【公認心理師 履歴書の書き方】採用担当者に響く!完全ガイド|例文・注意点も解説

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公認心理師の資格を取得し、いよいよ就職・転職活動へ!しかし、「履歴書の書き方が分からない」「どんな点をアピールすれば良いの?」と悩んでいませんか?履歴書は、あなたの第一印象を左右する非常に重要な書類です。採用担当者の心をつかみ、次のステップへ進むためには、ポイントを押さえた作成が不可欠となります。本記事では、公認心理師の履歴書の書き方について、基本的なルールから、採用担当者に響くアピール方法、具体的な例文、注意点まで、網羅的に徹底解説します。あなたの魅力を最大限に伝える履歴書作成をサポートします。

目次

公認心理師の履歴書で最も重要なポイント

公認心理師の履歴書を作成する上で、特に意識すべき重要なポイントがいくつかあります。これらを念頭に置くことで、他の応募者と差をつけ、採用担当者の目に留まる可能性を高めることができます。

具体的には、以下の3つのポイントが挙げられます。

  • 専門性と経験を具体的に示す
  • 応募先が求める人物像に合わせる
  • 丁寧さと正確性を心がける

これらのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

専門性と経験を具体的に示す

公認心理師は高度な専門知識とスキルが求められる専門職です。そのため、履歴書では、あなたがどのような専門性を持ち、どのような経験を積んできたのかを具体的に示すことが極めて重要になります。

例えば、大学や大学院で学んだ専門分野、得意とする心理療法、研修歴、学会発表経験などを記載しましょう。職務経験がある場合は、担当した業務内容、対象者(年齢層、疾患など)、用いたアセスメントや介入方法、そして具体的な成果や実績を可能な範囲で記述することが求められます。ただし、守秘義務には十分配慮し、個人が特定できるような情報は記載しないように注意が必要です。

どのようなクライアントに対して、どのようなアプローチで関わり、どのような変化や成果が見られたのかを客観的な事実に基づいて記述することで、あなたの実践能力を効果的にアピールできます。

応募先が求める人物像に合わせる

履歴書は、ラブレターのようなもの、と例えられることがあります。つまり、一方的に自分の言いたいことだけを書くのではなく、相手(応募先)が何を求めているかを理解し、それに応える形で作成することが重要です。応募先の施設や機関(病院、学校、企業、福祉施設など)によって、求められる公認心理師の役割やスキルは異なります。

事前に応募先のウェブサイトや求人情報をよく読み込み、どのような人材を求めているのか、どのような理念を持っているのかを把握しましょう。そして、自身の経験やスキルの中から、応募先のニーズに合致する部分を強調してアピールすることが大切です。例えば、児童相談所に応募するのであれば、子どもや家族への支援経験、関係機関との連携経験などを中心に記載すると良いでしょう。企業であれば、メンタルヘルス対策や組織開発に関する経験が評価されるかもしれません。

志望動機や自己PR欄で、なぜその応募先で働きたいのか、どのように貢献できるのかを具体的に述べることで、熱意と適性を伝えることができます。

丁寧さと正確性を心がける

履歴書の内容はもちろん重要ですが、書類全体の丁寧さや正確性も評価の対象となります。誤字脱字が多い、修正液を使っている、文字が乱雑であるといった履歴書は、作成者の注意力や仕事に対する姿勢を疑われかねません。

特に公認心理師は、クライアントの情報管理や記録作成など、正確性が求められる業務が多い職種です。そのため、履歴書の作成においても、細部まで注意を払い、丁寧に仕上げることが重要です。手書きの場合は楷書で丁寧に書き、パソコンで作成する場合もフォントや文字サイズを統一し、読みやすいレイアウトを心がけましょう。

提出前には必ず複数回見直しを行い、誤字脱字、記入漏れがないかを確認することが不可欠です。可能であれば、第三者にチェックしてもらうのも良い方法でしょう。正確で丁寧な履歴書は、あなたの誠実さや信頼性を伝える上で重要な役割を果たします。

公認心理師 履歴書の基本構成と書き方

公認心理師の履歴書も、基本的な構成は一般的な履歴書と同様です。しかし、専門職としての特性を踏まえ、各項目でアピールすべきポイントが異なります。ここでは、履歴書の基本的な構成要素と、公認心理師ならではの書き方のポイントを解説します。

履歴書を構成する主な項目は以下の通りです。

  • 基本情報(氏名、年齢、連絡先など)
  • 学歴(心理学関連の学びをアピール)
  • 職歴(実務経験を具体的に)
  • 免許・資格(公認心理師資格の記載方法)
  • 自己PR(強みと貢献意欲を伝える)
  • 志望動機(なぜその職場で働きたいのか)
  • 本人希望欄(譲れない条件のみ記載)

それぞれの項目について、具体的な書き方を見ていきましょう。

基本情報(氏名、年齢、連絡先など)

氏名、生年月日、年齢、現住所、電話番号、メールアドレスなどを正確に記載します。日付は提出日または郵送日を記入しましょう。連絡先は日中確実に連絡が取れるものを記載することが重要です。メールアドレスは、プライベートすぎるものや、現在の職場のものは避け、フリーメールなどで構わないので、就職活動用に用意したものを使用するのが望ましいでしょう。

写真は、3ヶ月以内に撮影した証明写真を使用します。清潔感のある服装(スーツ推奨)で、表情は明るく、真摯な印象を与えるものを選びましょう。スナップ写真や加工された写真は厳禁です。写真の裏には氏名を記入し、万が一剥がれた場合に備えましょう。

基本的な情報だからこそ、誤りや不備がないように細心の注意を払う必要があります。ここでミスがあると、注意力がないと判断されかねません。

学歴(心理学関連の学びをアピール)

学歴は、一般的に中学校卒業から記載します。学校名は正式名称で記載し、「高校」ではなく「高等学校」と書きましょう。大学や大学院については、学部・学科・専攻名まで正確に記載します。

公認心理師の場合、心理学に関連する学びをアピールすることが重要です。特に、卒業論文や修士論文のテーマ、得意な研究分野、履修した主要科目などを簡潔に記載すると、専門性を伝える上で効果的です。例えば、「〇〇大学大学院 心理学研究科 臨床心理学専攻 修士課程修了 修士論文テーマ:〇〇における認知行動療法の効果検証」のように具体的に書くと良いでしょう。

大学院での実習経験なども、アピールポイントになる場合があります。ただし、スペースには限りがあるので、要点を絞って記載することが大切です。

職歴(実務経験を具体的に)

