\ プライム感謝祭開催中! /

【榊のカイガラムシ駆除】白いベタベタの正体は?原因と農薬を使わない安全な退治方法、再発防止策まで完全解説

当ページのリンクには広告が含まれています。
【榊のカイガラムシ駆除】白いベタベタの正体は?原因と農薬を使わない安全な退治方法、再発防止策まで完全解説
  • URLをコピーしました!

大切に育てている榊(サカキ)の葉や枝に、いつの間にか白い綿のようなものや、茶色い貝殻のようなものがびっしり…。触るとベタベタしていて、葉が黒ずんできた…なんてことはありませんか?その正体は、カイガラムシという非常に厄介な害虫かもしれません。放置すると榊が弱り、最悪の場合枯れてしまうことも。この記事では、榊をカイガラムシの被害から守るための、原因の特定から具体的な駆除方法、そして二度と発生させないための予防策まで、詳しく解説していきます。

目次

その白い虫、カイガラムシです!正体と被害を解説

その白い虫、カイガラムシです!正体と被害を解説

まず、敵の正体を知ることが対策の第一歩です。榊に付着している白い虫やベタベタの正体であるカイガラムシとは一体どんな害虫なのか、そして放置するとどのような被害があるのかを理解しましょう。

本章では、以下の内容について詳しく解説します。

  • カイガラムシの生態と種類
  • 直接的な被害(吸汁)
  • 間接的な被害(すす病・こうやく病)

カイガラムシの生態と種類

カイガラムシは、カメムシやアブラムシに近い仲間で、植物の汁を吸って生きる昆虫です。 その種類は日本国内だけでも400種以上いるとされ、姿かたちも様々。 榊でよく見られるのは、白い綿のようなロウ物質で体を覆う「コナカイガラムシ類」や、硬い殻を持つ「カタカイガラムシ類」などです。

成虫になると足が退化してほとんど動かなくなる種類が多く、まるで植物の一部のように見えるため発見が遅れがちになります。 この動かない性質と、体を覆う殻やロウ物質が、薬剤を効きにくくさせ、駆除を困難にしている大きな理由なのです。

吸汁による直接的な被害

カイガラムシは、榊の幹や枝、葉に針のような口を突き刺し、樹液を吸って栄養源にしています。 少数であれば大きな問題にはなりませんが、繁殖力が強く、あっという間に増殖します。

大量に発生すると、榊は栄養分をどんどん奪われてしまいます。その結果、新しい葉が出なくなったり、葉が黄色く変色して落ちたり、枝が枯れてしまったりと、生育が著しく悪化します。 見た目の美しさが損なわれるだけでなく、榊そのものの生命力を奪ってしまう、これがカイガラムシの直接的な被害です。

排泄物が引き起こす間接的な被害「すす病」と「こうやく病」

カイガラムシの被害は、吸汁だけではありません。さらに厄介なのが、その排泄物が原因で起こる二次被害です。カイガラムシは、吸い取った樹液の中からアミノ酸などの栄養分だけを吸収し、余分な糖分を「甘露(かんろ)」と呼ばれるベタベタした液体として排出します。

この甘露を栄養源にして繁殖するのが、「すす病菌」という黒いカビです。 すす病菌が繁殖すると、榊の葉や枝がまるで墨を塗ったように真っ黒になってしまいます。 これが「すす病」と呼ばれる病気で、光合成を妨げるため、さらに榊の生育を悪化させる原因となります。

また、カイガラムシの排泄物は「こうやく病」という、枝にフェルト状のカビが生える病気を誘発することもあります。 このように、カイガラムシは自らの被害だけでなく、他の病気を呼び寄せる原因にもなるのです。


なぜ榊に?カイガラムシが発生する主な原因

なぜ榊に?カイガラムシが発生する主な原因

そもそも、なぜ大切な榊にカイガラムシが発生してしまうのでしょうか。原因を知ることで、効果的な予防策を立てることができます。カイガラムシが好む環境を理解し、発生しにくい状況を作ってあげることが重要です。

本章では、カイガラムシの主な発生原因について解説します。

  • 風通しが悪い環境
  • 外部からの侵入
  • 乾燥

風通しが悪い

カイガラムシが最も好むのは、風通しが悪く、湿気がこもりやすい場所です。 葉が密集して込み合っていると、空気の流れが滞り、カイガラムシにとって格好の住処となってしまいます。特に、室内で管理している鉢植えの榊や、壁際に植えられている庭の榊は注意が必要です。

