東京・早稲田に鎮座する穴八幡宮は、その歴史と神秘的なご利益で多くの人々を魅了するパワースポットです。特に、冬至から節分にかけて授与される「一陽来復御守」は、金運や商売繁盛の願いを叶えるとして絶大な人気を誇ります。本記事では、穴八幡宮が持つスピリチュアルな意味から、一陽来復御守の正しい授与方法、そしてその力を最大限に引き出すお祀り方まで、詳しく解説します。
穴八幡宮とは?その歴史とスピリチュアルな魅力

穴八幡宮は、東京都新宿区西早稲田に位置する由緒ある神社です。康平5年(1062年)に源義家(八幡太郎)が奥州の乱を鎮圧し凱旋した際、この地に兜と太刀を納めて八幡神を祀ったことが創建の始まりと伝えられています。以来、武運長久の神として崇敬されてきましたが、江戸時代に入り、そのスピリチュアルな側面がより強く注目されるようになりました。
穴八幡宮が持つスピリチュアルな魅力は、主に以下の点に集約されます。
- 穴八幡宮の由来と「穴」が持つ神秘的な意味
- 御祭神と授かることができるご利益
- 金運・商売繁盛のパワースポットとしての所以
穴八幡宮の由来と「穴」が持つ神秘的な意味
「穴八幡宮」という珍しい名前は、寛永18年(1641年)の社殿造営時に、南側の山裾を切り開いたところから横穴が出現し、その中から金銅の阿弥陀如来像が発見されたことに由来します。この神秘的な出来事から、瑞祥のあった神穴がある場所として「穴八幡宮」と称されるようになりました。
この「穴」は単なる地形的な特徴ではなく、スピリチュアルな観点からは、大地のエネルギーが強く集まる「龍穴」であるとも言われています。 多くの念や邪気を浄化し、新たな良い気を生み出す場所として、古くから修験者の修行の場でもあったとされ、訪れる人々に特別な力を与える場所として信仰を集めています。
御祭神と授かることができるご利益
穴八幡宮の御祭神は、応神天皇(おうじんてんのう)、仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)、神功皇后(じんぐうこうごう)の三柱です。これらの神々は、武運長久だけでなく、開運や出世、そして特に金運や商売繁盛にご利益があるとされています。
また、古くから「虫封じ」のご利益でも知られており、子どもの夜泣きや癇の虫を鎮める祈願に訪れる人も少なくありません。 穴八幡宮は、人生における様々な困難を乗り越え、良い方向へと導いてくれる、まさに多岐にわたるご利益を授かれる場所なのです。
金運・商売繁盛のパワースポットとしての所以
穴八幡宮が金運・商売繁盛のパワースポットとして有名になったのは、江戸時代の商人たちがそのご利益を求めて盛んに参拝したことに始まります。特に、毎年冬至から節分にかけて授与される「一陽来復御守」は、「金銀融通」のご利益があるとされ、多くの経営者や自営業者、そして金運アップを願う人々が列をなして求めるほどです。
この御守は、単に金運を上げるだけでなく、努力が実を結び、目標達成へのエネルギーを与えてくれると信じられています。 境内に立つ布袋像も、福と財の神様として親しまれ、多くの参拝者が撫でてそのご利益にあやかろうとしています。
穴八幡宮の象徴「一陽来復御守」のスピリチュアルな力

穴八幡宮の代名詞とも言える「一陽来復御守」は、単なるお守り以上のスピリチュアルな意味と力を秘めています。この御守を正しく授かり、お祀りすることで、あなたの運気を大きく好転させるきっかけとなるかもしれません。
ここでは、一陽来復御守に関する以下の点を詳しく見ていきましょう。
- 「一陽来復」が意味する開運のメッセージ
- 金銀融通を呼ぶ御守の種類と初穂料
- 御守を授与できる期間と時間帯
「一陽来復」が意味する開運のメッセージ
「一陽来復(いちようらいふく)」という言葉は、易経に由来し、「陰が極まって陽が生じること」を意味します。具体的には、冬至を境に陰の気が最も強くなり、そこから陽の気が戻り始めることを指し、「冬が終わり春が来る」「悪いことが続いた後に良いことが巡ってくる」という開運のメッセージが込められています。
この御守は、これまで運が悪かったと感じる人や、新しいことを始めようとしている人にとって、運気上昇や魔除けのご利益をもたらすとされています。 まさに、人生の転機や新たなスタートを後押ししてくれる、強力なスピリチュアルアイテムと言えるでしょう。
金銀融通を呼ぶ御守の種類と初穂料
一陽来復御守には、主に2つの種類があります。
- 一陽来復御守(お札タイプ):家や会社の壁に貼ってお祀りする筒状のお札です。初穂料は1,000円。
- 一陽来復懐中御守(懐中タイプ):財布などに入れて携帯できるコンパクトなお守りです。初穂料は400円。
お札タイプは、その形が打ち出の小槌に由来するとも言われ、特に金運上昇のご利益が強いとされています。 どちらか一方を選ぶこともできますが、両方を授与される方も多く、それぞれの用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
御守を授与できる期間と時間帯
一陽来復御守は、いつでも授与できるわけではありません。授与期間は、毎年「冬至の日」から翌年の「節分の日」までと限定されています。 この期間を過ぎると授与は終了となるため、注意が必要です。
授与所の開門時間は、冬至から大晦日までは朝8時から夜7時まで、正月からは節分までは朝9時から夕方5時までとされています。 特に冬至の日は、早朝から多くの参拝者が列をなすため、時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
一陽来復御守の力を最大限に引き出す正しい祀り方