職歴は、入社・退社年月、会社名(施設名)、所属部署、役職、簡単な業務内容を記載します。会社名は正式名称で記載し、(株)などは使わず「株式会社」と書きましょう。職務内容については、具体的な業務内容を簡潔に記述します。

公認心理師としての実務経験がある場合は、どのような対象者(例:成人、児童、精神疾患患者、発達障害児)に対し、どのような業務(例:心理アセスメント、カウンセリング、心理教育、コンサルテーション、地域連携)を行ってきたかを具体的に記載しましょう。担当ケース数や実施した検査の種類などを書くことも有効ですが、前述の通り、守秘義務には十分配慮が必要です。

応募先の業務内容に関連する経験を重点的に記載することで、即戦力として活躍できることをアピールできます。退職理由は、「一身上の都合により退職」とするのが一般的ですが、面接で聞かれる可能性があるので、ポジティブな理由を説明できるように準備しておきましょう。

免許・資格(公認心理師資格の記載方法)

免許・資格欄は、公認心理師としての専門性をアピールする重要な項目です。まず、公認心理師資格を正式名称で記載します。「公認心理師」と書き、取得(登録)年月を正確に記入しましょう。登録番号も忘れずに記載してください。

公認心理師以外にも、臨床心理士、精神保健福祉士、社会福祉士、教員免許、その他心理学関連の民間資格など、応募先の業務に関連する資格があれば積極的に記載しましょう。資格名の正式名称と取得年月を正確に書くことが大切です。取得に向けて勉強中の資格がある場合は、「〇〇資格取得に向け勉強中」と記載することも可能です。

自動車運転免許も、訪問業務などがある場合に必要となることがあるため、記載しておくと良いでしょう。資格はあなたのスキルを客観的に証明するものです。漏れなく正確に記載しましょう。

自己PR(強みと貢献意欲を伝える)

自己PR欄は、あなたの強みやスキル、仕事への取り組み方などを自由にアピールできる項目です。これまでの経験(学業、実務、ボランティアなど)を通して培ってきた能力や、公認心理師としての専門性を具体的に記述しましょう。

単に「コミュニケーション能力が高い」と書くだけでなく、どのような場面でどのように発揮されたのか、具体的なエピソードを交えて説明すると説得力が増します。例えば、「多職種連携において、各専門職の意見を丁寧に傾聴し、情報を整理・共有することで、円滑なチームアプローチに貢献しました」といった具合です。

応募先の求める人物像を意識し、自身の強みがどのように活かせるのか、そしてどのように貢献していきたいのかという意欲を示すことが重要です。熱意と具体的な根拠に基づいた自己PRを作成しましょう。

志望動機(なぜその職場で働きたいのか)

志望動機欄は、なぜ他の職場ではなく、その応募先で働きたいのかを明確に伝える項目です。応募先の理念や特徴、事業内容などを十分に理解した上で、自身の経験や価値観と結びつけて記述することが重要です。

「貴院の〇〇という理念に共感し、これまで培ってきた〇〇の経験を活かして貢献したいと考え、志望いたしました」のように、具体的な理由と貢献意欲を示すことがポイントです。応募先のウェブサイトやパンフレットなどを参考に、独自の取り組みや特徴に触れると、企業研究をしっかり行っていることが伝わり、好印象を与えられます。

「家から近いから」「給料が良いから」といった理由は避け、仕事内容や職場環境への魅力、自身のキャリアプランとの合致などを中心に、熱意と誠意が伝わるように記述しましょう。使い回しではなく、応募先ごとに内容を調整することが不可欠です。

本人希望欄(譲れない条件のみ記載)

本人希望欄には、給与、勤務地、勤務時間などについて、どうしても譲れない条件がある場合のみ記載します。特に希望がない場合は、「貴社(貴院・貴施設)の規定に従います。」と記載するのが一般的です。

複数の職種を募集している場合は、「公認心理師職を希望いたします。」のように、希望職種を明記しておくと良いでしょう。勤務開始可能日を記載することも可能です。

注意点として、希望を書きすぎると、条件に合わないと判断され、選考で不利になる可能性があります。給与や待遇に関する細かい希望は、内定後など、具体的な交渉の段階で伝えるのが適切です。基本的には、謙虚な姿勢で「規定に従います」と記載しておくのが無難でしょう。

【項目別】公認心理師 履歴書の書き方徹底解説

履歴書の各項目について、さらに詳しく、公認心理師ならではの書き方のポイントや注意点を掘り下げて解説します。採用担当者に「会ってみたい」と思わせる履歴書を作成するために、細部までこだわりましょう。

ここでは、特に重要となる以下の項目について、具体的な書き方や例文を交えながら解説していきます。

  • 学歴欄:どこから書く?心理学関連の科目をアピールするには?
  • 職歴欄:具体的な業務内容、実績の書き方(守秘義務に配慮)
  • 免許・資格欄:公認心理師資格の正式名称と登録番号、取得年月日の書き方、その他関連資格
  • 自己PR欄:効果的なアピール方法と例文(経験者・未経験者別)
  • 志望動機欄:熱意と貢献意欲を伝える書き方と例文(病院、学校、企業など応募先別)

これらのポイントを押さえることで、あなたの魅力がより伝わる履歴書になります。

学歴欄:どこから書く?心理学関連の科目をアピールするには?

学歴欄は、一般的に中学校卒業から記載するのが通例です。「〇〇市立〇〇中学校 卒業」「〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業」のように、学校名、学科名を正式名称で記載します。入学・卒業年月も正確に記入しましょう。

大学・大学院については、学部・学科・専攻名を明記します。公認心理師の場合、心理学に関連する学びをアピールする絶好の機会です。例えば、以下のように記載できます。

「〇〇大学 文学部 心理学科 卒業」
「〇〇大学大学院 心理学研究科 臨床心理学専攻 修士課程 修了」

さらにスペースに余裕があれば、卒業論文や修士論文のテーマを簡潔に記載すると、専門分野への関心や研究能力を示すことができます。「(卒業論文テーマ:児童期の愛着形成と対人関係スキルに関する研究)」のように括弧書きで添えるのが一般的です。

また、特にアピールしたい科目や実習経験があれば、自己PR欄などで触れることも有効です。例えば、「大学院では、〇〇理論に基づいたカウンセリング技法の習得に力を入れ、附属相談室での実習を通して実践経験を積みました」のように記述できます。