また、ホコリっぽい環境もカイガラムシは好みます。 定期的な剪定で枝葉の密度を調整し、風が通り抜ける道を作ってあげることが、発生を防ぐ上で非常に効果的です。

どこからやってくる?外部からの侵入

カイガラムシは、成虫になるとあまり動きませんが、幼虫の時期は非常に小さく、風に乗って遠くまで飛んでくることがあります。 知らないうちに、近隣の植物から飛来して榊に住み着いてしまうのです。

また、人間が知らず知らずのうちに運び込んでいるケースも少なくありません。外出時に衣服や持ち物に付着し、そのまま家の中に持ち込んでしまうことも。 新しく購入した植物にすでに付着している可能性も考えられます。カイガラムシはどこからでも侵入する可能性があるという認識を持つことが大切です。

乾燥した環境

カイガラムシ、特にハダニに近い仲間は、乾燥した環境を好みます。エアコンの風が直接当たる場所や、水やりが不足して乾燥気味になっている榊は、カイガラムシにとって発生しやすい環境です。

特に冬場の室内は暖房で乾燥しやすいため、注意が必要です。定期的に葉の表裏に水をかける「葉水」は、湿度を保ち、乾燥を防ぐだけでなく、カイガラムシの付着を物理的に洗い流す効果も期待できるため、有効な予防策となります。

【状況別】榊のカイガラムシ駆除方法のすべて

【状況別】榊のカイガラムシ駆除方法のすべて

カイガラムシを見つけたら、被害が広がる前に迅速に駆除することが重要です。ここでは、発生状況やあなたの考え方に合わせて選べるように、物理的な方法から、農薬を使わない安全な方法、そして効果的な薬剤を使用する方法まで、具体的な駆除手順を解説します。

本章で紹介する駆除方法は以下の通りです。

  • 【基本の駆除】物理的に取り除く方法
  • 【農薬を使いたくない方へ】安全な駆除方法
  • 【徹底的に退治】効果的な薬剤(農薬)と使い方

【基本の駆除】見つけたらすぐ!物理的に取り除く

カイガラムシの数がまだ少ない初期段階であれば、この方法が最も確実で手っ取り早いでしょう。成虫は殻やロウで覆われているため薬剤が効きにくいのですが、物理的に取り除いてしまえば問題ありません。

用意するものは、使い古しの歯ブラシやヘラ、割り箸などです。 これらを使って、榊の枝や葉を傷つけないように注意しながら、カイガラムシを優しくこすり落とします。 葉の裏や枝の付け根など、見えにくい場所にも潜んでいることが多いので、念入りにチェックしてください。

こすり落としたカイガラムシは、地面に放置すると再び木に登ったり、卵を産んだりする可能性があるため、必ずビニール袋などに入れて密封し、ゴミとして処分しましょう。

【農薬を使いたくない方へ】体にも環境にも優しい駆除方法

「神棚にお供えする榊だから、薬剤は使いたくない」「小さな子供やペットがいるので心配」という方も多いでしょう。そんな方のために、農薬を使わずにカイガラムシを駆除できる、安全な方法をご紹介します。

牛乳スプレー

意外に思われるかもしれませんが、牛乳はカイガラムシ駆除に効果があります。 牛乳を水で薄めずにスプレーボトルに入れ、カイガラムシに直接吹きかけます。牛乳が乾く過程で膜を作り、カイガラムシの気門(呼吸するための穴)を塞いで窒息死させるという仕組みです。

ただし、散布後にそのままにしておくと牛乳が腐敗して臭いが発生したり、カビの原因になったりすることがあります。散布して数時間後、牛乳が乾いたら、必ず水で綺麗に洗い流すようにしてください。

木酢液

木酢液(もくさくえき)は、木炭を作る際に出る煙を冷却して液体にしたもので、植物の成長を助ける効果や、害虫を寄せ付けにくくする忌避効果があります。

市販の木酢液を規定の倍率(製品によって異なりますが、200~500倍程度)に水で薄めて、榊全体に散布します。殺虫効果は強くありませんが、定期的に散布することでカイガラムシが住みにくい環境を作ることができます。 独特の燻製のような香りがありますが、自然由来の成分なので安心して使用できます。

【徹底的に退治】効果的な薬剤(農薬)と使い方

大量に発生してしまい、物理的な駆除や自然な方法では追いつかない場合は、薬剤の使用が効果的です。カイガラムシの駆除に最適な時期は、卵から孵化したばかりの幼虫が多く発生する5月~8月頃です。 この時期の幼虫はまだ殻が柔らかく、薬剤が効きやすいため、集中的に退治しましょう。

