大切に育てているキャベツやブロッコリーの葉が、いつの間にか穴だらけに…。「また青虫だ!」と、がっかりした経験はありませんか?家庭菜園を楽しむ多くの方が、この厄介な害虫に頭を悩ませています。見つけてもすぐに増えてしまう青虫を、どうにかして手軽に、そして安全に駆除したいですよね。本記事では、そんなお悩みを解決するため、効果的な青虫駆除スプレーを厳選してご紹介します。市販の強力なものから、野菜にも安心して使える食品成分由来のスプレー、さらにはご家庭で簡単に作れる自然派スプレーまで、あなたの状況に合わせた最適な一本がきっと見つかります。
今すぐなんとかしたい!青虫駆除におすすめのスプレーはこれ!

青虫の被害に気づいたら、すぐに対策を打ちたいもの。ここでは、目的別に「即効性重視」と「安全性重視」の2つの観点から、特におすすめのスプレーを厳選してご紹介します。それぞれの特徴を理解し、ご自身の家庭菜園の状況に合わせて最適なものを選んでくださいね。
【即効性重視】化学の力で素早く退治するスプレー
「とにかく今いる青虫をすぐに駆除したい!」という方には、化学合成成分を含んだ殺虫剤が頼りになります。これらのスプレーは、害虫に対して高い殺虫効果と持続性を発揮するのが特徴です。特に、薬剤抵抗性がついた害虫や、大きく育ってしまった青虫にも効果的な製品が開発されています。
代表的な商品として、住友化学園芸の「ベニカXネクストスプレー」が挙げられます。 5種類もの有効成分を配合しており、アオムシはもちろん、アブラムシやハダニ、さらにはうどんこ病や黒星病といった病気の予防・治療にも効果を発揮するオールマイティさが魅力です。 害虫を素早く退治するノックダウン効果と、成分が植物に浸透して長期間効果が持続する浸透移行性を兼ね備えているため、非常に頼りになる一本と言えるでしょう。
【安全性重視】食品成分・天然由来のおすすめスプレー
「野菜やハーブなど、口に入れる植物に使うから、できるだけ安全なものがいい」と考える方には、食品成分や天然由来成分で作られたスプレーがおすすめです。化学農薬に抵抗がある方や、小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心して使いやすいのが最大のメリットです。
このカテゴリーで特におすすめなのが、KINCHOの「アーリーセーフ」です。 有効成分はヤシ油由来で、有機JAS規格(オーガニック栽培)でも使用が認められています。 アオムシだけでなく、アブラムシやハダニ、うどんこ病にも効果があり、臭いが少ないのも嬉しいポイント。 何より、収穫前日まで使用できるため、食べる直前の野菜にも安心して使えるのが大きな魅力です。 同様に、住友化学園芸の「ベニカナチュラルスプレー」も、水あめや植物油、有用菌(B.t.菌)といった3つの天然由来成分で害虫と病気をしっかり抑えるため、安全性を重視する方から高い支持を得ています。
【目的別】青虫駆除スプレーおすすめランキングTOP10

ここでは、様々なニーズに応えるため、「総合力」「安全性」「天然成分」「特定害虫特化」の4つの部門に分けて、おすすめの青虫駆除スプレーをランキング形式で詳しくご紹介します。それぞれの商品の強みや特徴を比較検討し、あなたの家庭菜園にぴったりの一本を見つけてください。
総合力で選ぶ!効果と安全性のバランスが良いスプレー
「確かな効果も欲しいけど、安全性も気になる」という、わがままな願いを叶えてくれるのが、効果と安全性のバランスに優れたスプレーです。病害虫への幅広い効果と、使用者や植物への配慮が両立されています。
1位:住友化学園芸 ベニカXネクストスプレー
まさに「家庭園芸の最終兵器」とも言える一本です。5種類の有効成分を配合し、アオムシ、ケムシ、アブラムシなどの害虫から、うどんこ病、黒星病などの病気まで、幅広く対応します。 特に、退治が難しいとされるチョウ目の老齢幼虫(大きく育ったアオムシ)や、薬剤抵抗性がついたアブラムシにも効果を発揮するのが大きな強みです。
有効成分の一つであるクロチアニジンは浸透移行性があり、植物全体に成分が行き渡るため、雨にも強く、殺虫効果が約1ヶ月持続(アブラムシの場合)します。 手が疲れにくいトリガーを採用するなど、使いやすさにも配慮されています。 幅広い植物に使え、これ一本で害虫と病気の悩みをまとめて解決したい方には最適の選択肢です。
2位:アース製薬 アースガーデン 葉を食べる虫退治
その名の通り、アオムシやヨトウムシといった「葉を食べる虫」に的を絞った殺虫剤です。有効成分「エトフェンプロックス」が、速効性と持続性を両立させ、害虫をすばやく駆除します。
