「奥行きのある棚、収納力はありそうだけど、奥の物が取り出しにくくて結局ごちゃごちゃ…」そんなお悩みを抱えていませんか?せっかくの収納スペース、デッドスペースにしてしまうのはもったいないですよね。実は、いくつかのコツを押さえるだけで、奥行きのある棚は驚くほど使いやすく、収納力がアップするんです。本記事では、奥行きのある棚を120%活用するための具体的な収納アイデアを、場所別・アイテム別にご紹介します。もう収納で悩まない、すっきり快適な暮らしを始めましょう!
奥行きのある棚が「使いにくい」と感じる3つの理由

大容量のはずなのに、なぜか使いこなせない奥行きのある棚。多くの人が同じような悩みを抱えています。まずは、その原因を突き止めることから始めましょう。使いにくさの理由が分かれば、解決策もおのずと見えてきます。
主な理由は以下の3つです。
- 奥の物が取り出しにくい: 手前の物を一度どかさないと、奥の物に手が届きません。これが面倒で、だんだん奥の物を使わなくなってしまいます。
- 何が入っているか分からなくなる: 奥に入れたものは視界から消えてしまうため、存在自体を忘れてしまいがちです。結果として、同じものをまた買ってしまうという無駄遣いにも繋がります。
- デッドスペースが生まれやすい: 棚の奥行きに合うサイズの物を置かないと、手前や奥に中途半端な空間が生まれてしまいます。このデッドスペースが、ごちゃつきの原因になるのです。
これらの「使いにくい」原因を解決することが、奥行きのある棚を攻略する第一歩です。次の章では、これらの問題を解決するための基本的なルールを見ていきましょう。
【基本のキ】奥行きのある棚収納を成功させる3つの鉄則

奥行きのある棚の悩みを解決し、その収納力を最大限に引き出すためには、まず基本となる3つの鉄則を押さえることが重要です。このルールを意識するだけで、あなたの棚は劇的に使いやすくなりますよ。
本章でご紹介する鉄則は以下の通りです。
- 鉄則1:空間を「手前」と「奥」に分けて考える
- 鉄則2:「取り出しやすさ」を最優先するアイテムを選ぶ
- 鉄則3:空間を仕切る「縦収納」を意識する
鉄則1:空間を「手前」と「奥」に分けて考える
奥行きのある棚を攻略する最大のコツは、空間を前後に明確に分けることです。 このゾーニングが、使いやすさの鍵を握ります。基本的な考え方はとてもシンプルです。
手前には、日常的に使う頻度の高いものを置きましょう。例えば、キッチンなら毎日使う食器や調味料、クローゼットなら普段着る服などです。すぐに手が届く場所に置くことで、日々の動作がスムーズになります。
一方、奥には、使用頻度の低いものを収納します。 季節ものの家電(扇風機やヒーター)、イベント用品(クリスマスツリーなど)、防災グッズ、思い出の品などがこれにあたります。 奥のスペースは、いわば「長期保管庫」と考えると良いでしょう。こうすることで、手前の物が邪魔にならず、奥の物も計画的に管理できます。
鉄則2:「取り出しやすさ」を最優先するアイテムを選ぶ
奥行きのある棚の最大の課題は「奥の物が取り出しにくい」ことです。 これを解決するためには、収納グッズの選び方が非常に重要になります。キャスター付きの収納ラックや、取っ手付きの収納ボックスを活用しましょう。
キャスター付きのラックなら、重いものを入れても軽い力でスッと引き出せます。 押入れの下段などに設置すれば、掃除の際の移動も楽々です。 取っ手付きのボックスは、棚の高い位置に置いても簡単に引き出すことができ、中身の確認や補充が格段に楽になります。 これらのアイテムを使うことで、奥のスペースが「死蔵スペース」から「活用できるスペース」へと生まれ変わります。
鉄則3:空間を仕切る「縦収納」を意識する
奥行きだけでなく、高さも有効活用するのが上級者です。棚の中をただ平置きするだけでは、上の空間がデッドスペースになってしまいます。ここで活躍するのが、ファイルボックスやブックスタンド、コの字ラックといった「仕切る」アイテムです。
例えば、ファイルボックスを使えば、お皿やトレー、書類などを立てて収納できます。 これにより、一覧性が高まり、必要なものをサッと取り出せるようになります。また、コの字ラックを使えば、棚の中に新たな棚を作ることができ、収納力が2倍にアップします。空間を立体的に捉え、上手に仕切ることで、収納効率は飛躍的に向上するのです。
【場所別】真似したい!奥行きのある棚の収納アイデア実践集

