長年続けてきた年賀状のやり取りを終える「年賀状じまい」は、人生の節目やライフスタイルの変化に伴い、多くの方が検討する大切な習慣です。しかし、「年賀状じまいハガキはどこで手に入るのだろう」「どんな種類があるのか」「いつ、どのように送れば失礼にならないのか」といった疑問を抱える方も少なくありません。
本記事では、年賀状じまいハガキの購入場所から、適切な選び方、送る時期やマナーまで、読者の皆様が安心して年賀状じまいを進められるよう、詳細に解説します。ぜひ参考にして、気持ちの良い区切りをつけましょう。
年賀状じまいハガキはどこで買える?主な購入場所とそれぞれの特徴

年賀状じまいハガキの購入場所は多岐にわたりますが、それぞれに特徴があります。ご自身の状況や希望に合わせて、最適な購入先を選ぶことが大切です。ここでは、主要な購入場所とそのメリット・デメリットをご紹介します。
オンラインストア・印刷サービスは種類が豊富
近年、オンラインストアや専門の印刷サービスを利用して年賀状じまいハガキを購入する方が増えています。Amazonや楽天市場といった大手通販サイトでは、様々なデザインの年賀状じまいハガキが販売されており、自宅にいながら手軽に選べるのが大きな魅力です。また、挨拶状ドットコムやおたより本舗、アルファプリントサービスなどの専門印刷会社では、高品質な印刷はもちろん、豊富な文例テンプレートや宛名印刷サービスも提供しており、手間をかけずに準備を済ませたい方におすすめです。
これらのサービスでは、私製はがきだけでなく、お年玉付き年賀はがきに年賀状じまいの文面を印刷するオプションも選べる場合があります。デザインもシンプルで上品なものから、イラスト入りの温かい雰囲気のものまで幅広く、ご自身の気持ちに合った一枚を見つけやすいでしょう。
郵便局は官製はがきや私製はがきが手軽に手に入る
郵便局では、年賀状じまい専用のハガキは基本的に販売されていません。しかし、切手不要の官製はがきや、ご自身で切手を貼る私製はがきを購入することができます。 これらの無地のハガキに、ご自身でメッセージを手書きしたり、自宅のプリンターで印刷したりすることで、オリジナルの年賀状じまいハガキを作成することが可能です。
郵便局は全国どこにでもあり、手軽に購入できる点がメリットです。また、官製はがきであれば切手を貼る手間が省けるため、枚数が多くてもスムーズに準備を進められます。 ただし、デザインや文面にこだわりたい場合は、他の方法を検討する必要があるでしょう。
文具店・雑貨店は実物を見て選べる
ロフトや東急ハンズなどの文具店や雑貨店でも、年賀状じまいハガキが取り扱われていることがあります。これらの店舗では、実際にハガキのデザインや紙質を手に取って確認できるため、オンラインでは伝わりにくい細部の雰囲気を感じ取れるのが利点です。
ただし、店舗によっては取り扱いがない場合や、種類が限られていることもあるため、事前に電話などで確認することをおすすめします。また、大型スーパーのイオンやホームセンターのカインズなどでも見かけることがあるようです。 実物を見て選びたい方にとっては、これらの店舗を訪れる価値は十分にあるでしょう。
コンビニエンスストアは急ぎの場合に便利
コンビニエンスストアでは、年賀状じまい専用のハガキが販売されていることは稀です。しかし、急ぎでハガキが必要な場合や、切手をすぐに購入したい場合には、無地の私製はがきや官製はがきを取り扱っていることがあります。
コンビニは24時間営業している店舗も多く、必要な時にすぐに購入できる手軽さが最大のメリットです。ただし、デザインの選択肢はほとんどなく、ご自身で文面を考える必要があります。あくまで緊急時の選択肢として考えておくと良いでしょう。
その他、意外な購入場所もチェック
上記以外にも、年賀状じまいハガキを手に入れる方法はいくつかあります。例えば、Creemaやminneといったハンドメイド作品の販売サイトでは、クリエイターがデザインした個性的な年賀状じまいハガキを見つけることができるかもしれません。 また、メルカリやYahoo!フリマなどのフリマアプリでは、未使用のハガキや、個人が作成したデザインハガキが出品されていることもあります。
さらに、「年賀状じまいシール」という便利なアイテムも存在します。これは、通常の年賀はがきや寒中見舞いハガキに貼るだけで、年賀状じまいのメッセージを伝えられるシールです。 既存のハガキを活用したい場合や、手軽に済ませたい場合に役立つでしょう。100円ショップでの取り扱いも期待できます。
年賀状じまいハガキの選び方:デザインと文面で後悔しないために

