大人気海外ドラマ『クリミナル・マインド』。数多くの魅力的なキャラクターの中でも、初期のBAUを支えた伝説のプロファイラー、ジェイソン・ギデオンの存在を忘れることはできません。しかし、彼はシーズン3の序盤で突然姿を消してしまいます。なぜギデオンは降板したのか、その理由が気になっているファンの方も多いのではないでしょうか。本記事では、ギデオンの降板理由から衝撃的なその後の展開、そして後任のロッシ登場まで、あなたの疑問に全てお答えします。
『クリミナル・マインド』のカリスマ!ジェイソン・ギデオンとは?

ドラマの序盤、物語の中心にいたジェイソン・ギデオン。彼の降板理由に迫る前に、まずはギデオンがどれほど重要で魅力的なキャラクターだったか、改めて振り返ってみましょう。彼の存在が、その後のBAUに大きな影響を与え続けていることが分かります。
ジェイソン・ギデオンは、FBIの行動分析課(BAU)の創設メンバーの一人であり、チームの精神的支柱ともいえるベテランプロファイラーです。 過去の事件で部下を失ったトラウマから一線を退いていましたが、シーズン1の第1話でBAUに復帰するところから物語は始まります。彼のずば抜けた洞察力と経験に裏打ちされたプロファイリングは、数々の難事件を解決に導きました。
特に、若き天才スペンサー・リードとの関係は、師弟でありながら親子のような深い絆で結ばれており、多くの視聴者の心を打ちました。 ギデオンがリードにかける言葉は、常に示唆に富み、彼の成長を促す重要な役割を果たしていました。人情に厚く、時には被害者や犯人にまで感情移入してしまう人間味あふれる姿も、彼の大きな魅力の一つでした。
【結論】ギデオンの降板理由は俳優と役柄で異なる

『クリミナル・マインド』ファンなら誰もが衝撃を受けた、ギデオンの突然の降板。なぜ彼はBAUを去ってしまったのでしょうか。その理由は、「ギデオンを演じた俳優自身の苦悩」と「ドラマのストーリー上の理由」という、2つの側面から説明することができます。
本章では、この2つの降板理由について、核心を突いて解説していきます。読者が最も知りたいであろうこの結論を先に知ることで、以降の詳しい解説がより深く理解できるはずです。
- 俳優マンディ・パティンキンの降板理由: 演じることへの精神的な限界
- 役柄ジェイソン・ギデオンの降板理由: 友人を失ったことへの自責の念
これらの理由がどのように絡み合い、ギデオンの降板という結果につながったのか。次の章から、それぞれの背景を詳しく掘り下げていきましょう。
俳優マンディ・パティンキンがギデオン役を降板した本当の理由

ギデオンの降板は、ドラマのストーリー展開だけでなく、演じていた俳優マンディ・パティンキン自身の強い意向が大きく関わっていました。彼がなぜ、人気ドラマの主役というポジションを自ら手放すという決断に至ったのか。その背景には、想像以上に深刻な苦悩がありました。
この章で解説する内容は以下の通りです。
- 理由①:作品の暴力的な内容による精神的苦痛
- 理由②:クリエイティブ面での意見の相違
- 突然の降板劇の裏側
理由①:作品の暴力的な内容による精神的苦痛
マンディ・パティンキンが降板した最大の理由は、ドラマで描かれる暴力的な内容に精神的に耐えられなくなったことでした。 『クリミナル・マインド』は、ご存知の通り、凶悪なシリアルキラーによる残虐な事件を扱います。毎週のように女性や子供が惨い形で殺害されるストーリーは、演じるパティンキン自身の心に大きなダメージを与えていきました。
彼は後のインタビューで、「『クリミナル・マインド』への出演は、私のキャリアにおける最大の過ちだった」とまで語っています。 さらに、「まさか毎週のように女性が暴行され、殺されるとは思わなかった。私の精神と魂を破壊した」と衝撃的な告白をしており、役柄とはいえ、人間の最も暗い部分に触れ続けることが、彼にとってどれほど耐え難い苦痛だったかが伺えます。 この発言は多くのファンに衝撃を与えましたが、彼の誠実な人柄を物語るエピソードとも言えるでしょう。
理由②:クリエイティブ面での意見の相違
精神的な苦痛に加え、制作側とのクリエイティブな面での意見の相違も降板の一因だったと言われています。 具体的な内容は明らかにされていませんが、番組の方向性やキャラクターの描き方について、パティンキンと制作陣との間に埋められない溝があった可能性が指摘されています。
彼はもともと舞台出身の実力派俳優であり、役作りや作品に対して強いこだわりを持っています。 そのため、商業的な成功を重視するテレビドラマの制作スタイルと、彼の芸術家としての信念が衝突してしまったのかもしれません。契約内容や金銭的な問題ではなく、あくまで「制作に対する考え方の違い」が原因であったと公式には発表されています。
突然の降板劇の裏側
ギデオンの降板は、視聴者にとってだけでなく、制作現場にとっても非常に突然の出来事でした。パティンキンは、シーズン3の撮影が始まる直前に、新シーズンの台本読みに現れず、そのまま降板を申し出たのです。 この予期せぬ事態に、制作陣は急遽ストーリーの変更を余儀なくされました。
本来であれば、ギデオンはシーズン3以降も登場する予定でした。 しかし、パティンキンの強い意志を前に、制作側は彼の降板を受け入れざるを得ませんでした。その結果、シーズン3の第2話でギデオンが手紙を残して去るという、あの印象的なシーンが急遽書き加えられることになったのです。この突然の降板劇は、当時大きな話題となり、様々な憶測を呼びました。
ドラマの中でのギデオンの降板理由と衝撃のその後

