国民的刑事ドラマ「相棒」。数々の名作エピソードがある中で、ひときわ異彩を放ち、多くの視聴者に衝撃を与えた回があります。それが、season13の最終回「ダークナイト」です。
「あの回だけは再放送されない」「トラウマになった」という声も多いこのエピソード。なぜ「ダークナイト」は再放送されないのでしょうか？この記事では、その理由として噂される3つの説を深掘りし、衝撃的なあらすじ、そして今すぐ「ダークナイト」を視聴できる方法まで、詳しく解説していきます。
結論：相棒「ダークナイト」が再放送されない明確な公式発表はない
まず知っておいていただきたいのは、テレビ朝日や東映から「ダークナイト」を再放送しない理由について、公式な発表は一切ないということです。そのため、これから解説する理由は、あくまで放送内容や当時の状況から推測される、ファンの間やネット上で有力視されている説となります。
しかし、これらの説を知ることで、なぜこのエピソードが特別扱いされているのか、その背景をより深く理解できるはずです。それでは、多くの人が納得するであろう理由を一つずつ見ていきましょう。
相棒「ダークナイト」が再放送されないと噂される3つの理由
なぜ伝説のトラウマ回「ダークナイト」は再放送されないのでしょうか。その背景には、主に以下の3つの理由が考えられています。いずれも公式な見解ではありませんが、多くのファンが指摘する有力な説です。
- 理由①：あまりに過激で後味が悪すぎるストーリー
- 理由②：現実の事件への影響や模倣犯発生への懸念
- 理由③：出演者に関する問題
理由①：あまりに過激で後味が悪すぎるストーリー
再放送されない最大の理由として挙げられるのが、そのあまりにも衝撃的で後味の悪いストーリーです。 このエピソードでは、法で裁かれない悪人たちを次々と襲う謎の人物「ダークナイト」が登場します。世間では「必要悪」としてダークナイトを支持する声も高まります。
物語の結末で、そのダークナイトの正体が、なんと杉下右京（水谷豊）の“相棒”である甲斐亨（成宮寛貴）、通称カイト君だったことが判明します。 正義感の強い好青年だと思われていた相棒が、実は法を逸脱した私的制裁を繰り返す犯罪者だったという展開は、シリーズ始まって以来の衝撃でした。
しかも、カイト君は右京さんに逮捕され、懲戒免職になるという最悪の形で特命係を去ります。 3シーズンにわたって親しんできた相棒の、あまりに救いのない結末に「こんな終わり方はひどすぎる」「もう相棒を見られない」といった否定的な意見が放送当時に殺到しました。 このような視聴者からの強い反発が、地上波での再放送をためらわせる一因になっていると考えられます。
理由②：現実の事件への影響や模倣犯発生への懸念
次に考えられるのが、物語のテーマが持つ危険性です。「法で裁けない悪を、個人の正義感で裁く」というダークナイトの行為は、見方によっては非常に魅力的で、共感を呼ぶ側面も持っています。 劇中でも、ダークナイトを英雄視する世論が描かれていました。
しかし、これは私的制裁（リンチ）を肯定しかねない危険な思想でもあります。警察官という公権力を持つ人間が、法を無視して暴力を振るうという内容は、倫理的に非常にデリケートな問題を含んでいます。 もし、このエピソードを再放送することで、思想に影響を受けた模倣犯が現れるようなことがあれば、テレビ局の社会的責任が問われることになりかねません。
特に、不特定多数が目にする地上波の再放送枠では、このようなリスクを避けるために、放送が見送られている可能性は十分に考えられるでしょう。
理由③：出演者に関する問題
一部では、甲斐亨を演じた成宮寛貴さんの芸能界引退が関係しているのではないか、という説も囁かれています。 確かに、出演者が不祥事を起こした場合、その俳優が出演している作品の再放送が自粛されるケースは少なくありません。
しかし、この説に関しては可能性は低いと考えられます。なぜなら、成宮さんが出演している「ダークナイト」以外の「相棒」のエピソードは、現在も再放送されているからです。また、動画配信サービスでは、カイト君が登場するシーズン11から13まで、全話が問題なく配信されています。
これらの事実から、成宮さんの引退が直接的な理由で再放送されない、とは考えにくいでしょう。やはり、前述した2つの理由、つまり「過激な内容」と「社会的影響への配慮」が、再放送されない主な要因であると考えるのが自然です。
そもそも相棒「ダークナイト」はどんな話？トラウマ級といわれるあらすじ
