アニメ『アルスラーン戦記』の壮大な物語に魅了され、続きを心待ちにしているファンは多いのではないでしょうか。しかし、インターネット上では「打ち切りになったのでは?」という不安の声もささやかれています。本当にアニメは打ち切られてしまったのでしょうか。
本記事では、アニメ『アルスラーン戦記』が打ち切りと言われる理由を徹底的に調査し、ファンが最も気になる3期の可能性、そして原作小説の壮大な結末まで、詳しく、そして分かりやすく解説していきます。この記事を読めば、あなたの疑問や不安がきっと解消されるはずです。
アニメ『アルスラーン戦記』は打ち切りではない!放送終了の真相

まず結論からお伝えすると、アニメ『アルスラーン戦記』は打ち切りになったわけではありません。では、なぜ「打ち切り」という噂が広まってしまったのでしょうか。その背景には、アニメの放送形態と、原作との関係性が深く関わっていました。この章では、その真相に迫ります。
この章で解説する内容は以下の通りです。
- 結論:アニメは「打ち切り」ではなく「分割2クール」の放送だった
- なぜ「打ち切り」の噂が広まったのか?考えられる3つの理由
結論:アニメは「打ち切り」ではなく「分割クール」での放送だった
アニメ『アルスラーン戦記』は、第1期が2015年4月から9月にかけて全25話、そして第2期『アルスラーン戦記 風塵乱舞』が2016年7月から8月にかけて全8話で放送されました。 問題は、この第2期『風塵乱舞』がわずか8話で終了したことです。
通常のアニメは1クール(約3ヶ月)で11話から13話程度放送されることが多いため、8話という話数は非常に短く感じられます。この中途半端とも思える話数が、「何か問題があって途中で放送が打ち切られたのではないか?」という憶測を呼び、「打ち切り説」が広まる大きな原因となりました。
しかし、これは制作上の都合によるもので、最初から全8話構成として企画・放送されたものです。 実際、第2期は『七つの大罪 聖戦の予兆』(全4話)と合わせて1クール分の放送枠として扱われており、計画通りの放送だったのです。 したがって、アニメ『アルスラーン戦記』は「打ち切り」ではなく、分割クールという形式で放送が終了した、というのが正しい認識です。
なぜ「打ち切り」の噂が広まったのか?考えられる3つの理由
では、なぜ計画通りの放送だったにもかかわらず、「打ち切り」という不名誉な噂が根強く残ってしまったのでしょうか。それには、主に3つの理由が考えられます。
理由1:第2期『風塵乱舞』が8話という短い話数で終わったから
前述の通り、最大の理由は第2期が8話という異例の短さで終了したことです。 物語がクライマックスに向けて盛り上がり始めた矢先に最終回を迎えてしまい、多くの視聴者が「これからなのに!」「ここで終わり?」と感じたことでしょう。この消化不良感が、「打ち切り」という憶測に繋がりやすかったのです。
理由2:原作ストックが追いついてしまったから
アニメ『アルスラーン戦記』は、田中芳樹先生の原作小説を、『鋼の錬金術師』で知られる荒川弘先生が漫画化したコミカライズ版をベースに制作されています。 アニメ放送当時、この漫画版の連載ペースにアニメの放送が追いついてしまい、続きを制作するための原作ストックが不足している状態でした。 無理にアニメオリジナルストーリーで引き延ばすこともできたかもしれませんが、原作の世界観を尊重した結果、ストックが溜まるまで一旦区切りをつけるという判断になったと考えられます。
理由3:円盤(Blu-ray/DVD)の売上が伸び悩んだから
アニメの続編制作を判断する上で、円盤の売上は非常に重要な指標となります。 『アルスラーン戦記』の円盤売上を見てみると、第1期は約3,384枚、第2期『風塵乱舞』は約2,491枚でした。 これは大ヒットと呼ぶには少し厳しい数字であり、制作委員会が3期制作に踏み切るには、ややパンチ力に欠ける結果だったと言えるかもしれません。この売上不振が、続編制作の望みを薄くし、「事実上の打ち切り」と捉えるファンを生んだ一因とも考えられます。
アニメ『アルスラーン戦記』3期が絶望的と言われる3つの理由

「打ち切りではない」と分かっても、ファンとして最も気になるのは「じゃあ、3期はいつ放送されるの?」という点でしょう。しかし、残念ながら2016年の第2期放送終了から長い年月が経った今も、3期制作の公式な発表はありません。 なぜ続編の制作はこれほどまでに難しいのでしょうか。そこには、無視できない3つの大きな壁が存在します。
この章で解説する内容は以下の通りです。
- 理由1:原作小説がすでに完結している