俳優マンディ・パティンキンの降板という現実を受けて、ドラマの制作陣はギデオンというキャラクターをどのように物語から退場させたのでしょうか。そして、BAUを去った彼は、その後どのような運命を辿ったのか。ここからは、ドラマのストーリーにおけるギデオンの降板と、ファンに衝撃を与えたその後の展開について詳しく解説します。
この章で解説する内容は以下の通りです。
- シーズン3:手紙を残してBAUを去る
- シーズン10:あまりにも悲劇的な最期
シーズン3:手紙を残してBAUを去る
シーズン2の最終話、ギデオンは長年の友人であり恋人でもあったサラを、彼を追ってきたシリアルキラー、フランク・ブライトコフに殺害されるという悲劇に見舞われます。この事件は彼の心に深い傷を残しました。そしてシーズン3の第2話、ギデオンはモーテルの部屋に置き手紙を残し、誰にも告げずにBAUを去ります。
その手紙は、彼が最も信頼し、息子のように思っていたスペンサー・リードに宛てたものでした。 手紙には、サラを失った悲しみと、これ以上プロファイラーとして犯罪と向き合い続けることへの限界が綴られていました。自分のせいで友人を死なせてしまったという罪悪感に苛まれ、彼はこれ以上チームの重荷になることを恐れたのです。 「信じる心を取り戻すため、旅に出る」という言葉を残し、彼の姿は静かに画面から消えました。この静かで切ない別れは、多くのファンの胸に深く刻み込まれています。
シーズン10:あまりにも悲劇的な最期
BAUを去った後、ギデオンは穏やかな引退生活を送っていると思われていました。しかし、シーズン10の第13話「ギデオンの遺言」で、ファンは衝撃の事実を知ることになります。なんと、ギデオンが自身の山小屋で、何者かに射殺された遺体で発見されるのです。
BAUのメンバーは、かつての恩師であり、偉大なプロファイラーであった彼の突然の死に大きなショックを受けます。捜査を進めるうちに、ギデオンがロッシと共に過去に追っていた未解決の連続殺人事件を、引退後も一人で追い続けていたことが判明します。 そして、その犯人であるドニー・マリックによって殺害されてしまったのでした。 彼は最後の力を振り絞り、壁の鳥の絵を撃ち抜くことで、犯人へと繋がるダイイング・メッセージを残していました。 ヒーローのあまりにも悲劇的で、しかし彼らしい最期に、涙した視聴者は少なくありませんでした。
ギデオンの後任、デヴィッド・ロッシの登場

BAUの創設者であり、精神的支柱でもあったギデオンの突然の離脱は、チームに大きな穴を開けました。その重要な役割を引き継ぐ後任として白羽の矢が立ったのが、もう一人の伝説的プロファイラー、デヴィッド・ロッシです。
ロッシは、ギデオンと同じくBAUの前身であるBSUの創設メンバーの一人であり、ギデオンとは旧知の仲でした。 早期退職し、犯罪に関する執筆活動や講演で成功を収めていましたが、未解決事件への心残りを理由に自らBAUへの復帰を志願します。シーズン3の第6話からチームに加わった彼は、ギデオンとは対照的なキャラクターで、当初はチームと少し距離を置く場面も見られました。
社交的で裕福、そして少々皮肉屋なロッシのスタイルは、内向的で哲学的なギデオンとは全く異なります。しかし、彼もまた卓越したプロファイリング能力と、犯罪を憎む熱い心を内に秘めていました。最初は戸惑いを見せていたBAUのメンバーも、次第に彼の経験と知識、そして人間的な魅力に信頼を寄せるようになります。ギデオンが残した大きな穴を埋めるというプレッシャーの中、ロッシは独自のスタイルでチームに溶け込み、新たなBAUの重鎮として、なくてはならない存在へと成長していくのです。
ギデオンだけじゃない!『クリミナル・マインド』主要キャストの降板劇