基本的なルールを理解したところで、次はいよいよ実践編です。お家の様々な場所にある奥行きのある棚を、もっと便利でおしゃれな収納スペースに変えるための具体的なアイデアをご紹介します。キッチンからクローゼットまで、すぐに真似したくなるヒントが満載です。
本章でご紹介する場所別のアイデアは以下の通りです。
- キッチン・パントリー編
- クローゼット・押入れ編
- リビング・本棚編
キッチン・パントリー編
食品ストックや調理器具など、物が多くなりがちなキッチンやパントリー。 奥行きのある棚は、一見すると大容量で便利そうですが、油断すると賞味期限切れの温床になりかねません。
ここでのポイントは、「引き出して一覧できる」仕組みを作ることです。 取っ手付きのストッカーやファイルボックスを活用し、種類ごとに分類して収納しましょう。 例えば、「レトルト食品」「缶詰」「お菓子」のようにグループ分けし、ボックスにラベリングしておけば、何がどこにあるか一目瞭然です。 ボックスごと引き出せば、奥にあるストックも簡単に確認でき、在庫管理が楽になります。
また、食器棚の場合は、手前によく使う一軍の食器、奥に来客用や使用頻度の低い二軍の食器を置くのが基本です。 奥の食器は、ファイルボックスに立てて収納したり、平皿は重ねてコの字ラックの上に置いたりすると、取り出しやすさが格段にアップしますよ。
クローゼット・押入れ編
布団をしまうことを想定して作られている押入れは、特に奥行きが深い代表格です。 この広大なスペースを衣類収納に活用するには、少し工夫が必要です。
おすすめは、手前と奥でハンガーパイプを2本設置する方法です。 手前には今シーズンの服を、奥にはシーズンオフの服を掛けることで、衣替えが驚くほどスムーズになります。下段には、キャスター付きの引き出しケースを置くのが鉄板。 奥行きに合ったサイズを選べば、スペースを無駄なく使い切れます。 引き出しの中には、Tシャツや靴下、下着などを立てて収納すると、見やすく取り出しやすいですよ。
スーツケースなどの大きなものは、それ自体を収納ケースとして活用するのも賢い方法です。 中にシーズンオフの毛布や、あまり使わないキャンプ用品などを入れておけば、スペースを有効活用できます。
リビング・本棚編
リビングにある奥行きの深い棚や本棚は、ついつい物を詰め込んでしまい、ごちゃついて見えがちです。すっきり見せるコツは、「見せる収納」と「隠す収納」を上手に使い分けることです。
本棚の場合、奥に台を置いて段差を作り、前後2列に本を並べると収納力が倍増します。 奥の列の背表紙も見えるので、探している本がすぐに見つかります。文庫本や漫画の収納に特におすすめのテクニックです。
リビングのキャビネットなどでは、手前にはお気に入りの雑貨や写真立てを飾り、奥にはファイルボックスや蓋つきのボックスを使って、書類や日用品のストックなど生活感の出るものを隠して収納しましょう。ボックスの色や素材を揃えると、統一感が出て、より洗練された印象になります。
【神アイテム】奥行きのある棚収納に本当に役立つグッズ5選

