「by far 比較級」という表現、英語学習者なら一度は耳にしたことがあるかもしれません。しかし、この組み合わせは実は文法的に誤りであることがほとんどです。本記事では、「by far」の正しい使い方と、比較級を強調したいときに使うべき適切な表現について、具体的な例文を交えながら徹底的に解説します。英語の表現力を高めたい方は、ぜひ最後までお読みください。
「by far」は比較級と使えない?基本的なルールを理解しよう
英語の強調表現は多岐にわたりますが、「by far」は特にその使い方を間違えやすいフレーズの一つです。多くの人が「by far better」のように比較級と組み合わせてしまいがちですが、これは基本的に誤った使い方となります。まずは、「by far」がどのような文脈で使われるべきか、その基本的なルールをしっかりと理解することが大切です。
「by far」は最上級を強調する表現
「by far」は、主に最上級を強調する際に使われる表現です。何かを「群を抜いて」「ずば抜けて」一番であると強調したいときに使用します。例えば、「彼は群を抜いて背が高い」と言いたい場合、「He is by far the tallest student.」のように表現するのが正しい使い方です。
この場合、「the tallest」という最上級の前に「by far」を置くことで、その「一番」の度合いが非常に大きいことを示しています。比較級と直接組み合わせることは、文法的に不自然な響きになるため避けましょう。
比較級を強調する正しい表現とは?
では、比較級を強調したい場合はどうすれば良いのでしょうか。英語には、比較級を強調するための適切な表現がいくつか存在します。代表的なものとしては、「much」「far」「a lot」「a great deal」「even」「still」などが挙げられます。これらの単語は、比較級の前に置くことで、「はるかに~」「ずっと~」といった意味合いを加え、比較の度合いを強める役割を果たします。
例えば、「彼は私よりずっと背が高い」と言いたい場合は、「He is much taller than me.」や「He is far taller than me.」のように表現するのが自然です。「by far」を比較級と直接使うのは誤りであり、これらの適切な強調表現を用いることが重要です。
「by far」と「far」「much」の違い
「by far」と「far」「much」は、いずれも強調を表す言葉ですが、その使いどころには明確な違いがあります。「by far」は前述の通り、最上級を強調し、「群を抜いて一番」というニュアンスを持っています。一方、「far」や「much」は比較級を強調し、「はるかに~」「ずっと~」という、比較の度合いが大きいことを示す際に使われます。
例えば、「This car is by far the most expensive.」(この車は群を抜いて一番高価だ。)と「This car is much more expensive than that one.」(この車はあの車よりずっと高価だ。)では、強調している対象とニュアンスが異なります。
これらの違いを理解し、状況に応じて使い分けることが、より自然な英語表現につながります。
比較級を強調する様々な表現とそのニュアンス

比較級を強調する表現は一つだけではありません。英語にはいくつかの選択肢があり、それぞれに微妙なニュアンスの違いがあります。これらの表現を適切に使いこなすことで、より豊かで正確な英語を話せるようになります。ここでは、代表的な比較級の強調表現をいくつかご紹介し、それぞれの使い方とニュアンスについて詳しく見ていきましょう。
「much」を使った強調表現
「much」は、比較級を強調する際によく使われる単語の一つです。その意味は「はるかに」「ずっと」といったもので、比較対象との間に大きな差があることを示します。例えば、「This book is much more interesting than that one.」(この本はあの本よりずっと面白い。
)のように使われます。「much」は非常に汎用性が高く、多くの比較級に適用できるため、覚えておくと非常に便利です。日常会話からビジネスシーンまで、幅広い場面で活用できる表現と言えるでしょう。
「far」を使った強調表現
「far」も「much」と同様に、比較級を強調する際に用いられます。「はるかに」「ずっと」という意味合いで、比較対象との間にかなりの隔たりがあることを強調します。例えば、「She is far better at tennis than I am.」(彼女は私よりテニスがはるかに上手だ。)といった形で使用します。
「far」は「much」とほぼ同じ意味で使えますが、「far」の方がやや強調の度合いが強いと感じる人もいます。どちらを使っても間違いではありませんが、表現に少し変化をつけたいときに「far」を選ぶのも良いでしょう。
「a lot」「a great deal」を使った強調表現
「a lot」や「a great deal」も、比較級を強調する際に使われる表現です。これらは「たくさん」「非常に」といった意味で、比較の差が大きいことを示します。例えば、「He earns a lot more money than his brother.」(彼は兄よりずっと多くのお金を稼いでいる。
)や、「It’s a great deal colder today than yesterday.」(今日は昨日よりはるかに寒い。)のように使います。「a lot」は口語的でカジュアルな印象を与える一方、「a great deal」はややフォーマルな響きがあります。状況や相手に応じて使い分けることで、より自然なコミュニケーションが可能になります。
「even」「still」を使った強調表現
「even」や「still」も比較級を強調する際に使われますが、これらは「さらに」「それでもなお」といった、予想や期待に反して、あるいは以前の状態からさらに比較の度合いが増しているというニュアンスを含みます。例えば、「It’s even colder today than yesterday.」(今日は昨日よりさらに寒い。
)や、「He is still taller than his father.」(彼はそれでもなお父親より背が高い。)のように使います。「even」は、意外性や強調を強く示し、「still」は、以前の状態が続いていることを強調する際に適しています。これらの表現を使いこなすことで、より細やかな感情や状況を伝えることができるでしょう。
「by far」の正しい使い方と例文

