「屋根裏からカサカサ物音がする…もしかしてコウモリ?」「よし、バルサンを焚いて一網打尽にしてやろう!」
もし、あなたがそうお考えなら、その手は絶対に待ってください!屋根裏のコウモリにバルサンを使用することは、効果がないばかりか、非常に危険な事態を引き起こす可能性があるのです。本記事では、なぜバルサンがコウモリ対策に適さないのか、そして安全かつ効果的にコウモリを追い出すための正しい方法を、プロの視点から詳しく解説します。大切なマイホームとご家族の健康を守るためにも、ぜひ最後までお読みください。
【結論】屋根裏のコウモリにバルサンは絶対NG!その3つの重大な理由

屋根裏に潜むコウモリを退治しようと、安易に「バルサン」を使おうと考えていませんか?実はその行為、百害あって一利なしと言っても過言ではありません。効果が期待できないどころか、法律違反や火災のリスク、さらには衛生問題の悪化など、深刻な事態を招く恐れがあるのです。なぜバルサンがダメなのか、その明確な理由を3つのポイントに絞って解説します。
- 理由①:鳥獣保護管理法に違反する可能性がある
- 理由②:コウモリを完全に追い出すことはできない
- 理由③:火災や健康被害という深刻なリスク
理由①:鳥獣保護管理法に違反する可能性がある
まず知っておくべき最も重要なことは、日本に生息するコウモリ(アブラコウモリなど)は、「鳥獣保護管理法」という法律によって保護されているという事実です。 この法律は、野生の鳥類と哺乳類を許可なく捕獲したり、殺傷したりすることを固く禁じています。 もし違反した場合、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」という重い罰則が科される可能性があります。
バルサンは殺虫剤であり、その煙を吸ったコウモリが死んでしまう可能性があります。 たとえ殺意がなかったとしても、結果的にコウモリを死なせてしまえば、法律違反に問われるリスクがあるのです。 害獣だからといって、自己判断で駆除することは絶対に許されません。
理由②:コウモリを完全に追い出すことはできない
仮に法律の問題をクリアできたとしても、バルサンでコウモリを完全に追い出すことは極めて困難です。バルサンは本来、ゴキブリやダニなどの害虫を駆除するための製品であり、コウモリのような哺乳類を対象として設計されていません。 煙を嫌がって一時的に屋根裏から逃げ出すことはあるかもしれませんが、効果は長続きしません。
コウモリには非常に強い帰巣本能があります。 煙の効果が薄れれば、安全な寝ぐらだと認識している屋根裏に高確率で戻ってきてしまうのです。また、屋根裏は複雑な構造をしており、煙が隅々まで行き渡らないことも多く、効果が限定的になる一因です。 結局、一時しのぎにしかならず、根本的な解決には至りません。
理由③:火災や健康被害という深刻なリスク
バルサンの使用は、火災や健康被害といった二次被害を引き起こす危険性もはらんでいます。燻煙タイプの殺虫剤は可燃性のガスを発生させるため、屋根裏の配線や照明器具の熱源に引火し、火災につながる恐れがあります。 また、煙が火災報知器を誤作動させる可能性も高いです。
さらに、万が一バルサンによって屋根裏でコウモリが死んでしまった場合、その死骸が腐敗し、強烈な悪臭やウジ・ダニなどの害虫を大量発生させる原因となります。 コウモリの死骸やフンには様々な病原菌が含まれているため、衛生環境が著しく悪化し、ご家族の健康を脅かすことにもなりかねません。 このように、安易なバルサンの使用は、問題を解決するどころか、より深刻で複雑な事態を招いてしまうのです。
なぜバルサンはコウモリに効果が薄いのか?その科学的根拠

「法律やリスクは分かったけど、どうしてバルサンは効かないの?」と疑問に思う方もいるでしょう。その理由は、バルサンの成分とコウモリの生態にあります。ここでは、バルサンがコウモリ対策として不向きである科学的な根拠を掘り下げて解説します。この点を理解することで、なぜ専門家がバルサンを推奨しないのかが明確になるはずです。