奥行きのある棚を攻略するためには、便利な収納グッズの力を借りるのが一番の近道です。ここでは、数あるアイテムの中から「これは本当に使える!」と評判の神アイテムを厳選して5つご紹介します。これらを活用すれば、使いにくかったあの棚が、驚くほど機能的な収納スペースに生まれ変わります。
本章でご紹介する神アイテムは以下の通りです。
- ファイルボックス・ブックスタンド
- キャスター付き収納ケース
- 突っ張り棒&ワイヤーネット
- コの字ラック
- 取っ手付き収納ボックス
ファイルボックス・ブックスタンド
もはや収納の定番アイテムとなったファイルボックス。その万能さは、奥行きのある棚でこそ真価を発揮します。書類整理はもちろん、フライパンやお皿、トレーなどを立てて収納するのに最適です。 立てることで、重ねて収納するよりも格段に取り出しやすくなり、見た目もすっきり。何がどこにあるか一目でわかるので、調理の効率もアップします。
無印良品やニトリ、100円ショップなど、さまざまな場所で手に入りますが、幅が選べるタイプや、連結できるタイプを選ぶと、棚のスペースに合わせて無駄なく設置できます。特に無印良品のポリプロピレンファイルボックスは、丈夫でサイズ展開も豊富なため、多くの収納好きに愛されています。
キャスター付き収納ケース
押入れの下段やパントリーの床など、低い場所の奥行き収納に絶大な効果を発揮するのが、キャスター付きの収納ケースやラックです。 重たい飲料のストックや、季節家電、おもちゃなど、かさばる物を入れても、キャスターが付いているので出し入れが驚くほどスムーズ。 奥までかがんで物を探す、あのストレスから解放されます。
選ぶ際は、棚の奥行きや幅、高さをしっかり測って、スペースを最大限に活用できるサイズを選ぶことが重要です。山善の「押入れ収納ラック」などは、多くのユーザーから支持されている人気商品です。
突っ張り棒&ワイヤーネット
「棚板を追加したいけど、DIYは苦手…」という方におすすめなのが、突っ張り棒とワイヤーネットの組み合わせです。棚の奥や手前に突っ張り棒を2本渡し、その上にワイヤーネットを乗せるだけで、簡易的な棚が完成します。 これで、デッドスペースになりがちな上部の空間を有効活用できます。
また、クローゼットの奥に突っ張り棒を1本追加するだけで、シーズンオフの衣類を掛けておくスペースが生まれます。 100円ショップでも手軽に購入できるので、コストを抑えて収納力をアップさせたい場合に最適なアイデアです。
コの字ラック
棚の中の空間を上下に仕切ることができるコの字ラックは、まさに「縁の下の力持ち」的な存在。食器棚で重ねたお皿の間に挟んだり、靴箱で靴を上下に収納したりと、あらゆる場所で活躍します。高さが足りずに余っていた空間を、新たな収納スペースとして生まれ変わらせてくれます。
透明なアクリル製のものを選べば、圧迫感がなく、下に置いたものも確認しやすいのでおすすめです。棚の奥行きや幅に合わせて複数のラックを組み合わせることで、さらに収納効率がアップします。
取っ手付き収納ボックス
高い場所や棚の奥など、手が届きにくい場所の収納には、取っ手付きの収納ボックスが欠かせません。 取っ手があるだけで、ボックスを引き出す動作が格段に楽になります。
IKEAの「SKUBB(スクッブ)」シリーズや、ニトリの「吊り戸棚ストッカー」などが人気です。 トイレットペーパーのストックや、普段あまり使わない掃除用品、お菓子のストックなどを入れておくのに便利。中身がわかるようにラベリングしておけば、家族みんなが使いやすい収納になります。
【予算を抑えたい人へ】100均グッズ活用アイデア

「収納は工夫したいけど、あまりお金はかけたくない…」そんな方に朗報です!ダイソーやセリア、キャンドゥといった100円ショップのアイテムを上手に使えば、低予算でも奥行きのある棚を劇的に使いやすく変身させることができます。安くて便利な100均グッズをフル活用した、賢い収納アイデアをご紹介します。
100円ショップには、収納に役立つ宝の山が眠っています。特にファイルボックス、突っ張り棒、ワイヤーネット、収納ケース(カゴ)、コの字ラックは、奥行きのある棚を攻略するための「五種の神器」と言っても過言ではありません。
ファイルボックスは、書類だけでなく、キッチンのシンク下でフライパンやお皿を立てて収納するのに大活躍。 ごちゃつきがちな場所が、驚くほどスッキリします。様々なサイズがあるので、棚の奥行きに合わせて選べるのも嬉しいポイントです。
そして、最強の組み合わせが突っ張り棒とワイヤーネットです。棚の側面に突っ張り棒を2本取り付け、その上にワイヤーネットを結束バンドで固定すれば、あっという間に簡易棚が完成。 デッドスペースだった上部空間を、新たな収納場所として活用できます。耐荷重には注意が必要ですが、軽いストック品などを置くには十分です。
取っ手付きのプラスチックカゴも非常に便利です。 パントリーや吊戸棚で食品ストックを分類したり、洗面台下で洗剤類をまとめたりするのに役立ちます。カゴごと引き出せるので、奥の物も簡単に取り出せ、在庫管理も楽になります。 同じ種類のカゴで統一すれば、見た目にもスッキリとした印象になりますよ。
やってはいけない!奥行きのある棚収納のNG例

