ドライフラワーを固めるヘアスプレー活用術！長持ちさせるコツと専用スプレーの比較

お部屋を彩る素敵なドライフラワー。しかし、時間が経つと花びらがポロポロと落ちてしまったり、せっかくの美しい色が褪せてしまったりと、お悩みの方も多いのではないでしょうか。大切にしているドライフラワーを長く楽しむためには、適切なケアが欠かせません。本記事では、身近なヘアスプレーを使ったドライフラワーの固定方法から、専用スプレーの選び方、さらに長持ちさせるための総合的なコツまで、詳しく解説します。

ドライフラワーがポロポロ崩れる原因とは？

ドライフラワーの魅力は、その独特の風合いと手軽さにありますが、時間の経過とともに花びらが落ちやすくなるのは避けられない問題です。この現象にはいくつかの原因があります。

• 湿気や乾燥による劣化
• 紫外線による色褪せ
• 物理的な衝撃

湿気や乾燥による劣化

ドライフラワーは乾燥している状態が最も安定していますが、空気中の湿気を吸い込むと、一時的に水分を含んで柔らかくなります。その後、再び乾燥する際に細胞壁が破損し、花びらが脆くなって崩れやすくなるのです。特に梅雨の時期など、湿度の高い環境ではこの劣化が早まる傾向があります。また、過度な乾燥も花材をパリパリにしてしまい、少しの衝撃で砕けてしまう原因となります。

紫外線による色褪せ

ドライフラワーの美しい色が失われる主な原因の一つは、紫外線です。直射日光はもちろんのこと、室内の蛍光灯の光にも紫外線は含まれており、花材の色素を分解してしまいます。特に赤やピンク系の花はアントシアニンという色素が紫外線に弱く、短期間で著しく色褪せることがあります。窓際など光が当たりやすい場所に飾っていると、色褪せが進行しやすくなるため注意が必要です。

物理的な衝撃

ドライフラワーは非常にデリケートなため、わずかな物理的な衝撃でも花びらや葉が落ちてしまうことがあります。例えば、風が強く当たる場所に飾ったり、頻繁に触ったりすることで、形が崩れたり、破損したりするリスクが高まります。特に、完全に乾燥しきっていない状態のドライフラワーは、より衝撃に弱いため、取り扱いには細心の注意が必要です。

ヘアスプレーでドライフラワーを固めるメリットとデメリット

ドライフラワーの型崩れや色褪せ対策として、ヘアスプレーの活用を検討している方もいるでしょう。手軽に試せる方法ですが、メリットとデメリットを理解しておくことが大切です。

• メリット：手軽さ、型崩れ防止、色褪せ対策
• デメリット：テカリ、香り、専用品との比較

メリット：手軽さ、型崩れ防止、色褪せ対策

ヘアスプレーをドライフラワーに吹きかける最大のメリットは、その手軽さにあります。特別な道具や専用のスプレーを用意することなく、家庭にあるもので簡単に試せる点が魅力です。

さらに、コーティングによって湿気の吸収を抑え、色褪せの原因となる湿気や紫外線からある程度保護する役割も果たします。

デメリット：テカリ、香り、専用品との比較

一方で、ヘアスプレーを使用する際にはいくつかのデメリットも考慮する必要があります。まず、スプレーの種類によっては、ドライフラワーの表面に不自然なテカリが生じることがあります。特にツヤ出し効果のあるヘアスプレーは、ドライフラワー本来のマットな質感を損ねてしまう可能性があるので注意が必要です。

また、ドライフラワー専用のスプレーと比較すると、ヘアスプレーはあくまで代用品であるため、防虫効果や強力な色褪せ防止効果は期待できない場合があります。専用スプレーは、ドライフラワーの特性に合わせて開発されているため、より高い保護効果や長期間の保存に適していると言えるでしょう。

ドライフラワーをヘアスプレーで固める正しい方法

ヘアスプレーを使ってドライフラワーを固める際は、いくつかのポイントを押さえることで、より効果的に美しさを保つことができます。正しい手順と注意点を守り、大切なドライフラワーを長持ちさせましょう。

• 準備するもの
• スプレーを吹きかける手順
• 失敗しないためのコツと注意点

準備するもの

ドライフラワーをヘアスプレーで固めるために必要なものは、以下の通りです。

• ドライフラワー：完全に乾燥しているものを用意しましょう。水分が残っているとカビの原因になります。
• ハードタイプのヘアスプレー：無香料で、できるだけツヤが出にくいタイプがおすすめです。ケープやVO5などのハードタイプが代用としてよく挙げられます。
• 新聞紙やビニールシート：作業場所を汚さないために敷きます。
• 手袋：スプレーが手につくのを防ぎます。