『クリミナル・マインド』は長寿シリーズであるがゆえに、ギデオン以外にも多くの主要キャストが様々な理由で番組を去っています。ファンにとっては寂しいことですが、それぞれの降板には俳優個人のキャリアプランや、時には制作側とのトラブルなど、様々な背景が存在します。ここでは、特に印象的だった主要キャストの降板劇をいくつかご紹介します。
この章で解説するキャストは以下の通りです。
- アーロン・ホッチナー(トーマス・ギブソン)の解雇
- エル・グリーナウェイ(ローラ・グラウディーニ)の降板
- デレク・モーガン(シェマー・ムーア)の円満降板
アーロン・ホッチナー(トーマス・ギブソン)の解雇
BAUの頼れるリーダー、アーロン・ホッチナー(ホッチ)の降板は、ファンに大きな衝撃を与えました。彼の降板は、演じていた俳優トーマス・ギブソンが、脚本家兼プロデューサーと撮影現場で口論となり、相手を蹴ってしまったことが原因でした。 この暴力行為により、彼は当初2話分の出演停止処分を受けましたが、その後、番組から解雇されるという厳しい結果となりました。
ドラマ内では、息子ジャックと共に証人保護プログラムに入り、BAUを去ったという形で処理されました。長年チームを率いてきたリーダーのあまりに突然な退場に、多くのファンが悲しみと戸惑いを隠せませんでした。
エル・グリーナウェイ(ローラ・グラウディーニ)の降板
シーズン1からのオリジナルメンバーであるエル・グリーナウェイも、シーズン2でBAUを去りました。彼女の降板理由は、演じていた女優ローラ・グラウディーニが、撮影地であるロサンゼルスでの生活に馴染めず、故郷のニューヨークに帰りたがったためと言われています。
ドラマの中では、連続殺人犯に撃たれたトラウマから立ち直れず、正当防衛を装って犯人を射殺してしまいます。 その後の精神鑑定を拒否し、ホッチとの意見の対立の末にバッジと銃を置いてBAUを去りました。初期の女性捜査官として活躍した彼女の降板を惜しむ声も多く聞かれました。
デレク・モーガン(シェマー・ムーア)の円満降板
BAUきっての肉体派で、リードとの軽妙なやり取りも人気だったデレク・モーガン。彼の降板は、前述の二人とは異なり、非常にポジティブなものでした。シーズン11で番組を去ったシェマー・ムーアの降板理由は、俳優として新たな挑戦をしたいという前向きなもので、制作側との関係も良好な円満退社でした。
ドラマ内でも、妻サヴァンナと息子ハンクとの時間を大切にするため、危険な現場を離れるという、彼のキャラクターらしい愛情にあふれた理由でBAUを去りました。その後もゲストとして何度か登場しており、ファンを喜ばせています。
よくある質問

ギデオンの降板理由は結局何ですか?
ギデオンの降板理由は、主に二つあります。一つは、演じていた俳優マンディ・パティンキンが、ドラマの暴力的な内容に精神的に耐えられなくなったこと。 もう一つは、ドラマのストーリー上で、友人を殺されたことへの自責の念からプロファイラーを続けることが困難になり、BAUを去ったというものです。
ギデオンはなぜ死んだのですか?
ギデオンはシーズン10で、過去に追っていた連続殺人犯に殺害されました。 彼はBAUを引退した後も、個人的に未解決事件の捜査を続けており、その過程で犯人に発見され、命を落とすことになりました。
ギデオンの後任は誰ですか?
ギデオンの後任としてBAUに加わったのは、デヴィッド・ロッシ(演:ジョー・マンテーニャ)です。 ロッシはギデオンと同じくBAUの創設メンバーの一人で、一度は引退していましたが、未解決事件を解決するためにチームに復帰しました。
ギデオン役の俳優は誰ですか?
ジェイソン・ギデオン役を演じたのは、アメリカの俳優であり歌手でもあるマンディ・パティンキンです。 彼は舞台の「エビータ」でトニー賞を受賞するなど、実力派俳優として知られています。
『クリミナル・マインド』はどこで見られますか?
『クリミナル・マインド』シリーズは、動画配信サービスの「ディズニープラス」でシーズン1から最新シーズンまで見放題で配信されています。 他のサービスでは配信が終了している場合が多いため、全シーズンを視聴したい方にはディズニープラスがおすすめです。
まとめ

- ギデオンの降板理由は俳優の精神的苦痛と役柄上の苦悩の2つ。
- 俳優マンディ・パティンキンは作品の暴力性に耐えられなかった。
- 彼は「キャリア最大の過ち」とまで発言している。
- 制作側とのクリエイティブな意見の相違も一因とされている。
- 降板はシーズン3撮影直前の突然の出来事だった。
- ドラマ内では友人を殺された自責の念でBAUを去った。
- リードに「信じる心を取り戻す」という手紙を残した。
- シーズン10で衝撃的な死を遂げる形で再登場。
- * 過去に追っていた連続殺人犯に殺害された。
- 死の間際に犯人特定のヒントを残すという彼らしい最期だった。
- ギデオンの後任は伝説のプロファイラー、デヴィッド・ロッシ。
- ロッシはギデオンとは対照的なキャラクターでチームに新風を吹き込んだ。
- ホッチやエルなど、他の主要キャストも様々な理由で降板している。
- モーガン役のシェマー・ムーアは円満に降板した。
- 『クリミナル・マインド』はディズニープラスで全シーズン視聴可能。