- バルサンは「殺虫剤」であり「忌避剤」ではない
- コウモリの驚くべき帰巣本能と学習能力
バルサンは「殺虫剤」であり「忌避剤」ではない
まず根本的な違いとして、バルサンは害虫を「殺す」ことを目的とした殺虫剤です。 一方、コウモリ対策で必要なのは、コウモリが嫌がる臭いや成分で「追い払う」ことを目的とした忌避剤です。
バルサンの有効成分は、主にピレスロイド系などの殺虫成分で、昆虫の神経系に作用して麻痺させ、死に至らしめます。しかし、コウモリのような哺乳類に対しては、同じような致死効果は期待できません。 もちろん、高濃度の煙を長時間吸い続ければ健康に害を及ぼす可能性はありますが、それはあくまで副次的な作用であり、確実に追い出すための設計にはなっていません。コウモリを追い出すためには、ハッカ油など、コウモリが本能的に嫌う特定の臭いを発する忌避剤を使用するのが最も効果的なのです。
コウモリの驚くべき帰巣本能と学習能力
コウモリが厄介なのは、その非常に優れた帰巣本能にあります。一度「安全な住処」と認識した場所には、たとえ一時的に追い出されても、執拗に戻ってこようとします。 バルサンの煙による不快感は一時的なものであり、煙が消えてしまえば、彼らにとっては再び快適な環境に戻るだけです。
さらに、コウモリは学習能力も持っています。一度危険な目に遭っても、その原因が取り除かれれば、危険ではないと学習し、再び侵入を試みます。中途半端な対策は、コウモリに「この家は少し嫌なことがあるけど、やり過ごせば大丈夫」と学習させてしまうことになりかねません。根本的な解決のためには、追い出した後に、侵入経路を物理的に完全に塞ぐことが不可欠なのです。
もしバルサンを使ってしまったら…考えられる悲惨な末路

「もうバルサンを焚いてしまった…」という方もいるかもしれません。幸い何事もなければ良いのですが、場合によっては深刻なトラブルに発展するケースも少なくありません。ここでは、実際にバルサンを使用してしまった結果、どのような悲惨な末路を辿る可能性があるのか、具体的な事例を挙げて解説します。これは決して脅しではなく、起こりうる現実のリスクです。
- 屋根裏でコウモリの死骸が腐敗し悪臭と害虫が発生
- 追い出されたコウモリが別の隙間から再侵入
- ご近所トラブルに発展するケースも
屋根裏でコウモリの死骸が腐敗し悪臭と害虫が発生
最も悲惨なケースの一つが、屋根裏の奥深く、手の届かない場所でコウモリが死んでしまうことです。バルサンの煙から逃れようと壁の隙間などに潜り込んだコウモリが、そこで力尽きてしまうのです。夏場であれば、死骸は数日で腐敗し始め、強烈な腐敗臭が室内にまで漂ってきます。
さらに、その死骸はハエやウジ、ダニなどの害虫の温床となります。 悪臭と害虫のダブルパンチで、快適なはずの我が家が、耐え難い空間へと変わってしまうのです。死骸を撤去するには、壁や天井を剥がす大掛かりな工事が必要になることもあり、精神的にも金銭的にも大きな負担を強いられることになります。
追い出されたコウモリが別の隙間から再侵入
バルサンの煙から逃げ出したコウモリは、どこへ行くのでしょうか。多くの場合、家の周りを飛び回り、別の侵入口を探します。コウモリは1cm程度のわずかな隙間があれば侵入できてしまうため、屋根の継ぎ目、換気口、壁のひび割れなど、思いもよらない場所から再び家の中に入り込んでくる可能性があります。
屋根裏から追い出したつもりが、今度は壁の中や一階の床下などに巣を作られてしまうケースも。そうなると、被害はさらに広範囲に及び、駆除はより一層困難になります。侵入経路を特定し、全てを塞がない限り、このイタチごっこは永遠に終わらないのです。
ご近所トラブルに発展するケースも