スプレーを吹きかける手順

以下の手順でヘアスプレーを吹きかけましょう。

1. ドライフラワーの準備：まず、ドライフラワーに付着しているホコリやゴミを優しく取り除きます。柔らかいブラシやドライヤーの冷風を使うと良いでしょう。
2. 換気の良い場所で作業：ヘアスプレーは引火性があり、吸い込むと健康に影響を及ぼす可能性があるため、必ず風通しの良い屋外や換気扇の下で作業してください。
3. スプレーをよく振る：使用前にヘアスプレー缶をよく振り、成分を均一に混ぜ合わせます。
4. 距離を保って均一に吹きかける：ドライフラワーから20〜30cm程度離し、全体にまんべんなく薄く吹きかけます。一箇所に集中して吹きかけると、液だれやテカリの原因になるため注意しましょう。
5. 乾燥させる：スプレーを吹きかけたら、完全に乾くまで静かに置いておきます。触らずに自然乾燥させることが大切です。
6. 必要に応じて重ね塗り：一度で効果が不十分な場合は、完全に乾いてから再度薄く吹きかけることを検討しても良いでしょう。ただし、厚塗りしすぎるとテカリやゴワつきの原因になります。

失敗しないためのコツと注意点

ヘアスプレーを効果的に使うためのコツと注意点です。

• 完全に乾燥したドライフラワーに使う：水分が残っていると、スプレーの成分と反応して変色したり、カビが発生したりする原因になります。
• 無香料・マットタイプを選ぶ：ドライフラワー本来の美しさを損なわないよう、香りがなく、仕上がりがマットなタイプのヘアスプレーを選びましょう。
• 目立たない場所で試す：初めて使用するスプレーや花材の場合は、目立たない部分に少量吹きかけて、変色やテカリがないか確認してから全体に使いましょう。
• 厚塗りを避ける：一度に大量に吹きかけると、花びらが固まりすぎたり、白く粉を吹いたようになったりすることがあります。薄く均一に、数回に分けて吹きかけるのがコツです。
• 湿度の高い日は避ける：スプレーが乾きにくく、ムラになりやすいため、晴れた日の湿度の低い時間帯に作業するのがおすすめです。

ヘアスプレー以外のドライフラワーを固める方法

ヘアスプレーは手軽な方法ですが、より専門的な保護や、異なる質感を楽しみたい場合には、専用のスプレーや他のコーティング剤も選択肢になります。

• ドライフラワー専用スプレーの活用
• レジンやコーティング剤

ドライフラワー専用スプレーの活用

ドライフラワー専用に開発されたスプレーは、ヘアスプレーよりも高い効果と、ドライフラワーの風合いを損なわない仕上がりが期待できます。これらのスプレーは、主に以下の効果を持っています。

• 型崩れ防止：花材の繊維を強化し、花びらが落ちるのを防ぎます。
• 防湿効果：湿気からドライフラワーを保護し、劣化を遅らせます。
• 色褪せ防止：紫外線吸収剤などが配合されており、色褪せを抑制します。
• 防虫効果：虫の付着を防ぐ成分が含まれているものもあります。

専用スプレーは、ドライフラワーの質感や色合いを自然に保ちながら、長期間美しさを維持したい場合に特におすすめです。無香料で光沢が出にくい製品が多く、プロの作家さんも愛用しています。

レジンやコーティング剤

ドライフラワーをさらに強力に保護し、アート作品として楽しみたい場合は、レジンや専用のコーティング剤を使用する方法もあります。

• レジン：UVレジンやエポキシレジンなどでドライフラワーを封じ込めることで、完全に密閉し、湿気や紫外線、物理的な衝撃から守ることができます。アクセサリーやオブジェ制作によく用いられます。ただし、レジン液に浸すことで花材の色が濃くなったり、透明感が失われたりする場合があるため、事前に試作することをおすすめします。
• コーティング剤：筆で塗るタイプやディップするタイプのコーティング剤もあり、レジンほどではないものの、表面を保護し、強度を高めることができます。レジンよりも手軽に試せるものが多いですが、均一に塗布するのにコツが必要です。

これらの方法は、ドライフラワーを半永久的に保存したい場合や、水に触れる可能性のある場所で飾りたい場合に特に有効です。ただし、作業にはある程度の技術と時間が必要となるため、初心者の方は少量から試してみるのが良いでしょう。