- 理由2:原作漫画のストックが不足している
- 理由3:制作会社や放送枠の確保が難しい
理由1:原作小説がすでに完結している
物語の根幹である田中芳樹先生の原作小説は、2017年12月に全16巻をもって完結しています。 アニメ放送の大きな目的の一つに「原作の販売促進」がありますが、物語が完結してしまっている現在、多額の費用をかけてアニメを制作しても、そのリターンが見込みにくいという側面があります。
もちろん、完結した作品がアニメ化されるケースは多々ありますが、『アルスラーン戦記』の場合、第2期放送終了からすでに長い時間が経過しています。ファンの熱量は依然として高いものの、ビジネス的な観点から見ると、今から3期を制作するメリットは薄いと判断されてしまう可能性は否定できません。特に、原作の結末はファンの間で賛否両論を巻き起こした衝撃的な内容であり、その点もアニメ化のハードルを上げている一因かもしれません。
理由2:原作漫画のストックが不足している
アニメの直接的な原作である荒川弘先生による漫画版は、現在も「別冊少年マガジン」で連載が続いています。 しかし、その連載ペースは月刊誌であるため、アニメ2期分(例えば2クール25話)を制作するには、まだ十分な原作ストックが溜まっていないのが現状です。
アニメ第2期『風塵乱舞』は、漫画版の10巻あたりまでの内容を映像化していると言われています。 2025年3月時点で漫画は22巻まで刊行されていますが 、物語は最終章に突入しており、アニメで描くにはキリの良い部分までストックが溜まるのを待つ必要があります。荒川先生は他の作品も手掛けており、その多忙さも考慮すると、アニメ化に必要なストックが確保できるまでには、まだ時間が必要だと考えられます。
理由3:制作会社や放送枠の確保が難しい
アニメ制作は、多くの才能あるスタッフ、莫大な時間と予算、そしてテレビで放送するための「放送枠」の確保が必要です。『アルスラーン戦記』のアニメーション制作を担当したのは、ライデンフィルムという制作会社です。
ライデンフィルムは、『東京リベンジャーズ』など数々の人気作を手掛ける売れっ子のスタジオです。常に複数のプロジェクトを抱えているため、新たに『アルスラーン戦記』3期の制作ラインを確保するのは容易ではありません。
さらに、かつて放送されていたMBS/TBS系の日曜午後5時、通称「日5」枠は、非常に人気の高いアニメ枠です。 この激戦区の放送枠を再び獲得することも、大きなハードルとなります。制作会社と放送枠、この両方をクリアしなければ、3期の実現は難しいと言わざるを得ません。
それでも諦めきれない!アニメ『アルスラーン戦記』3期の可能性を探る

絶望的な理由ばかりが並び、肩を落としているファンの方も多いかもしれません。しかし、希望の光が完全に消えたわけではありません。厳しい状況であることは事実ですが、3期の可能性はゼロではないと信じたい。ここでは、私たちが希望を託せるいくつかのポジティブな要素について考察してみましょう。
この章で解説する内容は以下の通りです。
- ポジティブ要素:根強い人気とファンの声
- 期待の光?近年の続編アニメ化のトレンド
- 結論として3期の可能性は低いがゼロではない
ポジティブ要素:根強い人気とファンの声
『アルスラーン戦記』が持つ最大の強みは、その色褪せない物語の魅力と、キャラクターたちの人気です。 主人公アルスラーンの成長物語、彼を支えるダリューンやナルサスといった個性豊かな「十六翼将」の活躍は、多くのファンの心を掴んで離しません。
実際に、SNSやファンのコミュニティでは、今なお「3期をずっと待っています!」「アルスラーンたちの続きが見たい」といった熱い声が絶え間なく上がっています。 このようなファンの熱意は、決して無視できるものではありません。制作サイドに「これだけ待っているファンがいるのなら」と思わせることができれば、プロジェクトが再始動する大きな後押しになる可能性があります。
期待の光?近年の続編アニメ化のトレンド
近年、アニメ業界では喜ばしいトレンドが見られます。それは、放送終了から10年以上経過した作品の続編が、次々と制作されていることです。
例えば、『BLEACH 千年血戦篇』や、リメイク版『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』、『うる星やつら』など、往年の名作が最新の技術で蘇り、大きな話題を呼んでいます。この流れは、『アルスラーン戦記』にとっても追い風と言えるでしょう。
