アクエリアスは虫歯になるって本当？原因と歯を守る正しい飲み方を徹底解説！

「運動後に飲むアクエリアスは最高！でも、虫歯になるって本当？」

そんな疑問や不安を抱えていませんか？体に良いイメージのあるアクエリアスですが、「糖分が多いから虫歯になりやすい」という話を聞いて、飲むのをためらっている方もいるかもしれません。せっかく飲むなら、歯への影響を気にせず、安心して飲みたいですよね。

本記事では、アクエリアスが虫歯の原因になり得るのか、その理由と歯を守るための具体的な対策を詳しく解説します。この記事を読めば、アクエリアスと上手に付き合い、虫歯のリスクを抑えながら美味しく飲む方法がわかります。

【結論】アクエリアスは虫歯のリスクを高める可能性がある

早速結論からお伝えすると、アクエリアスは飲み方によって虫歯のリスクを高める可能性があります。 体への水分補給に優れた飲料ですが、歯の健康という観点からは、いくつかの注意点が存在します。決して「アクエリアス＝悪」というわけではありませんが、その特性を理解し、適切に摂取することが非常に重要です。

主な理由として、アクエリアスに含まれる「糖分」と、液体そのものが持つ「酸性」の性質が挙げられます。これらがどのようにして虫歯のリスクに繋がるのか、次の章で詳しく見ていきましょう。

アクエリアスが虫歯の原因になる2つの理由

アクエリアスがなぜ虫歯のリスクを高めるのか、その背景には大きく分けて2つの要因があります。それは「糖分」と「酸性」です。ここでは、それぞれがどのように歯に影響を与えるのかを具体的に解説します。

• 理由1：虫歯菌のエサになる「糖分」
• 理由2：歯を溶かす「酸性」の液体

理由1：虫歯菌のエサになる「糖分」

アクエリアスが虫歯の一因とされる最大の理由は、含まれている糖分です。日本コカ・コーラ株式会社の公式サイトによると、アクエリアスには100mlあたり4.7gの糖分が含まれています。 これは、500mlのペットボトル1本あたり約23.5gとなり、角砂糖に換算すると約7個分に相当します。

理由2：歯を溶かす「酸性」の液体

もう一つの理由は、アクエリアス自体が酸性の飲み物であることです。歯のエナメル質は、pH（ペーハー）が5.5以下の酸性の環境にさらされると溶け始めると言われています。 アクエリアスのpHは約3.5前後とされており、これは歯が溶け始める基準値を大きく下回る強い酸性です。

【要注意】虫歯リスクを爆上げする危険な飲み方

アクエリアスが虫歯のリスクを高める可能性があるとはいえ、そのリスクは飲み方によって大きく変わります。特に注意したいのが、無意識のうちにやってしまいがちな危険な飲み方です。ここでは、虫歯リスクを急激に高めてしまうNGな飲み方を3つ紹介します。

• ちびちび・だらだら飲む
• 飲んだまま寝てしまう
• 歯磨きをせずに放置する

ちびちび・だらだら飲む

仕事中や勉強中に、ペットボトルに口をつけて少しずつ時間をかけて飲む「ちびちび飲み」や「だらだら飲み」。実はこれが最も危険な習慣の一つです。 口の中は通常、唾液の働きによって中性に保たれ、酸を洗い流したり、酸性を中和したりしています（緩衝能）。

飲んだまま寝てしまう

「喉が渇いたから、寝る前にアクエリアスを一杯…」これも非常に危険な行為です。就寝中は唾液の分泌量が大幅に減少します。 唾液による洗浄作用や中和作用が期待できない無防備な状態で、口の中に糖分と酸が長時間とどまることになります。

歯磨きをせずに放置する

運動後や外出先でアクエリアスを飲んだ後、そのまま歯磨きをせずに長時間過ごしてしまうことも虫歯のリスクを高めます。飲んだ後の口の中は、糖分と酸が付着し、虫歯菌が活発になりやすい状態です。

歯を守る！アクエリアスの虫歯にならない飲み方5選

アクエリアスの虫歯リスクについて解説してきましたが、飲み方を少し工夫するだけで、そのリスクを大幅に減らすことができます。ここでは、歯の健康を守りながらアクエリアスと上手に付き合うための、具体的な5つの方法をご紹介します。