見落としがちなのが、ご近所への影響です。あなたの家から追い出されたコウモリの群れが、隣の家に新たな住処を求めて移動することがあります。もし隣家がコウモリ被害に遭えば、その原因があなたの家の駆除作業にあると分かり、ご近所関係に深刻な亀裂を生むことになりかねません。
また、バルサンの煙や臭いが隣家に流れ込み、迷惑をかけてしまう可能性もあります。特に住宅が密集している地域では、細心の注意が必要です。自分だけの問題だと軽く考えず、周囲への配慮を怠らないことが、無用なトラブルを避けるために重要です。
【自分でできる】コウモリを安全に追い出すための正しい対策4ステップ

「バルサンがダメなのは分かった。じゃあどうすればいいの?」という声が聞こえてきそうです。ご安心ください。専門業者に頼む前に、ご自身で試せる安全で効果的な対策があります。重要なのは、コウモリを傷つけずに「追い出し」、二度と戻ってこられないように「侵入経路を塞ぐ」ことです。ここでは、そのための具体的な4つのステップを分かりやすく解説します。
- ステップ①:まずは落ち着いて状況把握!フンの確認と掃除
- ステップ②:コウモリが嫌がる忌避剤を効果的に使用する
- ステップ③:コウモリの完全な追い出しを確認する
- ステップ④:最重要!侵入口を徹底的に封鎖する
ステップ①:まずは落ち着いて状況把握!フンの確認と掃除
対策を始める前に、まずは敵を知ることが肝心です。屋根裏を懐中電灯で照らし、コウモリの数や巣の場所、フンの量などを確認しましょう。ただし、直接コウモリに触れたり、近づきすぎたりしないように注意してください。
特に重要なのがフンの確認です。コウモリのフンは5mm~1cmほどの黒くて細長い形状で、非常にもろく、触るとすぐに崩れるのが特徴です。 一方、ネズミのフンはもう少し太く、水分を含んでいて崩れにくい傾向があります。フンが大量に溜まっている場所が、コウモリの主な出入り口や巣になっている可能性が高いです。 掃除をする際は、必ずマスクと手袋を着用し、病原菌を吸い込まないように注意しながら、ほうきとちりとりで静かに集め、可燃ゴミとして処分しましょう。
ステップ②:コウモリが嫌がる忌避剤を効果的に使用する
状況を把握したら、いよいよ追い出し作業です。ここで活躍するのが、コウモリ専用の忌避スプレーやくん煙剤です。 これらはハッカ油など、コウモリが本能的に嫌う強烈なニオイ成分を含んでおり、コウモリを傷つけることなく安全に追い出すことができます。
使用する際は、以下のポイントを押さえるとより効果的です。
- 使用時期:コウモリの活動が活発になる春(4~5月)や、冬眠前に巣に戻ってくる秋(9~10月)がおすすめです。 真夏は子育て中の可能性があり、子コウモリが取り残されると死んでしまう恐れがあるため避けましょう。冬眠中の冬も効果が薄いです。
- 使用時間:コウモリは夜行性のため、日没後、エサを探しに外出したタイミングを狙いましょう。巣が空になっている状態で使用することで、戻ってきたコウモリが強烈なニオイに驚き、再侵入を諦めやすくなります。
- 使用場所:フンが集中している場所や、出入り口と思われる隙間に向けて集中的に使用します。屋根裏全体に行き渡るように、複数の場所で使用するとさらに効果が高まります。
ステップ③:コウモリの完全な追い出しを確認する
忌避剤を使用した後、すぐに侵入口を塞いではいけません。なぜなら、屋根裏にコウモリが残っている可能性があるからです。もしコウモリを閉じ込めてしまうと、中で死んでしまい、前述したような腐敗臭や害虫発生の原因となってしまいます。
追い出しが完了したかを確認するには、数日間様子を見る必要があります。日没後に家の外から屋根裏の方向を観察し、コウモリが出ていく様子がないかを確認しましょう。また、フンが新しく落ちていないかをチェックするのも有効な方法です。 新しいフンが数日間見られなくなれば、追い出しは成功したと考えてよいでしょう。
ステップ④:最重要!侵入口を徹底的に封鎖する