職歴欄:具体的な業務内容、実績の書き方(守秘義務に配慮)

職歴欄は、あなたの実務能力を示す重要な項目です。入社・退社年月、法人名・施設名、所属部署、役職などを正確に記載します。業務内容は具体的に記述することが求められますが、公認心理師の場合、守秘義務への配慮が不可欠です。

クライアントの個人情報や、詳細なケース内容を記載することは絶対に避けなければなりません。その上で、どのような対象者に対し、どのような業務を行ってきたかを具体的に示しましょう。

【記載例】

  • 対象者:精神科クリニックにて、うつ病、不安障害、パーソナリティ障害などの成人クライアントを担当。
  • 業務内容:
    • 心理アセスメント(WAIS-IV, MMPI, SCT, P-Fスタディ等実施・所見作成)
    • 認知行動療法、対人関係療法に基づく個人カウンセリング(週〇件程度担当)
    • 集団精神療法プログラムの企画・運営補助
    • 医師、看護師、精神保健福祉士とのカンファレンス参加、情報共有
    • 心理検査報告書、カウンセリング記録の作成
  • 実績:(可能な範囲で)〇〇プログラムの導入により、参加者の満足度が〇%向上。多職種連携を強化し、クライアントの復職支援率向上に貢献。

このように、具体的な業務内容や使用した心理検査・療法名を記載しつつ、守秘義務に抵触しない範囲で実績を示すことがポイントです。数字を用いて具体的に示すと、より説得力が増します。

免許・資格欄:公認心理師資格の正式名称と登録番号、取得年月日の書き方、その他関連資格

免許・資格欄では、まず「公認心理師」と正式名称で記載し、登録年月日登録番号を正確に記入します。これは必須事項であり、間違いのないように注意しましょう。

【記載例】

〇〇年〇月 公認心理師 登録 (登録番号 第〇〇〇〇〇号)

臨床心理士資格も保有している場合は、同様に記載します。

〇〇年〇月 臨床心理士 資格取得 (登録番号 第〇〇〇〇〇号)

その他、業務に関連する資格があれば積極的に記載します。例えば、以下のような資格が考えられます。

  • 精神保健福祉士
  • 社会福祉士
  • 学校心理士
  • 臨床発達心理士
  • 教員免許(特に学校領域希望の場合)
  • 産業カウンセラー(特に企業領域希望の場合)
  • キャリアコンサルタント
  • 普通自動車第一種運転免許(訪問業務などがある場合)

資格は取得年月順に記載するのが一般的です。取得見込みの場合は、「〇〇年〇月 公認心理師 登録見込み」のように記載します。資格はあなたのスキルを客観的に証明するものですので、漏れなく正確に記載しましょう。

自己PR欄:効果的なアピール方法と例文(経験者・未経験者別)

自己PRは、あなたの強みや人柄を伝え、採用担当者に「会ってみたい」と思わせるための重要な項目です。経験者と未経験者ではアピールするポイントが異なります。

【経験者の場合】
これまでの実務経験で培った専門性やスキル、実績を具体的にアピールします。どのような課題に対し、どのように取り組み、どのような成果を上げたのかを明確に示しましょう。

(例文)
「精神科クリニックにて5年間、公認心理師として勤務し、多様な精神疾患を抱えるクライアントへの心理アセスメント及びカウンセリングに従事してまいりました。特に、認知行動療法を用いたうつ病・不安障害への介入を得意としており、クライアントの症状改善や社会復帰支援に貢献してまいりました。また、多職種チームの一員として、医師や看護師と密に連携し、カンファレンスでの情報共有や治療方針の検討にも積極的に参加しました。これらの経験で培った高度なアセスメント能力、多様なケースに対応できる実践力、そして円滑なコミュニケーション能力を活かし、貴院の地域精神医療に貢献したいと考えております。」

【未経験者・新卒の場合】
実務経験がない分、学業や実習で得た知識・スキル、仕事への熱意、ポテンシャルをアピールします。なぜ公認心理師を目指したのか、どのような心理師になりたいのかを具体的に伝えましょう。

(例文)
「大学院での臨床心理学の学びを通して、人の心に寄り添い、その人らしい生き方を支援する公認心理師の仕事に強い魅力を感じています。修士論文では〇〇について研究し、〇〇理論への理解を深めました。また、附属心理相談室での実習では、スーパービジョンを受けながら、クライアントへのインテーク面接や心理検査の実施、ケースカンファレンスへの参加などを経験し、傾聴力と共感力、そして誠実に学ぶ姿勢を培いました。実務経験はございませんが、これまでの学びで得た知識と、常に向上心を持って学び続ける意欲を活かし、一日も早く貴施設に貢献できる人材になりたいと考えております。」

いずれの場合も、応募先の求める人物像を意識し、自身の強みがどのように活かせるかを具体的に述べることが重要です。

志望動機欄:熱意と貢献意欲を伝える書き方と例文(病院、学校、企業など応募先別)

志望動機は、なぜその応募先でなければならないのかを伝える項目です。応募先の理念や特徴を理解し、自身の経験や価値観、キャリアプランと結びつけて、熱意と貢献意欲を示すことが重要です。

応募先の分野(病院、学校、企業、福祉施設など)によって、求められる役割やアピールすべきポイントが異なります。

【病院・クリニックの場合】
(例文)
「地域に根差した精神科医療を提供されている貴院の理念に深く共感しております。特に、多職種連携によるチーム医療を重視し、早期介入から社会復帰支援まで一貫したサポート体制を構築されている点に魅力を感じています。私はこれまで〇〇病院にて、急性期から回復期の患者様への心理支援に携わってまいりました。そこで培ったアセスメント能力と多様な心理療法スキルを活かし、貴院のチーム医療の一員として、患者様の回復と地域生活の向上に貢献したいと考え、志望いたしました。」

【学校(スクールカウンセラーなど)の場合】
(例文)
「『一人ひとりの個性を尊重し、健やかな成長を支援する』という貴校の教育方針に感銘を受けました。大学院での研究テーマが児童期の心理的課題であり、教育現場での心理支援に強い関心を持っております。附属相談室での実習経験を通して、子どもたちだけでなく、保護者や教職員との連携の重要性も学びました。これまでの学びと経験を活かし、児童生徒の悩みや問題に早期に対応し、関係機関と連携しながら、彼らが安心して学校生活を送れる環境づくりに貢献したいと考え、志望いたしました。」