年賀状じまいハガキを選ぶ際には、デザインや文面が非常に重要です。相手に失礼なく、感謝の気持ちを伝えるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは、ハガキ選びのコツと文面作成の注意点について解説します。
私製はがきと官製はがきの違いと選び方
年賀状じまいハガキには、「私製はがき」と「官製はがき」の2種類があります。私製はがきは、切手を貼る必要がある一般的なハガキで、デザインの自由度が高いのが特徴です。一方、官製はがきは郵便局で販売されており、あらかじめ切手部分が印刷されているため、切手を貼る手間が省けます。
どちらを選ぶかは、デザインへのこだわりや、手間をかけたくないかによって変わります。デザインに凝りたい、オリジナリティを出したい場合は私製はがきを、手軽さを重視するなら官製はがきを選ぶと良いでしょう。オンラインの印刷サービスでは、どちらのタイプも選択できることが多いです。
相手に伝わる文面の基本構成と例文
年賀状じまいの文面は、相手への感謝と、今後年賀状を辞退する旨を丁寧に伝えることが大切です。基本的な構成は以下の通りです。
- 新年の挨拶(年賀状で送る場合)または時候の挨拶(寒中見舞いで送る場合)
- これまでの感謝の言葉
- 年賀状じまいをする理由(簡潔に)
- 今後年賀状を辞退する旨の明確な表明
- 今後の変わらぬお付き合いをお願いする言葉や、別の連絡手段の提案
- 相手の健康や多幸を祈る結びの言葉
特に、年賀状を辞退する理由を簡潔に伝えることが重要です。高齢になったこと、終活の一環、ライフスタイルの変化、デジタルでの交流への移行など、相手が納得しやすい理由を添えると良いでしょう。 「長年にわたり温かいご挨拶をいただき、心より感謝申し上げます」といった感謝の言葉を最初に伝えることで、相手に良い印象を与えられます。
デザイン選びのポイントと無料テンプレートの活用
年賀状じまいハガキのデザインは、シンプルで落ち着いたものを選ぶのが一般的です。派手すぎるデザインや、お祝いムードが強すぎるものは避けるのが無難でしょう。季節の花や風景、和柄など、上品で心温まるデザインが好まれます。
また、文面と同様に、デザインも相手への配慮を示す大切な要素です。もしデザインに自信がない場合は、無料のテンプレートを活用するのも一つの方法です。インターネット上には、年賀状じまい用の無料テンプレートを提供しているサイトが多数あります。 これらのテンプレートを利用すれば、手軽に質の高いデザインのハガキを作成できます。印刷サービスでも、豊富なデザインテンプレートが用意されているので、そちらから選ぶのも良いでしょう。
年賀状じまいハガキを送る時期とマナー:失礼にならないための配慮

年賀状じまいを成功させるためには、送る時期やマナーをしっかりと守ることが不可欠です。相手に不快感を与えず、良好な関係を維持するためのポイントを押さえておきましょう。
年賀状じまいを伝える最適なタイミング
年賀状じまいを伝える最適な時期は、相手が年賀状の準備を始める前の11月から12月初旬までとされています。 この時期に送ることで、相手に余計な手間をかけさせずに済み、スムーズに年賀状のやり取りを終えることができます。もし、この時期を過ぎてしまった場合は、以下の方法も検討しましょう。
- 最後の年賀状で伝える:新年の挨拶とともに、今年で年賀状を辞退する旨を記載します。この場合も、できるだけ早めに投函し、元旦に届くように配慮しましょう。
- 寒中見舞いで伝える:年が明けてから、松の内(一般的に1月7日まで)が過ぎた後に送る寒中見舞いで、年賀状じまいの意向を伝える方法です。1月8日から立春(2月3日頃)までに届くように投函します。
いずれの場合も、相手への感謝の気持ちを忘れずに、丁寧な言葉遣いを心がけることが重要です。
喪中はがきと兼ねる場合の注意点
身内に不幸があった場合、喪中はがきで年賀状じまいを兼ねることも可能です。喪中はがきは、喪に服しているため新年の挨拶を控える旨を伝えるものですが、これに加えて「来年以降の年賀状も辞退する」という旨を書き添えることができます。
ただし、喪中はがきは本来、不幸を知らせるものですので、年賀状じまいの文面は簡潔に、かつ分かりやすく記載することが大切です。相手が混乱しないよう、喪中の挨拶の後に、年賀状じまいについて触れるようにしましょう。
年賀状じまいを受け取った場合の対応
もし、ご自身が年賀状じまいのお知らせを受け取った場合、基本的には返信は不要とされています。 相手は年賀状のやり取りを終えたいという意思表示をしているため、返信を送るとかえって気を遣わせてしまう可能性があるからです。
しかし、長年お付き合いのある方や、今後も関係を続けたい大切な相手であれば、寒中見舞いや暑中見舞い、またはメールや電話などで、感謝の気持ちを伝えるのは良い方法です。 「お知らせいただきありがとうございます。こちらこそ、長年ありがとうございました」といった一言を添えることで、相手への配慮が伝わり、良好な関係を維持できるでしょう。
年賀状じまいに関するよくある質問