追い出しの成功を確認したら、最後の仕上げであり、最も重要なステップが侵入口の封鎖です。 これを怠ると、忌避剤の効果が薄れた頃に、また同じ場所からコウモリが戻ってきてしまいます。
コウモリは1~2cm程度の本当にわずかな隙間からでも侵入します。 以下のような場所を徹底的にチェックし、少しでも隙間があれば塞ぎましょう。
- 屋根の瓦や棟の隙間
- 壁と屋根の接合部分
- 換気口や通気口
- エアコンの配管を通す穴の周り
- 戸袋の隙間
封鎖には、金網やパンチングメタル、シーリング材(コーキング材)などが有効です。隙間なく、頑丈に塞ぐことが再発防止の鍵となります。この作業は高所での作業になることも多く危険を伴うため、難しいと感じたら無理せず専門業者に依頼しましょう。
それでもコウモリがいなくならない…プロの駆除業者に相談すべき3つの理由

自分で対策をしてみたけれど、一向にコウモリがいなくならない。あるいは、高所での作業や侵入口の特定が難しくて、自力での対策は無理だと感じている方もいるでしょう。そんな時は、ためらわずにプロの害獣駆除業者に相談することをおすすめします。費用はかかりますが、それ以上のメリットと確実な安心を手に入れることができます。ここでは、専門業者に依頼すべき3つの大きな理由を解説します。
- 専門知識と専用機材による徹底的な調査と施工
- 安心の再発防止保証とアフターフォロー
- 失敗しない!優良な駆除業者の選び方
専門知識と専用機材による徹底的な調査と施工
プロの駆除業者は、私たちが持っていない専門的な知識と経験、そして専用の機材を持っています。コウモリの生態を熟知しているため、フンや痕跡から侵入経路を正確に特定することができます。 自分では見つけられなかったような、わずかな隙間も見逃しません。
また、高所作業車や暗視スコープ、専用の忌避剤や封鎖資材など、素人では用意できないような機材を駆使して、安全かつ確実に作業を進めてくれます。 法律(鳥獣保護管理法)を遵守した適切な方法で追い出しを行い、建物の構造を傷つけることなく、完璧に侵入経路を封鎖してくれるでしょう。 この「確実性」こそが、プロに頼む最大のメリットです。
安心の再発防止保証とアフターフォロー
多くの優良な駆除業者は、施工後の「再発防止保証」を設けています。 これは、「もし保証期間内にコウモリが再侵入した場合は、無料で再度対応します」という約束です。この保証があることで、万が一の時も追加費用を心配することなく、安心して任せることができます。
自力で対策した場合、もし再発すればまた一からやり直しとなり、時間も費用も余計にかかってしまいます。プロに依頼すれば、施工後の清掃や消毒、消臭作業まで一貫して行ってくれる場合も多く、衛生的な環境をすぐに取り戻せるのも大きな魅力です。
失敗しない!優良な駆除業者の選び方
いざ業者に頼もうと思っても、どこに頼めばいいか迷ってしまいますよね。残念ながら、中には高額な請求をしたり、ずさんな作業をしたりする悪質な業者も存在します。優良な業者を選ぶためには、以下のポイントを必ずチェックしましょう。
- 複数の業者から見積もりを取る(相見積もり):最低でも3社以上から見積もりを取り、料金や作業内容を比較検討しましょう。 1社だけの見積もりでは、その金額が適正かどうか判断できません。
- 現地調査と見積もりが無料か:多くの優良業者は、契約前の現地調査や見積もりを無料で行っています。 見積もりの段階で費用を請求する業者は避けた方が無難です。
- 実績と口コミを確認する:その業者のウェブサイトで、これまでの駆除実績や、実際に利用した人のお客様の声を確認しましょう。信頼できる情報源となります。
- 保証内容を詳しく確認する:再発防止保証の期間や、保証の対象となる範囲などを契約前に書面でしっかりと確認することが重要です。
これらのポイントを押さえて慎重に業者を選べば、きっと満足のいく結果が得られるはずです。
気になるコウモリ駆除の費用相場は?