• 時間を決め、短時間で飲み切る
• 飲んだ後は水で口をすすぐ
• ストローを使って飲む
• 飲んだ後30分程度あけてから歯磨きをする
• 水分補給の基本は水やお茶にする

時間を決め、短時間で飲み切る

虫歯リスクを抑えるための基本は、口の中が酸性に傾いている時間をできるだけ短くすることです。ちびちびと時間をかけて飲むのではなく、飲む時間を決めて短時間で飲み切るように心がけましょう。 これにより、唾液が口の中を中性に戻すための時間を確保でき、歯が溶けるリスクを低減できます。

飲んだ後は水で口をすすぐ

アクエリアスを飲んだ後に、水やお茶で口をゆすぐことは、非常に効果的な虫歯予防策です。 これにより、歯の表面や歯間に残った糖分や酸を洗い流すことができます。すぐに歯磨きができない状況でも、口をゆすぐ習慣をつけるだけで、口内環境は大きく改善されます。

ストローを使って飲む

意外と見落としがちなのが、ストローを使って飲むという方法です。 ストローを使うと、飲み物が前歯などの歯の表面に直接触れるのを最小限に抑え、喉の奥へと流し込むことができます。これにより、歯が酸や糖分にさらされる範囲と時間を減らすことが可能です。

飲んだ後30分程度あけてから歯磨きをする

「飲んだらすぐに歯磨き」と思いがちですが、実は注意が必要です。アクエリアスのような酸性の飲み物を飲んだ直後は、歯のエナメル質が酸によって少し柔らかくなっています。 この状態でゴシゴシと歯磨きをすると、かえって歯の表面を傷つけてしまう可能性があります。

水分補給の基本は水やお茶にする

アクエリアスは、汗をかいた時のミネラル補給など、特定の目的のためには非常に有効な飲み物です。 しかし、日常的な水分補給のすべてをアクエリアスに頼るのは避けるべきです。

アクエリアスゼロや他のスポーツドリンクなら虫歯にならない？

「普通のやつがダメなら、アクエリアスゼロなら大丈夫？」「ポカリスエットと比べてどうなの？」といった疑問も湧いてきますよね。ここでは、そうした関連製品と虫歯リスクの関係について解説します。

• アクエリアスゼロの虫歯リスク
• ポカリスエットとの比較
• 経口補水液OS-1との違い

アクエリアスゼロの虫歯リスク

「アクエリアスゼロ」は、その名の通りカロリーゼロ、糖類ゼロをうたった商品です。 甘味料には、虫歯菌がエサにできない人工甘味料（スクラロース、アセスルファムK）が使われているため、糖分が原因となる虫歯のリスクは低いと言えます。

ポカリスエットとの比較

アクエリアスとしばしば比較されるのが、大塚製薬の「ポカリスエット」です。両者の虫歯リスクを比較してみましょう。

上の表からわかるように、糖分量ではアクエリアスの方がポカリスエットよりも少ないですが、pHはどちらも歯を溶かすリスクのある低い値です。 糖分による虫歯リスクだけを考えればアクエリアスの方がやや低いかもしれませんが、酸蝕症のリスクは同等と考えられます。どちらを飲むにしても、本記事で紹介したような飲み方の工夫が重要であることに変わりはありません。

経口補水液OS-1との違い

発熱や脱水症状の際に用いられる「経口補水液OS-1」も、スポーツドリンクと混同されがちですが、その目的と成分は大きく異なります。OS-1は、脱水状態の水分・電解質補給に特化した「病者用食品」です。

子供にアクエリアスを飲ませる際の注意点

大人が飲む以上に、子供にアクエリアスを与える際には注意が必要です。子供の歯、特に生え変わったばかりの永久歯や乳歯は、大人の歯に比べて非常にデリケートだからです。

子供の歯はエナメル質が薄く、酸に対する抵抗力が弱いため、大人よりも虫歯や酸蝕症になりやすく、進行も早い傾向があります。 そのため、アクエリアスを与える場面は、激しい運動でたくさん汗をかいた後や、高熱で水分補給が必要な時など、本当に必要な時に限定することが大切です。