おすすめのドライフラワー専用スプレーとヘアスプレー

ドライフラワーを美しく長持ちさせるためには、適切なスプレー選びが重要です。ここでは、専用スプレーとヘアスプレーから、それぞれのおすすめをご紹介します。

• 専用スプレー：ネオ・ルシール、Sense of Natureなど
• ヘアスプレー：ケープ、VO5など（ハードタイプ）

専用スプレー：ネオ・ルシール、Sense of Natureなど

ドライフラワー専用スプレーは、花材の保護に特化しており、型崩れ防止や防湿、色褪せ防止、防虫効果など、多岐にわたるメリットがあります。

• ネオ・ルシール：ドライフラワーの硬化液として非常に有名で、花びらのポロポロ落ちを防ぎ、型崩れを防止する効果が高いと評判です。スプレータイプで手軽に使えるため、初心者からプロまで幅広く支持されています。
• Sense of Nature ドライフラワースプレー：型崩れ防止、防湿、防虫効果を一本で兼ね備えた製品です。スプレーした瞬間に薄い膜を作り、素材の内側に馴染んでしなやかになるため、湿度に強いドライフラワーに仕上がります。光沢がなく無香料なので、ドライフラワー本来の風合いを損ないません。
• LILI GUARD ドライフラワー スプレー：水溶性のドライフラワー専用コーティング剤で、花の強度を増しつつ、発色が良いまま自然な仕上がりを保つのが特徴です。特にプリザーブドフラワーにも使用でき、アレンジ時の破損を防ぐ効果も期待できます。

これらの専用スプレーは、ドライフラワーの専門店やオンラインショップ、一部のホームセンターなどで購入できます。

ヘアスプレー：ケープ、VO5など（ハードタイプ）

手軽に試したい方には、ハードタイプのヘアスプレーが代用品として活用できます。無香料でツヤが出にくいタイプを選ぶのがコツです。

• 花王 ケープ 3Dエクストラキープ 無香料：強力なキープ力で知られるケープのハードタイプは、ドライフラワーの型崩れ防止にも役立ちます。無香料タイプを選べば、ドライフラワーの香りを邪魔しません。
• サンスター VO5 スーパーキープヘアスプレイ エクストラハード 無香料：こちらも強力なセット力を持つヘアスプレーで、湿気の多い日でもスタイルを長時間キープする効果があります。ドライフラワーにも同様の保護効果が期待できます。
• GATSBY（ギャツビー）セット＆キープスプレー スーパーハード：メンズ向けですが、スーパーハードなセット力でしっかり固め、ベタつきやゴワつきが少ないのが特徴です。無香料タイプを選べば、ドライフラワーにも使用できます。

ヘアスプレーは、ドラッグストアやスーパーマーケットなどで手軽に購入できます。ただし、あくまで代用品であることを理解し、専用スプレーほどの効果は期待できない点に留意しましょう。

ドライフラワーを長持ちさせるための総合的な管理方法

ドライフラワーを長く美しく保つためには、スプレーによる固定だけでなく、日々の管理も非常に重要です。適切な環境を整えることで、色褪せや劣化を大幅に遅らせることができます。

• 飾る場所の選び方（直射日光・湿気を避ける）
• 定期的なホコリ対策
• 湿気対策（シリカゲル、除湿機）

飾る場所の選び方（直射日光・湿気を避ける）

ドライフラワーを飾る場所は、その寿命を大きく左右します。最も重要なのは、直射日光が当たらない場所を選ぶことです。紫外線はドライフラワーの色褪せの最大の原因となるため、窓際や日当たりの良い場所は避け、カーテン越しの明るい場所や、日陰になる壁面などが理想的です。

定期的なホコリ対策

ドライフラワーに付着したホコリは、見た目を損ねるだけでなく、湿気を吸い込みやすくなり、カビや害虫の発生源となることがあります。そのため、定期的にホコリを取り除くことが大切です。

湿気対策（シリカゲル、除湿機）

湿気はドライフラワーの大敵です。特に梅雨時など、湿度が高い季節には積極的な湿気対策を行いましょう。

• シリカゲルの活用：ドライフラワーの近くに小袋のシリカゲルを置いたり、密閉容器にドライフラワーと一緒にシリカゲルを入れて保管したりすることで、湿気を吸収し、カビの発生を防ぐことができます。シリカゲルは再生して繰り返し使えるものが多いので、エコにもつながります。
• 除湿機やエアコンの活用：部屋全体の湿度をコントロールすることも有効です。理想的な湿度は30～50%台とされています。除湿機やエアコンのドライ機能を使って、室内の湿度を低く保ちましょう。
• 密閉容器での保管：一時的に飾るのを休む場合や、特に湿気に弱いドライフラワーは、乾燥剤を入れた密閉容器や衣装ケースに入れて保管すると良いでしょう。

よくある質問

• ドライフラワーは永久保存できますか？
• ヘアスプレーはどんな種類を選べば良いですか？
• スプレーをかけるタイミングはいつがベストですか？
• ドライフラワーの色褪せを防ぐにはどうすれば良いですか？
• ドライフラワーに虫がつくことはありますか？
• ドライフラワーを固めるスプレーはどこに売っていますか？