専門業者に依頼するとなると、やはり気になるのが費用です。一体いくらくらいかかるのでしょうか。コウモリ駆除の費用は、被害の状況や建物の構造、作業内容によって大きく変動するため一概には言えませんが、ある程度の相場は存在します。ここでは、費用の目安や、少しでも安く抑えるためのコツについて解説します。
- 被害状況や作業範囲による費用目安
- 駆除費用を少しでも安く抑えるコツ
被害状況や作業範囲による費用目安
コウモリ駆除の費用は、様々な要因によって決まります。一般的に、以下のような内訳で構成されています。
- 追い出し作業費:忌避剤などを使ったコウモリの追い出し作業。
- 侵入経路封鎖費:金網やコーキング材などを使った封鎖作業。封鎖する箇所の数や場所によって変動します。
- 清掃・消毒費:フンの清掃や、殺菌・消毒作業。フンの量や範囲によって変動します。
- 高所作業費:足場を組む必要がある場合など、高所での作業に発生する追加料金。
ごく小規模な被害(例:換気口1箇所のみ)であれば2万円~5万円程度で済むこともありますが、屋根裏全体に被害が広がっており、複数の侵入口を塞ぐ必要があるようなケースでは、10万円~30万円、あるいはそれ以上かかることも珍しくありません。 正確な金額を知るためには、必ず複数の業者に現地調査を依頼し、詳細な見積もりを出してもらうことが重要です。
駆除費用を少しでも安く抑えるコツ
決して安くはない駆除費用。できることなら少しでも抑えたいですよね。費用を抑えるためには、いくつかのコツがあります。
- 被害が小さいうちに早めに依頼する:これが最も重要です。コウモリの気配を感じたら、放置せずにすぐ専門家に相談しましょう。 被害が拡大し、コウモリの数が増え、フンが大量に溜まってからでは、作業が大掛かりになり、費用も高額になってしまいます。
- 相見積もりで比較検討する:前述の通り、複数の業者から見積もりを取り、料金とサービス内容をしっかり比較することで、不当に高い業者を避け、適正価格で信頼できる業者を見つけることができます。
- キャンペーンなどを利用する:業者によっては、期間限定の割引キャンペーンなどを実施している場合があります。 各社のウェブサイトなどをチェックしてみるのも良いでしょう。
早めの行動と情報収集が、結果的に費用を抑えることに繋がります。
よくある質問

ここでは、屋根裏のコウモリに関して、お客様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。あなたの疑問も、ここで解決するかもしれません。
コウモリのフンとネズミのフンの見分け方は?
コウモリのフンとネズミのフンはよく似ていますが、見分けるポイントがあります。
コウモリのフンは、大きさ5mm~1cm程度で黒っぽく、細長いのが特徴です。 主に昆虫を食べるため、水分が少なくパサパサしており、指でつまむと簡単に崩れます。 また、一箇所にまとまって山のように積まれていることが多いです。
一方、ネズミのフンは、もう少し太くて丸みがあり、水分を含んでいるため崩れにくいです。色は黒や茶色で、様々な場所に散らばって落ちている傾向があります。
臭いも異なり、コウモリのフンは独特の酸っぱいような臭いがします。
コウモリはどんな病気を持っている?