「by far」は比較級と直接組み合わせることはできませんが、最上級を強調する非常に強力な表現です。このフレーズを正しく使いこなすことで、あなたの英語表現は格段に豊かになります。ここでは、「by far」の基本的な使い方と、具体的な例文を通してそのニュアンスを深く理解していきましょう。間違いやすいパターンも確認し、自信を持って使えるようになることを目指します。
最上級を強調する「by far」の基本
「by far」は、「the + 最上級」の前に置いて、その最上級が「群を抜いて」「圧倒的に」優れている、あるいは劣っていることを強調します。これは、数ある選択肢の中から一つが際立って抜きん出ている状況を表すのに最適です。例えば、あるグループの中で最も優秀な人物を指す場合、「He is by far the best student in the class.」(彼はクラスで群を抜いて一番の生徒だ。
)のように表現します。この表現を使うことで、単に「一番」と言うよりも、その差が非常に大きいことを明確に伝えられます。常に「the」と最上級がセットになることを忘れないでください。
「by far」を使った具体的な例文
「by far」を使った例文をいくつか見て、その使い方をより深く理解しましょう。
- This is by far the best movie I’ve seen this year.(これは私が今年見た中で群を抜いて最高の映画だ。)
- She is by far the most talented singer in the competition.(彼女はその大会で群を抜いて最も才能のある歌手だ。)
- Mount Everest is by far the highest mountain in the world.(エベレスト山は世界で群を抜いて最も高い山だ。)
- That was by far the worst experience of my life.(あれは私の人生で群を抜いて最悪の経験だった。)
- He is by far the most intelligent person I know.(彼は私が知っている中で群を抜いて最も知的な人物だ。)
これらの例文からわかるように、「by far」は常に「the + 最上級」の形で使われ、その対象が他のものと比べて圧倒的な差があることを強調しています。ポジティブな意味でもネガティブな意味でも使用可能です。
間違いやすい「by far」のパターン
「by far」を使う際に最も間違いやすいのは、やはり比較級と組み合わせてしまうパターンです。例えば、「by far better」や「by far more interesting」といった表現は、文法的に誤りです。正しくは「much better」や「far more interesting」のように、比較級を強調する別の単語を使うべきです。
また、「by far」を単独で使うこともできません。必ず「the + 最上級」とセットで使うことを意識しましょう。これらの間違いを避けることで、より正確で自然な英語表現を身につけることができます。正しいパターンを繰り返し練習し、体に染み込ませることが上達へのコツです。
よくある質問

- 「by far」は「the」なしで使えますか?
- 「by far」と「by a long shot」は同じ意味ですか?
- 比較級の強調で「very」は使えますか?
- 「by far」は口語でも使われますか?
- 「by far」を文頭に置くことはできますか?
「by far」は「the」なしで使えますか?
いいえ、「by far」は基本的に「the」なしで使うことはできません。「by far」は最上級を強調する表現であり、最上級には通常「the」が伴います。例えば、「by far best」ではなく「by far the best」が正しい形です。
「by far」と「by a long shot」は同じ意味ですか?
「by far」と「by a long shot」はどちらも「はるかに」「断然」といった意味で、非常に大きな差があることを強調する点で似ています。しかし、「by far」は主に最上級を強調するのに対し、「by a long shot」は比較級や否定文で使われることが多いです。例えば、「He’s not the best by a long shot.」(彼は断然最高ではない。
)のように使われます。
比較級の強調で「very」は使えますか?
いいえ、「very」は比較級を強調する際には使えません。「very」は原級(例: very good, very tall)を強調するために使われる副詞です。比較級を強調する際は、「much」「far」「a lot」などを使用するのが正しいです。
「by far」は口語でも使われますか?
はい、「by far」は口語でも頻繁に使われる表現です。フォーマルな場面だけでなく、日常会話でも「That’s by far the best pizza!」(あれは断然最高のピザだ!)のように、何かを強く強調したいときに自然に使われます。
「by far」を文頭に置くことはできますか?
「by far」を文頭に置くことは一般的ではありません。通常は、強調したい最上級の直前に置かれます。文頭に置くと不自然な響きになるため、避けるのが無難です。
まとめ
- 「by far」は比較級ではなく最上級を強調する表現である。
- 「by far」は「the + 最上級」の形で使用する。
- 「by far」は「群を抜いて」「ずば抜けて」一番という意味合いを持つ。
- 比較級を強調するには「much」「far」「a lot」「a great deal」「even」「still」などを使う。
- 「much」や「far」は「はるかに」「ずっと」という意味で比較の度合いを強める。
- 「a lot」「a great deal」はやや口語的で「たくさん」の差があることを示す。
- 「even」「still」は「さらに」「それでもなお」といったニュアンスで強調する。
- 「by far better」のような表現は文法的に誤りである。
- 「by far」はポジティブ・ネガティブ両方の最上級を強調できる。
- 「by far」は単独で使えず、必ず最上級とセットで使う。
- 「very」は比較級の強調には使えない。
- 「by far」は口語でもよく使われる表現である。
- 「by far」を文頭に置くのは一般的ではない。
- 正しい強調表現の使い分けで英語の表現力が高まる。
- 例文を通して正しい使い方を繰り返し練習することが大切である。
