汗ばむ季節になると、多くの人を悩ませる「あせも」。チクチク、かゆくて仕事や家事に集中できない、夜もぐっすり眠れない…なんて経験はありませんか?特に小さなお子さんは、かゆみを我慢できずに掻き壊してしまい、症状を悪化させてしまうことも少なくありません。そんなつらいあせもの悩みを解決するためには、症状に合った適切な塗り薬を選ぶことが何よりも大切です。
本記事では、ドラッグストアで買える市販薬を中心に、あせもの症状に合わせた塗り薬の選び方を徹底解説します。大人用はもちろん、デリケートな肌の赤ちゃんに使える薬まで、おすすめの商品を厳選してご紹介。もう、薬選びで迷うことはありません。正しい知識で、つらいあせもをすっきり解消しましょう!
そのブツブツ、本当はあせも?まずは症状をチェック

塗り薬を選ぶ前に、まずはその症状が本当に「あせも」なのかを確認することが大切です。あせもの特徴や原因を正しく理解し、適切なケアにつなげましょう。
この章では、以下の点について解説します。
- あせも(汗疹)の主な症状と原因
- あせもには3つの種類がある
- 「汗かぶれ」との違いにも注意
あせも(汗疹)の主な症状と原因
あせもは、医学的には「汗疹(かんしん)」と呼ばれる皮膚の病気です。 主な原因は、大量の汗によって汗を排出する管(汗管)が詰まってしまうことにあります。 行き場を失った汗が皮膚の内部に溜まり、炎症を起こすことで、かゆみを伴う小さな赤いブツブツとした発疹が現れるのです。
特に、汗をかきやすく蒸れやすい、額、首まわり、脇の下、肘や膝の裏、ベルトや下着で締め付けられる部分などによく見られます。 高温多湿の夏場はもちろん、冬でも厚着や暖房の効きすぎで汗をかくことで発症する可能性があります。
あせもには3つの種類がある
あせもは、汗管が詰まる皮膚の深さによって、大きく3つの種類に分けられます。症状が異なるため、自分のあせもがどのタイプか知っておくと良いでしょう。
- 水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
皮膚の一番浅い部分で汗管が詰まるタイプです。「白あせも」とも呼ばれ、かゆみや赤みのない、透明で小さな水ぶくれが特徴。 特に乳児の顔によく見られ、数日で自然に治ることがほとんどです。 - 紅色汗疹(こうしょくかんしん)
一般的に「あせも」と呼ばれるのがこのタイプです。「赤あせも」とも言われ、強いかゆみを伴う赤いブツブツができます。 表皮の中で汗管が詰まり、周囲の組織に炎症が起きている状態です。かゆくて掻き壊してしまうと、細菌感染を起こして悪化することがあるため注意が必要です。 - 深在性汗疹(しんざいせいかんしん)
皮膚の深い部分(真皮)で汗管が詰まるタイプ。赤みやかゆみはなく、白っぽく平らに盛り上がった発疹ができます。 このタイプのあせもでは汗が全く出せなくなるため、広範囲に広がると体温調節ができなくなり、熱中症のリスクが高まる危険な状態です。 ただし、日本ではまれで、主に熱帯地方で見られます。
「汗かぶれ」との違いにも注意
あせもとよく似た症状に「汗かぶれ(汗あれ)」があります。あせもは汗管が「詰まる」ことで起こるのに対し、汗かぶれは汗の成分(塩分やアンモニアなど)が皮膚を刺激して起こる「かぶれ(接触皮膚炎)」の一種です。
見分け方のポイントは、症状の出方です。あせもが汗の出口に沿って点状にブツブツが現れるのに対し、汗かぶれは汗が触れた部分全体が面状に赤くなる傾向があります。 ただし、見分けるのが難しい場合も多いため、迷ったら薬剤師や皮膚科医に相談しましょう。
【症状で選ぶ】あせもに効く市販の塗り薬はこう選ぶ!

