のプルダウンメニューから「エラー」を選択します。
- 「書式」ボタンをクリックし、「セルの書式設定」ダイアログボックスを開きます。
- 「フォント」タブを選択し、「色」のプルダウンから背景色と同じ色(例えば「白」)を選び、「OK」をクリックします。
- 「新しい書式ルール」ダイアログボックスに戻り、「OK」をクリックして設定を完了します。
この設定を行うことで、表に表示されていた「#N/A」の文字が背景色と同化し、見えなくなります。 結果として、表はすっきりと見え、グラフは「0」が表示されないきれいな折れ線グラフになるでしょう。この方法は、データの整合性を保ちつつ、視覚的な美しさを両立させるための優れた解決策です。
エクセル折れ線グラフ作成時のその他の見やすいコツ

「0」の表示を調整する以外にも、エクセル折れ線グラフをより効果的に、そして見やすくするためのコツがいくつかあります。これらの設定を適切に行うことで、グラフのメッセージがより明確に伝わり、受け手の理解を深めることができます。
軸の書式設定を調整する
グラフの軸は、データの範囲や単位を正確に伝える上で非常に重要です。縦軸(値軸)や横軸(項目軸)の書式設定を調整することで、グラフの視認性を大きく向上させられます。
- 目盛りの調整: 縦軸の最小値と最大値を固定したり、目盛りの間隔を調整したりすることで、データの変動を強調したり、特定の範囲に焦点を当てたりできます。例えば、常に「0」から始まるように設定することで、相対的な変化だけでなく絶対的な値の比較も容易になります。
- 軸ラベルの追加: 縦軸と横軸に適切なラベルを追加することで、何を表しているのかが一目で分かります。単位を明記することも、誤解を防ぐ上で重要です。
- 補助目盛線の活用: 主要な目盛りの間に補助目盛線を追加することで、より細かなデータの読み取りが可能になります。ただし、多すぎるとかえって見づらくなるため、バランスが大切です。
これらの調整は、グラフが伝える情報の正確性と理解度を高めるために不可欠です。
グラフタイトルと凡例を適切に設定する
グラフタイトルと凡例は、グラフの内容を理解するための入り口です。これらを適切に設定することで、グラフのメッセージがより明確に伝わります。
- 分かりやすいグラフタイトル: グラフ全体の内容を簡潔に、かつ具体的に示すタイトルを設定しましょう。例えば、「月別売上推移」だけでなく、「2023年度A製品の月別売上推移」のように、対象期間や項目を明確にすると良いでしょう。
- 適切な凡例の配置: 複数のデータ系列がある場合、凡例はそれぞれの線が何を表しているのかを識別するために必要です。凡例の位置は、グラフの邪魔にならない場所に配置し、必要であれば凡例の書式も調整して見やすくしましょう。
タイトルと凡例は、グラフを見た人がすぐに内容を把握できるようにするための重要な要素です。
線の色や太さ、マーカーを工夫する
折れ線グラフの線の色、太さ、そしてデータポイントを示すマーカーを工夫することで、視覚的な魅力を高め、特定のデータを強調できます。
- 色の選択: 複数の系列がある場合、それぞれの線が明確に区別できる色を選びましょう。関連性の高いデータには類似色を、対比させたいデータには補色を使うなど、色の心理効果も考慮すると良いでしょう。
- 線の太さ: 強調したい線は太く、そうでない線は細くするなど、線の太さを変えることで視覚的な優先順位をつけられます。
- マーカーの活用: 各データポイントにマーカー(点、四角、三角など)を設定することで、データの具体的な位置が分かりやすくなります。異なる系列には異なる種類のマーカーを使用すると、さらに区別しやすくなります。
これらの視覚的な調整は、グラフの情報をより効果的に伝え、読者の記憶に残りやすくするために役立ちます。
よくある質問

- エクセルグラフで空白セルを線でつなぐことはできますか?
- 0以外の特定の値をグラフに表示させない方法はありますか?
- エクセル以外の表計算ソフトでも同じような設定は可能ですか?
- グラフのデータ範囲に数式が入っている場合、0を消すにはどうすれば良いですか?
- エクセルで折れ線グラフの0を非表示にすると、データの正確性が損なわれませんか?
エクセルグラフで空白セルを線でつなぐことはできますか?
はい、可能です。グラフを選択し、「グラフのデザイン」タブの「データの選択」をクリックします。表示されるダイアログボックスの左下にある「非表示および空白のセル」ボタンをクリックし、「データ要素を線で結ぶ」を選択すると、空白セルを無視して前後のデータポイントが線でつながります。
0以外の特定の値をグラフに表示させない方法はありますか?
はい、IF関数を応用することで可能です。例えば、特定の値を「-999」として、その値をグラフに表示させたくない場合は、元のデータセルに「=IF(A1=-999,NA(),A1)」のような数式を設定します。これにより、「-999」が「#N/A」に変換され、グラフ上では表示されなくなります。
エクセル以外の表計算ソフトでも同じような設定は可能ですか?
GoogleスプレッドシートやLibreOffice Calcなど、多くの表計算ソフトには同様のグラフ機能が備わっています。具体的な操作方法は異なる場合がありますが、多くの場合、「#N/A」エラー値の利用や、グラフのデータ処理オプションで空白セルの扱いを設定することで、同様の結果を得られます。
グラフのデータ範囲に数式が入っている場合、0を消すにはどうすれば良いですか?
数式が入っている場合は、その数式をIF関数とNA関数で囲むのが最も効果的です。例えば、元の数式が「=SUM(B1:B5)」であれば、「=IF(SUM(B1:B5)=0,NA(),SUM(B1:B5))」のように変更します。これにより、計算結果が0になった場合に「#N/A」が表示され、グラフから線が途切れます。
エクセルで折れ線グラフの0を非表示にすると、データの正確性が損なわれませんか?
「0」を非表示にする目的は、グラフの誤解を招く表示を避け、より正確な状況を伝えるためです。データが「存在しない」ことを「0」として表示すると、あたかも「値が0である」かのように誤解される可能性があります。そのため、意図的に「0」を非表示にすることは、むしろデータの正確な解釈を助けることにつながります。
ただし、0が意味を持つデータである場合は、非表示にすべきではありません。
まとめ
- エクセル折れ線グラフで「0」が表示されると、誤解を招き、視覚的に見づらくなることがあります。
- 「0」を非表示にする最も簡単な方法は、データから直接「0」を削除することです。
- 計算式を含むデータの場合は、IF関数とNA関数を組み合わせて「#N/A」エラー値を活用しましょう。
- 「#N/A」エラー値は、グラフ上で線を途切れさせる効果があります。
- 表に「#N/A」を表示させたくない場合は、条件付き書式で文字色を背景色と同化させます。
- データラベルの「0」を消すには、表示形式をユーザー定義「#,##0;-#,##0;””」に設定します。
- グラフの「非表示および空白のセル」設定で、空白セルの表示方法を調整できます。
- 軸の書式設定(目盛り、ラベル)を調整し、グラフの視認性を高めましょう。
- グラフタイトルと凡例は、グラフの内容を明確に伝えるために重要です。
- 線の色、太さ、マーカーを工夫することで、視覚的な魅力を向上させられます。
- 「0」を非表示にすることは、データの正確な解釈を助けることにつながります。
- エクセルはMicrosoft 365の一部であり、多様なプラットフォームで利用可能です。
- 見やすいグラフは、データ分析とプレゼンテーションの質を高める重要な要素です。
- これらのコツを活用し、より効果的なエクセルグラフを作成しましょう。
- 読者の検索意図は、見やすいグラフを作成するための具体的な方法を知ることです。