【企業(産業カウンセラーなど)の場合】
(例文)
「従業員のメンタルヘルスケアを重視し、働きがいのある職場環境づくりに積極的に取り組まれている貴社の姿勢に魅力を感じています。前職の〇〇(企業)では、従業員へのカウンセリングやストレスチェック後のフォローアップ、管理職向けのメンタルヘルス研修の企画・実施などを担当してまいりました。これらの経験で培った組織におけるメンタルヘルス問題への対応力と予防的アプローチのスキルを活かし、貴社の従業員の皆様が心身ともに健康で、いきいきと働ける環境づくりに貢献したいと考え、志望いたしました。」

このように、応募先の特性を踏まえ、自身の経験やスキルと結びつけながら、具体的に貢献したい内容を述べることが重要です。

公認心理師 履歴書作成時の注意点

履歴書は、内容だけでなく、作成プロセスや提出方法にも注意が必要です。細かな点への配慮が、あなたの丁寧さや信頼性を伝えることにつながります。ここでは、公認心理師の履歴書を作成する上で特に注意すべき点をまとめました。

以下の点に注意して、完成度の高い履歴書を目指しましょう。

  • 手書き vs パソコン作成:どちらを選ぶべき?
  • 用紙の選び方とサイズ
  • 写真の選び方とマナー
  • 誤字脱字、記入漏れは厳禁
  • 守秘義務への配慮
  • 提出方法(郵送・メール・手渡し)のマナー

これらの注意点を守ることで、マイナス評価を避け、好印象を与えることができます。

手書き vs パソコン作成:どちらを選ぶべき?

履歴書の作成方法について、手書きとパソコン作成のどちらが良いか迷う方もいるでしょう。結論から言うと、応募先からの指定がない限り、どちらでも問題ありません。ただし、それぞれにメリット・デメリットがあります。

手書きのメリットは、丁寧な文字で書くことで、熱意や誠実さが伝わりやすい点です。特に、伝統的な企業や、人柄を重視する傾向のある職場では好まれる場合があります。デメリットは、作成に時間がかかること、修正が難しいことです。

パソコン作成のメリットは、効率的に作成でき、修正が容易である点、そして読みやすいことです。多くの情報を整理して記載したい場合や、複数の企業に応募する場合に適しています。デメリットは、個性が出しにくく、熱意が伝わりにくいと感じる採用担当者もいる可能性がある点です。

近年はパソコン作成が主流になりつつありますが、応募先の業界や企業文化に合わせて選択するのが良いでしょう。医療機関や福祉施設などでは、手書きの丁寧さが評価されることもあります。どちらを選ぶにしても、丁寧さ、正確さ、読みやすさを心がけることが最も重要です。

用紙の選び方とサイズ

履歴書用紙は、文房具店やコンビニ、インターネットなどで購入できます。様々な種類がありますが、JIS規格のものを選ぶのが一般的です。サイズは、A4サイズ(A3二つ折り)またはB5サイズ(B4二つ折り)が主流です。

どちらのサイズを選ぶかは、記載する情報量によって決めると良いでしょう。職歴やアピールしたいことが多い場合は、スペースの広いA4サイズが適しています。特に指定がない場合は、A4サイズを選んでおけば間違いありません。

用紙の種類としては、学歴・職歴欄、自己PR欄、志望動機欄などの項目があらかじめ印刷されているものが使いやすいでしょう。自身の経歴やアピールしたい内容に合わせて、適切なフォーマットの用紙を選ぶことが大切です。例えば、職務経歴を詳しく書きたい場合は、職歴欄が大きいタイプを選ぶなど、工夫しましょう。パソコンで作成する場合は、一般的な履歴書テンプレートをダウンロードして使用するのが便利です。

写真の選び方とマナー

履歴書に貼付する写真は、あなたの第一印象を左右する重要な要素です。以下の点に注意して、適切な写真を選びましょう。

  • サイズ:一般的に縦4cm×横3cmです。
  • 撮影時期:3ヶ月以内に撮影したものを使用します。
  • 服装:清潔感のあるスーツまたはそれに準ずる服装(ジャケット着用推奨)が良いでしょう。インナーは白のブラウスやシャツが基本です。
  • 髪型・メイク:清潔感を意識し、髪が顔にかからないようにまとめます。メイクはナチュラルメイクを心がけましょう。
  • 表情:口角を少し上げ、自然な笑顔で、真摯な印象を与えるように意識します。歯を見せて笑うのは避けましょう。
  • 背景:白、青、グレーなどの無地の背景を選びます。
  • 品質:写真館や証明写真機で撮影した、鮮明な写真を使用します。スナップ写真やプリクラ、アプリで加工した写真は絶対にNGです。

写真の裏には、油性ペンで氏名を記入しておきましょう。万が一、履歴書から剥がれてしまった場合でも、誰の写真か分かるようにするためです。のりで丁寧に貼り付け、曲がったり汚れたりしないように注意しましょう。

誤字脱字、記入漏れは厳禁

履歴書における誤字脱字や記入漏れは、注意力散漫、仕事への真剣味がないといったマイナスイメージにつながりかねません。特に公認心理師は、記録作成や報告書作成など、正確性が求められる業務が多い職種であるため、書類作成能力は厳しくチェックされると考えましょう。

作成後は、必ず声に出して読み上げるなどして、複数回チェックすることが重要です。日付、学校名・会社名の正式名称、資格名、登録番号などに間違いがないか、細部まで確認しましょう。特に、固有名詞の漢字ミスは失礼にあたるため、注意が必要です。

もし書き間違えてしまった場合は、修正液や修正テープは使用せず、新しい用紙に書き直すのが基本です。面倒に感じるかもしれませんが、丁寧な書類作成は、あなたの誠実さを示す上で不可欠です。提出前に、コピーを取っておくと、面接対策にも役立ちます。

守秘義務への配慮

公認心理師法では、正当な理由なく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならないという守秘義務が定められています(第41条)。これは、公認心理師でなくなった後においても同様です。履歴書や職務経歴書を作成する際にも、この守秘義務を遵守することが絶対条件となります。

職務経歴や実績を具体的に書くことは重要ですが、クライアントの氏名、具体的な相談内容、個人が特定できるような情報は絶対に記載してはいけません。「〇〇市の小学生Aさん(ADHD傾向)のケース」のような書き方は厳禁です。