マシン油乳剤(冬の駆除に最適)

マシン油乳剤は、カイガラムシの成虫を油の膜で覆い、窒息させて駆除する薬剤です。 物理的に作用するため、薬剤抵抗性がつきにくいのが特長です。

ただし、油膜は植物の呼吸も妨げるため、葉がある時期に使うと薬害(葉が傷むなど)が出やすいというデメリットがあります。そのため、多くの植物が休眠期に入る冬期(12月~2月頃)の使用が推奨されています。 この時期に散布することで、越冬している成虫や卵を効率的に駆除し、春以降の発生を大幅に抑えることができます。使用する際は、必ず製品に記載されている希釈倍率や使用時期を守ってください。

浸透移行性殺虫剤(オルトラン・スミチオンなど)

オルトランやスミチオンといった「浸透移行性」の殺虫剤も有効です。 これらの薬剤は、散布すると有効成分が植物の葉や茎から吸収され、植物体内に行き渡ります。その樹液をカイガラムシが吸うことで、体内に殺虫成分が取り込まれ、駆除できるという仕組みです。

直接薬剤がかからなかった場所に隠れているカイガラムシや、散布後に新たに発生したカイガラムシにも効果が期待でき、効果の持続期間が長いのがメリットです。

スプレータイプの殺虫剤

手軽に使えるものとして、エアゾールタイプの殺虫剤も市販されています。 「カイガラムシ用」と書かれた製品には、即効性のある殺虫成分と、前述の浸透移行性成分の両方が含まれているものもあり、見つけたカイガラムシを直接退治しつつ、持続的な効果も期待できます。

ジェット噴射で高いところまで薬剤が届くタイプもあり、庭木など大きな榊にも使いやすいでしょう。 使用する際は、植物から適度な距離を保ち、風のない日に散布するなど、使用上の注意をよく読んでから使いましょう。

カイガラムシが原因!真っ黒な「すす病」の正体と対策

カイガラムシが原因!真っ黒な「すす病」の正体と対策

カイガラムシの駆除と並行して対処したいのが、葉や枝を真っ黒に汚す「すす病」です。見た目が悪いだけでなく、榊の健康を損なう原因にもなります。ここでは、すす病の正体と、その対処法について詳しく解説します。

本章では、以下の点について掘り下げます。

  • すす病が発生するメカニズム
  • すす病の具体的な対処法

すす病が発生するメカニズム

前述の通り、すす病は病原菌が直接植物に感染するわけではありません。その原因は、カイガラムシやアブラムシなどの吸汁性害虫が出す排泄物「甘露」です。 この甘露は糖分を豊富に含んでおり、空気中に浮遊している「すす病菌」というカビが、この甘露を栄養にして繁殖します。

つまり、カイガラムシがいる限り、すす病の根本的な解決には至らないということです。すす病の黒い汚れを落とすことと、原因であるカイガラムシを駆除することは、セットで行う必要があります。榊はすす病にかかりやすい植物の一つとして知られています。

すす病の具体的な対処法

すす病になってしまった場合の対処法は、原因の除去と汚れの洗浄の二段階です。

まず最も重要なのは、原因となっているカイガラムシを徹底的に駆除することです。 これまで紹介した物理的な除去や薬剤散布など、適切な方法でカイガラムシを退治しましょう。原因がいなくなれば、すす病がそれ以上広がることはありません。

次に、すでに付着してしまった黒いすすを落とします。範囲が狭ければ、濡らした布やティッシュで優しく拭き取ってあげましょう。広範囲に広がっている場合は、勢いを弱めたシャワーなどで水をかけながら、柔らかいブラシやスポンジで洗い流すのが効果的です。

見た目がひどく、葉が密集している部分は、思い切って剪定してしまうのも一つの手です。 これにより、風通しも改善され、カイガラムシの再発防止にも繋がります。

もう悩まない!カイガラムシを二度と発生させない予防策

もう悩まない!カイガラムシを二度と発生させない予防策

一度カイガラムシを駆除しても、環境が変わらなければ再発する可能性は十分にあります。大切なのは、カイガラムシが住みにくい環境を日頃から作ってあげることです。ここでは、誰でも簡単にできる予防策をご紹介します。

本章で紹介する予防策はこちらです。

  • 剪定で風通しを良くする
  • 定期的な観察と葉水
  • 購入時のチェック

剪定で風通しを良くする

カイガラムシ予防の基本中の基本は、剪定によって風通しを確保することです。 葉が密集して込み合っている場所は、カイガラムシにとって絶好の隠れ家であり、繁殖場所となります。