「ダークナイト」がなぜこれほどまでに特別視されるのか。その理由を深く理解するためには、まずその衝撃的な物語を知る必要があります。ここでは、多くの視聴者の記憶に刻まれた「ダークナイト」のあらすじを、ネタバレを含みつつご紹介します。
- 「ダークナイト」の基本情報
- 衝撃のあらすじ（ネタバレあり）
- なぜ「トラウマ回」「胸糞回」と呼ばれるのか？視聴者の感想
「ダークナイト」の基本情報
まず、「ダークナイト」がどのシーズンの何話にあたるのか、基本情報を確認しておきましょう。
| 放送シーズン | 相棒 season13 |
| 話数 | 第19話（最終回2時間スペシャル） |
| 放送日 | 2015年3月18日 |
| 脚本 | 輿水泰弘 |
| 監督 | 和泉聖治 |
脚本は「相棒」シリーズの生みの親ともいえる輿水泰弘氏、監督はメイン監督の和泉聖治氏という、まさに「相棒」の核となる布陣で制作されました。 このことからも、この最終回がいかに重要なエピソードとして作られたかが伺えます。
衝撃のあらすじ（ネタバレあり）
物語は、法で裁かれない悪人だけを狙った連続暴行事件が発生するところから始まります。 犯人は「ダークナイト」と呼ばれ、ネット上では英雄視する声も上がるなど、世間の注目を集めていました。 右京もダークナイトの動向に興味を抱き、独自の捜査を開始します。
そんな中、ダークナイトによる新たな事件が発生。しかし、今回は初めて被害者が死亡してしまいます。 享（カイト）は模倣犯の仕業だと主張しますが、右京は違和感を覚えます。
捜査を進める右京は、やがて信じがたい結論にたどり着きます。ダークナイトの正体、それは自らの相棒、甲斐亨だったのです。 カイトは、親友の妹が通り魔に殺されたにもかかわらず、犯人が心神喪失で無罪になったことに憤り、復讐を代行したことをきっかけに、歪んだ正義感からダークナイトとしての活動を続けていたのでした。
すべての真相を突き止めた右京は、自らの手で相棒であるカイトを逮捕。カイトは懲戒免職となり、特命係を去るという、シリーズ史上最も後味の悪い結末を迎えるのです。
なぜ「トラウマ回」「胸糞回」と呼ばれるのか？視聴者の感想
この結末は、多くの視聴者に衝撃を与え、「トラウマ回」「胸糞回」として語り継がれることになりました。放送直後から、ネット上には以下のような声が溢れました。
- 「3年間応援してきたカイト君が犯罪者なんて、あんまりだ」
- 「右京さんが一番信頼していた相棒に裏切られるなんて辛すぎる」
- 「救いがなさすぎて、ただただ胸が痛い」
- 「この結末のせいで、カイト君時代の再放送を素直な気持ちで見られなくなった」
このように、長年シリーズを愛してきたファンであればあるほど、受け入れがたい結末だったことがわかります。相棒が犯罪者として逮捕されるという前代未聞の展開は、物語上のインパクトは絶大だったものの、同時に多くの視聴者の心に深い傷を残したのです。
【朗報】再放送はなくても「ダークナイト」を今すぐ視聴する方法
「再放送されない理由は分かったけど、それでもあの衝撃作をもう一度見たい！」そう思っている方も多いのではないでしょうか。ご安心ください。地上波での再放送は期待できませんが、「ダークナイト」を視聴する方法はあります。
ここでは、今すぐ「ダークナイト」を見ることができる、おすすめの方法を2つご紹介します。
- 動画配信サービス（VOD）で視聴可能！
- DVDやブルーレイで見る
動画配信サービス（VOD）で視聴可能！
現在、「ダークナイト」を含む「相棒 season13」は、複数の動画配信サービス（VOD）で視聴可能です。 中でも特におすすめなのが、テレビ朝日公式の動画配信サービス「TELASA（テラサ）」です。
TELASA（テラサ）
「TELASA」は、テレビ朝日系のドラマやバラエティ番組に非常に強い動画配信サービスです。もちろん「相棒」シリーズも充実しており、pre-seasonから最新シーズンまで、ほぼ全ての作品が見放題の対象となっています。 もちろん、問題の「ダークナイト」も視聴可能です。
初めて利用する方は無料お試し期間も設けられている場合が多いので、期間内に解約すれば料金はかかりません。「ダークナイト」だけでなく、他の「相棒」シリーズも一気に見返したいという方には、最もおすすめの方法です。
Amazonプライムビデオ