キャベツ、はくさい、トマト、なすといった定番の野菜はもちろん、えだまめやレタス、さらにはバラやきくなどの花き類にも幅広く使用できます。 逆さスプレーが可能なので、葉の裏に隠れている青虫もしっかり狙い撃ちできるのが便利な点です。葉を食べる虫の被害に特に困っている方におすすめです。
安全性で選ぶ!野菜やハーブに優しいスプレー
収穫間際の野菜や、デリケートなハーブに使うなら、安全性が最も重要です。ここでは、食品成分や天然由来成分を使用し、安心して使えるスプレーを紹介します。
1位:KINCHO アーリーセーフ
安全性を最優先するなら、まず検討したいのがこの「アーリーセーフ」です。有効成分は天然物(ヤシ油)由来で、有機JAS規格(オーガニック栽培)にも適合しています。 これにより、無農薬栽培や有機栽培に取り組んでいる方でも安心して使用できます。
アブラムシやハダニ、うどんこ病に効果的で、アオムシに対しても忌避効果が期待できます。臭いが少なく、収穫前日まで何度でも使える手軽さが最大の魅力。 小さなお子様やペットがいるご家庭でも、安心して家庭菜園を楽しみたい方にぴったりの一本です。
2位:アース製薬 ロハピ
「ロハピ」は、食品成分(還元でんぷん糖化物)から作られた、人にも植物にも優しい殺虫殺菌剤です。アオムシに対してスプレーすると、約30秒でノックダウン効果が確認できるという報告もあります。
化学合成農薬ではないため、いやな臭いがほとんどなく、収穫前日まで使用可能です。アブラムシやコナジラミ、うどんこ病など、幅広い病害虫に効果を発揮します。 「農薬は使いたくない、でも手作りの手間はかけたくない」という方に最適な、手軽で安心な選択肢です。
天然成分で選ぶ!オーガニック志向のスプレー
環境への配慮や、より自然に近い形での栽培を目指す方には、天然成分にこだわったスプレーがおすすめです。
1位:住友化学園芸 ベニカナチュラルスプレー
「ベニカナチュラルスプレー」は、「水あめ」「植物油」「B.t.菌」という3つの天然力を組み合わせた画期的な製品です。 水あめがアブラムシなどを包んで窒息させ、植物油がハダニに効き、そして有用菌であるB.t.菌がアオムシやヨトウムシといったチョウ目害虫を退治します。
化学有効成分を一切使用しておらず、食べる直前まで何度でも使える安心感が魅力です。 B.t.菌の効果で、アオムシに対しては約2週間の予防効果も期待できます。 オーガニック志向でありながら、確かな効果を求める方におすすめです。
特定害虫に特化!プロも使う強力スプレー
「他の薬剤が効かなかった」「チョウ目害虫だけを徹底的に駆除したい」という場合には、特定の害虫に高い効果を発揮する専門的な薬剤が有効です。
1位:住友化学園芸 STゼンターリ顆粒水和剤
「STゼンターリ顆粒水和剤」は、天然の微生物(B.t.菌アイザワイ系統)を利用した殺虫剤です。 このB.t.菌は、アオムシ、コナガ、ヨトウムシ、ハスモンヨトウといったチョウ目害虫の幼虫にのみ効果を発揮する「食毒」として作用します。 害虫が薬剤の付着した葉を食べると、消化管が破壊され、摂食を停止して死に至ります。
この薬剤の最大の特長は、チョウ目以外の益虫(ミツバチやテントウムシなど)や人、環境への影響が非常に少ないことです。 そのため、有機JAS規格でも使用が認められています。 薬剤抵抗性が発達したコナガにも高い効果を示し、プロの農家からも信頼されています。 水で希釈して使うタイプですが、特定の害虫に的を絞って、環境に優しく対策したい場合に最適な薬剤です。
農薬は使いたくない!安全な手作り青虫駆除スプレー

「市販の薬剤には頼りたくない」「もっと手軽に、家にあるもので対策したい」という方のために、ご家庭で簡単に作れる手作りスプレーのレシピをご紹介します。天然素材の力を借りて、大切な野菜を青虫から守りましょう。
お酢スプレーの作り方と効果
お酢に含まれる酢酸には、害虫の活動を抑制したり、病原菌の繁殖を防いだりする効果が期待できます。 青虫が嫌う匂いで寄せ付けにくくする忌避効果が主な目的です。
作り方はとても簡単。水でお酢を25倍~50倍程度に薄めるだけです。 例えば、500mlのスプレーボトルなら、お酢を10ml~20ml入れて、残りを水で満たせば完成です。濃度が濃すぎると植物の葉を傷める「葉焼け」の原因になるため、最初は薄めの濃度から試すのがおすすめです。 雨が降ると流れてしまうので、晴れた日が続くタイミングで、葉の表と裏にまんべんなく散布しましょう。
コーヒースプレーの作り方と効果
コーヒーに含まれるカフェインや独特の香りは、多くの昆虫にとって忌避効果があるとされています。 特にアブラムシやハダニ、ナメクジなどに効果が期待できると言われています。