野生のコウモリは、様々な病原菌やウイルス、寄生虫(ダニ、ノミなど)を体に付着させている可能性があります。 直接触れることはもちろん、フンが乾燥して空気中に舞い上がったものを吸い込むことで、アレルギーや感染症を引き起こすリスクがあります。
海外では狂犬病ウイルスを媒介する例も報告されていますが、現在のところ日本の家屋に住み着くアブラコウモリから狂犬病ウイルスは見つかっていません。しかし、どのような未知の病原菌を持っているか分からないため、絶対に素手で触ったり、安易に近づいたりしないようにしてください。 フンの清掃などを行う際は、必ずマスクと手袋を着用しましょう。
賃貸物件でコウモリが出た場合はどうすればいい?
賃貸アパートやマンションでコウモリが出た場合は、まず大家さんや管理会社に連絡してください。建物の管理責任は大家さんにあるため、駆除や修繕の義務は基本的に大家さん側が負うことになります。
勝手に業者に依頼したり、自分で対策したりすると、後で費用の支払いをめぐってトラブルになる可能性があります。まずは状況を正確に伝え、どのように対応してもらえるかを確認しましょう。対応が遅い場合や、取り合ってもらえない場合は、再度粘り強く交渉するか、地域の消費生活センターなどに相談することも検討してください。
コウモリ除けに超音波は効果がありますか?
コウモリが嫌がる超音波を発生させる装置が市販されています。 これらは一時的にコウモリを遠ざける効果が期待できる場合がありますが、根本的な解決策にはなりにくいのが実情です。
理由としては、コウモリがその超音波に慣れてしまう可能性があること、そして障害物があると超音波が届かず効果が薄れてしまうことなどが挙げられます。 忌避剤など他の対策と組み合わせる補助的な役割として使うか、ごく狭い範囲での一時的な対策と考えるのが良いでしょう。屋根裏全体のような広い空間をカバーするのは難しいです。
コウモリが来なくなるスプレーでおすすめはありますか?
コウモリを追い出すための忌避スプレーは、ホームセンターやインターネット通販で様々な種類が販売されています。 選ぶ際のポイントは、「コウモリ専用」または「害獣用」と明記されている製品を選ぶことです。
特に、主成分として「ハッカ油」などの天然成分を使用しているものが、コウモリが強く嫌うニオイを発するため効果的です。 製品によって噴射距離や持続時間が異なるため、使用したい場所に合わせて選びましょう。屋根裏の奥など、手が届きにくい場所には、ノズルが長いタイプのスプレーが便利です。ただし、これらはあくまで「追い出す」ためのものであり、再侵入を防ぐためには、前述の通り侵入口の封鎖が不可欠です。
まとめ

- 屋根裏のコウモリにバルサンは絶対に使用しないこと。
- バルサンは法律違反や火災、健康被害のリスクがある。
- コウモリは鳥獣保護管理法で保護されている。
- バルサンは殺虫剤であり、コウモリへの忌避効果は薄い。
- コウモリには強い帰巣本能があり、追い出しても戻ってくる。
- 屋根裏で死骸が腐ると悪臭や害虫発生の原因になる。
- 自分で対策する際は、まずフンを確認し状況を把握する。
- 追い出しにはコウモリ専用の忌避剤が効果的。
- 忌避剤はコウモリが巣にいない夜間に使用するのが良い。
- 追い出し後は、コウモリが残っていないか数日間確認する。
- 最も重要なのは、1cm以上の隙間を全て封鎖すること。
- 自力での対策が難しい場合は、迷わず専門業者に相談する。
- 優良業者は再発防止保証があり、アフターフォローも万全。
- 業者選びは複数の見積もりを取り、料金と内容を比較する。
- 被害が小さいうちに早めに対策することが費用を抑えるコツ。