Amazonプライム会員であれば、「Prime Video」でも「相棒 season13」を視聴できる場合があります。 ただし、時期によってはレンタル（有料）のみであったり、配信が終了している可能性もあるため、事前に確認が必要です。普段からAmazonプライムを利用している方は、まずはこちらで検索してみるのも良いでしょう。
DVDやブルーレイで見る
もう一つの確実な方法は、DVDやブルーレイを購入またはレンタルすることです。 「相棒 season13」のDVD-BOXやBlu-ray BOXには、もちろん最終話「ダークナイト」も収録されています。
動画配信サービスは手軽ですが、「好きな時にいつでも見たい」「手元に作品を置いておきたい」という方には、物理メディアでの購入がおすすめです。お近くのレンタルショップで取り扱いがあるか確認してみるのも良いでしょう。
「ダークナイト」だけじゃない？他にもある相棒の”ワケあり”エピソード
実は、「相棒」シリーズの中には「ダークナイト」以外にも、様々な理由で再放送が難しいとされる”ワケあり”なエピソードが存在します。 ここでは、その中でも特に有名な2つのエピソードを簡単にご紹介します。
- 少年犯罪を扱った「ボーダーライン」
- 実際の事件との関連が指摘された「カシオペアの殺人」
少年犯罪を扱った「ボーダーライン」
season9の第8話「ボーダーライン」は、少年犯罪という非常に重いテーマを扱った作品です。少年たちがホームレスを襲撃するというショッキングな内容や、彼らが法によって十分に裁かれない現実を描いており、視聴者に大きな問題提起をしました。
その内容の重さや、少年犯罪というテーマのデリケートさから、再放送が控えられているのではないかと言われています。視聴者に与える精神的な負担が大きく、安易に再放送できないエピソードの一つとされています。
薬物依存の描写が問題視された「バクハン」
season17の第4話「バクハン」は、薬物依存症の描写を巡って、専門家団体から抗議があったとされています。 「薬物依存症に対する間違ったイメージや偏見を助長する」といった指摘があり、その影響で再放送が難しくなっていると考えられています。 このように、社会的な配慮から放送が見送られるケースもあるのです。
よくある質問
相棒「ダークナイト」の犯人は誰ですか？
「ダークナイト」の正体（犯人）は、3代目相棒の甲斐亨（演：成宮寛貴）です。 彼は法で裁かれない悪人に対し、私的な制裁を繰り返していました。
相棒「ダークナイト」の脚本は誰が書いたのですか？
脚本を担当したのは、「相棒」シリーズの生みの親であり、数々の名作エピソードを手掛けてきた輿水泰弘（こしみず やすひろ）さんです。
相棒で一番やばい回はどれですか？
どの回を「やばい」と感じるかは人それぞれですが、多くのファンが挙げるのは、やはりseason13最終回の「ダークナイト」でしょう。相棒が逮捕されるという衝撃的な結末は、シリーズで最も「やばい」回として語り継がれています。 その他、前述の「ボーダーライン」なども、内容の重さから「やばい」回として挙げられることがあります。
相棒の再放送でカットされるのはなぜですか？
再放送で一部シーンがカットされる主な理由は、放送時間の尺に合わせるためです。再放送枠は本放送時よりも短いことが多く、CMの時間なども考慮して、本編の一部を編集でカットすることがあります。また、現代の放送基準に照らして不適切と判断された表現などがカットされる場合もあります。
まとめ
- 「ダークナイト」が再放送されない公式な理由は発表されていない。
- 理由として「後味の悪い結末」「模倣犯への懸念」が有力視されている。
- 出演者の問題が理由である可能性は低い。
- 犯人は3代目相棒の甲斐亨（カイト）だった。
- 相棒が逮捕されるという衝撃的な結末が視聴者にトラウマを与えた。
- 脚本はシリーズ生みの親である輿水泰弘氏が担当した。
- 再放送はされないが、動画配信サービス「TELASA」などで視聴可能。
- DVDやブルーレイを購入・レンタルする方法もある。
- 「ダークナイト」はseason13の最終回（第19話）である。
- 放送日は2015年3月18日だった。
- 「ボーダーライン」など、他にも再放送が難しい回は存在する。
- 視聴者からの否定的な意見が放送当時に殺到した。
- 私的制裁というテーマが倫理的にデリケートな問題を含んでいる。
- カイトの卒業エピソードとして、あまりに救いがない点が特徴。
- 「相棒」シリーズ史上、最も物議を醸したエピソードの一つである。