また、NetflixやAmazon Prime Videoといった動画配信サービスの台頭も大きな変化です。テレビの放送枠に縛られず、全世界に向けて作品を配信できるようになったことで、アニメ制作の自由度は格段に上がりました。かつてのように円盤の売上だけが全てではなく、配信での再生数や話題性も続編制作を後押しする重要な要素となっています。この新しい潮流が、『アルスラーン戦記』3期実現の道を切り開いてくれるかもしれません。
結論として3期の可能性は低いがゼロではない
ここまで様々な角度から3期の可能性を考察してきましたが、総合的に判断すると、残念ながら現時点での可能性は低いと言わざるを得ません。原作小説の完結、漫画版のストック不足、そして制作体制の確保という3つの大きな壁が立ちはだかっているからです。
しかし、決して「ゼロ」ではありません。作品の根強い人気、ファンの熱い想い、そしてアニメ業界の新しいトレンド。これらのポジティブな要素が奇跡的な化学反応を起こせば、再びアルスラーンたちがアニメーションで躍動する日が来る可能性は残されています。
私たちファンにできることは、作品を愛し続け、声を上げ続けること。そして、いつか吉報が届く日を信じて待ち続けることなのかもしれません。
アニメの続きが気になる!原作はどこから読めばいい?

「3期の可能性が低いなら、物語の続きを原作で読みたい!」そう思った方も多いのではないでしょうか。アニメで描かれた物語の先には、さらに壮大で過酷な運命がアルスラーンたちを待ち受けています。ここでは、アニメの続きをストレスなく楽しむために、原作のどこから読み始めれば良いのかを具体的に解説します。
この章で解説する内容は以下の通りです。
- アニメの続きは漫画版の何巻から?
- 原作小説の壮大な物語を味わう
- 漫画版と小説版の違いは?どっちがおすすめ?
アニメの続きは漫画版の何巻から?
荒川弘先生による漫画版でアニメの続きを読みたい場合、10巻の途中から読み始めるのがおすすめです。アニメ第2期『風塵乱舞』は、原作小説の5巻から6巻の内容をベースにしており、これは漫画版の10巻あたりに相当します。
ただし、アニメは漫画版をベースにしつつも、一部オリジナルの展開や構成の変更が含まれています。 例えば、アニメでは父アンドラゴラス三世がペシャワール城塞で王位に復帰しますが、漫画版では王都エクバターナに幽閉されたままなど、異なる点が見られます。 そのため、より深く物語を理解したい方は、少し前から、あるいは思い切って1巻から読み直してみるのも良いでしょう。荒川先生の描く迫力ある戦闘シーンや、キャラクターたちの生き生きとした表情は、漫画ならではの魅力に溢れています。
原作小説の壮大な物語を味わう
物語の全てを知りたい、壮大な歴史のうねりを体感したいという方には、田中芳樹先生による原作小説がおすすめです。アニメ第2期『風塵乱舞』の最終話は、原作小説の第6巻『風塵乱舞』の途中にあたります。 そのため、続きを追うなら第7巻『王都奪還』から読み進めるのが良いでしょう。
原作小説は全16巻と外伝1巻で完結しており、アニメでは描かれていない第二部「征馬編」の壮絶な物語が待っています。 小説ならではの緻密な心理描写、国家間の謀略、そして衝撃の結末。アルスラーンと仲間たちが辿る本当の運命を、ぜひその目で見届けてください。
漫画版と小説版の違いは?どっちがおすすめ?
「漫画と小説、どっちから読めばいいの?」と迷う方もいるでしょう。どちらも素晴らしい作品ですが、それぞれに異なる魅力があります。
漫画版(荒川弘版)のおすすめポイント
- 圧倒的な画力と迫力:『鋼の錬金術師』でも証明済みの、躍動感あふれる戦闘シーンは必見です。
- キャラクターの魅力:キャラクターたちの感情が表情豊かに描かれており、感情移入しやすいです。
- 読みやすさ:テンポよく物語が進むため、普段あまり活字を読まない方でも楽しみやすいでしょう。
小説版(田中芳樹原作)のおすすめポイント
- 重厚で壮大なストーリー:国家や歴史、宗教観などが深く掘り下げられており、読み応えがあります。
- 緻密な心理描写:登場人物たちの内面や葛藤が丁寧に描かれており、物語に深みを与えています。
- 完結した物語:すでに完結しているため、一気に最後まで物語を追いかけることができます。
結論として、ビジュアルで直感的に楽しみたい、キャラクターの活躍を堪能したい方は漫画版から。そして、物語の深層までじっくりと味わいたい、壮大な歴史叙事詩に浸りたい方は小説版から入るのがおすすめです。もちろん、両方読むことで、『アルスラーン戦記』の世界をより多角的に楽しむことができるでしょう。
よくある質問

アニメ『アルスラーン戦記』のあらすじは?