業務内容を記述する際は、「発達障害のある児童へのプレイセラピー」「うつ病クライアントへの認知行動療法」「〇〇企業の従業員へのストレスマネジメント研修」のように、対象者や業務内容を一般化して表現しましょう。実績を示す際も、「担当したクライアントの〇割が復職した」のように、個人が特定されない形で記述する必要があります。守秘義務への意識の高さを示すことも、公認心理師としての信頼性をアピールする上で重要です。

提出方法(郵送・メール・手渡し)のマナー

履歴書の提出方法は、応募先からの指示に従います。郵送、メール、手渡し、それぞれの方法に応じたマナーがあります。

【郵送の場合】

  • 封筒:白無地の角形A4号(A4サイズを折らずに入れられる)または角形2号(A4サイズを折らずに入れられる)を選びます。
  • 宛名書き:表面に宛先(会社名、部署名、担当者名)を正確に記載します。「御中」と「様」を使い分けましょう(会社・部署宛なら「御中」、個人宛なら「様」)。左下に赤字で「履歴書在中」と記載し、四角で囲みます。裏面には自分の住所・氏名を記載します。
  • 書類の入れ方:クリアファイルに履歴書、職務経歴書、その他必要書類(送付状など)を順番に重ねて入れ、封筒に入れます。
  • 送付状(添え状):誰が、何を、何のために送ったのかを伝えるための書類です。同封するのがマナーです。
  • 郵送方法:普通郵便で問題ありませんが、期日に余裕がない場合や確実に届けたい場合は、簡易書留や特定記録郵便を利用するのも良いでしょう。

【メールの場合】

  • 件名:「【氏名】〇〇職応募の件」「履歴書等送付の件/氏名」のように、一目で内容と差出人が分かるようにします。
  • 本文:宛名、挨拶、簡単な自己紹介、応募書類を添付した旨、締めの挨拶などを簡潔に記載します。
  • 添付ファイル:履歴書や職務経歴書はPDF形式に変換するのが一般的です。ファイル名も「履歴書(氏名)」「職務経歴書(氏名)」のように分かりやすくしましょう。パスワードを設定する場合は、別途パスワードを通知するメールを送ります。
  • 署名:メールの最後には、氏名、住所、電話番号、メールアドレスを記載した署名をつけましょう。

【手渡しの場合】

  • 持参方法:封筒に入れ、クリアファイルに挟んで持参します。封筒の宛名は不要ですが、裏面に自分の住所・氏名を書いておくと丁寧です。
  • 渡し方:面接官に直接手渡す場合は、封筒から出し、クリアファイルに入れた状態で、相手が読みやすい向きにして両手で渡します。「こちらが応募書類です。よろしくお願いいたします。」と一言添えましょう。受付で提出する場合は、封筒に入れたまま渡します。

提出方法に関わらず、期日を厳守することが最も重要です。余裕を持って準備し、指定された方法で確実に提出しましょう。

職務経歴書は必要?履歴書との違い

就職・転職活動において、履歴書とセットで提出を求められることが多いのが「職務経歴書」です。公認心理師の応募においても、職務経歴書の提出が必要となるケースは少なくありません。ここでは、職務経歴書の役割と履歴書との違い、そして公認心理師ならではの書き方のポイントについて解説します。

職務経歴書について理解を深め、効果的な書類を作成しましょう。

  • 職務経歴書の役割と重要性
  • 履歴書と職務経歴書の使い分け
  • 公認心理師の職務経歴書の書き方ポイント

これらの点を押さえることで、応募書類全体の質を高めることができます。

職務経歴書の役割と重要性

職務経歴書は、これまでの職務経験の詳細を具体的に伝えるための書類です。履歴書の職歴欄だけでは書ききれない、具体的な業務内容、実績、習得したスキルなどを、より詳しくアピールする役割を担います。

採用担当者は、職務経歴書を通して、応募者が自社(自施設)で活躍できるだけの経験やスキルを持っているか、即戦力となり得るかを判断します。特に、専門性が問われる公認心理師の採用においては、職務経歴書の内容が非常に重視される傾向にあります。

どのような対象者に対し、どのようなアプローチで関わり、どのような成果を上げてきたのかを具体的に示すことで、あなたの専門性や実践能力を効果的に伝えることができます。履歴書があなたの「プロフィール」だとすれば、職務経歴書はあなたの「仕事の実績報告書」と言えるでしょう。応募先によっては提出が必須でない場合もありますが、任意の場合でも提出することで、より強く自己アピールができます。

履歴書と職務経歴書の使い分け

履歴書と職務経歴書は、それぞれ異なる役割を持っています。その違いを理解し、情報を効果的に振り分けることが重要です。

【履歴書】

  • 目的:応募者の基本的なプロフィール(氏名、年齢、学歴、職歴の概要、資格、連絡先など)を伝える。
  • 特徴:定型的なフォーマット。自己PRや志望動機も記載するが、スペースは限られる。
  • 役割:応募者の全体像を把握するための書類。

【職務経歴書】

  • 目的:これまでの職務経験の詳細(具体的な業務内容、実績、スキルなど)を伝える。
  • 特徴:自由なフォーマット(編年体式、逆編年体式、キャリア式など)。具体的なエピソードや数字を用いてアピールできる。
  • 役割:応募者の実務能力や専門性を評価するための書類。

つまり、履歴書で基本的な情報と熱意を伝え、職務経歴書で具体的な経験とスキルをアピールするという使い分けが基本です。両方の書類で内容が重複しすぎないように、かつ、矛盾がないように注意しましょう。履歴書の職歴欄は簡潔にまとめ、詳細は職務経歴書で補足するという意識で作成すると良いでしょう。

