「うわっ！また出た…」家の隅でカサカサと動く、あの無数の長い脚を持つ虫、ゲジゲジ。その見た目のインパクトから、思わず声を上げてしまった経験はありませんか？益虫だと聞かされても、家の中で遭遇したくないのが本音ですよね。本記事では、そんな悩みを解決するため、効果的なゲジゲジの侵入防止剤から、根本的な侵入対策まで、具体的な方法を詳しく解説します。もうゲジゲジの姿に怯えることのない、快適な住まいを取り戻しましょう。
【タイプ別】おすすめのゲジゲジ侵入防止剤5選
ゲジゲジの侵入を防ぐには、まず家の周りにバリアを張ることが重要です。ここでは、状況に合わせて選べる、効果的な侵入防止剤をタイプ別にご紹介します。それぞれの特徴を理解し、ご自宅に合ったものを選んでみてください。
- 家の周りに撒いて侵入をブロック！【粉剤タイプ】
- 気になる隙間に直接噴射！【スプレータイプ】
- 置くだけで簡単！【置き型（毒餌）タイプ】
- 家中の害虫をまとめて一掃！【くん煙剤タイプ】
- 冷却して動きを止める！【冷却スプレータイプ】
家の周りに撒いて侵入をブロック！【粉剤タイプ】
家の基礎周りや庭など、広範囲にわたってゲジゲジの侵入を防ぎたい場合に最もおすすめなのが粉剤タイプです。建物の周りをぐるっと囲むように撒くことで、ゲジゲジだけでなく、ムカデやヤスデなど他の不快な害虫の侵入も防ぐことができます。
雨や湿気に強い撥水性の商品を選べば、効果が長持ちするため、頻繁に撒き直す手間が省けます。 例えば、アース製薬の「虫コロリアース(粉剤)」は、撥水性パウダーで効果が約1ヶ月持続するとされています。 また、業務用の「シャットアウトSE」も人気があり、ムカデやヤスデなど多様な害虫に効果を発揮します。 粉剤は飛散しにくいように重く作られていますが、散布する際はマスクを着用し、吸い込まないように注意しましょう。
気になる隙間に直接噴射！【スプレータイプ】
サッシのレールや壁のひび割れ、換気口の周りなど、粉剤を撒きにくい細かい隙間にはスプレータイプが便利です。 薬剤がパウダー状になって付着し、その上を通った害虫を駆除する「待ち伏せ効果」が期待できる商品もあります。
「パウダースルー」のような商品は、粉末をスプレーで噴射できるため、壁面などにも使いやすいのが特徴です。 直接ゲジゲジに噴射して駆除するだけでなく、侵入されそうな場所にあらかじめスプレーしておくことで、予防効果が高まります。 玄関や窓まわりなど、ゲジゲジが侵入しやすいポイントに定期的に使用するのがおすすめです。
置くだけで簡単！【置き型（毒餌）タイプ】
「薬剤をあまり撒きたくない」「小さな子供やペットがいるので心配」というご家庭には、置き型（毒餌）タイプが適しています。ゲジゲジが好みそうな場所に置くだけで、食べたゲジゲジを駆除することができます。
アース製薬の「ムカデコロリ 駆除エサ剤」などは、ゲジゲジにも効果があるとされており、容器に入っているため薬剤が直接触れる心配が少ないのがメリットです。 玄関先やベランダ、物置など、ゲジゲジが潜んでいそうな場所に複数設置すると、より効果的です。 効果の持続期間は約1ヶ月程度のものが多いので、定期的に交換するようにしましょう。
家中の害虫をまとめて一掃！【くん煙剤タイプ】
「ゲジゲジのエサとなるゴキブリやダニも一緒に駆除したい！」という場合は、くん煙剤が効果的です。 部屋の隅々まで薬剤の煙や霧が行き渡り、家具の裏や押し入れの中など、隠れている害虫をまとめて駆除できます。
特に、床下などゲジゲジが発生しやすい場所にくん煙剤を使用すると、根本的な駆除につながる可能性があります。 使用する際は、火災報知器が反応しないようにカバーをかけ、ペットや植物は室外に出すなど、使用方法をよく読んで正しく使いましょう。アース製薬の「ゼロノナイト」のように、1年間効果が持続するタイプも販売されています。