作り方は、濃いめに淹れたコーヒーを冷まして、そのままスプレーボトルに入れるだけ。インスタントコーヒーでも代用可能です。 葉の表裏に散布します。また、コーヒーの出がらしを乾燥させて、株元に撒く方法も効果的です。 土壌の保湿や雑草抑制の効果も期待できる一石二鳥の方法です。ただし、コーヒーかすはカビの原因になることもあるため、撒きすぎには注意しましょう。
ニンニク&唐辛子スプレーの作り方と効果
ニンニクの強い匂い成分「アリシン」と、唐辛子の辛味成分「カプサイシン」は、強力な忌避効果を発揮します。 この二つを組み合わせることで、より効果の高い虫除けスプレーを作ることができます。
作り方は、まず水500mlに、潰したニンニク1片と、細かく刻んだ唐辛子2~3本を入れ、火にかけて煮出します。 沸騰したら火を止め、冷めるまで放置します。完全に冷めたら、布などで濾してスプレーボトルに移して完成です。お酢を少量加えると、さらに効果が高まるとも言われています。刺激が強いので、自分の目や皮膚にかからないよう、風のない日に散布しましょう。
米ぬかを使った防除方法
米ぬかを畑に撒くと、それをエサにする有用な微生物が増え、土壌環境が改善されます。 これにより、病原菌の活動が抑制されたり、害虫が寄り付きにくい環境が作られると考えられています。
使い方は、作物の株元や畝の間に、米ぬかをうっすらと振りかけるだけです。 米ぬかは窒素分を含むため、肥料としての効果も期待できます。 ただし、一度に大量に撒くと、急激な発酵により根を傷めたり、逆に害虫やカビの原因になることもあります。 様子を見ながら少量ずつ試すのがポイントです。
手作りスプレーの注意点
手作りスプレーは安全で手軽ですが、効果や使い方にはいくつか注意点があります。まず、化学農薬のような強力な殺虫効果は期待できません。主な効果は「忌避(虫を寄せ付けない)」であり、すでに大量発生してしまった青虫を完全に駆除するのは難しいです。
また、天然素材であっても、濃度が濃すぎたり、特定の植物との相性が悪かったりすると、葉が枯れるなどの「薬害」を引き起こす可能性があります。 必ず目立たない部分で試してから全体に散布するようにしましょう。効果を持続させるためには、雨が降った後など、こまめに散布し直す必要があります。
スプレーだけじゃない!青虫を寄せ付けないための予防策

青虫対策は、発生してから駆除するよりも、そもそも発生させない「予防」が最も重要です。スプレーでの駆除と並行して、物理的な対策や環境づくりを行うことで、青虫の被害を大幅に減らすことができます。
最強の物理防御!防虫ネットの正しい使い方
青虫の親であるモンシロチョウが卵を産み付けるのを防ぐために、防虫ネットは最も効果的で確実な方法です。アブラナ科の野菜(キャベツ、ブロッコリー、白菜、小松菜など)は、植え付け直後からネットでトンネル状に覆ってしまいましょう。
ポイントは、ネットの目をモンシロチョウが通り抜けられない1mm以下のものを選ぶこと。そして、裾に隙間ができないように、土や重しでしっかりと固定することです。隙間があると、そこから蝶が侵入して産卵してしまいます。少し手間はかかりますが、この対策をするだけで、青虫の発生を劇的に抑えることができます。
原始的だけど効果絶大!手で取り除く
見つけてしまった青虫を駆除する最も手っ取り早く、確実な方法は、手で捕まえて取り除くことです。 虫が苦手な方には少し勇気がいるかもしれませんが、薬剤を使わない最も安全な方法でもあります。
青虫は葉の裏や、株の中心の新しい葉に隠れていることが多いです。食害の跡(フンや穴)を見つけたら、その周辺を注意深く探してみましょう。特に朝早い時間帯は活動が活発なので、見つけやすいです。毎日こまめにチェックする習慣をつけることが、被害を最小限に食い止めるコツです。
植えるだけで効果あり?コンパニオンプランツを活用する
コンパニオンプランツとは、一緒に植えることでお互いに良い影響を与え合う植物のことです。特定の香りを放つハーブ類には、モンシロチョウを寄せ付けにくくする効果が期待できます。
例えば、キク科のレタスやシュンギクをキャベツの近くに植えると、モンシロチョウが嫌がる香りで産卵を防ぐ効果があると言われています。また、マリーゴールドやローズマリー、ミントなどのハーブ類も、多くの害虫を遠ざける効果が知られています。 景観が華やかになるというメリットもあるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
よくある質問

青虫駆除スプレーに関する、よくある質問とその回答をまとめました。疑問点を解消して、より効果的な対策を行いましょう。
青虫駆除スプレーはいつ撒くのが効果的ですか?