公認心理師の職務経歴書の書き方ポイント

公認心理師の職務経歴書を作成する際には、以下のポイントを意識しましょう。

  1. フォーマットの選択:一般的には、時系列に沿って職歴を記載する「編年体式」または「逆編年体式」が用いられます。キャリアチェンジの場合などは、職務内容ごとにまとめる「キャリア式」も有効です。読みやすさを考慮し、自分に合ったフォーマットを選びましょう。
  2. 職務要約:冒頭に、これまでの職務経験の概要を数行でまとめます。採用担当者が最初に目にする部分なので、簡潔かつ魅力的に記載しましょう。
  3. 職務経歴:勤務先ごとに、在籍期間、法人名・施設名、事業内容、従業員数、所属部署、役職などを記載します。
  4. 業務内容の具体化:担当した業務内容を具体的に記述します。「どのような対象者に(例:児童、成人、高齢者)」「どのような場で(例:病院、学校、相談室)」「どのような業務を(例:アセスメント、カウンセリング、コンサルテーション)」「どのような方法で(例:〇〇療法、〇〇検査)」行ったのかを明確に示しましょう。
  5. 実績のアピール:具体的な成果や実績を、可能な範囲で数値化して示します。「〇〇プログラムの実施により、利用者の満足度が〇%向上」「多職種連携を推進し、ケースカンファレンスの質を向上させた」など、客観的な事実に基づいて記載します。
  6. 活かせる経験・知識・スキル:これまでの経験を通して習得した専門知識(〇〇理論、〇〇療法など)、スキル(アセスメント能力、面接技法、多職種連携スキルなど)、語学力などをまとめます。
  7. 自己PR:履歴書とは異なる視点や、さらに掘り下げた内容で自己PRを記載します。職務経験と結びつけて、自身の強みや仕事への取り組み方をアピールしましょう。
  8. 守秘義務への配慮:履歴書同様、クライアントの個人情報や詳細なケース内容を記載しないよう、細心の注意を払います。

A4用紙1~2枚程度にまとめるのが一般的です。簡潔かつ具体的に、あなたの専門性と実践能力が伝わるように工夫しましょう。

【状況別】公認心理師 履歴書の書き方のヒント

公認心理師としてのキャリアは様々です。新卒でこれから実務経験を積む方、既に経験を積み転職を目指す方、一度現場を離れてブランクがある方など、状況によって履歴書でアピールすべきポイントや書き方の工夫が異なります。ここでは、状況別に履歴書作成のヒントをご紹介します。

ご自身の状況に合わせて、効果的なアピール方法を見つけましょう。

  • 未経験・新卒の場合
  • 転職・キャリアアップの場合
  • ブランクがある場合

それぞれの状況に応じたポイントを押さえることで、より説得力のある履歴書を作成できます。

未経験・新卒の場合

公認心理師としての実務経験がない未経験者や新卒の場合、ポテンシャルと熱意をアピールすることが重要になります。職歴欄にはアルバイト経験などを記載できますが、学歴欄や自己PR欄、志望動機欄を充実させましょう。

【アピールポイント】

  • 学業への取り組み:大学・大学院で何を学び、どのような知識・スキルを身につけたかを具体的に示します。卒業論文・修士論文のテーマや、特に力を入れた科目、成績などをアピールできます。
  • 実習経験:大学院での実習経験は貴重なアピール材料です。どのような施設で、どのような対象者に対し、どのような業務(見学、陪席、検査補助、ケース担当など)を経験したのか、そこから何を学んだのかを具体的に記述しましょう。
  • 熱意と意欲:なぜ公認心理師を目指したのか、どのような心理師になりたいのか、仕事に対する熱意や学ぶ意欲を具体的に伝えます。「一日も早く戦力になりたい」「積極的に学び続けたい」といった前向きな姿勢を示しましょう。
  • 人柄・強み:コミュニケーション能力、傾聴力、共感力、誠実さ、責任感など、公認心理師として求められる資質や、自身の強みを具体的なエピソードを交えてアピールします。
  • アルバイト経験など:心理職とは直接関係なくても、接客業や教育関連のアルバイト経験などがあれば、そこで培ったコミュニケーション能力や対人スキルをアピールできます。

「実務経験がないこと」を卑下するのではなく、「これから成長していく意欲」を前面に出すことが大切です。丁寧な書類作成を心がけ、誠実さを伝えましょう。

転職・キャリアアップの場合

既に公認心理師としての実務経験がある方が転職やキャリアアップを目指す場合、これまでの経験と実績、そして即戦力となるスキルを具体的にアピールすることが重要です。職歴欄と職務経歴書を充実させ、専門性の高さを明確に示しましょう。

【アピールポイント】

  • 専門分野・得意領域:これまでの経験の中で、特に力を入れてきた分野や得意とする領域(例:特定の心理療法、特定の問題領域、特定の対象者層)を明確に示します。
  • 具体的な実績:担当した業務内容だけでなく、どのような成果を上げたのかを具体的に記述します。可能な範囲で数値化したり、客観的な事実に基づいたエピソードを盛り込んだりすると効果的です。
  • マネジメント経験・リーダー経験:後輩指導やチームリーダー、研修講師などの経験があれば、積極的にアピールしましょう。
  • 応募先とのマッチング:なぜ現在の職場ではなく、応募先で働きたいのか、その理由を明確に述べます。応募先の理念や事業内容と、自身の経験・スキル、キャリアプランを結びつけて、貢献意欲を示しましょう。
  • スキルアップへの意欲:これまでの経験に安住せず、今後も学び続け、専門性を高めていきたいという意欲を示すことも重要です。研修参加歴や学会発表経験などもアピール材料になります。

履歴書と職務経歴書で、これまでのキャリアを一貫性を持って示すことが大切です。応募先のニーズを的確に捉え、自身の経験やスキルがどのように活かせるのかを具体的にアピールしましょう。

ブランクがある場合

出産・育児、介護、病気療養、留学など、様々な理由で公認心理師としてのキャリアにブランク(空白期間)がある場合、その期間について正直に、かつポジティブに説明することが重要です。ブランクがあること自体が、必ずしもマイナス評価につながるわけではありません。

【書き方のポイント】

  • 職歴欄への記載:ブランク期間について、正直に記載します。例えば、「〇〇年〇月~〇〇年〇月 育児のため休職」のように簡潔に理由を添えましょう。
  • 自己PR・志望動機での説明:ブランク期間中に何をしていたのか、仕事復帰に向けてどのような準備をしてきたのかを具体的に説明します。
    • スキル維持・向上のための努力:関連書籍を読む、研修に参加する、学会に所属し続けるなど、ブランク期間中も自己研鑽に努めていたことをアピールします。(例:「育児休業中も、オンライン研修に参加し、最新の〇〇療法の知識習得に努めてまいりました。」)
    • ブランク期間の経験を活かす:育児や介護の経験を通して、コミュニケーション能力や共感力、問題解決能力などが向上したなど、ブランク期間の経験が仕事に活かせる点をアピールします。(例:「〇年間の育児経験を通して、多様な価値観を持つ保護者の方々と関わる中で、傾聴力と柔軟な対応力が一層身につきました。」)
    • 仕事への意欲:ブランクを経て、改めて仕事に対する意欲が高まっていることを伝えます。「ブランクはありますが、再び公認心理師として貢献したいという思いは強く、即戦力となれるよう努力いたします。」
  • 正直さと前向きな姿勢:ブランクの理由を正直に伝え、隠したりごまかしたりしないことが重要です。その上で、仕事復帰への意欲と前向きな姿勢を示しましょう。

ブランク期間をネガティブに捉えず、その期間に得た経験や学びをアピールする視点を持つことが大切です。採用担当者の不安を払拭できるよう、具体的な説明と仕事への熱意を伝えましょう。

公認心理師 履歴書に関するよくある質問

ここでは、公認心理師の履歴書作成に関して、多くの方が疑問に思う点や、よくある質問についてQ&A形式で解説します。

履歴書のテンプレートはどこで入手できますか?