冷却して動きを止める！【冷却スプレータイプ】
「殺虫成分を使わずに、目の前のゲジゲジをなんとかしたい！」という場面で役立つのが冷却スプレーです。殺虫成分を含まないため、お子様やペットがいるご家庭でも比較的安心して使用できます。
マイナス数十度の冷気で虫を瞬間的に凍らせて動きを止めるため、素早いゲジゲジにも対応しやすいのが特徴です。 アース製薬の「凍らすジェット」などが代表的な商品です。 ただし、これはあくまで目の前の1匹を退治するためのもので、侵入防止効果はありません。他の防止剤と組み合わせて使うと良いでしょう。
なぜ家に？ゲジゲジが侵入する原因と経路
効果的な対策を行うためには、まず敵を知ることが大切です。なぜゲジゲジはわざわざ家の中に侵入してくるのでしょうか。その主な原因と、考えられる侵入経路について解説します。ご自宅の環境と照らし合わせて、弱点がないかチェックしてみましょう。
- ゲジゲジが家を目指す2つの理由
- 要注意！ゲジゲジの主な侵入経路
ゲジゲジが家を目指す2つの理由
ゲジゲジが家の中に現れるのには、はっきりとした理由があります。彼らにとって、あなたの家が魅力的な環境になっているのかもしれません。
一つ目の理由は、「エサの存在」です。 ゲジゲジの好物は、ゴキブリやクモ、ダニ、蛾といった、いわゆる害虫たちです。 つまり、家の中でゲジゲジを見かけるということは、そのエサとなる虫たちがすでに家の中に生息している可能性が高いというサインなのです。
二つ目の理由は、「快適な環境」です。ゲジゲジは、暗くて湿気の多いジメジメした場所を好みます。 例えば、日当たりの悪い床下、湿気がこもりやすいお風呂場や洗面所、結露しやすい窓の周辺、普段あまり開けない押し入れやクローゼットなどが、彼らにとって絶好の隠れ家となります。
要注意！ゲジゲジの主な侵入経路
ゲジゲジは体が細長く、わずか数ミリの隙間さえあれば簡単に侵入してしまいます。 私たちが気づかないような、家の様々な場所が侵入経路となっているのです。
主な侵入経路としては、以下のような場所が挙げられます。
- 玄関ドアや窓サッシの隙間: 閉めているつもりでも、経年劣化で隙間ができていることがあります。
- 換気扇や通気口: 特にフィルターがなかったり、目が粗かったりすると、格好の侵入ルートになります。
- エアコンのドレンホースや配管の穴: 壁を貫通する配管の周りの隙間（パテの劣化など）は、虫たちのハイウェイです。
- 排水口: お風呂場やキッチンの排水口から上がってくることもあります。
- 網戸の破れや隙間: 小さな破れでも、虫にとっては十分な入り口です。
これらの場所を定期的に点検し、隙間があれば塞ぐことが、侵入防止の第一歩となります。
薬剤だけじゃない！ゲジゲジを寄せ付けないための環境改善策
侵入防止剤は非常に効果的ですが、それだけに頼るのではなく、ゲジゲジが「住みにくい」と感じる環境を作ることが根本的な解決策につながります。ここでは、今日から始められる環境改善策を具体的にご紹介します。
- 物理的にシャットアウト！侵入経路を塞ぐ
- ゲジゲジが嫌う環境を作る
- 自然の力を借りる！アロマやハーブで忌避
物理的にシャットアウト！侵入経路を塞ぐ
最も確実な方法は、ゲジゲジの入り口となる隙間を物理的に塞いでしまうことです。 一度手間をかければ、長期的な効果が期待できます。
ホームセンターなどで手に入る隙間テープやパテ、目の細かいネットなどを活用しましょう。
- 窓やドアの隙間: 隙間テープを貼って気密性を高める。
- エアコンの配管周り: 配管用のパテで隙間をしっかりと埋める。
- 換気口や通気口: 目の細かい防虫フィルターやネットを取り付ける。
- 排水口: 使わないときはフタをするか、専用のネットを設置する。
これらの対策は、ゲジゲジだけでなく他の害虫の侵入防止にも繋がるため、一石二鳥の効果があります。