良かれと思ってやった収納が、実は使いにくさの原因になっていることも少なくありません。ここでは、奥行きのある棚でやりがちな「NG収納例」を3つご紹介します。自分の家の棚が当てはまっていないか、チェックしてみてください。もし当てはまっていたら、すぐに見直すことで、格段に使いやすい収納に改善できます。
まず最も多いのが、奥の物が見えないくらい手前に物をぎっしり詰め込むことです。これでは、奥に何があるか分からなくなり、結局「死蔵品」を生むだけです。 手前には空間の余裕を持たせるか、キャスター付きの収納にするなど、奥の物へのアクセスを常に確保しておくことが大切です。
次に、サイズの違う収納ボックスを無計画に使うのもNGです。見た目がごちゃごちゃするだけでなく、ボックス同士の間に無駄な隙間ができてしまい、収納効率が落ちてしまいます。できるだけ同じシリーズの収納ボックスで揃えることで、見た目の統一感が生まれ、スペースを無駄なく活用できます。
最後に、とりあえず奥にどんどん物を重ねていくのも避けましょう。下の物を取り出すために、上の物を全てどかさなければならず、非常に手間がかかります。雪崩の原因にもなり危険です。コの字ラックを使ったり、ファイルボックスで立てて収納したりと、空間を仕切る工夫を必ず取り入れましょう。
よくある質問

奥行きのある棚の奥の物が取り出しにくいのですが、どうすればいいですか?
奥行きのある棚で奥の物が取り出しにくい問題は、多くの人が抱える悩みです。解決策として最も効果的なのは、キャスター付きの収納ラックや、取っ手付きの収納ボックスを活用することです。 これらを使うと、奥の物も手軽に引き出して取り出すことができます。 特に押入れの下段やパントリーなどでは、重い飲料のストックなどを入れたキャスター付きラックが非常に便利です。 また、棚の手前と奥で役割を分け、手前にはよく使うものを、奥には使用頻度の低いものを置く「ゾーニング」も有効な方法です。
深い棚には何を収納するのがおすすめですか?
深い棚には、使用頻度が低く、かさばるものを収納するのがおすすめです。 具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- 季節家電: 扇風機、ヒーター、加湿器など
- イベント用品: クリスマスツリー、雛人形、五月人形など
- 思い出の品: アルバム、卒業証書、子どもの作品など
- 防災グッズ: 非常食、水、防災リュックなど
- スーツケースや旅行バッグ: 中にシーズンオフの衣類などを入れて収納するとさらに効率的です。
これらのものを奥に収納し、手前には日常的に使うものを置くことで、棚全体を有効に活用できます。
奥行きのある棚に服を上手に収納するコツはありますか?
奥行きのある棚、特に押入れなどをクローゼットとして使う場合、いくつかのコツがあります。まず、ハンガーパイプを前後に2本設置するのが非常に効果的です。 手前には今シーズンの服、奥にはシーズンオフの服を掛けることで、衣替えの手間を大幅に削減できます。また、引き出し式の衣装ケースを使う場合は、棚の奥行きに合ったサイズを選び、スペースを無駄なく使い切ることが大切です。 ケースの中は、Tシャツなどを丸めたり畳んだりして「立てて収納」すると、一覧性が高まり、選びやすくなります。
奥行き45cmの棚を有効活用する方法を教えてください。
奥行き45cmは、一般的なカラーボックス(奥行き約30cm)よりも深く、押入れ(奥行き約80cm)よりは浅い、少し扱いにくいサイズかもしれません。 しかし、この奥行きは多くの収納グッズと相性が良いというメリットもあります。
キッチンで使う場合は、無印良品やニトリのファイルボックスを前後2列に並べることができます。 手前にはよく使う調味料や食材、奥にはストック品を置くと便利です。 リビング収納であれば、A4サイズの書類ファイルがぴったり収まります。手前に小物、奥にファイルという使い分けも可能です。重要なのは、奥の物を取り出しやすくするために、手前の収納グッズはキャスター付きにしたり、取っ手付きのボックスを選んだりする工夫です。
まとめ

- 奥行きのある棚は「手前」と「奥」で役割分担する。
- 手前にはよく使うもの、奥には使用頻度の低いものを置く。
- キャスター付きラックで重いものも楽々出し入れ。
- 取っ手付きボックスは高い場所の収納に必須。
- ファイルボックスで「立てる収納」を実践する。
- お皿やフライパンも立てると取り出しやすい。
- コの字ラックで棚の中の空間を上下に分割する。
- 突っ張り棒とワイヤーネットで簡易棚を増設できる。
- 100均グッズでも十分に収納改善は可能。
- 収納ボックスは同じシリーズで揃えると統一感が出る。
- 奥が見えなくなるほど物を詰め込むのはNG。
- 衣類はハンガーパイプを前後に2本設置すると便利。
- スーツケース自体を収納として活用するのも一手。
- 本棚は段差をつけて前後2列にすると収納力が倍増する。
- ラベリングを徹底し、何がどこにあるか明確にする。