ドラッグストアには多くのあせも薬が並んでいますが、大切なのは自分の症状に合った成分の薬を選ぶことです。ここでは、症状のレベルに応じた塗り薬の選び方を解説します。
この章では、以下の点について解説します。
- 【軽いかゆみ・初期症状】まずは「非ステロイド」のかゆみ止め
- 【赤み・強いかゆみ】「ステロイド配合薬」で炎症をしっかり抑える
- 【掻き壊して化膿】「抗生物質配合薬」で細菌感染を防ぐ
- 【剤形で選ぶ】軟膏・クリーム・ローションの特徴と使い分け
【軽いかゆみ・初期症状】まずは「非ステロイド」のかゆみ止め
ポツポツとした赤い発疹が出始めたばかりの初期のあせもや、かゆみがそれほど強くない場合は、まず「非ステロイド性」の塗り薬から試してみましょう。非ステロイド性の薬は、作用がおだやかで副作用のリスクが少なく、赤ちゃんやデリケートな肌の方でも使いやすいのが特徴です。
かゆみを抑える「抗ヒスタミン成分(ジフェンヒドラミンなど)」や「鎮痒成分(クロタミトンなど)」、炎症を鎮める「抗炎症成分(グリチルリチン酸など)」が配合されたものを選びましょう。 顔や首など、皮膚の薄い部位への使用にも適しています。
【赤み・強いかゆみ】「ステロイド配合薬」で炎症をしっかり抑える
かゆみが強くて我慢できない、赤みや腫れがひどいといった場合は、炎症を強力に抑える「ステロイド配合薬」が有効です。 ステロイドは、つらい炎症を短期間で鎮め、掻き壊しによる悪化を防ぐ効果が期待できます。
市販のステロイド薬は、強さに応じて「Strong(強い)」「Medium(普通)」「Weak(弱い)」の3つのランクに分かれています。 大人の強い炎症にはStrongやMedium、子供や症状が比較的軽い場合はWeakを選ぶなど、症状や使う人に合わせてランクを選ぶことが重要です。どのランクを選べばよいか迷う場合は、薬剤師に相談してください。
【掻き壊して化膿】「抗生物質配合薬」で細菌感染を防ぐ
あせもを掻き壊してしまい、傷口がジュクジュクしたり、黄色い膿が出たりしている場合は、細菌感染を起こしている可能性があります。このような「化膿したあせも」には、細菌の増殖を抑える「抗生物質」が配合された塗り薬を選びましょう。
多くの場合、炎症を抑えるステロイド成分と抗生物質の両方が配合されています。 これにより、炎症と細菌感染の両方にアプローチし、症状を効率的に改善することができます。化膿を放置すると「とびひ(伝染性膿痂疹)」などに発展する恐れもあるため、早めの対処が肝心です。
【剤形で選ぶ】軟膏・クリーム・ローションの特徴と使い分け
塗り薬には様々な剤形(テクスチャー)があり、それぞれに特徴があります。使用感の好みや塗る部位に合わせて選びましょう。
- 軟膏:ワセリンなどが基剤で、最も刺激が少なく、皮膚を保護する効果が高いのが特徴です。ベタつきはありますが、患部をしっかり覆ってくれるため、ジュクジュクした患部や乾燥した患部の両方に使えます。
- クリーム:水分と油分が混ざっており、伸びが良くベタつきが少ないタイプです。 さらっとした使用感で、広範囲に塗りやすいですが、軟膏に比べると少し刺激を感じることがあります。
- ローション:液体タイプで、さっぱりとした使用感が特徴です。 広範囲に塗りやすく、頭皮や毛の多い部分にも使いやすいですが、アルコールを含むものはしみる可能性があります。
- スプレー:手を汚さずに使え、背中など手の届きにくい場所にも便利なタイプです。
【2025年最新】薬剤師が選ぶ!あせもにおすすめの市販塗り薬12選