一陽来復御守は、ただ授かるだけでなく、正しい方法でお祀りすることでそのスピリチュアルな力を最大限に引き出すことができます。お祀りの日や時間、方角、そして貼り方には厳密な決まりがあるため、しっかりと確認して実践しましょう。
ここでは、御守の正しい祀り方について、以下の重要なポイントを解説します。
- お祀りする日と時間:冬至・大晦日・節分の深夜0時
- 恵方とは?2025年の恵方と方角の調べ方
- 御守を貼る場所と貼り方の注意点
お祀りする日と時間:冬至・大晦日・節分の深夜0時
一陽来復御守をお祀りできる日は、「冬至」「大晦日」「節分」のいずれかの日に限られています。 そして、最も重要なのが「時間」です。これらの日の深夜0時ちょうど(日付が変わる瞬間)にお祀りする必要があります。
例えば、冬至の日にお祀りする場合は、冬至から翌日に変わる瞬間である夜中の12時ちょうどです。この厳密なタイミングを守ることで、御守の持つ「陰が極まって陽に転ずる」という一陽来復のエネルギーを最大限に受け取ることができるとされています。
恵方とは?2025年の恵方と方角の調べ方
一陽来復御守を貼る際には、その年の「恵方(えほう)」に向けて貼る必要があります。恵方とは、その年の福を司る歳徳神(としとくじん)がいらっしゃる方角のことで、恵方に向かって物事を行うと良い結果が得られると信じられています。
2025年の恵方は「申酉の方角(255°)」です。 御守の「一陽来復」の文字が恵方に向くように貼るため、貼る場所は恵方と反対の方角になります。正確な方角は、スマートフォンのコンパスアプリなどを使って調べることができます。 事前に方角を確認し、準備を整えておくことが大切です。
御守を貼る場所と貼り方の注意点
御守を貼る場所は、家や会社の中で、恵方に向けて、なるべく高い柱や壁が推奨されています。 天井に近い場所を選ぶと良いでしょう。
貼り方にもいくつかの注意点があります。
- のりで貼り付ける:画鋲で刺したり、テープで上から被せたりするのはNGとされています。和のりなどを使ってしっかりと貼り付けましょう。
- 貼り直しはできない:一度貼った御守は、剥がしたり貼り直したりすることはできません。 もし落ちてしまったり、引っ越しなどで外す必要が生じた場合は、白い紙に包んで穴八幡宮へ返納し、神前でご報告のお参りをするのが正しい方法です。
- 賃貸住宅の場合:壁に直接貼るのが難しい場合は、台紙を壁につけた上で、その台紙に御守をのりで貼る方法もあります。
これらのルールを守ることで、御守の持つ金運アップの力を最大限に受け取ることができるでしょう。
穴八幡宮へのアクセスと参拝のコツ