- 年賀状じまいはがきは誰に出すべきですか?
- 年賀状じまいを出すと失礼にあたりますか?
- 年賀状じまいはがきは手書きでもいいですか?
- 年賀状じまいを伝えた相手から年賀状が届いたらどうすればいいですか?
- 年賀状じまいと終活年賀状、喪中はがきの違いは何ですか?
年賀状じまいはがきは誰に出すべきですか?
年賀状じまいはがきは、今後も関係を維持したいと考えている相手を中心に送るのがおすすめです。 長年年賀状のやり取りをしてきた方々の中から、現在も交流がある人や、今後も連絡を取り続けたい人をリストアップし、丁寧に送るようにしましょう。疎遠になっている方には、これを機に整理するのも一つの考え方です。
年賀状じまいを出すと失礼にあたりますか?
年賀状じまいは、決して失礼な行為ではありません。 むしろ、突然年賀状のやり取りを止めて相手に心配をかけることのないよう、事前に丁寧に意思を伝える配慮ある行動と捉えられています。感謝の気持ちと今後の関係継続の意向を明確に伝えることで、相手も安心して受け止めてくれるでしょう。
年賀状じまいはがきは手書きでもいいですか?
はい、手書きでも全く問題ありません。むしろ、手書きのメッセージは、より温かい気持ちや丁寧な気持ちが伝わりやすいというメリットがあります。印刷されたハガキに、一言手書きのメッセージを添えるだけでも、相手への心遣いが伝わるでしょう。
年賀状じまいを伝えた相手から年賀状が届いたらどうすればいいですか?
年賀状じまいを伝えたにもかかわらず、相手から年賀状が届いた場合は、寒中見舞いで返信するのが丁寧な対応です。 その際、改めて年賀状じまいの旨を優しく伝えつつ、相手への感謝の気持ちを記しましょう。相手が年賀状じまいのお知らせを見落としていた可能性も考慮し、穏やかな文面を心がけることが大切です。
年賀状じまいと終活年賀状、喪中はがきの違いは何ですか?
年賀状じまいは、翌年以降の年賀状のやり取りを辞退する意思を伝える挨拶状全般を指します。 終活年賀状は、年賀状じまいの中でも、特に高齢の方が終活の一環として年賀状を終える際に使われる言葉です。 一方、喪中はがきは、身内に不幸があった際に、喪に服しているため新年の挨拶を控えることを伝えるハガキであり、年賀状じまいとは目的が異なります。 ただし、喪中はがきに年賀状じまいの意向を書き添えることは可能です。
まとめ

- 年賀状じまいハガキはオンラインストアや印刷サービスで豊富に選べます。
- 郵便局では無地の官製はがきや私製はがきを購入できます。
- 文具店や雑貨店では実物を見て選ぶことが可能です。
- コンビニエンスストアは急ぎの場合に無地のハガキが手に入ります。
- 年賀状じまいシールを活用する方法もあります。
- ハガキ選びでは私製と官製の違いを理解しましょう。
- 文面は感謝と辞退の意を丁寧に伝える構成が基本です。
- デザインはシンプルで上品なものがおすすめです。
- 無料テンプレートを活用して手軽に作成できます。
- 送る時期は11月から12月初旬が最適です。
- 時期を過ぎたら最後の年賀状や寒中見舞いで伝えましょう。
- 喪中はがきと兼ねる場合は文面に配慮が必要です。
- 年賀状じまいを受け取ったら原則返信は不要です。
- 相手から年賀状が届いたら寒中見舞いで対応しましょう。
- 年賀状じまいは失礼な行為ではなく、配慮ある行動です。
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