ここからは、数ある市販薬の中から、症状や目的に合わせて選べるおすすめの塗り薬を「非ステロイド」「ステロイド配合」「抗生物質配合」の3つのカテゴリに分けてご紹介します。
この章では、以下の点について解説します。
- 【非ステロイド】赤ちゃんや敏感肌にもおすすめの薬
- 【ステロイド配合】つらい炎症を早く治したい方向けの薬
- 【抗生物質配合】化膿してしまった時の薬
【非ステロイド】赤ちゃんや敏感肌にもおすすめの薬
作用がおだやかで、デリケートな肌にも使いやすい非ステロイドの塗り薬です。軽いあせもや、ステロイドの使用に抵抗がある方におすすめです。
| 商品名 | 特徴 | 剤形 | 販売会社 |
|---|---|---|---|
| ポリベビー | 酸化亜鉛が患部を保護・乾燥させ、ビタミンA,D2が皮膚の修復を助ける。赤ちゃんのおむつかぶれにも使える優しい処方。 | 軟膏 | 佐藤製薬 |
| ユースキン あせもジェル | ジェルタイプでベタつかず、さっぱりとした使い心地。保湿成分も配合。無香料・無着色・低刺激性。 | ジェル | ユースキン製薬 |
| タクトローション | かゆみ止め、抗炎症、殺菌成分を配合。ローションタイプで広範囲に塗りやすい。 | ローション | 佐藤製薬 |
| 新ウナコーワクール | 2種のかゆみ止め成分配合。l-メントール配合でスーッとした清涼感。手を汚さず塗れるスポンジヘッド。 | 液体 | 興和 |
【ステロイド配合】つらい炎症を早く治したい方向けの薬
強いかゆみや赤みを伴うあせもに。ステロイドのランク(強さ)に注目して選びましょう。
| 商品名 | ステロイドランク | 特徴 | 販売会社 |
|---|---|---|---|
| コートf MD軟膏 | Weak (弱い) | 最もおだやかなランクのステロイド。赤ちゃん(2歳未満)にも使用可能。デリケートな部位にも。 | 田辺三菱製薬 |
| オイラックスPZリペアクリーム | Medium (普通) | ステロイドに加え、かゆみ止め成分クロタミトンも配合。かゆみと炎症の両方に効く。 | 第一三共ヘルスケア |
| リンデロンVs軟膏/ローション | Strong (強い) | 医療用にも使われる成分を配合。つらいかゆみや炎症を素早く鎮める。軟膏とローションから選べる。 | シオノギヘルスケア |
| アセムヒEX | Medium (普通) | 汗の侵入を防ぐ、かゆみを止める、炎症を抑えるの3つのアプローチで繰り返す汗かぶれ・あせもに効く。 | 池田模範堂 |
【抗生物質配合】化膿してしまった時の薬
掻き壊してジュクジュクしてしまった患部に。炎症と細菌感染を同時にケアします。
| 商品名 | ステロイドランク | 特徴 | 販売会社 |
|---|---|---|---|
| フルコートf | Strong (強い) | 優れた抗炎症作用を持つステロイドと、化膿を防ぐ抗生物質を配合。ジュクジュクした患部にも効果的。 | 田辺三菱製薬 |
| ベトネベートN軟膏AS | Strong (強い) | ステロイドと抗生物質を配合。化膿を伴うしっしん・皮膚炎に。患部を保護する軟膏タイプ。 | 第一三共ヘルスケア |
| ドルマイコーチ軟膏 | Weak (弱い) | 2種類の抗生物質と弱いステロイドを配合。掻き壊しや化膿した患部に幅広く使える。 | ゼリア新薬工業 |
| クロマイ-P軟膏AS | Medium (普通) | 2種類の抗生物質とステロイドを配合。化膿した患部を治す。 | 第一三共ヘルスケア |
大人用と子供用、あせもの薬に違いはある?

「子供に使っていたあせもの薬、大人が使ってもいいの?」「大人用の強い薬を子供に使っても大丈夫?」そんな疑問を持つ方もいるでしょう。ここでは、大人と子供のあせも薬の選び方の違いについて解説します。
この章では、以下の点について解説します。
- 子供・赤ちゃんへの薬の選び方と注意点
- 大人のあせもの特徴と薬の選び方
子供・赤ちゃんへの薬の選び方と注意点
子供、特に赤ちゃんの皮膚は大人に比べて非常に薄くデリケートで、薬の成分を吸収しやすい特徴があります。そのため、薬選びにはより一層の注意が必要です。
基本的には、作用のおだやかな非ステロイド性の薬が第一選択となります。 かゆみが強く、掻き壊してしまうような場合は、ステロイド薬の使用も検討しますが、その際は最もランクの弱い「Weak」クラスのものを選びましょう。 市販薬のパッケージには対象年齢が記載されているので、必ず確認してください。判断に迷う場合は、自己判断せず、小児科や皮膚科、薬剤師に相談することが大切です。
大人のあせもの特徴と薬の選び方
大人のあせもは、子供と同様に汗をかくことが原因ですが、ストレスや生活習慣の乱れ、加齢による皮膚のバリア機能の低下なども影響している場合があります。 子供に比べて症状が長引いたり、かゆみが強かったりすることも少なくありません。
大人の場合は、症状に合わせてステロイド薬を適切に使うことで、つらい症状を早く抑えることができます。 強いかゆみや炎症がある場合は、我慢せずにMediumやStrongランクのステロイド薬で一気に治療し、症状が改善したら使用を中止するのが効果的です。ただし、顔や首などのデリケートな部分に長期間使用するのは避け、漫然と使い続けないようにしましょう。
あせもの塗り薬、効果的な使い方と注意点