穴八幡宮は都心にありながら、緑豊かな境内で心落ち着く時間を過ごせる場所です。特に一陽来復御守の授与期間中は大変な賑わいを見せるため、事前にアクセス方法や混雑状況を把握しておくことがスムーズな参拝のコツとなります。
ここでは、穴八幡宮へのアクセスと参拝時のポイントをご紹介します。
- 電車・バスでのアクセス方法
- 参拝時の混雑状況と心構え
- 境内の見どころ:布袋像の水鉢や流鏑馬
電車・バスでのアクセス方法
穴八幡宮へのアクセスは、公共交通機関の利用が便利です。
- 電車:東京メトロ東西線「早稲田駅」3B出口より徒歩約5分が最も近いルートです。 都電荒川線「早稲田駅」からも徒歩約8分でアクセスできます。
- バス:都営バス「馬場下町」バス停下車すぐ、または「西早稲田」バス停下車徒歩約5分です。
穴八幡宮には専用の駐車場や駐輪場がないため、車や自転車での来訪は避けて、公共交通機関を利用しましょう。
参拝時の混雑状況と心構え
一陽来復御守の授与期間中、特に冬至の日や週末、年末年始、節分の日などは、非常に多くの参拝者で賑わい、長蛇の列ができることがあります。 冬の寒い時期に並ぶことも予想されるため、防寒対策をしっかりとして訪れることをおすすめします。
混雑を避けて比較的スムーズに授与を受けたい場合は、期間中の平日午前中などを狙うと良いかもしれません。 また、御守の授与だけでなく、境内の神聖な空気に触れ、心を落ち着かせることも参拝の醍醐味です。慌てずに、感謝の気持ちを持って参拝する心構えが大切です。
境内の見どころ:布袋像の水鉢や流鏑馬
穴八幡宮の境内には、一陽来復御守以外にも見どころがいくつかあります。
- 布袋像の水鉢:新宿区指定有形文化財に指定されている「布袋像の水鉢」のレプリカが飾られています。 福と財の神様である布袋様を撫でて、ご利益にあやかる参拝者も多く見られます。
- 流鏑馬(やぶさめ):毎年10月の体育の日には、新宿区の無形民俗文化財である「神事髙田馬場流鏑馬」が開催されます。 かつては境内で、現在は都立戸山公園で行われ、多くの見物客で賑わいます。
- 出現殿:穴八幡宮の由来となった神穴がある場所で、現在は出現殿として整備され大切に保存されています。
これらの見どころを巡ることで、穴八幡宮の歴史と文化、そしてスピリチュアルな雰囲気をより深く感じることができるでしょう。
穴八幡宮に関するよくある質問

Q. 一陽来復御守はいつ外すのが良いですか?
一陽来復御守は、翌年の節分までお祀りするのが一般的です。節分を過ぎたら、白い紙に包んで穴八幡宮へ返納し、神前でご報告のお参りをするのが正しい方法です。郵送での返納は受け付けていないため、直接神社へ持参しましょう。
Q. お札が落ちてしまった場合はどうすればいいですか?
一度貼った御守は、剥がしたり貼り直したりすることはできません。もしお札が落ちてしまった場合は、効力がなくなると考えられています。白い紙に包んで穴八幡宮へ返納し、神前でご報告のお参りをしましょう。
Q. 一陽来復御守は郵送で授与してもらえますか?
穴八幡宮では、神様へのご挨拶が重要であるという考えから、原則として一陽来復御守の郵送対応は行っていません。遠方の方でも、直接参拝して授与を受けることが推奨されています。
Q. 懐中御守はいつから財布に入れても良いですか?
懐中御守は、お札タイプと同様に、冬至・大晦日・節分の深夜0時ちょうどに財布に入れるのが良いとされています。このタイミングで新しい年の恵方に向けて入れ替えることで、金運アップのご利益を期待できます。
Q. 御朱印はいつもらえますか?
穴八幡宮の御朱印は、一陽来復御守の頒布期間中は授与していません。それ以外の時期に訪れることで、御朱印をいただくことができます。御朱印には「一陽来復」のデザインが施されており、一枚ずつ手書きで授与されます。
まとめ

- 穴八幡宮は源義家創建の歴史ある神社。
- 「穴」の由来は金銅の阿弥陀如来像発見の神秘的な出来事。
- 大地のエネルギーが集まる「龍穴」とも言われるパワースポット。
- 御祭神は応神天皇、仲哀天皇、神功皇后の三柱。
- 金運、商売繁盛、開運、出世、虫封じにご利益。
- 「一陽来復御守」は金銀融通を呼ぶ特別な御守。
- 「一陽来復」は陰が極まって陽に転ずる開運のメッセージ。
- 御守は壁に貼るお札タイプと携帯用の懐中タイプがある。
- 授与期間は冬至から節分までと限定されている。
- お祀りする日は冬至、大晦日、節分のいずれか。
- お祀りする時間は深夜0時ちょうどが重要。
- 御守は恵方に向けて、なるべく高い柱や壁に貼る。
- 2025年の恵方は「申酉の方角(255°)」。
- 貼り直しはできず、落ちた場合は返納が必要。
- アクセスは東京メトロ東西線早稲田駅が便利。
- 授与期間中は混雑するため、防寒対策を。
- 布袋像の水鉢や流鏑馬も境内の見どころ。
- 御朱印は一陽来復御守の頒布期間外に授与。
- 郵送での御守授与は行っていない。