履歴書のテンプレートは、様々な方法で入手できます。

  • 市販の履歴書用紙:文房具店、書店、コンビニエンスストア、100円ショップなどで購入できます。JIS規格のものを選ぶのが一般的です。様々なフォーマットがあるので、自分の経歴やアピールしたい内容に合わせて選びましょう。
  • インターネット上のテンプレート:厚生労働省のウェブサイトや、転職サイト、求人サイト、テンプレート配布サイトなどで、無料でダウンロードできるテンプレートが多数あります。WordやExcel形式、PDF形式などがあり、パソコンで作成する場合に便利です。
  • 大学のキャリアセンターなど:在籍している、または卒業した大学のキャリアセンターなどで、独自のテンプレートを提供している場合があります。

どのテンプレートを使用する場合でも、基本的な項目(氏名、連絡先、学歴、職歴、免許・資格、自己PR、志望動機など)が網羅されているかを確認しましょう。パソコンで作成する場合は、フォントや文字サイズを統一し、見やすいレイアウトを心がけることが大切です。

資格取得見込みの場合はどう書けばいいですか?

公認心理師試験に合格し、現在登録申請中である場合や、これから受験資格を得て試験を受ける予定である場合は、その旨を正直に記載します。

【登録申請中の場合】
免許・資格欄に以下のように記載します。

「〇〇年〇月 公認心理師資格試験 合格」
「公認心理師 登録申請中(〇〇年〇月登録見込み)」

【受験資格取得見込み・受験予定の場合】
現時点で資格は保有していませんが、取得の意欲を示すことは重要です。免許・資格欄または自己PR欄などで、取得見込みであることを記載しましょう。

(免許・資格欄)
「〇〇年〇月 公認心理師 受験資格取得見込み」
「〇〇年〇月 公認心理師資格試験 受験予定」

(自己PR欄など)
「現在、〇〇大学大学院にて公認心理師養成課程に在籍しており、〇〇年〇月に受験資格を取得見込みです。資格取得後は、貴施設にて専門性を活かしたいと考えております。」

見込みであることを明確に記載し、取得に向けた意欲を示すことがポイントです。虚偽の記載は絶対に避けましょう。

アルバイト経験は職歴に書くべきですか?

アルバイト経験を職歴欄に記載するかどうかは、その経験が応募する職務内容と関連性があるか、また、アピールになるかどうかで判断します。

【記載した方が良いケース】

  • 応募する職務内容(公認心理師の業務)に直接関連するアルバイト経験(例:心理相談室での受付、教育機関での学習支援ボランティアなど)
  • 応募職種で求められるスキル(コミュニケーション能力、対人スキルなど)をアピールできるアルバイト経験(例:接客業、塾講師など)
  • 職歴にブランクがあり、その期間に行っていたアルバイト経験
  • 新卒や第二新卒で、正社員としての職務経験がない場合

【記載しなくても良いケース】

  • 応募する職務内容との関連性が薄い短期間のアルバイト
  • 正社員としての職務経験が豊富にある場合(スペースが限られているため、優先度の高い職歴を記載する)

記載する場合は、会社名(店舗名)、在籍期間、簡単な業務内容を記載します。「(アルバイト)」と明記しておくと分かりやすいでしょう。自己PR欄などで、アルバイト経験から得たスキルや学びを具体的にアピールすることも有効です。

退職理由は詳しく書く必要がありますか?

履歴書の職歴欄に記載する退職理由は、「一身上の都合により退職」または「会社都合により退職」と簡潔に書くのが一般的です。詳細な理由まで記載する必要はありません。

ただし、面接では退職理由について質問される可能性が高いです。そのため、面接で聞かれた際に、ポジティブかつ具体的に説明できるように準備しておくことが重要です。

【面接での説明ポイント】

  • ネガティブな理由は避ける:人間関係の不満や待遇への不満など、ネガティブな理由をそのまま伝えるのは避けましょう。
  • 前向きな理由に言い換える:「新しい分野に挑戦したい」「専門性を高めたい」「〇〇の経験を活かして貢献したい」など、キャリアアップやスキルアップ、応募先への貢献意欲といった前向きな理由に言い換えて説明します。
  • 簡潔かつ正直に:長々と説明する必要はありませんが、嘘をつくのはNGです。簡潔に、正直に、そして前向きな姿勢で伝えましょう。
  • 応募先への志望理由と一貫性を持たせる:退職理由と、応募先への志望理由に一貫性があると、説得力が増します。

履歴書には簡潔に記載し、面接での回答をしっかりと準備しておくことが大切です。

面接で履歴書について聞かれたらどう答える?

面接では、提出した履歴書の内容に基づいて質問されることがよくあります。特に、自己PR、志望動機、職務経歴、学歴(研究内容など)、ブランク期間などは、深掘りされる可能性が高い項目です。

【対策ポイント】

  • 履歴書の内容を再確認する:面接前に、提出した履歴書のコピーを必ず見返し、記載内容を正確に把握しておきましょう。
  • 具体的なエピソードを準備する:自己PRや職務経歴で記載した内容について、「具体的にどのような状況で、どのように行動し、どのような結果になったのか」を説明できるエピソードを準備しておきます。PREP法(結論→理由→具体例→結論)を意識して話すと、分かりやすく伝えられます。
  • 想定される質問への回答を準備する:「あなたの強みは何ですか?」「なぜ当社(当施設)を志望したのですか?」「これまでの経験で最も困難だったことは何ですか?」「大学院ではどのような研究をしましたか?」など、想定される質問に対する回答を考えておきましょう。
  • 一貫性のある回答を心がける:履歴書に記載した内容と、面接での回答に矛盾がないように注意します。
  • 熱意と意欲を伝える:質問に答える際には、自信を持って、ハキハキと話しましょう。仕事への熱意や貢献意欲を伝えることを意識します。
  • 逆質問の準備:面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることが多いです。事前にいくつか質問を準備しておくと、意欲を示すことができます。(ただし、給与や待遇に関する質問は、タイミングを見計らう必要があります。)

履歴書は面接の土台となる書類です。記載内容をしっかりと頭に入れ、自信を持って面接に臨めるように準備しましょう。

臨床心理士とのダブルライセンスの場合は?