せっかく良い薬を選んでも、使い方が間違っていては十分な効果が得られません。薬の効果を最大限に引き出すための、正しい使い方と注意点を確認しておきましょう。
この章では、以下の点について解説します。
- 塗る前に肌を清潔にするのが基本
- 1回の使用量と塗る回数の目安
- 副作用はある?こんな時は使用を中止
塗る前に肌を清潔にするのが基本
塗り薬を使う上で最も大切なのは、塗る前に患部を清潔にすることです。汗や皮脂、汚れが付着したままだと、薬の浸透を妨げるだけでなく、雑菌が繁殖して症状を悪化させる原因にもなります。
汗をかいたらシャワーでやさしく洗い流すか、濡らしたタオルでこすらずに押さえるように拭き取りましょう。 その後、清潔なタオルで水分をしっかり拭き取ってから、薬を塗布します。入浴後に塗るのが最も効果的です。
1回の使用量と塗る回数の目安
薬を塗る量は、多すぎても少なすぎてもいけません。一般的な目安は、チューブから人差し指の第一関節まで出した量(約0.5g)で、大人の手のひら2枚分の面積に塗ることができます。これを「フィンガーチップユニット」と呼びます。
患部に薄く、やさしく塗り広げましょう。ゴシゴシと強く擦り込む必要はありません。塗る回数は、薬の種類によって異なりますが、1日数回が一般的です。商品の説明書をよく読んで、指示された用法・用量を守ってください。
副作用はある?こんな時は使用を中止
市販薬は比較的安全ですが、体質によっては副作用が起こる可能性もゼロではありません。特にステロイド薬を長期間使用すると、皮膚が薄くなったり、ニキビができやすくなったりすることがあります。
薬を塗った後に、かえって赤みやかゆみが強くなった、ヒリヒリとした刺激を感じる、新たな発疹が出たなどの異常が現れた場合は、すぐに使用を中止してください。そして、数日間使用しても症状が全く改善しない、あるいは悪化するようであれば、薬が合っていないか、あせも以外の病気の可能性も考えられます。その場合は、自己判断で続けずに皮膚科を受診しましょう。
薬を塗っても治らない…病院に行くべき?受診の目安

「市販薬を使っているのに、一向に良くならない…」そんな時は、皮膚科の受診を検討しましょう。ここでは、病院に行くべきタイミングや、病院での治療について解説します。
この章では、以下の点について解説します。
- こんな症状が出たら皮膚科へ
- 病院ではどんな治療をするの?処方薬と市販薬の違い
こんな症状が出たら皮膚科へ
セルフケアで対応できる範囲を超えているサインを見逃さないことが大切です。以下のような症状が見られる場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
- 市販薬を5~6日使用しても症状が改善しない、または悪化する
- かゆみが非常に強く、夜も眠れないなど日常生活に支障が出ている
- 発疹が全身に広がっている
- 掻き壊して化膿し、膿が出たり、ジュクジュクした状態がひどい(あせものより)
- 発熱や倦怠感など、皮膚以外の症状も伴う
特に、乳幼児は症状の判断が難しく、進行も早いため、心配な場合は早めに専門医に相談することをおすすめします。
病院ではどんな治療をするの?処方薬と市販薬の違い
皮膚科では、医師が症状を正確に診断し、一人ひとりの状態に合わせた治療薬を処方してくれます。処方される薬は、市販薬よりも有効成分の濃度が高かったり、より作用の強い種類のステロイド薬であったりすることが多いです。
例えば、炎症がひどい場合には、市販されていないランクのステロイド外用薬が処方されます。また、かゆみが非常に強い場合には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の飲み薬が処方されることもあります。細菌感染が疑われる場合は、抗生物質の飲み薬が必要になることも。このように、専門医の診断のもとで、より強力で的確な治療を受けられるのが、病院を受診する最大のメリットです。
もう繰り返さない!今日からできるあせも予防法