ゲジゲジが嫌う環境を作る
ゲジゲジが好む「湿気」と「エサ」を家の中からなくすことを意識しましょう。 これには、日々のこまめな掃除と整理整頓が欠かせません。
特に湿気対策は重要です。 浴室や洗面所は使用後にしっかりと換気し、押し入れやクローゼットも定期的に扉を開けて空気を入れ替えましょう。除湿器や除湿剤の活用も効果的です。
また、ゲジゲジのエサとなるゴキブリなどを発生させないために、食べ物のカスや生ゴミはすぐに片付け、清潔な状態を保つことが大切です。 家の周りも、落ち葉が溜まっていたり、植木鉢が置きっぱなしになっていたりすると、ゲジゲジの隠れ家になってしまうため、こまめに清掃・整理しましょう。
自然の力を借りる！アロマやハーブで忌避
「化学的な薬剤はあまり使いたくない」という方は、植物の香りを活用した忌避方法を試してみてはいかがでしょうか。ゲジゲジは、ヒノキやハッカ（ミント）などのスッとした香りを嫌う傾向があると言われています。
これらの香りのアロマオイルを染み込ませたコットンを、侵入経路になりそうな場所や、ゲジゲジを見かけた場所に置いておくと、寄せ付けにくくする効果が期待できます。 ヒノキチップなどを置くのも良いでしょう。ただし、殺虫効果はなく、あくまで忌避（きひ）効果なので、他の対策と組み合わせることが大切です。
そもそもゲジゲジってどんな虫？益虫と言われる理由
その見た目から多くの人に嫌われているゲジゲジですが、実は人間にとって有益な働きをしてくれる「益虫」であることはご存知でしょうか。 ここでは、ゲジゲジの意外な生態と、よく似たムカデとの違いについて解説します。
- ゲジゲジの生態と特徴
- ゴキブリハンターとしての実力
- ゲジゲジとムカデの決定的な違い
ゲジゲジの生態と特徴
ゲジゲジの正式名称は「ゲジ」といい、ムカデの仲間（ムカデ綱ゲジ目）に分類されます。 体長は2〜4cmほどで、非常に多くの細長い脚が特徴です。 この脚は、脱皮を繰り返すたびに増えていき、成虫になると15対（30本）にもなります。
夜行性で、暗く湿った場所を好みます。 普段は屋外の落ち葉や石の下、床下などに潜んでいますが、エサを求めて家の中に侵入してくることがあります。 性格は臆病で警戒心が強く、人間を見かけると素早く逃げていきます。
ゴキブリハンターとしての実力
ゲジゲジが益虫と呼ばれる最大の理由は、ゴキブリやその幼虫、ダニ、クモ、カマドウマなど、人間にとっての害虫を捕食してくれる点にあります。 その動きは非常に素早く、ゴキブリをも上回るスピードで捕らえることができるハンターです。
また、きれい好きな一面もあり、捕食したゴキブリの羽まで残さずきれいに食べてしまうと言われています。 病原菌を運ぶこともないため、衛生的な害もありません。 見た目は不快ですが、家の衛生環境を守る「パトロール隊」のような役割を果たしてくれているのです。
ゲジゲジとムカデの決定的な違い
脚がたくさんあるという点で、ゲジゲジはムカデやヤスデと混同されがちです。しかし、これらは全く異なる生き物で、特に人間への危険度が大きく違います。
最も注意すべきムカデは、強い毒を持っており、人を咬むことがあります。 一方、ゲジゲジは基本的に人を襲うことはなく、毒も人間にはほとんど影響がない微弱なものです。 ヤスデも毒はありませんが、刺激すると臭い液体を出すことがあります。
見分け方のポイントは「脚の長さ」と「動き」です。ゲジゲジはムカデに比べて脚が非常に長く、驚くほどのスピードで直線的に走ります。 一方のムカデは、体をくねらせるように動きます。この違いを覚えておけば、万が一遭遇した際も冷静に対処できるでしょう。
もし家の中で遭遇したら？正しいゲジゲジ駆除方法
どんなに対策をしていても、ゲジゲジが家の中に侵入してしまうことはあり得ます。その衝撃的な姿にパニックになってしまいがちですが、落ち着いて対処しましょう。ここでは、家の中でゲジゲジに遭遇してしまった場合の、具体的な駆除方法をご紹介します。