強国パルスの王太子として生まれたアルスラーンは、心優しくも気弱な少年でした。 14歳の時、異教徒の国・ルシタニアの侵攻により、パルス軍は大敗。信頼していた部下の裏切りにより、父王アンドラゴラス三世は捕らわれ、王都エクバターナは陥落してしまいます。 命からがら落ち延びたアルスラーンは、最強の騎士ダリューンと共に、王都を奪還するための過酷な戦いに身を投じることになります。旅の途中、天才軍師ナルサスやその侍童エラム、流浪の楽士ギーヴ、絶世の美女神官ファランギースといった頼もしい仲間たちと出会い、彼らに支えられながら、気弱な少年は少しずつ王として成長していきます。
アニメ『アルスラーン戦記』の声優陣は?
アニメ『アルスラーン戦記』には、豪華な声優陣が集結しています。
- アルスラーン: 小林裕介
- ダリューン: 細谷佳正
- ナルサス: 浪川大輔
- エラム: 花江夏樹
- ギーヴ: KENN
- ファランギース: 坂本真綾
- ヒルメス(銀仮面卿): 梶裕貴
- アンドラゴラス三世: 菅生隆之
- タハミーネ: 田中敦子
実力派声優たちの熱演が、キャラクターたちに命を吹き込み、物語をより一層魅力的なものにしています。
原作小説の最終回(結末)はどうなるの?ネタバレ注意
(※この項目は原作小説の重大なネタバレを含みます)
原作小説の結末は、非常に衝撃的で悲劇的なものとして知られています。多くのファンが予想したであろう「アルスラーンが王となり、平和な国を築く」というハッピーエンドにはなりません。
最終的に、アルスラーンは蛇王ザッハークとの最終決戦に臨みますが、その戦いの中で、ダリューンをはじめとする「十六翼将」のほとんどが命を落としてしまいます。そして、アルスラーン自身もザッハークを倒すことには成功するものの、相討ちという形で壮絶な最期を遂げます。
王と英雄たちを失ったパルス王国は、その後滅亡の道をたどることになり、物語は幕を閉じます。この救いのない結末は、読者の間で大きな賛否両論を巻き起こし、「ひどい結末だ」という声も少なくありません。
漫画版『アルスラーン戦記』はどこで読める?
荒川弘先生による漫画版『アルスラーン戦記』は、講談社の「別冊少年マガジン」で連載中です。 また、単行本も発売されており、全国の書店や電子書籍ストアで購入することができます。講談社の公式漫画アプリ「マガポケ」では、一部の話を無料で読むことも可能です。
アニメ『アルスラーン戦記』はdアニメストアで見れる?
はい、アニメ『アルスラーン戦記』第1期および第2期『風塵乱舞』は、dアニメストアをはじめ、U-NEXT、Amazon Prime Videoなど、多くの動画配信サービスで視聴することが可能です(2025年7月時点)。配信状況は変更される可能性があるため、各サービスの公式サイトで最新情報をご確認ください。
まとめ

- アニメ『アルスラーン戦記』は打ち切りではない。
- 第2期が8話で終了したため、打ち切りと誤解された。
- 打ち切りと言われる理由は、短い話数と原作ストック不足。
- 円盤売上の不振も、続編制作が遠のいた一因。
- アニメ3期制作の公式発表は現在ない。
- 3期が絶望的と言われる理由は主に3つある。
- 理由1:原作小説が2017年に完結済みであること。
- 理由2:アニメの元となる漫画版のストックが不足していること。
- 理由3:制作会社や放送枠の確保が困難であること。
- しかし、作品の根強い人気が3期への希望となっている。
- 近年の過去作アニメ化ブームも追い風になる可能性がある。
- アニメの続きは漫画版の10巻途中から読める。
- 小説版では7巻『王都奪還』からがアニメの続きにあたる。
- 原作小説の結末は、主要キャラの多くが死亡する悲劇。
- 漫画版は現在も連載中で、小説とは違う結末の可能性もある。