つらいあせもは、治療することも大切ですが、そもそも発症させないための予防が何より重要です。日常生活のちょっとした工夫で、あせもができにくい肌環境を整えることができます。
この章では、以下の点について解説します。
- 汗をかいたら放置しない
- 通気性の良い服装を心がける
- 保湿ケアで肌のバリア機能を高める
汗をかいたら放置しない
あせも予防の基本中の基本は、汗をかいたままにしないことです。汗をかいたら、こまめにシャワーを浴びるのが理想的ですが、難しい場合は濡れたタオルや汗拭きシートでやさしく拭き取りましょう。 ゴシゴシこすると肌を傷つけてしまうので、押さえるように拭くのがポイントです。
また、涼しい環境で過ごし、大量の汗をかきすぎないようにすることも大切です。夏場はエアコンや除湿器を適切に利用して、快適な室温・湿度を保ちましょう。
通気性の良い服装を心がける
服装もあせも予防の重要な要素です。肌着や衣類は、汗をよく吸い、乾きやすい綿や麻などの天然素材がおすすめです。 体にぴったりフィットする服よりも、ゆとりのあるデザインで風通しの良いものを選びましょう。
ベルトや下着のゴムによる締め付けも、汗がたまりやすく、あせもの原因になります。できるだけ肌を締め付けない、ゆったりとしたものを身につけるように心がけてください。
保湿ケアで肌のバリア機能を高める
意外に思われるかもしれませんが、あせも予防には保湿も非常に重要です。 肌が乾燥していると、外部からの刺激を守る「バリア機能」が低下してしまいます。バリア機能が弱った肌は、汗の成分などのわずかな刺激にも敏感に反応し、炎症を起こしやすくなるのです。
お風呂上がりには、必ず保湿剤を塗る習慣をつけましょう。夏場でもベタつかない、ローションやジェルタイプの保湿剤がおすすめです。肌をうるおいで満たし、健康なバリア機能を保つことが、あせもに負けない強い肌を作ります。
よくある質問

あせもの塗り薬に関する、よくある疑問にお答えします。
あせもにベビーパウダーは効果がありますか?
かつてはあせも対策の定番でしたが、最近では積極的には推奨されていません。ベビーパウダーは汗を吸ってくれますが、そのパウダーが汗や皮脂と混ざって固まり、かえって汗管を詰まらせてしまう可能性があるためです。 肌を清潔にした上で、薬や保湿剤でケアするのが現在の主流です。
顔やデリケートゾーンにあせもができた場合、どの薬を使えばいいですか?
顔や首、デリケートゾーンは皮膚が薄く、薬の吸収率が高い部位です。そのため、作用のおだやかな非ステロイド性の薬か、ステロイド薬であれば最も弱い「Weak」ランクのものを選びましょう。 強いステロイド薬の使用は避けてください。自己判断が難しい場合は、薬剤師や医師に相談しましょう。
塗り薬はどのくらいで効果が出ますか?
症状の程度や薬の種類によって異なりますが、適切な薬を使用すれば、通常2~3日でかゆみや赤みが和らいでくることが多いです。ただし、これはあくまで目安であり、完全に治るまでにはもう少し時間がかかることもあります。5~6日使用しても改善が見られない場合は、皮膚科を受診してください。
あせもはうつりますか?
あせも自体は、汗管の詰まりによる炎症なので、人にうつる(伝染する)ことはありません。ただし、あせもを掻き壊して細菌感染を起こし、「とびひ(伝染性膿痂疹)」に発展した場合は、そのとびひが他の人にうつる可能性があります。掻き壊さないように注意することが大切です。
まとめ

- あせもは汗管の詰まりが原因で起こる皮膚の炎症です。
- 塗り薬は症状に合わせて選ぶことが最も重要です。
- 軽いかゆみには「非ステロイド薬」がおすすめです。
- 強いかゆみや赤みには「ステロイド配合薬」が効果的です。
- 掻き壊して化膿したら「抗生物質配合薬」を選びましょう。
- 赤ちゃんや子供には作用のおだやかな薬を選んでください。
- 薬を塗る前には必ず肌を清潔にすることが大切です。
- 軟膏、クリーム、ローションなど剤形は好みや部位で使い分けます。
- 市販薬を数日使っても改善しない場合は皮膚科を受診しましょう。
- あせもは人にうつる病気ではありません。
- 予防の基本は汗を放置せず、肌を清潔に保つことです。
- 通気性の良い服装を心がけることも予防につながります。
- 夏場でも保湿ケアを行い、肌のバリア機能を高めましょう。
- ベビーパウダーの使用はかえって悪化させる可能性があります。
- 正しい知識で薬を選び、つらいあせもの季節を乗り切りましょう。