- 殺虫スプレーで直接退治
- 殺虫成分を使いたくない場合の対処法
殺虫スプレーで直接退治
最も手軽で確実なのは、殺虫スプレーを直接噴射する方法です。ゴキブリ用など、多くの害虫に対応したスプレーで駆除できます。ただし、ゲジゲジは動きが非常に素早いため、狙いを定めるのが難しいかもしれません。
スプレーを吹きかけてもすぐには動かなくなることがあるため、しばらく距離を置いて様子を見ましょう。 確実に仕留めるためには、動きが止まるまで噴射し続ける必要があります。
殺虫成分を使いたくない場合の対処法
殺虫剤を使いたくない場合は、いくつかの代替案があります。
一つは、前述した冷却スプレーです。 殺虫成分を使わずに動きを止められるので、後処理も比較的楽です。
もう一つは、熱湯をかける方法です。60度以上のお湯をかければ駆除できますが、床や壁が傷まない場所（浴室など）に限られます。
また、ほうきとチリトリで捕獲して外に逃がすという手もありますが、素早い動きに対応できる自信がある方向けの方法です。捕獲する際は、直接触れないように注意しましょう。
よくある質問
ゲジゲジは人を噛みますか？毒はありますか？
ゲジゲジは臆病な性格のため、自ら積極的に人を攻撃したり、噛んだりすることはほとんどありません。 手で掴むなど、よほどのことをしない限りは安全です。微弱な毒を持っていますが、人間や犬、猫などのペットには影響がないレベルとされています。
ゲジゲジが1匹いたらゴキブリもいるって本当ですか？
その可能性は高いと言えます。ゲジゲジはゴキブリを好んで食べるため、ゲジゲジが家に侵入してきたということは、エサとなるゴキブリがそこにいるからです。 ゲジゲジを見かけたら、ゴキブリ対策も同時に行うことをおすすめします。
ゲジゲジにバルサンなどのくん煙剤は効きますか？
はい、効果があります。 くん煙剤は、ゲジゲジ本体だけでなく、そのエサとなるゴキブリやダニなども部屋ごと一掃できるため、非常に効果的な対策の一つです。 ゲジゲジが潜んでいそうな床下や屋根裏で使用するのも良いでしょう。
ゲジゲジが嫌いな匂いは何ですか？
ゲジゲジは、ヒノキやハッカ（ミント系）のような、スッとする植物系の香りを嫌うと言われています。 これらのアロマオイルや、ヒノキチップなどを忌避剤として活用する方法もありますが、殺虫効果はないため、他の侵入防止策と組み合わせることが重要です。
赤ちゃんやペットがいても使える侵入防止剤はありますか？
天然成分由来の忌避剤や、容器に入った置き型タイプの毒餌剤は、薬剤が直接触れるリスクが低いため、比較的安心して使用できます。 また、殺虫成分を含まない冷却スプレーも選択肢の一つです。 いずれの製品を使用する場合も、必ず商品説明をよく読み、赤ちゃんやペットが誤って口にしたり触れたりしないように、設置場所には十分に注意してください。
まとめ
- ゲジゲジはゴキブリを食べる益虫だが、見た目が不快。
- 侵入の原因は「エサ（害虫）」と「湿気」。
- 侵入防止には家の周りに撒く「粉剤」が効果的。
- サッシなどの隙間には「スプレータイプ」が便利。
- 薬剤を撒きたくない場所には「置き型」がおすすめ。
- 家中の害虫を一掃するなら「くん煙剤」も有効。
- 侵入経路となる隙間はテープやパテで物理的に塞ぐ。
- こまめな掃除と換気で湿気をなくすことが重要。
- エサとなるゴキブリなどを駆除することが根本対策になる。
- ゲジゲジは臆病で、基本的に人に害はない。
- ムカデとは違い、強い毒を持たず、人を襲わない。
- 家で見つけたら殺虫スプレーや冷却スプレーで対処。
- ヒノキやハッカの香りを嫌うため、忌避剤として使える。
- 赤ちゃんやペットがいる家庭は天然成分の製品を選ぶ。
- 複数の対策を組み合わせることで侵入防止効果が高まる。