ドライフラワーは永久保存できますか？

ドライフラワーは生花に比べて非常に長持ちしますが、残念ながら永久に保存することはできません。自然素材であるため、時間の経過とともに色褪せや劣化は避けられません。しかし、適切なケアと管理を行うことで、数ヶ月から数年間、美しい状態を保つことは可能です。専門店で加工されたドライフラワーやプリザーブドフラワーは、より長く美しさを維持できるように特殊な処理が施されています。

ヘアスプレーはどんな種類を選べば良いですか？

ドライフラワーを固める目的でヘアスプレーを使用する場合は、「ハードタイプ」または「スーパーハードタイプ」の「無香料」を選ぶのがおすすめです。セット力が高いほど、花びらをしっかり固定し、型崩れを防ぐ効果が期待できます。また、香料入りのものはドライフラワー本来の香りを損ねる可能性があるため、無香料を選びましょう。ツヤ出し効果のあるタイプは、ドライフラワーのマットな質感を失わせる場合があるので、できるだけツヤが出にくいものを選ぶと良いでしょう。

スプレーをかけるタイミングはいつがベストですか？

ドライフラワーにスプレーをかけるタイミングは、完全に乾燥しきった状態がベストです。水分が残っていると、スプレーの成分と反応して変色したり、カビが発生したりする原因になります。ドライフラワーが完成し、形が安定してから、ホコリなどを取り除いた清潔な状態でスプレーを吹きかけましょう。

ドライフラワーの色褪せを防ぐにはどうすれば良いですか？

ドライフラワーの色褪せを防ぐには、主に以下の対策が有効です。

• 直射日光や強い光を避ける：紫外線が色褪せの最大の原因です。窓際など日当たりの良い場所は避け、日陰に飾りましょう。
• 湿気を避ける：湿度の高い環境は、色褪せだけでなくカビの原因にもなります。風通しの良い場所に飾り、必要に応じて除湿機やシリカゲルを活用しましょう。
• 色褪せ防止スプレーを使用する：ドライフラワー専用の色褪せ防止スプレーには、紫外線吸収剤などが配合されており、色持ちを良くする効果が期待できます。
• 酸化を防ぐ：空気中の酸素による酸化も色褪せの原因となります。密閉容器に保管することも一つの方法です。

ドライフラワーに虫がつくことはありますか？

はい、ドライフラワーに虫がつく可能性はあります。特に、完全に乾燥しきっていないドライフラワーや、湿度の高い場所に飾られているドライフラワーは、虫がつきやすくなります。ホコリが溜まっている場所も虫の温床になりやすいので注意が必要です。防虫効果のある専用スプレーを使用したり、定期的にホコリを取り除いたり、風通しの良い環境を保つことで、虫の発生を抑えることができます。

ドライフラワーを固めるスプレーはどこに売っていますか？

ドライフラワーを固めるスプレーは、主に以下の場所で手に入れることができます。

• 手芸店・クラフトショップ：ドライフラワーやプリザーブドフラワーを取り扱う専門店や、大型の手芸店では、専用の硬化スプレーやコーティング剤が販売されています。
• オンラインショップ：Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手通販サイトでは、様々なブランドのドライフラワー用スプレーが豊富に揃っています。
• 一部のホームセンター：園芸用品コーナーなどで、ドライフラワー関連の商品と一緒に取り扱われている場合があります。
• フラワーショップ：ドライフラワーを専門に扱う花屋さんの中には、オリジナルのケア用品を販売しているところもあります。

まとめ

• ドライフラワーは湿気、紫外線、物理的衝撃で劣化する。
• ヘアスプレーは手軽な型崩れ防止策として有効。
• ヘアスプレーは無香料のハードタイプがおすすめ。
• ヘアスプレーは20〜30cm離して薄く均一に吹きかける。
• 完全に乾燥したドライフラワーに使用することが重要。
• ヘアスプレーにはテカリや香りのデメリットがある。
• 専用スプレーは防湿、色褪せ防止、防虫効果が高い。
• ネオ・ルシールやSense of Natureは人気の専用スプレー。
• レジンやコーティング剤はより強力な保護が可能。
• 飾る場所は直射日光と湿気を避けるのが基本。
• 定期的なホコリ除去はカビや虫対策になる。
• シリカゲルや除湿機で湿気対策を徹底する。
• ドライフラワーは永久保存はできないが長持ちは可能。
• 専用スプレーは手芸店やオンラインショップで入手可能。
• ヘアスプレーはドラッグストアで手軽に購入できる。