内側に向かって伸びている枝や、他の枝と交差している枝、枯れた枝などを中心に切り落とし、株全体に風と光が当たるようにしてあげましょう。これだけで、カイガラムシの発生リスクを大幅に下げることができます。

定期的な観察と葉水

何事も早期発見・早期対応が肝心です。毎日のお世話のついでに、葉の裏や枝の付け根などをよく観察する習慣をつけましょう。 カイガラムシは小さく見つけにくいですが、白い綿のようなものやベタベタした感触など、異変にいち早く気づくことができます。

また、定期的に霧吹きなどで葉の表裏に水をかける「葉水」も非常に効果的です。 これは、乾燥を防いでカイガラムシの発生を抑制するだけでなく、付着して間もない幼虫などを物理的に洗い流す効果も期待できます。

購入時にチェックを怠らない

カイガラムシは、新しく購入した榊の苗に付着して持ち込まれるケースも少なくありません。お店で選ぶ際には、葉の色つやが良いか、葉の裏や枝に不審な白い点やベタつきがないかをしっかりと確認しましょう。

家に持ち帰った後も、すぐに他の植物の隣に置くのではなく、数日間は別の場所で様子を見て、害虫がいないことを確認してから定位置に置くとより安心です。

よくある質問

よくある質問

神棚の榊にカイガラムシがついていたらどうすればいい?

神棚にお供えしている榊にカイガラムシを見つけた場合、薬剤の使用は避けたいところです。まずは、濡らしたティッシュや布で優しく拭き取るか、歯ブラシなどでこすり落とす物理的な駆除を試みてください。もし、びっしりと付いていて取り除くのが困難な場合は、残念ですが新しい榊と交換することをおすすめします。神聖なものですので、清浄な状態を保つことが大切です。

駆除したカイガラムシの死骸はどう処理する?

歯ブラシなどでこすり落としたカイガラムシや、剪定した枝葉は、絶対にその場に放置しないでください。 中にはまだ生きていたり、卵を持っていたりする個体がいる可能性があります。ビニール袋などに入れて口をしっかりと縛り、燃えるゴミとして速やかに処分しましょう。

薬剤を散布するのに最適な時間帯は?

薬剤を散布する際は、風のない、晴れた日の朝方か夕方が適しています。日中の気温が高い時間帯に散布すると、薬剤がすぐに蒸発して効果が薄れたり、薬液がレンズのようになって葉を傷める「薬害」の原因になったりすることがあります。 また、雨の日に散布すると薬剤が流れてしまうため避けましょう。

薬剤を使ってもカイガラムシが減らない原因は?

薬剤を散布しても効果が見られない場合、いくつかの原因が考えられます。一つは、成虫の硬い殻やロウ物質に薬剤が弾かれている可能性です。 この場合は、物理的な駆除と併用するか、冬期にマシン油乳剤を使用するのが効果的です。もう一つは、薬剤がカイガラムシの発生している場所にしっかりかかっていない可能性です。葉の裏や枝の込み入った部分など、隠れた場所にも念入りに散布するようにしましょう。また、同じ薬剤を使い続けると抵抗性を持つ個体が出てくることもあるため、作用の異なる複数の薬剤をローテーションで使うのも一つの方法です。

まとめ

まとめ
  • 榊の白い虫やベタベタの正体はカイガラムシ。
  • カイガラムシは樹液を吸い、榊を弱らせる。
  • 排泄物は「すす病」の原因となり葉を黒く汚す。
  • 風通しの悪い、乾燥した環境で発生しやすい。
  • 初期段階なら歯ブラシでこすり落とすのが確実。
  • 農薬を使いたくない場合は牛乳スプレーが有効。
  • 牛乳スプレー使用後は水で洗い流すことが重要。
  • 木酢液は害虫を寄せ付けにくくする予防効果がある。
  • 大量発生時は薬剤の使用が効果的。
  • 駆除の最適な時期は幼虫が発生する5月~8月。
  • 冬にはマシン油乳剤で越冬中の成虫を駆除できる。
  • 浸透移行性殺虫剤は持続的な効果が期待できる。
  • すす病対策は原因のカイガラムシ駆除が第一。
  • 予防の基本は剪定による風通しの改善。
  • 定期的な葉水は乾燥防止と害虫の洗い流しに有効。
【榊のカイガラムシ駆除】白いベタベタの正体は?原因と農薬を使わない安全な退治方法、再発防止策まで完全解説

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次