スプレーを散布するタイミングは、害虫の活動が活発になる早朝か夕方がおすすめです。日中の気温が高い時間帯は、薬剤が蒸発しやすかったり、植物に薬害が出やすくなったりするため避けましょう。また、風が強い日も薬剤が飛散してしまうため不向きです。雨が降ると薬剤が流れてしまうので、散布後、数時間は雨が降らない予報の日を選んでください。
雨が降ったらスプレーをやり直すべきですか?
はい、やり直すことをおすすめします。特に、お酢スプレーなどの手作りスプレーや、接触性の高い農薬(植物の表面にとどまるタイプ)は、雨で有効成分が流されてしまいます。散布後すぐに雨が降ってしまった場合は、天候が回復してから再度散布しましょう。ただし、「ベニカXネクストスプレー」のように浸透移行性のある薬剤は、成分が植物内部に吸収されるため、散布後ある程度の時間が経てば雨に強いです。 商品のラベルを確認してみてください。
青虫とヨトウムシに同じスプレーは効きますか?
多くの場合、効果が期待できます。アオムシ(モンシロチョウの幼虫)とヨトウムシ(ヨトウガの幼虫)は、どちらも「チョウ目」に分類される害虫です。そのため、「ベニカXネクストスプレー」や「STゼンターリ顆粒水和剤」など、チョウ目害虫に効果のある殺虫剤であれば、両方に効果を発揮します。 商品の適用害虫欄に「アオムシ」「ヨトウムシ」の両方が記載されているか確認しましょう。
スプレーを使っても青虫がいなくなりません。なぜですか?
スプレーをしても青虫が減らない場合、いくつかの原因が考えられます。
- 散布ムラがある: 葉の裏など、薬剤がかかっていない場所に青虫が隠れている可能性があります。逆さスプレーなどを活用し、まんべんなく散布しましょう。
- 薬剤抵抗性: 同じ薬剤を使い続けると、害虫がその成分に対する抵抗性を持つことがあります。成分の異なる複数の薬剤をローテーションして使うのが効果的です。
- 幼虫の齢期: 青虫は大きく成長する(老齢幼虫になる)と、薬剤が効きにくくなることがあります。発生初期の小さいうちに駆除することが重要です。
- 外部からの侵入: 駆除しても、次々と新しい蝶が飛来して産卵している可能性があります。防虫ネットなど、物理的な予防策を併用しましょう。
まとめ

- 青虫駆除には市販スプレーと手作りスプレーがある。
- 市販スプレーは「化学農薬」と「天然・食品成分」に大別される。
- 即効性重視なら「ベニカXネクストスプレー」がおすすめ。
- 安全性重視なら「アーリーセーフ」や「ロハピ」が安心。
- 天然成分にこだわるなら「ベニカナチュラルスプレー」が良い。
- チョウ目特化ならプロも使う「STゼンターリ」が効果的。
- 手作りスプレーは酢、コーヒー、ニンニクなどで作れる。
- 手作りスプレーは忌避効果が主で、殺虫効果は限定的。
- 手作りスプレーは濃度に注意し、こまめな散布が必要。
- 最強の予防策は1mm目以下の防虫ネットで覆うこと。
- 見つけ次第、手で捕殺するのが確実で安全な方法。
- レタスやハーブなどのコンパニオンプランツも有効。
- スプレー散布は風のない早朝か夕方が効果的。
- 雨が降ると効果が薄れるため、再散布が必要な場合が多い。
- 複数の薬剤をローテーションで使うと薬剤抵抗性を防げる。