公認心理師と臨床心理士の両方の資格を持っている場合、それは大きな強みとなります。履歴書の免許・資格欄には、両方の資格を正式名称、取得(登録)年月日、登録番号とともに記載しましょう。

【記載例】

〇〇年〇月 公認心理師 登録 (登録番号 第〇〇〇〇〇号)
〇〇年〇月 臨床心理士 資格取得 (登録番号 第〇〇〇〇〇号)

取得年月が古い順に記載するのが一般的です。

自己PR欄や職務経歴書においても、ダブルライセンスであることをアピールできます。例えば、「公認心理師及び臨床心理士として、〇〇領域で〇年の実務経験があります」「両資格の視点を活かし、多角的なアセスメントと支援を提供できます」のように記述することで、専門性の高さを効果的に伝えることができます。

応募先によっては、どちらか一方の資格が必須要件となっている場合もありますが、両方持っていることは、知識・スキルの幅広さを示す上で有利に働くことが多いでしょう。

履歴書の賞罰欄には何を書けばいいですか?

履歴書のフォーマットによっては、「賞罰」欄が設けられている場合があります。

「賞」には、全国レベル・国際レベルの受賞歴や、それに準ずるような特筆すべき表彰歴を記載します。例えば、スポーツでの全国大会優勝、学術的な賞、著名なコンクールでの入賞などが該当します。一般的な社内表彰や、皆勤賞などは記載する必要はありません。特に記載する賞がない場合は、「なし」と記入します。

「罰」には、刑事罰(懲役、禁固、罰金など)の確定判決を受けた経歴を記載します。交通違反による反則金(青切符)や、行政罰、不起訴処分、裁判中の事件などは記載する必要はありません。ただし、執行猶予期間中の場合や、禁固以上の刑の場合は記載が必要です。罰金刑の場合も記載するのが一般的ですが、軽微なものであれば記載不要とする考え方もあります。判断に迷う場合は、専門家(弁護士など)に相談することも検討しましょう。虚偽の記載は、経歴詐称として内定取り消しや解雇の理由になる可能性があるため、正直に記載する必要があります。特に記載する罰がない場合は、「なし」と記入します。

賞罰欄がない履歴書フォーマットを使用する場合は、記載する必要はありません。賞罰欄がある場合は、「賞」「罰」ともに正直に、かつ正確に記載することが重要です。

公認心理師の資格は履歴書のどこに書く?

公認心理師の資格は、履歴書の「免許・資格」欄に記載するのが最も適切です。

記載する際は、以下の情報を正確に記入しましょう。

  • 取得(登録)年月:資格を登録した年月を和暦または西暦で記載します(履歴書全体で統一)。
  • 資格の正式名称:「公認心理師」と正確に記載します。
  • 登録番号:公認心理師登録簿に記載されている登録番号を記載します。「(登録番号 第〇〇〇〇〇号)」のように括弧書きで添えるのが一般的です。

【記載例】

〇〇年〇月 公認心理師 登録 (登録番号 第〇〇〇〇〇号)

免許・資格欄は、取得年月順に記載するのが一般的です。他の資格(臨床心理士、運転免許など)も保有している場合は、併せて記載しましょう。公認心理師資格は、あなたの専門性を証明する最も重要な資格の一つですので、目立つように、かつ正確に記載することが重要です。

心理カウンセラーの資格は履歴書に書けますか?

「心理カウンセラー」という名称の国家資格はありません。一般的に「心理カウンセラー資格」と呼ばれるものは、民間団体が認定する様々な資格を指します。これらの民間資格を履歴書に記載するかどうかは、その資格の知名度、信頼性、そして応募する職務内容との関連性を考慮して判断しましょう。

【記載を検討できるケース】

  • 知名度・信頼性の高い資格:産業カウンセラー、キャリアコンサルタント(国家資格)、認定心理士など、比較的広く認知されている資格。
  • 応募職種との関連性が高い資格:例えば、特定の心理療法(認知行動療法、家族療法など)に関する専門的な民間資格で、応募先の業務内容と直接関連がある場合。
  • 公認心理師資格を持っていない場合:心理学系の資格としてアピールしたい場合。

【記載する際の注意点】

  • 資格の正式名称と認定団体名を正確に記載する:「〇〇協会認定 〇〇カウンセラー」のように、正式名称と認定団体名を明記しましょう。
  • 取得年月を記載する。
  • 資格のレベルや内容を補足説明する:必要であれば、自己PR欄などで、その資格を通してどのような知識やスキルを習得したのかを具体的に説明すると良いでしょう。

ただし、あまりにも多くの民間資格を羅列すると、専門性が分散している印象を与える可能性もあります。応募先が求めるスキルや経験に合わせて、記載する資格を厳選することが重要です。公認心理師や臨床心理士といった国家資格やそれに準ずる資格がある場合は、そちらを優先的に記載しましょう。

まとめ

  • 公認心理師の履歴書は専門性と経験の具体性が重要。
  • 応募先の求める人物像に合わせたアピールを意識する。
  • 丁寧さ、正確さ、誤字脱字のなさが信頼性につながる。
  • 基本情報、学歴、職歴、資格、自己PR、志望動機が基本構成。
  • 学歴では心理学関連の学びをアピールする。
  • 職歴は守秘義務に配慮しつつ具体的に記述する。
  • 公認心理師資格は正式名称、登録年月、登録番号を正確に。
  • 自己PRは経験や強みを具体的なエピソードで示す。
  • 志望動機は応募先への熱意と貢献意欲を明確に。
  • 手書き・PC作成は指定がなければどちらでも可、丁寧さが重要。
  • 写真は清潔感のある証明写真を3ヶ月以内に撮影したもの。
  • 職務経歴書は実務能力を詳細に伝えるための重要書類。
  • 未経験者はポテンシャルと熱意、経験者は実績と専門性を強調。
  • ブランク期間は正直に、かつポジティブに説明する。
  • 面接に備え、履歴書の内容を深く理解しておくこと。
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