日常的な水分補給は、水やお茶を中心にする習慣をつけさせましょう。また、哺乳瓶にアクエリアスを入れて与えるのは、前歯が広範囲にわたって虫歯になる「哺乳瓶う蝕」のリスクが非常に高いため、絶対に避けてください。 飲ませた後は、水で口をゆすがせる、歯を磨くなどのケアを徹底することが、お子さんの大切な歯を守るために不可欠です。

よくある質問

Q. アクエリアスを毎日飲むとどうなりますか？

アクエリアスを毎日飲むこと自体が直接的に問題なのではなく、その量や飲み方が重要です。 もし毎日、水やお茶の代わりに大量に、あるいは時間をかけてだらだらと飲んでいる場合、糖分の過剰摂取による虫歯リスクや肥満のリスク、酸による酸蝕症のリスクが高まる可能性があります。 アクエリアスは日常的な水分補給ではなく、運動時など特別な状況での飲用と位置づけ、基本は水やお茶を飲むことをおすすめします。

Q. 寝る前にアクエリアスを飲むのは危険ですか？

はい、非常に危険です。 就寝中は唾液の分泌が著しく減少し、口の中の自浄作用が低下します。 その状態で糖分と酸を含むアクエリアスを飲むと、それらが長時間歯に停滞し、虫歯や酸蝕症のリスクを著しく高めることになります。 寝る前の水分補給は、必ず水やお茶にしてください。

Q. 風邪の時にアクエリアスを飲むのは虫歯になりますか？

風邪で高熱が出ている時や食欲がない時の水分・エネルギー補給としてアクエリアスを飲むこと自体は有効です。 しかし、風邪の時は体力が落ちて歯磨きがおろそかになりがちです。飲んだ後は、可能であれば歯を磨く、難しければ水で口をゆすぐなどして、口内ケアを意識することが大切です。だらだらと飲み続けるのではなく、時間を決めて飲むようにしましょう。

Q. 虫歯になりにくいスポーツドリンクはありますか？

糖分を含まない、あるいは少ない「糖類ゼロ」や「糖質オフ」をうたうスポーツドリンクは、糖が原因の虫歯リスクは低いです。 しかし、多くのスポーツドリンクは飲みやすさのために酸味料（クエン酸など）が添加されており、酸性であることに変わりはありません。 そのため、歯が溶ける「酸蝕症」のリスクは残ります。 どのスポーツドリンクを飲むにしても、だらだら飲まず、飲んだ後は口をゆすぐといった対策が重要です。

Q. アクエリアスで歯が溶けるというのは本当ですか？

はい、本当です。 この現象は「酸蝕症（さんしょくしょう）」と呼ばれます。アクエリアスはpH3.5程度の酸性の液体で、歯のエナメル質が溶け始めるpH5.5を大きく下回ります。 そのため、頻繁に、あるいは長時間口に含むような飲み方をすると、歯の表面が溶けてしまう可能性があります。

まとめ

• アクエリアスは糖分と酸を含み、虫歯のリスクを高める可能性がある。
• 500mlペットボトル1本には角砂糖約7個分の糖分が含まれる。
• pHは約3.5と酸性が強く、酸蝕症の原因にもなり得る。
• 「ちびちび飲み」「寝る前の飲用」は特に危険な習慣。
• リスクを避けるには、短時間で飲み、飲後は水で口をすすぐ。
• ストローの使用や、飲後30分あけてからの歯磨きも効果的。
• 日常の水分補給は水やお茶を基本とすることが大切。
• アクエリアスゼロは糖類ゼロだが、酸蝕症のリスクは残る。
• ポカリスエットはアクエリアスより糖分が多いが、酸性度は同等。
• OS-1は病者用食品であり、日常的な飲用は避けるべき。
• 子供の歯は酸に弱いため、与える場面は慎重に選ぶ必要がある。
• 哺乳瓶で与えるのは絶対に避けるべき。
• 毎日飲む場合は、量と飲み方に注意し、口内ケアを徹底する。
• 風邪の時も有効だが、飲んだ後のケアを忘れないことが重要。
• どのスポーツドリンクでも、飲み方の工夫が歯を守る鍵となる。